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チャンドラーとモニカが付き合っていることを秘密にするため、チャンドラーが置き忘れた下着(パンツ)はジョーイのものだった、ということになってしまいます。
無理やり犯人にされたジョーイは、自分の部屋でチャンドラーに怒りをぶつけます。
ジョーイ: That's it! I'm tired of covering for you two. This has got to stop! (Realizes he still has the underwear in his hand.) Ahh! (Throws them towards Chandler's room.) And tighty-whiteys! What are you, eight? (そこまでだ! お前ら二人のために取り繕(つくろ)うのはもううんざりだ。こんなこと、やめなきゃだめだ! [自分の手にまだその下着を持っていることに気付き] あー! [チャンドラーの部屋の方向に向かって下着を投げる] それに、白のブリーフって! お前は子供か?)
モニカ: (entering) Thank you, Joey, thank you so much! ([二人の部屋に入ってきて] ありがとう、ジョーイ、ほんとにありがとう!)
ジョーイ: Oh hey, no, you're not welcome, okay? Look, I hate this. You guys keep embarrassing me! (To Monica) Yesterday, Rachel found your razor in our bathroom. And I didn't know what to say, so I said it was mine and, and that I was playing a woman in a play. And one thing led to another and.... (He puts his leg on the chair and pulls up his pants leg to reveal that he now has shaved legs.) (ああ、おい、違う、こっちはいい迷惑なんだ、いいか? なぁ、こんなのもういやだよ。お前らが俺にずっと恥ずかしい思いをさせて! [モニカに] 昨日、レイチェルがバスルームでモニカの(女物の)カミソリを見つけたんだ。それで俺は何て言ったらいいかわからなかったから、それは俺のだって言ったんだ。それで、俺はある劇で女性を演じる予定だって言ったんだ。それからいろんなことが重なって [ジョーイは椅子の上に脚を置き、彼はもうすっかり脚を剃ってしまっているのを見せるためにパンツをたくし上げる])
モニカ: (inspecting his leg) Wow! And around the ankles, y'know that is a tough spot. ([剃られたジョーイの脚をじっくり観察して] まあ! それにくるぶしの周辺、ほら、そこは(剃るのが)難しい部分なのに(うまく剃れたわね)。)
I'm tired of covering for you two. の cover for について。
cover for には「(人)の代わりを務める、代理をする」という意味と、「(人)をかばう、(人)のために取り繕(つくろ)う」という意味があります。
今回は「かばう」のニュアンスですね。
英語の「カヴァー、カバー」という発音と日本語の「かばう」が見た目似ているのが、何だか下手なダジャレみたいですが(笑)。
cover はまさに「カバーする」で、「表面を覆う、隠す」ことから、「保護する、かばう」「(人を守って)援護射撃する」という意味にもなるのですね。
「お前ら二人のために(いろんな失敗を)カバーするのはもううんざりだ」のように訳しても意味は通じる気がします。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cover for somebody [phrasal verb] :
1. to do the work that someone else usually does, because they are sick or not present
例) Who's going to cover for you while you're on vacation?
2. to prevent someone from getting into trouble by lying about where they are or what they are doing
例) Cindy refused to cover for him when his boss called.
つまり、1. は、「誰か他の人が通常している仕事をすること、その人が病気、またはそこにいないという理由で」。
例文は、「あなたの休暇中、誰があなたの仕事の代理をしてくれることになってるの?」
2. は、「ある人のいる場所やその人がしていることについて嘘を言うことで、その人がトラブルになるのを防ぐこと」。
例文は、「彼の上司が電話してきた時、シンディーは彼をかばうのを拒んだ。」
今回のニュアンスもまさに「嘘をついて二人がトラブルになるのを避ける」という行動を指していますね。
tighty-whiteys について。
英辞郎には、少々綴りは違いますが、
tightie whities=〈米俗〉(男性用の)ブリーフ
と出ていました。
LAAD では(LAAD にも出ているのには、ちょっとびっくりしましたが)
tightie whities [noun] [plural] (informal) : white JOCKEY SHORTS
ついでに Jockey shorts も調べてみると、
Jockey shorts [noun] [plural] : (trademark) a type of men's cotton underwear that fits tightly (see also BOXER SHORTS)
つまり、ジョッキー・ショーツは商標で、「ぴったりフィットする男性用の綿の下着の一種」ですから、tightie whities は、「ぴったりした白の男性用下着」、つまり「白のブリーフ」ということになるのですね。
タイトでホワイトなパンツということですが、音的にも、-ightie 「アイティー」の部分が韻を踏んだ形になっているので、呼びやすい名称になっています。
チャンドラーのパンツが白のブリーフであることを指摘した後、What are you, eight? と言っていますね。
これは「お前って何? 8歳か?」と言っていることになりますが、この eight という数字は、フレンズでこれまでに何度も「小さな子供、ガキ」のニュアンスで出てきました。
それについては、過去記事、何故8歳なのか? フレンズ1-1その8 で詳しく解説しています。
その過去記事では、「8歳(eight)」というフレーズが、フレンズ1-1、1-5、2-5 で登場した、と説明したのですが、今回の 5-9 もそのリストに加わるわけですね。また、フレンズ10-14 にも eight は登場します。
過去記事で、「フレンズ以外でもやはり「8歳」という年齢を使うのかなぁ?」と書いたのですが、その記事を書いた後に見た作品で、「7歳」でも「9歳」でもなくやはり「8歳」が使われている例をいくつか発見しました!
