2010年07月16日

あれやこれやで フレンズ5-1その6

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は2位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


ジョーイ、チャンドラー、モニカたちは、フィービーがいるNYの自分たちの部屋に帰ってきました。
フィービーとジョーイが部屋を出て行った後、チャンドラーとモニカは二人きりになり、二人はしばらく見つめ合っています。
モニカ: Well, we certainly are alone. (あの、私たち、(確かに)二人きりよね。)
チャンドラーはパン!と手を叩いて、
チャンドラー: Yes! Good thing we have that "not New York" rule. (そうだね! 例の「ニューヨークではしない」ルールがあって、良かったよね。)
モニカ: Right. Umm, listen, since we're, we're on that subject, umm, I just wanted to tell you that uh, well, I, I was going through a really hard time in London, what with my brother getting married and that guy thinking I was Ross' mother. (その通り。あの、ねぇ、その話題が出たから言うけど、その…、私はあなたにただこう言いたいの。えーっと、私はロンドンでほんとうにつらい時を経験してた、自分の兄が結婚することやら、私をロスの母だと思ったあの男性やらでね。)
チャンドラー: Right. ([笑いながら]そうだね。)
モニカ: Well, an, anyway, I just.... That night meant a lot to me. And I guess I'm just trying to say thanks. (そうね、とにかく、私はただ…あの夜は私にとって大きな意味があったの。そして私は(今)ただあなたにありがとうって言おうとしてるのよ。)

We certainly are alone. について。
通常は、We are certainly alone. となるのが普通ですが、1つ前の記事、フレンズ5-1その5 に出てきた、We still are over international waters. と同様に、これも "are" を強調するために certainly が be動詞の前に位置しているのでしょう。
「(今)(まさに)二人きり”である”」ことを強調しているのですね。
ロンドンでは二人きりになろうとしたら必ず邪魔者が入ってしまったのに、今、このNYに戻ってきた後で、こんなに簡単に二人きりになれちゃうなんて皮肉よね、みたいな感覚でしょう。

Good thing we have that "not New York" rule. は、It's a good thing that we have that "not New York" rule. ということですね。
ネットスクリプトでは、'Not in New York' rule のように、New York の前に in が入っていますが、DVD字幕には in はなく、実際の音声も not New York と言っているようです。
もちろん、「NYでは(エッチを)しない」ということなので、意味としては、not in New York ということになるのですが。

ロンドンではつらい時を経験した、の後、what with my brother getting married and that guy thinking I was Ross' mother と続いています。
これは、what with A and B の形で、「A やら B やらで」という意味になり、理由を列挙する表現になります。
A や B には名詞がきます。
上のセリフでも、my brother getting married は、「私の兄が結婚するということ」という動名詞で(my brother は getting married の意味上の主語)、that guy thinking I was Ross' mother は「私がロスの母だと思っているあの男性」(thinking 以下は、that guy を修飾する現在分詞)のように、それぞれが名詞になっていますね。
(2015.11.24 追記)
「A の部分は動名詞、B の部分は現在分詞」と書いた上の説明について、下のコメント欄でご意見をいただきました。
正しくは、「どちらも動名詞」になります。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

what with one thing and another だと「あれやこれやで、何やかやで」という意味になります。
(「何やかやで」という言葉を聞くと、「なんやかんやは…なんやかんやです!」の「33分探偵」鞍馬六郎を思い出すのは私だけ?…笑)

マクミラン(Macmillan Dictionary)では、
what with : (spoken) used when you are giving a number of reasons for a particular situation or problem
例) The police are having a difficult time, what with all the drugs and violence on our streets.

つまり、「ある特定の状況や問題のいくつかの理由を述べようとする時に用いられる」
例文は、「あらゆる薬物やら、我々の町(通り)での暴力やらで、警察は苦労している。」

同じくマクミランで、
what with one thing and another : used for referring to many different events in a way that is not specific. You use this expression in order to explain why something did or did not happen
例) What with one thing and another, I didn't get home until after midnight.

つまり、「明確ではない方法で、多くの違った出来事を言及するために用いられる。あることがなぜ起こったか、もしくは起こらなかったかを説明するためにこの表現を使う。」
例文は、「あれやこれやで(何やかやで)、私は真夜中過ぎまで家に戻らなかった。」

モニカのセリフも、ロンドンで自分がつらい時間を過ごしていた、その理由を2つ挙げるために、what with A and B を使っているのですね。
自分は結婚願望が強いのに、また兄に先を越されてしまった、ということと、出席者の一人にロスの母親だと間違えられた(つまり、実際よりもものすごく年上だと思われた)ことがショックだった、その2つの理由で、私はロンドンではすごくつらかったのよ、と説明しているわけです。

mean a lot to... は「(人)にとって大きな・重要な意味を持つ」。
つらい時だったから、あなたと過ごせたあの夜は私にとっては大きな意味があったのよ、と感謝の言葉を述べているのですね。


