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シーズン5 第9話
The One with Ross' Sandwich (モニカはエッチ中毒!?)
原題は「ロスのサンドイッチの話」
[Scene: Monica and Rachel's, the entire gang is there, eating breakfast. Phoebe is on the couch, fidgeting.]
モニカとレイチェルの部屋。フレンズ全員が、朝食を食べながら、そこにいる。フィービーはカウチに座っていて、もじもじと身体を動かしている。
フィービー: What am I sitting on? (私は、何の上に座ってるの?)
チャンドラー: Top of the world? Dock of the bay? (He tries to think of another but can't) I'm out. (トップ・オブ・ザ・ワールド? ドック・オブ・ザ・ベイ? [もう一つ考えようとするができない] もう(これ以上言うのは)やめた。)
フィービー: (taking something out of the couch) Ew-eww!! Undies! ([何かをカウチから取り出して] ウエー! 下着[パンツ]よ!)
(She throws them into the kitchen and Rachel picks them up with the handle of a large spoon. Chandler and Monica have horrified looks on their faces.)
フィービーはその下着を台所の方に投げる。レイチェルは大きなスプーンの取っ手でそれをつまみあげる。チャンドラーとモニカは顔に恐怖の表情を浮かべる。
レイチェル: All right! Whose are they? Whose are they? (いいわ! それは誰のもの? それは誰のもの?)
ロス: Well, they're not mine! (えーっと、それは僕のじゃないよ。)
チャンドラー: Well, they're Joey's! They gotta be Joey's! (あー、それはジョーイのだ! それはジョーイのに違いない!)
(Rachel turns and stares at him.)
レイチェルは振り返り、ジョーイを見つめる。
ジョーイ: Yeah, they're mine. (あぁ、それは俺のだよ。)
チャンドラー: See? They're Joey's! They're Joe-Joe-Joe-Joe-Joe-Joey's. (ほらね? それはジョーイのだ! それは、ジョ、ジョ、ジョ、ジョ、ジョ、ジョーイのだ。)
ロス: Why are they here? (どうしてそれがここにあるの?)
ジョーイ: I don't know uhh.... (Pause as he thinks about it.) Well, I'm Joey. Yeah, I'm disgusting, I take my underwear off in other people's homes. (さあね、あー… [考えている時に沈黙があり] あぁ、俺はジョーイだ。そうさ、俺は最低なんだ。俺は自分の下着を他の人の家で脱ぐんだよ[脱ぐような人間なんだよ]。)
ト書きの fidget は「(落ち着きなく)そわそわする、もじもじする」。
What am I sitting on? を直訳すると、「私は何の上に座っているの?」で、sit on... の on 以下の部分が疑問詞 what として前に出た形の疑問文です。
つまり、何か違和感感じるんだけど、私の座っているお尻の下には何があるの?という意味で、それで、もぞもぞしていたわけです。
「私は何の上に座ってる?」と聞かれて、ジョーク大好きチャンドラーは何か言わずにはいられないようです。
チャンドラーの答えの、Top of the world と Dock of the bay は、どちらも歌のタイトルであり、また歌詞のサビの一部でもあります。
まず、Top of the world の方ですが、これはカーペンターズ(Carpenters)の「トップ・オブ・ザ・ワールド」(Top of the World)ですね。
カーペンターズは日本でも大変人気がありますし、この曲も有名なので、ここはピンと来た方も多かったのではないでしょうか。
フレンズでも、フレンズ1-7 の停電の話で、バルコニーでロスがネコに襲われている時に、室内で、フィービー、モニカ、ジョーイたちが、フィービーのギターに合わせてこの曲を歌っていましたね。
そのバルコニーでの惨事(笑)には全く気付かない様子で、楽しく幸せそうに大声でトップ・オブ・ザ・ワールドを歌っていたのが印象的でした。
その 1-7 でもサビの部分を歌っていましたが、その部分の歌詞は、
I'm on the top of the world lookin' down on creation
And the only explanation I can find
ですね。
歌詞では、sitting という言葉は出てきませんが、何かの上に、という on という言葉を聞いて、まずチャンドラーが、on the top of the world というフレーズを思いついた、ということです。
次の、Dock of the bay ですが、Google のサーチボックスで dock of まで打ったら、「グーグルサジェスト機能」で、「dock of the bay」や、「dock of the bay 歌詞」というフレーズが自動的に候補として表示・提示されたので、そういう歌があるんだなぁ、ということがわかります。
(こういう場合、グーグルサジェスト機能は本当に便利!)
