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シーズン5 第5話
The One with the Kips (お忍びでラブラブ旅行)
原題は「キップたちの話」
ロスは元妻エミリーとやり直す条件として、「レイチェルとはもう会わない」という約束をしました。
そのことを、ロスはレイチェルに告げようとしています。
[Cut to Monica's bedroom, Chandler is trying to listen through the door.]
モニカの寝室に場面がカット。チャンドラーはドア越しに聞こうとしている[聞き耳を立てている]。
フィービー: (To Chandler) Can you hear anything? ([チャンドラーに] 何か聞こえる?)
チャンドラー: Oh yes, somebody just said, "Can you hear anything?" (あぁ、聞こえるよ。誰かが今ちょうどこう言った、「何か聞こえる?」って。)
(Joey is bent over at the waist and is looking for something under Monica's bed.)
ジョーイは腰を曲げて[前かがみになって]モニカのベッドの下の何かを探している。
モニカ: Hey, Joey's ass. What are you doing? (ねぇ、ジョーイのおケツ。何してるの?)
ジョーイ: (holding a box) Well, remember when they got in that big fight and broke up and we were all stuck in here all night with no food or anything? Well, when Ross said "Rachel" at the wedding, I figured it was gonna happen again. You know? So I hid this in here. ([箱を持ちながら] ほら、あの二人(ロスとレイチェル)があの大喧嘩になって別れて、俺たち全員がここに一晩中、食べ物とかなしの状態で閉じ込められたことがあったろ[覚えてるだろ]。 ほら、ロスが結婚式で「レイチェル」って言った時に、また(同じようなことが)起こるって考えたんだ。だろ? だから俺はこれをここに隠したんだよ。)
モニカ: Ooh, candy bars, crossword puzzles.... (うー、チョコバーに、クロスワードパズルに…)
フィービー: Ooh, Mad Libs! Mine! (Grabs it.) (うー、マドリブズよ! 私がもらいっ! [それを掴む])
チャンドラー: Condoms? (コンドーム?)
ジョーイ: You don't know how long we're gonna be in here. We may have to re-populate the Earth. (俺たちがここにどれだけ長くいることになるかわかんないだろ? 地球の人口を増やさなくちゃならないかもしれないし。)
チャンドラー: And condoms are the way to do that? (で、それをする方法がコンドームだって言うのか?)
ロスとレイチェル以外の4人は、モニカの部屋から二人の様子を伺っています。
ドアに耳をつけているチャンドラーに、「何か聞こえる?」と尋ねるフィービーですが、「あぁ、今、聞こえたよ。「何か聞こえる?」ってセリフがね」と返すチャンドラー。
あまりにもベタなジョークですが(笑)、私は反射的に笑ってしまいました。
そんな会話が交わされる中、ジョーイはベッドの下を何やらゴソゴソと探しています。
フレンズたちからは、青いスエットを着たお尻しか見えません。
そこで、Hey, Joey. という人名ではなく、Hey, Joey's ass. と呼びかけているのですね。
同じ「尻」という意味でも、フレンズでよく使われる butt に比べると、ass は下品な卑語ですので、そのニュアンスを汲んで訳すと、「ジョーイのお尻」よりも、「ジョーイのケツ」という表現が近いでしょう。
人にお尻をニュッと見せた状態で、ジョーイは一体何やってんのよ、お尻だけしか見えてないってことわかってる?みたいにあきれている感じですね。
Remember when... は「…の時のこと覚えてる?」という感覚。
ジョーイが言っているのは、フレンズ3-16 での出来事ですね。
ロスがコピー屋のクロエと寝たことがレイチェルにバレて、その後、二人が壮絶な喧嘩をし、4人がこの部屋に閉じ込められてしまった時のことです。
今のこの映像を見ると、その時と全く同じ状況なので、その時のシーンを思い出した人も多いでしょう。
ジョーイは、段ボールの箱を取り出しながら、ロスが(花嫁エミリーの名前と間違えて)レイチェルの名を呼んでしまった時から、またこういうこともあろうかと準備しておいたんだ、と言っています。
candy bar は「チョコレートバー」。
英語の candy はいわゆる「キャンディー」に限らず、チョコレートやキャラメルも含まれます。
英辞郎にあるように、スニッカーズ(SNICKERS)などのチョコバーも candy bar と呼ぶのですね。
フレンズ1-4その2 にも、candy bar という言葉が出ていました。
Mad Libs (マドリブズ)は、ストーリーの空欄に言葉を埋めていくゲームのこと。
DVDの日本語訳では「作文ゲーム」となっていましたが、まさにそういうものですね。
マドリブズ(Mad Libs) フレンズ3-3その23 で解説していますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
マドリブズを見たフィービーは、Mine! と言って、それをひったくるように取っています。
これは「元々、私のものだった。私の所有物である」という意味ではなくて、「私のものにするわ、私がそれをもらっちゃうわ」というニュアンスですね。
DVDの日本語音声も「作文ゲーム、もーらいっ!」みたいなセリフになっていました。
その「いただきっ! もーらいっ!」のニュアンスが近いと私も思います。
チャンドラーは怪訝な顔で「コンドーム?」と言っています。
実際に映像では見えませんが、チャンドラーのセリフから、それも中身の一つとして入っていることがわかりますね。
チャンドラーが、「どうしてコンドームなんか要るんだよ、そんなもの要るはずないじゃないか」と言っているのがわかったジョーイは、それが必要である理由を述べるのですが…。
populate は「(土地に)人を居住させる、生息させる」という意味。
名詞 population は「人口、住民数」ですね。
re-populate the Earth は「地球に再び人が住むようにする」という意味になるでしょう。
population のイメージから「地球の人口を増やす」とも言えそうです。
つまりジョーイは、俺たちがどれだけ長くここに閉じ込められているかわからない、長い間閉じ込められて、外の世界では人類が滅亡しちゃってるかもしれない、その未来のために、俺たちは再び人を増やさないと、新たに人を生み出さないといけないことになってるかもしれないだろ?みたいな、近未来SFのような話を言っているわけです。
それを聞いたチャンドラーは、ジョーイの発言の矛盾点を指摘します。
子供を産んで人間を増やすのが目的なら、そもそも避妊用具であるコンドームは不要じゃないか、という的確な指摘ですね(笑)。
ジョーイは誰か女の子とこの部屋に閉じ込められてしまうことを想定してそれを準備していたのか、もしくは、あまり深く考えずに自分の必需品(笑)をつい入れてしまったのか、そのあたりはよくわかりませんが、「人類滅亡の危機のために準備しておいた」みたいに大きなことを言うジョーイに対して、そもそも人類滅亡の危機においては、コンドームは逆効果だろ、と冷静に指摘するチャンドラーが面白い、ということですね。
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