2010年07月02日

結婚式の誓いの言葉 フレンズ4-24その6

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ロスとエミリーの結婚式が始まりました。
牧師(Minister): Friends, family, we are gathered to celebrate here today the joyous union of Ross and Emily. May the happiness we share with them today be with them always. Now, Emily, repeat after me. I, Emily... (友人、家族、我々は、今日ここで、ロスとエミリーの喜びに満ちた婚姻を祝うために集いました。今日我々が彼らと分かち合う幸せが常に彼らと共にありますように。さあ、エミリー、私に続けて。私、エミリーは…)
エミリー: I, Emily... (私、エミリーは…)
牧師: ...take thee, Ross... (汝、ロスを…)
エミリー: ...take thee, Ross... (汝、ロスを…)
牧師: ...as my lawfully wedded husband in sickness and in health till death parts us. (法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
エミリー: As my lawfully wedded husband, in sickness and in health, until death parts us. (法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
牧師: Now, Ross. Repeat after me. I, Ross... (さあ、ロス。私に続けて。私、ロスは…)
ロス: I, Ross... (私、ロスは…)
牧師: ...take thee, Emily... (汝、エミリーを…)
ロス: Take thee, Rachel-- (All his friends have looks of shock on their faces. He realises what he said. Quickly he says.) Emily! (A slight chuckle.) Emily. (汝、レイチェルを…。[フレンズは全員、顔に驚きの表情を浮かべる。ロスは自分が言ったことに気づく。急いでロスは言う] エミリー! [声に出さすにクスっと笑い] エミリー。]
牧師: (Looking and feeling awkward. he looks towards Emily.) Uhh...Shall I go on? ([決まり悪い様子で、牧師はエミリーの方を向いて] あー、続けましょうか?)

牧師さんのセリフは、結婚式での決まり文句ですね。
日本人がチャペルで結婚式をする場合にも、牧師さんが同じようなことをおっしゃいますが、その日本語バージョンは、英語でのお決まりの言葉をほぼ直訳したものなのだ、ということが、今回の英語のセリフを見ているとよくわかります。

May the happiness we share with them today be with them always. は、「願わくは…ならんことを、どうか…でありますように」というような「願望」を表す 「May+S+V」の形ですね。
修飾語を取り払うと、May the happiness be with them. になります。
つまり、「幸せが彼ら(ロスとエミリー)と共にあらんことを!」という願望で、その幸せとは、「今日(ここで)我々参加者が彼ら二人と分かち合った(この)幸せ」になります。
today (今日)の幸せが、always (今日だけではなく、これからずっと、いつも)、二人と共にありますように、という感覚ですね。

I, Emily は、「私、エミリーは」という感じの同格のニュアンス。
thee は you の古語で、「汝を」という意味。
ですから、thee, Ross も「汝、ロスを」という同格になります。
普段は使わないような古語の thee を使っているので、日本語の誓いの言葉も「汝」という古い言葉を用いているのですね。

take someone as a husband は「(人)と夫とする」なので、take someon as my lawfully wedded husband は「(人)を法に定められた夫とする」になります。
wed は wedding 「結婚」という言葉からわかる通り「結婚する」という意味ですが、marry に比べると文語なので、このような儀式、または形式的な場面で使われることが多いですね。

「病める時も健やかなる時も」「死が(私たち)二人を分かつまで」というのも決まり文句。
「病める時も…」などを前に回して訳した方が日本語っぽくなりますが、今回は英語の流れに合わせて、前から順番に訳してみました。

part はここでは他動詞で「…を分ける、引き離す」という意味。
研究社 新英和中辞典では、「離す、分ける」という意味の類語(seperate, divide, sever)との比較の中で、
part は密接な関係にある人やものを分け離す
というように説明されています。

今度はロスが同じように誓いの言葉を述べるのですが、なんと、「エミリー」と言うべきところを「レイチェル」と言ってしまいます。
「レイチェル」と言った瞬間、フレンズたちの驚いた顔が次々と映ります。
フィービーは、エミリーのママと携帯で電話していた流れで、NYにいながら、そのまま音声だけを聞いていたのですが、そのお陰で、このセリフをフィービーも聞くことになる、という仕組みも面白いなと思いました。
やっぱりこの決定的なセリフは、フレンズ全員が聞かないとだめなんだ、みたいな「お約束」ですね。

言った後で、ロスは名前を言い間違えたことに気づきます。
慌ててエミリーと言い直し、あまりのことに笑うしかない、という感じのロス。
何とも言えない沈黙が流れ、牧師さんがエミリーに、このまま式を続けてもいいかどうかを尋ねるシーンでシーズン4は終わります。
誰もが「このまま、どうなっちゃうの?」と思わずにはいられない、典型的なクリフハンガーです。
(クリフハンガーについては、フレンズ1-24その6 で説明しています)