さらに続けて、dock of the bay まで打つと、他の候補として、sitting on the dock of the bay という形も出てきます。
これが歌のタイトルのようですね。
これを見るだけでも、チャンドラーが、What am I sitting on? に対して、Dock of the bay? と答えた経緯がわかってしまう感じですが…。
実際に検索結果を見てみると、YouTube に動画もたくさんあるようです。
Otis Redding(オーティス・レディング)が歌っている、(Sitting On) The Dock of the Bay という曲です。
(ちなみに私はこの曲、知りませんでした)
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: (Sittin' On) The Dock of the Bay
タイトルのネット上での表記は、Sitting on がついていたりいなかったりといろいろです。
サビの部分の歌詞は、
Sitting on the dock of the bay
Watching the tide roll away
I'm just sitting on the dock of the bay
Wasting time
となっていて、サビの部分にもタイトルフレーズがきちんと含まれています。
チャンドラーの答えは、on または、sitting on から連想した有名な曲の歌詞またはタイトルだった、ということですね。
フィービーは Undies! と叫んで、それを放り投げています。
undies は underwear の短縮形。
このように常に複数形で使われます。
脚の部分が二股に分かれているから、でしょう。pants や trousers と同じ感覚だと思います。
音的には、pajamas のことを jammies と呼ぶのと似ていますね。
その後も、この undies という複数形を指すことになるため、代名詞は常に they が使われていることにも注目です。
日本人の感覚では、なかなかここで、they という複数代名詞がすっと出てこない気がします。
なお、ネットスクリプトでは、Who's are they? と表記してありますが、Who's は Whose のタイポです。「それは[その下着は]誰のもの?」という疑問文ですね。
Whose undies are they? だと「それは誰の下着ですか?」になり、今回のように後に来る名詞を省略すると、whose だけで「誰のもの」という意味で使うことができます。
ネットスクリプトでは、Whose を Who's と書いてあることが結構多いです。
you'reをyourと書く間違い フレンズ4-1その7 でも、レイチェルが手紙の中で、you're と your を混同していたことをロスに指摘されていましたが、結構その手のタイポは多いんですよね。
ただ、書いた人は(ネイティブの方であれば)、Who's と書いていても、それを Who is だと勘違いしている、ということは決してないでしょう。ただの書き間違い、というか、ついそう書いてしまう本人の癖みたいなものでしょうね。
逆に日本人は、まず文字から入りがちなので、Who's と書いてあると、Who is だと思い込んでしまって、Who is are they? ってどういう文の構造?としばらく悩んでしまうかもしれません。
当たり前のことながら、ネイティブが書いたものにもタイポはある、ということをいつも意識しながら読むことも大切だ、ということです。
また、日本人でさえかなり初歩的だと思ってしまうような間違いだからと言って、その間違いを指摘して鬼の首でも取ったように勝ち誇ったりするような話でもありませんし、ネイティブも間違えるんだから、と自分の開き直りの道具に使うのも望ましくない気がします。
ネイティブなら読んでいてもひっかからないようなささいな間違いだけれど、文字から入りがちな日本人にとっては危険かもしれませんので気をつけたいですね、という話でした。
whose 「誰のもの」という疑問文なので、答えも常に mine 「私のもの」などの所有代名詞(または独立所有格とも呼ばれる)が使われていることにも注目です。
ですから、「ジョーイのもの」という意味で、Joey's になっているのですね。
チャンドラーとモニカがぎょっとした顔をしているのは、その下着がチャンドラーのものだからです。
ですが二人は、付き合っていることをジョーイ以外のフレンズたちには内緒にしています。
それで、ジョーイに罪をなすりつけようとしているわけですが、チャンドラーに目配せされたジョーイは目をむいて、「え? 俺? 俺のパンツってことにしとけってか?」みたいにびっくりした顔をしています。
