2010年12月20日

コーヒーにミルクと砂糖は? フレンズ5-12その4

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[Scene: Doug's house, Chandler, Monica, and them are just finishing dinner.]
ダグの家。チャンドラー、モニカとダグ夫妻がちょうど夕食を終えようとしているところ。
ダグ: But seriously, I strongly believe that we should all support President Clinton... and her husband, Bill. (Chandler does the laugh.) (でも、真面目な話、私たちは全面的にクリントン大統領を支持すべきだって、強く思ってるよ。…それと、彼女の夫のビルもね。[チャンドラーは笑う])
カーラ: So how do you kids like your coffee? (それで、あなたたちのコーヒーをどういう風にしたい[砂糖とミルクはどうしたらいい]?)
モニカ: Oh, none for me. Thanks. (あぁ、私は砂糖もミルクもなしで。ありがとう。)
チャンドラー: Just a little bit of sugar. (ちょっとだけ砂糖を。)
ダグ: Well, maybe I'll bring it out and have Monica stick her finger in it. That oughta sweeten it up, huh? (Once again, with the laugh.) (そうだな、多分、私がコーヒーを持ってきて、モニカに指をコーヒーの中に入れてもらうよ。そしたら甘くなるはずだ、だろ? [もう一度、(チャンドラーは)笑う])
(Doug and Kara go get the coffee.)
ダグとカーラはコーヒーを取りに行く。

ダグはまたジョークを言っています。
最初は真面目な政治の話をしていると思わせておいて、最後に落とす感じのジョークですね。
最初から順番に意味を取っていくと、「でも真剣な話、私は強く思っているんだ、我々は全面的にクリントン大統領を支持すべきだ、って…」ということになります。
私はクリントン大統領を強く支持するよ、と言っているのかな、と思っていたら、最後に「そして、彼女の夫のビルもね」と付け加えていますね。
つまり、ダグは、「ビル・クリントン大統領」ではなく、奥さんのヒラリー・クリントンの方を、President Clinton と呼んでいたことが、最後のオチでわかる仕組みですね。
あのダンナさんの方も支持するよ、と言うことで、まるで奥さんの方が大統領みたいだ、と言っていることになります。

Wikipedia 日本語版: ヒラリー・クリントン の「ファーストレディー」の項目にも、共同大統領 (co-President) と呼ばれていた、などの記述もありますね。

英辞郎に、以下の興味深い記述が載っています。

Hillary Rodham Clinton
【人名】ヒラリー・ロッドハム・クリントン、ヒラリー・クリントン、ヒラリー夫人◆米国第42代大統領 Bill Clinton の妻。2000年にニューヨーク州上院議員になる。才女。
ヒラリーの以前の男友達が経営するガソリンスタンドに立寄った時、クリントンがヒラリーに「貴女が彼と結婚していたらガソリンスタンドの経営者の妻だった」と言ったら、ヒラリーは「もしそうだったら、彼が大統領になっていたわ」と切り返した。


このジョークは、「ヒラリーとライス: アメリカを動かす女たちの素顔」(岸本裕紀子 著)の p.79 にも載っているようです。
(Googleブック検索で見つけました)
Google ブックス: ヒラリーとライス:アメリカを動かす女たちの素顔

その本の中では、「インターネット上で話題になったクリントン夫妻についてのジョークを紹介しよう。」と書いてありました。
ウィキペディアには(日本語版、英語版とも)このような話は載っていませんでしたので、やはり本当のエピソードではなく、あくまで「いかにもそんなことがありそうな感じのジョーク」なのでしょうね。
でもそういうジョークもなるほどと思えるイメージと、今回のダグのジョークの内容には、通じるものがある気がします。

カーラ(ダグ夫人)が言った How do you kids like your coffee? の kids は「子供」ですが、ここでは、you kids で「あなた方、若いお二人は」みたいなニュアンスがあるのでしょうね。
you だけだと、単数か複数かもわかりませんし、そばにはダグもいるので、自分の夫に尋ねているのではなく、あなたたちに尋ねているのよ、ということをわかりやすくするためにわざと kids を挿入しているのかなぁ、と思います。
フレンズ同士では、you guys のように表現することで、「君たち」という複数感を出しますが、ここではその you guys の代わりに you kids を使ったのでしょう。

How do you (kids) like your coffee? という問いに対して、モニカは、None for me. チャンドラーは、Just a little bit of sugar. と答えています。
チャンドラーの「砂糖をちょっぴり」という返事からわかるように、この How do you like your coffee? は、「コーヒーをどういうふうにしましょうか?」という決まり文句になります。
どういうふうに、とはつまり、ミルク(クリーム)や砂糖をどれくらい入れるか?という質問ですね。
直訳すると、「あなたは自分のコーヒーをどのようにするのが好きですか?」ということになり、それに対しては、ブラックがいい、とか、砂糖をたっぷり目に、とかの、好みの述べることになります。
飛行機の機内で客室乗務員が尋ねる決まり文句だったりもしますので、覚えておきたい表現の一つです。
「クリームと砂糖入りでお願いします」なら、With cream and sugar, please. です。

ですから、モニカの返事の、None for me. の none は、「ミルクも砂糖も要りません。ブラックでお願いします」という意味になります。
none は「何もない」ですが、コーヒーが要らないと言っているのではなく、ミルクや砂糖が要らない、と言っているだけであることに注意したいところですね。

コーヒーが飲みたいかどうかを尋ねる質問だと、Would you like to have some coffee? や、Would you care for some coffee? のような文になります。
今回は、How do you like your coffee? となっているので、あくまでコーヒーを飲むことを前提にして、「どういう風にして」飲みたいかを問うている質問になっている、ということです。

同じようなフレーズで、ステーキ(肉)の焼き加減を尋ねる質問の場合は、How would you like your steak (done)? になります。
直訳すると、「ステーキをどのようにするのがお好みですか?」ということですから、レストランでウェイターが、「ステーキの焼き加減はいかがなさいますか? どのようにいたしましょうか?」と尋ねる決まり文句ですね。

ちょっぴり砂糖を、と言ったチャンドラーに対して、俺がコーヒーを持ってきて、モニカに指を入れてもらうよ、とダグは言っています。
have Monica stick her finger in it は使役動詞で、「モニカに、モニカの指をコーヒーの中に入れてもらう、モニカの指を入れさせる」というニュアンスになります。
oughta は、ought to の発音綴り(発音した音の通り綴った形)。
ought to は「・・・のはずだ」という推量を表し、should と同じような意味。
sweeten up は「…を甘くする」ですから、コーヒーにモニカが指を入れれば、それでコーヒーが甘くなるはずだよ、と言っていることになります。

指を入れたら甘くなる、というのは、恐らく、恋人のことを、honey, sweetheart, sweetie のように「あま〜い」 名前で呼ぶから…でしょうねぇ。
お前と甘い関係真っ只中の恋人モニカの指を入れれば、そのコーヒーも甘くなるだろうさ、みたいに、二人を冷やかしているのかなぁ、と思いました。


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posted by Rach at 12:52| Comment(0) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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