2010年08月06日

フォンジーとドゥーギー フレンズ5-3その3

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[Scene: The delivery room, Ross has returned with another doctor. This one, is well, younger.]
分娩室。ロスは別の医者と一緒に戻ってくる。この医者は(前の医者より)かなり若い。
ロス: Okay, Pheebs, this Dr. Oberman. He has no strong feelings about Fonzie or any of the Happy Days gang. (よし、フィービー。このドクター・オーバーマン。彼はフォンジーやハッピー・デイズのメンバーの誰についても、強い感情を抱いてないよ。)
フィービー: Hi! And you're going into what grade? (はーい。それであなたは今度何年生になるの?)
ドクター・オーバーマン: Umm, I'm actually a first-year resident, but I get that a lot, I, I graduated early.... (あのー、僕は実際、1年目の研修医ですが、(仕事の内容は)よくわかっています。僕は早くに卒業して…)
フィービー: (interrupting) Uh-huh, me too. Ross, maybe I should've specified that I'd be needing a grown-up doctor. ([相手の発言をさえぎって] あっそう、私もよ。ロス、多分、私ははっきり言うべきだったのよね、私は大人の医者を必要としてるんだ、ってことを。)
ドクター・オーバーマン: Oh, no, really, I'm fully qualified to-- (あぁ、違うんです。ほんとに、僕は十分な資格があるんです…)
フィービー: Shh! "Doogie!" Shh! Doesn't anybody understand that I'm going to be having babies soon? Huh? Go! Go, little boy! Go! (シーッ! ドゥーギー! シーッ! 私は間もなく子供を産むんだってことを誰か理解してくれないの? ねえ? 行って! 行って、坊や! 行って!)
(He runs out and Frank watches him go.)
若いドクターは走って部屋を出る。フランクは彼が行くのを見る。
フランク: Oh, cool! You made him cry! (あぁ、最高! フィービーはあの医者を泣かせたぞ!)

ロスは見るからに若そうな医者を連れて部屋に入ってきます。
最初の担当医が、Fonzie (フォンジー)の話ばかりするので、フォンジーおたくじゃない人を探して来て!と言われて、この人を連れて来たのですが…。
このシーンより前に何度も Fonzie という名前が出てきていますが、ここで簡単に説明しておきます。
ロスのセリフにもあるように、Fonzie は Happy Days というアメリカのシットコムの登場人物です。
ハッピー・デイズの話は、フレンズでこれまで何度も登場しています。

フレンズ3-6その26 では、She hits the jukebox Fonzy style 「レイチェルはフォンジースタイルで、ジュークボックスをたたく」というト書きがありました。

ハッピー・デイズ フレンズ3-7その2 では、「フレンズ」で出てきた「ハッピー・デイズ」ネタを一覧にしています。

フレンズ3-25その4 では、Happy Days のすごろくで遊ぶシーンがあり、そこにも Fonzie の名前が出てきていました。

今度はフォンジーおたく、ハッピーデイズおたくじゃないから…とロスは自信を持って連れて来たのですが、フィービーは what grade 「何年生」という言葉を使っています。
若そうな見かけだったので、「あなたはまだ学生じゃないの? そんなに若くて大丈夫?」と言いたいのですね。

resident は「居住者、在住者」という意味で使われ、a foreign resident なら「在留外国人」ですが、今回のように医学分野では「レジデント、インターンを終了した研修医」を指します。
僕は知識も豊富だし、卒業が早かっただけで…みたいに説明しようとする医者の言葉をさえぎって、フィービーは me too と言っていますね。
「何かぐだぐだ言ってるようだけど、あなたが言うようなことは私にだって言えるわ、あなたのそんな言葉信用できないわ」という感じでしょう。
be fully qualified to は「…するのに十分な資格がある」。

何も問題はないと説明する若い医者に向かって、今度はフィービーは「ごちゃごちゃ言うのはやめて、黙りなさい、ドゥーギー!」みたいなことを言っています。
doggy という単語だったら「犬の」という形容詞、doggie だったら「わんちゃん、わんわん」という犬を示す幼児語になりますが、ここでは、Doogie となっていて、少し綴りが違いますね。
また音も、doggy や doggie は「ドギー」という感じですが、Doogie は「ドゥーギー」みたいに発音されています。
この Doogie は人物の名前のようですね。

Google で Doogie という単語を検索すると、Doogie Howser, M.D. というドラマがたくさんヒットしました。
グーグル・サジェスト機能でも、Doogie と入れるだけで、候補として doogie hauser m.d というフレーズが表示されるほどですから、Doogie と言えばこのドラマ、と言ってもよいくらいかもしれません。
神童である10代の医師が主人公のドラマです。
詳しくは以下で。
Wikipedia 英語版: Doogie Howser, M.D.
IMDb: "Doogie Howser, M.D." (1989)