今回のエピソードでは、チャンドラーとモニカに関する大きな動きがあったのですが、サブカルネタ系の解説を優先させた結果、その部分は解説記事では取り上げることができませんでした。すみません。


今日でシーズン4の解説はおしまいです。
来週からは「シーズン5」に突入します。
「ブログ5周年」の記事で、ブログ閉鎖も考えていることをお伝えしたりもしましたが、皆様からの応援クリック、激励のお言葉のお陰で、今は新たな気持ちでシーズン5に入ることができます。
本当にありがとうございました!
シーズン5以降も、どうぞよろしくお願いいたします。

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posted by Rach at 10:46| Comment(10) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今晩は Rach さん

May the happiness we share . . . ですが、初見で、予備知識なしで、日本語を介さず瞬時に理解出来れば大したものですよね。主語が長く(the happiness we share with them today)、しかも倒置になっているわけですよね。スクリプトを読んでも、わからない方も多くいらっしゃる事だと思います。

こう言う文は、もうカタチで覚えておくのが一番ですよね。今回の様に記憶に残りやすい状況下のものは最適だと思います。
Posted by FDJ at 2010年07月06日 00:49
こんにちは、FDJさん

May the happiness we share . . . は文の構造がわかるかどうかがポイントですものね。with them が2回出てきたりするので、こういう構文に慣れない場合は混乱しそうですよね。
I hope S will V みたいな願望を、May+S+V で表しているので、そういう意味では「倒置」なのかもしれませんね。

こういう「典型的な決まり文句」をまずは覚えることで、カタチや言葉の並びの感覚を覚えていくことは大切ですね。日本語もほぼ直訳であることから、今回のような結婚にまつわる決まり文句から学べることは多いな、と私も思いました。
Posted by Rach at 2010年07月07日 13:42
こんばんは、Rachさん。

先日、2010年6月15日のブログを拝読させて頂きました。 4年以上も前に、Rachさんがこのように悩んでおられたということを全く知りませんでした。

このブログのおかげで、英語を楽しむモチベーションをここまで維持させてくれたことに感謝しています。
遅ればせながら、ブログの続行と発展を願い、微力ながら、これからもクリック応援させて頂きます。

明日、大晦日になって、やっとシーズン5に入れます。 Rachさんは何かとお忙しいとは存じますが、無理なさいませんようご留意ください。 それでは、良いお年をお迎えください。
Posted by せんごく at 2014年12月30日 19:14
せんごくさんへ
おはようございます。コメントありがとうございます。

ブログ5周年の記事を読んで下さったのですね。ありがとうございます。あの時は「このままブログを続けていいのか、ブログを続けることに意味があるのか」が自分でわからなくなっていて、あのようなネガティブな記事を書いてしまいました。
あの時、私が想像していた以上に、たくさんの方が温かい励ましのコメントを下さり、実際にランキングクリックの応援もして下さいました。そのことが今でもブログを続ける原動力となってくれています。誰かのお役に立てている、と思えることは、本当に嬉しく、もっともっと頑張って、ためになる楽しい記事を書こう!という気持ちに繋がるのですね。

私のこのブログが、せんごくさんのモチベーションの維持に役立てたとしたら、とても光栄で嬉しいです。クリック応援も本当にありがとうございます。ブログランキングで上位にいさせていただけることで、「私はこのブログをまだまだ続けていてもいいんだ」と思えます。

温かいねぎらいのお言葉もありがとうございます。はい、これからもマイペースで頑張りますね♪
せんごくさまも、どうか良いお年をお迎え下さいませ。
温かいコメント、ありがとうございました!(^^)
Posted by Rach at 2014年12月31日 11:15
こんにちは。
DVD視聴に少し遅れて、Rachさんのシリーズ4も読み終えましたー!感慨深い!!本当にフレンズ&Rachさんのおかげで楽しく英語勉強できています!Thank you a million‼︎
ちなみに私はシリーズ4終盤からRachさんブログを見ながらノートとってます笑 授業みたいで楽しい。
Rachさんもいろいろ悩みながら、ついに今10まで記事書かれてるんですね!すごい!まだまだ時間かかりそうですが、5も楽しみます♪クリック忘れちゃう時もあるけど、近頃意識してますよ〜これからも宜しくお願い致します。
Posted by K at 2015年11月09日 18:00
Kさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
拙ブログのシーズン4を読み終えて下さったとのこと、また、「Rachさんのおかげ」とも言っていただけていること、誠にありがとうございます。私のブログでそのように楽しく勉強していただけているのは、本当に嬉しいんですよね♪

シーズン4の終わり頃は、ブログ継続するかどうかでとても悩んでいました。その時には本当に多くの方々に、クリックという形で応援していただけて、このブログが誰かのお役に立てている、このブログを続けることに意味がある! と信じることができました。
今日投稿した記事は、フレンズ9-23 で、実はまだシーズン9の終わりなのですが、でも、ファイナルのシーズン10 はもう「すぐそこ」で、私も今の幸せな気持ちをキープしたまま、無事ファイナルシーズンに突入できそうだと思っています。