今回、もう少し解説したい内容が残っているので、明日、「フレンズ5-1その7」として投稿する予定です。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:22| Comment(4) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rach さん、この what with A and B にはすっかりやられてしまいました。 ドラマやシットコムで学習する上での唯一の弱点は、セリフが完全に理解できなくても流れや背景から何となく意味がわかってしまう事だと思います。(まぁ、それが利点である場合も多々あるのですが。)この場合も、what with A and B を知らなくても何となく意味はわかりますよね。 ただ、このあたりを見逃さないのが Rach さんの凄いところです。しかも、ここでこう言う風に学ぶと、きっとそう簡単には忘れないと思います。 有り難うございました。
Posted by FDJ at 2010年07月21日 06:01
FDJさんへ
「このあたりを見逃さないのが Rach さんの凄いところ」とのお褒めのお言葉、ありがとうございます。FDJさんにそのように褒めていただけるととっても嬉しいです。

what with A and B とか、what with one thing and another はなぜかたまたま知っていたんです。上のセリフも、what with の部分をスルーしてしまっても、前から順番に言葉を頭の中でイメージしていけば、問題なく理解できてしまいますよね。ですから、それを知らないと意味が取れないわけではないですが、「こんなことやあんなことで」と後から理由を付け加えるのになかなか便利なフレーズなので、これから自分でも自然に使えるといいな、と思いました。

こちらこそ、いつも丁寧にお読み下さり有難うございます。これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2010年07月22日 10:12
Rachさん、こんばんは〜先日公式TOEICを受けましたが、対策ゼロでしたら撃沈しました…せっかくあと少しで夢の900点holderだったのに、、、来年またガンバリマス!!
ところで、上の解説で【my brother getting married は、「私の兄が結婚するということ」という動名詞で(my brother は getting married の意味上の主語)、that guy thinking I was Ross' mother は「私がロスの母だと思っているあの男性」(thinking 以下は、that guy を修飾する現在分詞)のように、それぞれが名詞になっていますね】のところなのですが2つはどう違うのでしょうか?私は、最初、2つ目もthat guyがthinking 以下の意味上の主語で「例の男が私がロスの母親だと思ったこと」なのかと思ったのですが。まぁ、どちらも名詞には変わりないので大きな枠ではどちらでもいいことなのですが、判断する基準があれば教えて頂きたいなと思いまして☆いつも教えて頂くばかりで申し訳ありませんが。。。宜しくお願いします♪
Posted by K at 2015年11月22日 21:40
Kさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
TOEIC というテストは、対策するかしないかで、点数が大きく変わってきますよね。「あと少しで」だったとのこと、来年是非頑張って下さい!!

さて、ご質問の件ですが、自分が2010年当時書いた解説を、今改めて読んでみたところ、「上の解説は間違い」という気がしてきました。前半が動名詞で、後半が現在分詞だと説明してありますが、両方とも動名詞、が正しい解釈だと今は思えます。

what with A and B 「A やら B やらで」と理由を列挙しているので、A と B は「同じ形」を扱っていると考えるのが自然ですよね。今回のセリフでも、どちらも「人+ -ing 形」が使われていて、両方とも、「意味上の主語が〜すること」という動名詞として解釈した方が自然だし、意味的にもしっくりくると言える気がします。
ですから、Kさんのおっしゃる通り、B の部分は、「例の男が私がロスの母親だと思ったこと」と解釈するのが正しいですね。ご指摘に感謝です。ありがとうございます!

「人+ -ing 形」という形を取る場合、それが「意味上の主語+動名詞(人が〜すること)」なのか、「人+現在分詞(〜している人)」なのかは、どちらに解釈することも可能である気はしています。話し手が「ある人がしていること(行為)」に意識が向いているのであれば動名詞だし、「そういうことをしている”人”」をイメージして話しているのであれば現在分詞ということになると思うのですね。

今回のモニカのセリフは、「人」よりも「ある人がこういうことをした」という「行為、事柄」の方に意識が向いているはずなので、どちらも「人が〜すること」という動名詞として使っていることになるだろうと思います。

動名詞でも現在分詞でも、どちらでも解釈可能であったとしても、今回のような what with A and B という「言葉を並べる」フレーズの場合は、A と B に同質のものを配置するのが通例ですので、A が動名詞で、B が現在分詞、という私の最初の解釈は、そういう意味でも「間違いだった」と、今改めて思います。記事を書いた当時、どうしてそう思ったのかなぁ?? と我ながらとても不思議です。ややこしいことを書いて却ってわかりにくくしてしまったこと、本当に申し訳ありませんでした。

ご質問いただけたおかげで、間違いに気づくことができました。貴重なご指摘、本当にありがとうございました♪
Posted by Rach at 2015年11月24日 15:29
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。