このドラマは日本でも「天才少年ドギー・ハウザー」というタイトルで放映されていたようですね。(私は全然知りませんでした)
Wikipedia 日本語版: 天才少年ドギー・ハウザー

英語版ウィキペディアには、今回のフレンズのセリフのことは書いてありませんでしたが、日本語版ウィキペディアの方に、
ドラマは4年で終了したが、「フレンズ」で引用されるなど、ドギー・ハウザーは天才少年の代名詞となっている。
という記述があります。このウィキペディアに書いてある「フレンズでの引用」がまさに、上のフィービーのセリフなのですね。

また、英語版ウィキペディアの Cultural Influence に以下の記述があります。
Smart mice obtained by genetic engineering have been named "Doogie mice" in honor of Harris' character.
つまり、「遺伝子操作によって得られた賢いネズミは、ハリス(ドギー[ドゥーギー]・ハウザーを演じていた俳優ニール・パトリック・ハリス)のキャラクターに敬意を表して、「ドゥーギー・マイス[マウス]」と呼ばれてきた。」

賢いネズミにその名が付くほど有名である、ということですね。

フィービーは、その医師の若さを強調するために、「若い医師」の代名詞である Doogie という名前で呼んだわけです。
日本で言うと、若い探偵なら「コナンくん」(名探偵コナン)、若い店長なら「(加藤)清史郎くん」(こども店長)と呼び掛けて、相手の若さを皮肉る感覚でしょうか。

「出てって、坊や!」みたいに言われ、走って部屋を飛び出した若い医師。
さらにはフランクに、「フィービーがあいつを泣かした」とまで言われて、何だかかわいそうですね。
若い医者を泣かせてしまうほど、今のフィービーがイライラしている、ということを示してもいるのでしょう。


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posted by Rach at 11:21| Comment(3) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
I love this scene!!
It just makes me laugh!!
Hahahahahahaha:D Phoebs rocks!!

NHPって子役からだったんですね。
知りませんでした。
ミュージカルもできてすごい俳優さんですよね。
カミングアウトもされてるようで...;;
彼は、How I Met Your Mother(邦題:ママと恋に落ちるまで)という、
同じくシットコムのドラマに出ています。
こちらのドラマもかなりおもしろいです。
本国ではどこまで続いてるかは定かではないんですが(S4くらいかな?)、
日本ではS1がFOX Lifeで放送されてます。
私は数話みただけですが、ハマりました。
お勧めです:D

フレンズなのにNPHの話題に…orz
またチャンスがあれば見てみてください。
Posted by Madeline at 2010年08月06日 14:46
ここでの I get that a lot は
「よく他人からそう言われます(そういう反応をよくされます)」
という意味ではないでしょうか?


(ところで「にほんブログ村」ランキング1位おめでとうございます。これからも Rach さんなりのペースで末永く続けられますことを、微力ながら応援クリックで応援させていただきます。)
Posted by ネムネム at 2010年08月08日 16:48
Madelineさんへ
私などは、ニール・パトリック・ハリスさんという俳優さんその人のことを、知りませんでした(爆)。
ウィキペディアにも、カミングアウトの話や、そのシットコムのことが書いてありますね。

私って、海外ドラマのセリフを解説するブログを書いているわりには、海外ドラマにあまり詳しくないんですよ。見たことのあるドラマも数が非常に限られていますし。機会があればいろいろ見てみたいと思っているのですが…。
また、いろいろ教えて下さいね。情報ありがとうございました。


ネムネムさんへ
ネムネムさんのコメントを読んで、ネムネムさんのおっしゃる解釈が正しい、と思えてきました。DVDの日本語訳で「知識はかなり豊富です」と訳されていたので、どうやら私はそれにつられてしまったようです。get には understand の意味があるので、そういう解釈も可能かなと思ったのですね。

ですが、that を指すものが何かを考えると、その前のフィービーの発言、フィービーの対応を指すと考えるのが自然ですよね。
話の流れも意識して訳してみると、「実際には(学生じゃなくてちゃんと卒業した)れっきとした研修医なんです。が、あなたが今おっしゃったようなことを(普段から、いつも)よく(人に)言われます。僕は早く卒業したので(人より実際に年齢が少し若いんですけど…)」みたいな話を続けようとして、フィービーにさえぎられた、ということになるでしょうか。
フィービーが今言ったような評価、反応を、僕は日頃、多く・よく get する、という意味での「現在形」なのでしょうね。

また、ランキングで応援して下さっているとのこと、ありがとうございます。1位にいさせていただけて本当にありがたいです。これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2010年08月10日 10:34
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