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フレンズ5-9その2 のセリフで、チャンドラーがモニカの部屋に忘れていった下着を見て、
ジョーイ: And tighty-whiteys! What are you, eight? (それに、白のブリーフって! お前は子供か?)
と言うセリフがありました。
その記事では、eight 「8歳」という年齢は「小さな子供、ガキ」というニュアンスで、フレンズでは何度もその意味で登場している、と解説しました。
今日は「フレンズ以外」で同じように「8歳」が使われていた例をご紹介したいと思います。
まず1つ目の作品。
映画「鉄ワン・アンダードッグ」(原題:Underdog)でのワンシーン。
ちなみにこの映画は、アメリカの昔のアニメ Underdog を、CGを使った実写版でリメイクした作品。
そのアニメのアンダードッグのキャラクターは、フレンズ1-9 で、感謝祭のパレードのバルーンで登場していましたね。
父(名前はダン)が拾ってきた犬が、言葉を話すスーパー犬だと知って、急に飼いたいと言い出す息子ジャック。
その父と息子の会話。
ダン(父): You told me you didn't want the dog. (お前は犬なんか欲しくない[飼いたくない]って言ってたじゃないか。)
ジャック(息子): Me? No way. I told you I've wanted a dog since I was, like, eight. (僕が? まさか。僕は犬がずっと欲しかった、って言ったんだよ、ほら、8歳の頃からね。)
このセリフは、8歳という年齢が、have wanted ... since 「…以来ずっと欲しかった」という現在完了形と結びつくことで、小さな頃からずっとそう思ってたんだ、というニュアンスがよく出ています。
「欲しくないって言ってたなんてとんでもない。ちっちゃーい頃からずーっと欲しいと思ってた、って言ったんだ」ということですね。
2つ目の作品。
カリフォルニアのオレンジ・カウンティの若者たちを描いた海外ドラマ「The O.C.」。
シーズン1第5話「アウトサイダー」(原題:The Outsider)では、その1話の中に2回、eight という言葉が登場します。
まずは最初の方。
セスは、IMAX(アイマックス)シアターを一緒に見に行かないかとライアンを誘うも、マリッサと約束してるからと断られてしまいます。
そこで、ライアンのバイト先の同僚ドニーを誘うセス。
セス: I have an extra ticket to the IMAX, Donnie. A shark movie, hammerheads, very violent. (IMAX シアターのチケットが1枚余ってるんだ。サメの映画だ、ハンマーヘッド(シュモクザメ)の。すっごく凶暴なんだよ。)
ドニー: What are you, like, 8? (お前は子供か?)
このドニーの返事は、日本語字幕では「サメ? ガキか」、日本語音声(吹替)では「お前、小学生か」と訳されていました。
やはり「小学生のガキ」というニュアンスで使われているようですね。
セスは富裕層のおぼっちゃまでオタク系、ドニーは貧困層でかなりのワルという設定なので、このセリフが余計に面白く聞こえるわけですね。
ドニーがそんな映画好きそうなはずないのに、無邪気にマニアックな映画に誘っているところに、セスの「何も知らないお坊ちゃまな感じ」が出ています。
The O.C. での2つ目の例。
今では裕福な生活をしているけれど、元々は貧困層出身のジュリー・クーパーが、富裕層出身のキルスティン・コーエンに対して、小さな頃の正直な気持ちを吐露するシーン。
ジュリーとキルスティンの二人は、リムジンの後部座席に並んで座っている状態で、ジュリーが以下のセリフをキルスティンに言います。
ジュリー: I remember as a kid, if I saw a limousine driving, I'd always try to see through the tinted window, wondering what kind of life the people inside lived. How glamorous and lucky. Who knew, right? You knew. You were probably in there, staring back at me. Which means I've been jealous of you since I was 8. (私、覚えてるの。子供の時、リムジンが走ってるのを見ると、いつも(中が見えないように)色のついた窓越しに中を見ようとしてたことを。その中の人はどんな生活を送ってるんだろう、って思いながら。どんなに華やかで幸運かって。誰が(その生活がどんな風かを)知ってたか、って? 知ってたのはあなたよ。あなたは多分、その(車の)中にいたのよ、(外で見つめる)私を見つめ返しながらね。それはつまりこういうことよ、私は8歳の頃からあなたをずっと妬(ねた)んでいたの。)
ジュリーは小さい頃は貧しくて、リムジンにはどんな人が乗ってるんだろう、その人はどんな素晴らしい生活をしてるんだろう、と妬む側の立場だった、と言っています。
キルスティンはそういうリムジンに乗っている側の人間だった、だから私は、あなたに出会うずっと前の、小さな子供の頃から、あなたに嫉妬していたことになるのよ、と言っているのですね。
これも初めてそういう嫉妬を覚えたのが8歳だと正確に覚えていたわけではないでしょう。
貧富の差みたいなものを認識できるようになった子供の年齢として8歳という数字が挙げられているのでしょうね。
ほんとに小さな頃から富裕層の人に対してはそういう感情を抱いていたから、そういうことに関する気持ちはものすごく複雑で根が深いものがあって簡単には片づけられないのよ、みたいな気持ちも込められているセリフになっていると思います。