「それはジョーイのだ!」と言いながらも、ジョ、ジョ、ジョ…と明らかにチャンドラーのセリフが動揺しているのが、いかにもコメディーっぽくて楽しいです。
罪をかぶることを決めたらしいジョーイは、他のみんなに責められて、I'm Joey. とわかったようなわからないような理由を述べています。
「何でここに俺のパンツがあるのか?って聞かれても…俺はジョーイだからね、俺はそういう最低の人間なんだよ」と、人が理解しがたい行動をするような人間だからしょうがないんだよ、みたいに説明しています。
disgusting は「実にいやな、ひどい、最低な」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
disgusting [adjective] : extremely unpleasant, and making you feel sick
つまり、「極度に不快・不愉快な、そして人の気分を悪くするような」。
「胸が悪くなるような、むかつくような」という意味の、非常に悪いニュアンスの形容詞です。
I take my underwear off... で、「他人の家でパンツを脱ぐ」という話をしていますが、この現在形は、「習慣・習性を表す現在形」ですね。
実際にそのパンツを俺はここで脱いだんだ、という過去の行為を述べているのではなくて、俺は人んちでパンツを脱ぐような人間なんだ、と、ジョーイという人間はそういう行為をする人間なんだ、と説明している感覚になります。
(Rach からのお詫び)
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改めて大昔にa pair of trousersとか習ったなとか思い出しました。
昔の話といえば80年代に初めてアメリカに仕事で住んだときに、ここに出たDock of the Bayは良くラジオで流れてました。シンプルな旋律の心地よさが響く良い曲だなと思いました。Rachさんより一回り上の世代では結構皆知ってるかもしれません。(ただ、歌手は当初女性だと思ってました。)あとやはりその時TVで人気だったのが少し前に出てきたMiami Viceで、主演のクロケット刑事のDon Johnsonの白い服が印象的でした。そしてそれまでvice presidentとかしか知らなかったviceという単語に悪という意味があるのを知った次第です。
もう20年以上前のことが懐かしく思いだされ、つらつらと書いてしまいました。
パンツとかメガネとかが複数形になる、っていう感覚は、日本人にはピンとこないですよねぇ。日本人の感覚ではつい it と言ってしまうところだと思います。が、さすがはネイティブ(笑)、すべて them, they などの代名詞が使われていたのが、私も改めて印象深く感じました。難しい単語をいろいろ知っているよりも、こういう指示代名詞をいかに的確に使えるか、で、英語の堪能さがわかる気がします。
実際にアメリカで暮らしておられた時に聴かれていた曲であれば、印象も強いですね。日本でも結構有名な曲、なのでしょうね。私はこんなブログを書いていながら、人より洋楽に関する知識が少ないんですよ(笑)。
やっぱり、Miami Vice の Don Johnson といえば、あの白い服なんですね。私は Miami Vice も映像としては知らなくて、今回のことも、ネットスクリプトのト書きがなければ気付かないところでした。あのロスとチャンドラーの姿を見て、すぐに Miami Vice だ!とピンと来たら、また喜びも違いますよね。
vice は、virtue and vice 「美徳と悪徳」みたいにペアで覚えることもありますが、Miami Vice の形で覚えた方がずっと覚えやすい気がします(笑)。
また、貴重な体験談を聞かせて下さいね。楽しみにしています。
英語同好会(名前検討中 英語で 遊べたらナァ
ドッグ オブ ザ ベイ 歌詞 和訳 で 検索中です。
渋い曲ですよね 最高です。
こないだ カラオケで 歌ってみました。口笛が僕は 鳴らないのです。
この歌の歌詞 アウトロー的というか
失業していた頃 公園のベンチで 座っていた僕のことを 思い出します。
そして 人生で 疲れたとき 港の公園で 海を見つめていた事を 思い出します。
もっと 男のロマンのような歌なんだと思います。海の向こうには 何があるかなぁ。
水平線の向こうには〜
村石太 セレクト ベスト ソング 音楽同好会(名前検討中
コメントありがとうございます。
私は上の記事を書いた当時、この The Dock of the Bay という曲を全く知らなかったのですが、やはり、カラオケにあるほど有名な歌なのですね。
歌詞もおっしゃるようなイメージなのだろうと思います。男のロマンなのでしょうね。