クリックを意識して下さっているとのこと、本当にありがたいです。ランキングで上位にいさせていただけること、読んで応援して下さっている方がいると感じられることで、毎回の記事に全力投球することができています。これからも応援していただけるような記事が書けるように、ファイナルに向けて、ますます張り切って頑張って行きますね〜!
こちらこそ、これからもよろしくお願い致します(^^)
Posted by Rach at 2015年11月11日 15:36
長文失礼いたします。

いつもありがとうございます。セリフの意味がよくわからないときに拝見させていただき大変助かっています。

今まで洋画をほとんど見てこなかったので海外の俳優にはうとく、今更のように驚いたり、一人でニヤニヤしたりすることが多いです。レイチェル役のジェニファー・アニストンがかつてブラッド・ピットと結婚していたとか、チャンドラー役のマシュー・ペリーがペリー提督と同じ名前でさらにカナダのトルドー首相と同じ小学校に通ってたとか…そういえばドラマにトランプ大統領の名前も出てきましたね。

さて、シーズン1を見終わった昨年の12月にコメントさせていただいて7ヶ月あまりが過ぎました。シーズン3の最初あたりから、字幕なしでも理解できる部分が増えたように思います。週2話だったペースが週3話、そしてシーズン4は「はしょる3段階」を字幕なし英語音声+英語字幕英語音声のみにして、週6話見ていました。順調に進んでいて手ごたえを感じました。

最近忙しくなり今まで通りには見られなくなってしまいましたが、何とか時間を作りこのブログの助けを借りながら最終回まで見たいと思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by @kens__chan at 2017年06月25日 22:43
@kens__chanさんへ
コメントありがとうございます。「大変助かっています」と言っていただき、とても光栄で嬉しいです。

私も海外ドラマを英語教材に使う前は、海外の俳優さんには疎くて、2001年に初めて「フレンズ」を見た時には、ジェニファーのこと知らなかったんですよね。ブラピの奥さんと聞いて、へぇ〜そうなんだ〜(さすがにやっぱり美人だなぁ♪)と感心していたくらいで。
トランプ氏が大統領候補としてあちこちのメディアで取り上げられ始めた時には、私も「フレンズで名前が出てきたあの不動産王!」と驚いたものでした。
それから、あの黒船のペリー提督がマシュー・ペリーという名前なのも面白いですよね。私もウィキペディアで調べている時に同姓同名だと知りました。

そして、カナダのトルドー首相!
今年のエイプリルフールに、トルドー首相がマシュー宛にユーモアあふれるツイートをしたニュースがあって、私も嬉しくて Twitter で引用RTしたものでした。
参考までに、以下に私が行った引用RTへのリンクをはっておきます。
ご両人のツイートをここに引用するのは気が引けるので(笑)、私が書いたツイートだけ一緒に書いておきます。

https://twitter.com/m_rach/status/848780181594456064
チャンドラー役のマシュー・ペリーがテレビ番組で「子供の頃カナダのトルドー首相を殴ったことがある」と発言したのを受け、「チャンドラーを殴りたいと思ったことない人なんている?再試合どう?」とエイプリルフールにユーモアで返した首相のツイート。チャンドラーがどれほど有名かもわかりますね。

https://twitter.com/m_rach/status/848780691886096384
マシューの返事がこちら。「再試合のリクエストはご遠慮しようと思います、閣下(ご自由に使える軍隊を今はお持ちであることを考えると)」チャンドラーっぽいお返事♪ 首相への返信なので sir を使う、given that, at your disposal 等の表現も勉強になりますね。

(ツイートは以上)

それから、順調に学習を進められているとのお話を聞き、私も大変嬉しく思います。字幕なしでも理解できる部分が増えたというのも素晴らしいですね!

拙ブログの解説が今後も英語学習のお役に立てるように、私もブログを頑張ります。
温かいコメントありがとうございました。
こちらこそこれからもどうぞよろしくお願いいたします(^^)
Posted by Rach at 2017年06月26日 17:05
お世話になっています。
お手すきの時に解説をお願いします。

10:04〜
Mr. Geller: All-right fine, but I just want to say, I’m not paying for your wine cellar. You thieving, would be speaking German if it weren’t for us, cheap little man.

Posted by Tamashiro-OB at 2022年07月01日 15:38
Tamashiro-OBさんへ
お返事大変遅くなり申し訳ありません。

その部分については、この記事の一つ前の記事、
ドイツ語を話してるだろう フレンズ4-24その5
https://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471626.html
で解説しています。
そちらをお読みいただければ幸いです。
Posted by Rach at 2022年08月01日 21:57
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