その「8歳が使われている別の例」については、「フレンズ5-9その7」という記事の形で書く予定です。もうしばらくお待ち下さいませ。
モニカは何度もお礼を言っていますが、ジョーイは You're not welcome. と言っていますね。
Thank you. 「ありがとう」に対して、You're welcome. 「どういたしまして」というのは、決まり文句ですが、今回はいつもの返事とは違って not が入っているのがポイントです。
You're welcome. の welcome は、形容詞で「歓迎される、歓迎されて」という意味です。
ありがとう、と感謝の気持ちを述べる相手に対して、「君は歓迎されてるよ、僕は何もいやがっていないから僕に遠慮せずに何でも頼んでくれよ」みたいなニュアンスが込められているのだと思います。
君の頼みをきくのは大歓迎さ、みたいな感じでしょうか。
同じように「どういたしまして」の意味で使われる言葉に Anytime. がありますが、これも「いつでも(どうぞ)」ということで、「君の頼みならいつでも歓迎するよ、お安い御用さ」というニュアンスが感じられます。そういうニュアンスは、You're welcome. と非常に近い気がします。
今回の You're not welcome. は not がついていますので、「君は歓迎されない」、つまり、ありがとうと感謝されても、僕はちっとも君の頼みを歓迎してない、もうこれ以上面倒なことを俺に頼まないでくれ!という気持ちが出ていると思います。
英辞郎では、
You're not welcome=いい迷惑だ
と出ていましたが、まさにそういう感じですね。
ありがとう、って言われてもちっとも嬉しくない、そんな頼みごと、もう勘弁してくれよ!ということです。
俺に恥ずかしい思いばかりさせて…と言いながら、ジョーイは昨日の出来事を語り始めます。
レイチェルが俺のバスルームでモニカのカミソリを見つけた、という話です。
明らかに男性のひげ剃り用のものとは異なる、女性のムダ毛剃り用の安全カミソリだったのでしょう。
言い訳が思いつかなくて、思わず俺のものだと言ってしまい、芝居で女性役をする予定なんだと説明したらしいジョーイ。
プレイボーイのジョーイのことですから、連れ込んだ女性が忘れていったものだ、とでも言ったら良かったようにも思いますが、やはりバスルームでカミソリで脚を剃ることまでするには、一夜限りではない、かなりステディな関係が連想されてしまうのでしょうか?
今付き合ってる彼女がいないジョーイには、そういう言い訳をすることもできず、とっさに自分のものだと言ってしまったようですね。
女性用のカミソリは、女性のふりをするためで、そんな嘘をついているうちに、流れ上、こんなことになっちゃったんだ、と言いながら、つるつるに剃った脚を見せるジョーイに笑ってしまいます。
one thing led to another は、「1つのことが別のあることに繋がって」ということで、「いろんなことが重なって」というニュアンスですね。
フレンズ2-2その4、フレンズ4-7その7 にも出てきました。
女役をするって言っちゃったから、それを使って剃ってみせることになっちゃって…みたいなことですね。
きれいに剃られた脚をまじまじと見ていたモニカは、くるぶし・足首の周りは a tough spot なのに、と感心している様子。
a tough spot は「剃るのが難しい部位」みたいなニュアンスですね。
くるぶしの盛り上がった部分はうまく剃るのが難しいのに、随分きれいに剃れてるじゃない!みたいに褒めている感覚でしょう。
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アメリカの雑誌TIMEのサイトでThe 100 Best TV Shows of All-timeてな記事を見つけました。(TIMEはよくTop 10 XX みたいな記事を載せます)
http://www.time.com/time/specials/2007/0,28757,1651341,00.html
さすがにテレビドラマは数が多くてこの100のリストからも漏れているドラマがあると、記者はのっけから謝罪しています。
ですが、この記事のトップページに載ってた写真がFriendsの物だったのでちょっとびっくりしました。さすがに「もっとも成功したシットコム」なんだなと思いました。
私は初心者でわかりませんが、いつぐらいの頃の写真なんでしょうね。
なおFriendsのページは
http://www.time.com/time/specials/2007/article/0,28804,1651341_1659188_1652526,00.html
でも書評の最後の
it called itself Friends, and was really about family.というのは素直に頷けました。(^^) そうだなあ、彼らfamilyなんだよなあ。
楽しい情報ありがとうございます。
URL から判断すると、2007年の記事みたいですね。
その記事で使われている写真は、結構初期のシーズンのものっぽい気がします。番組宣伝用のスチールだと思います。
たくさんの作品がリストに挙げられている中で、フレンズの写真が使われている、というのはファンとして嬉しい限りです。
フレンズについて解説してあるその文章も面白いですね。さすがは TIME で、難しい単語がいっぱい出てきていますが(笑)、フレンズという作品を分析しているその角度・視点が面白いなと思いました。
ちょっとネタバレにもなりそうなので詳しく書くのは避けますが、ごく普通の人々のドラマのように見えながら、実はアメリカの「多様な家族、夫婦、親子の形」を描写していて、そういう様々な状況の中で成長していく姿を描いている、ということですよね。
彼らはある意味、家族よりも長い間一緒にいますからね。friends であり、family である、という部分が、見ていて温かい気持ちになれる要因なのでしょう。年頃の男女だとどうしても恋愛話が中心になりがちですが、フレンズは男女の友情や結びつきも素敵に描かれていますよね。私もその部分がとても好きです。
興味深い記事をありがとうございました。