…ということで、上に上げた例でも、eight 「8歳」という言葉はそれぞれ、「お前はガキか?」的にバカにしたセリフであったり、「小さな子供の頃から」というニュアンスで使われていたりしますよね。
フレンズのセリフと同様、「ガキ、小さな子供」というニュアンスで 8 (eight) という年齢を使う例は他にもありました、というご報告でした。
ついでに、「どうして 7歳(seven)や9歳(nine)ではなくて、8歳(eight)なのか?」ということについては、あくまで私見ながら、この単語の中では、eight が一番発音しやすい、発音がラクだからかなぁ、という気がしています。
seven だと v の音を発音する時に、「前歯を下唇に乗せる、当てる」という口の動きが必要です。
また、nine の n- は日本人が考えるよりもずっと力の強い音で、「鼻に抜く」音ですよね。
(強い音だからこそ、not, no などの否定語に使われているのだろうと思いますし、would と wouldn't の聞き分けも、n- が聞こえるか聞こえないかで判断することができる、ということだと私は思っています。)
それに比べると、eight の発音は、語尾の -t という破裂音は消失してしまうので、日本人がカタカナで書く「エイト」ではなく、「エィ」のような発音になります。
そのように発音を比較しても、「エィ」が断然ラクだと思えますから、それでやたらと eight が使われることになるのかなぁ、と。
「なぜ”8歳”なのか?」を追求すること自体はあまり意味のないことかもしれませんが、こういう場合に英語ではよく eight という数字を使う、ということを知ることは無駄だとは思いません。
自分の知り合いのネイティブがたまたま eight と言っただけであれば、その人の言い回しの癖みたいなものである可能性もありますが、Friends, Underdog, The O.C. と、それぞれ監督も脚本家も違う作品で、eight が同じニュアンスで使われていたということであれば、「英語ではそういう言い回しをするんだな」と判断しても構わない、という気がします。
私はそうやって「自然な英語」を学んできた気がするのですね。
「フレンズ以外でも、やっぱり8歳って言うのかな?」とずっと疑問に思っていた謎が、たまたま他の作品を見ることで解決できたことが嬉しかったので、ご報告も兼ねて記事にさせていただきました。
やはり「生きた英語の宝庫」であるドラマや映画は、私にとって何よりの英語の先生であると、今回しみじみ思いました。
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第1話を観て、「面白い!」って感じたんですが、回を追うごとにパターンが決まってきて、それほどでもなくなっちゃいましたけどね。
連続ドラマで、面白さを維持するのって大変なんですねぇ。
でも、コーエン家を始めとするセレブの生活にはうっとりでした。
リンク先のサイトで何かするのでしょうか?
とりあえず、ぽちぽち押してます!
いつもありがとうございます。
一言:ウーム、深い。
余計なひと言:昔LAで行ったIMAXは確かMitsubishi IMAX theatreという名前でした。
(返事無用です。)
コメントありがとうございます。
実は私は上で取り上げた第5話までしか見てないんですよね(爆)。
人気のあるドラマだと聞いたので、どんなものか見てみようと思って、とりあえずシーズン1の最初の2枚をレンタルしたんですよ。
その最後に見た5話で、eight が2回も登場するなんて、これは「そのことを記事に書け!」という神の啓示だと思いました(笑)。
面白いドラマで、登場人物も魅力的ですよね。時間があれば続きを見てみたいと思っているのですが、やはりパターンが決まってきてしまう…というのはあるでしょうね。
あそこのセレブたちの生活は、ほんとにびっくりですよね。そういうのを「へぇ〜」と思いながら見るのも楽しかったです。Phantom Planet が歌うテーマ曲 California も好きでした。
pjさんへ
ブログランキングについてのコメント、ありがとうございます。
そうなんです、ランキングのバナー(ブログの名前の入った四角い絵)をクリックしていただけるとありがたいです。そのクリックで、IN ポイントというのが加算され、それで順位が決まるのですね。
リンク先のサイトでは、ブログのランキングを見ることができ、そこでまた、私のブログの名前をクリックしていただけると、「OUT ポイント」というのも加算されるのですが、それは、IN ポイントが同じでランキングが並んだ場合に、OUT ポイントの多い方が順位が上になる、ということなので、IN ポイントほどは影響がありません。ですから、OUT ポイントはあまり気にしていただかなくて結構です。
ぽちぽち押して下さっているとのこと、ありがとうございます。私はお調子者なので、皆さんにそうやって応援していただけると、どこまでもやれちゃう気がするんですよね。本当に皆さんの応援が励みになっています。いつもとても嬉しく思っています。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
ご質問もご遠慮なく。私も非常に勉強になりますので。
koroyakunさんへ
いえいえ、お返事させて下さい。
深い…ですか?(笑) フレンズだけなら脚本家の癖かな?で終わりになっちゃうかもしれない話なのですが、これだけ他の作品に出てくれば、やっぱりそういうニュアンスで eight って使うんだぁー、と結論づけてもいい、って思えますよね?
LA の IMAX に行かれたとはすごいです。ロスとオレンジカウンティは近いですから、セスが行こうとしているのも、その Mitsubishi IMAX theatre かもしれませんね。
私は、大阪の天保山(てんぽうざん)というところにあるサントリーミュージアムの IMAXシアターを見たことがあります。その時は、サメじゃなくて、イカの生態を描いた映画でした(笑)。