2010年12月22日

驚いて、もう一度見る フレンズ5-12その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は3位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


上司ダグのジョークにしらじらしいほど大袈裟に笑うチャンドラーに対して、
モニカ: (To Chandler) How does that laugh not give you a headache? ([チャンドラーに] どうしたら、あの笑いで頭が痛くならないで済むの?)
チャンドラー: Oh, you get used to it. (あぁ、慣れるもんだよ。)
モニカ: Y'know, I, I, I don't think that I can. So if you don't mind, maybe this will be it for me on the work things. (ねぇ、私にはできないって思うわ。だから、もしあなたが構わないなら、多分、仕事のことではもうこれっきりになる[これが最後になる]でしょうね。)
チャンドラー: So I laugh at my boss's jokes. What's the big deal? (確かに俺はボスのジョークに笑うよ。何がそんなに大ごとなんだよ。)
モニカ: I'd rather not hang out with this sniveling work-weasel guy when, when I can be hanging out with my boyfriend, who I actually respect. (私は、鼻をすすりながら泣いている、ずるい仕事男と一緒に過ごしたくない。本当に尊敬する恋人と一緒に過ごすことができているはずの時にね。)
チャンドラー: Oh. (Does a double take when he realizes what she just said.) (おぉ。[モニカが今言ったこと(内容)に気付き、改めて驚いてモニカを見る])

ダグたちがコーヒーを取りに席を外した後、モニカは不満をチャンドラーにぶつけています。
How does that laugh not give you a headache? を直訳すると、「さっきのあの笑いがどのようにしてあなたに頭痛を与えないの?」になるでしょうか。
「あんな笑い方してたら、普通は頭痛を起こしそうなものだけど、あの笑いがあなたに頭痛を与えてないなんて不思議でしょうがない」みたいなことを言いたいのですね。
理由を尋ねる why ではなくて、how を使うことで、「どういう仕組みで、頭痛を起さないで済んでるわけ?」みたいなニュアンスになります。

get used to は「…に慣れる、慣れてくる」。
仕事のお付き合いでこういうことに参加するのはもうこれで最後にしたい、というモニカに、俺はボスのジョークに笑ってるだけなのに、そんな大袈裟な話にするなよ、と怒っています。
snivel は「鼻をすする、鼻をすすりながら泣く」。
weasel は「イタチ」で、「ずるい男」という意味でこれまで何度も登場しました。

この最後のモニカのセリフは、非常に回りくどい表現になっていますが、文全体として言いたいことは、「自分が尊敬する恋人と一緒に過ごせる時に、ずるい仕事人間と過ごしたくない」と言っていることになりますね。

チャンドラーは、そのモニカの発言を聞いて、Oh. と言った後、改めてモニカの方を振り返り、「今、何て言った?」みたいなびっくりした顔を向けていますね。
ト書きの double take については、研究社 新英和中辞典に以下のように出ていました。

double take
【名】【C】《口語》 (意外な物事を見過ごしまたは聞き流し)後で気がついてはっと驚く(身ぶりをする)こと、見直し (解説:喜劇でよく用いる手法; 通例次の句で)
do a double take (at…) (…に)はっと見直す


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
double take [noun] [countable]
do a double take : to look at someone or something again because you are surprised by what you originally saw or heard

つまり、「当初、見たり聞いたりしたことに(今)驚いて、誰かや何かを再度見ること」。

語義に「喜劇でよく用いる手法」とあるように、まさに今回もシットコムというコメディー、喜劇で使われていますよね。
上の訳を当てはめると、モニカがたった今、言ったことに後で気がついて、はっと驚いて見直す、ということになるでしょう。
それほど大した発言ではないといったんは軽く頷いたものの、よく考えてみると、「モニカ、今、君、すごいこと言わなかった?」みたいに、その発言の重要さに少し遅れて気付いた感覚ですね。
そのチャンドラーの、ダブルテイクの反応を見ても、モニカの発言が実はすごいことを言っている、ということになるはずです。

モニカがこのセリフを言っている時、前半部分ではチャンドラーから視線を外していますが、when I can be hanging out with my boyfriend, who I actually respect の部分では、チャンドラーの方を見ながらしゃべっています。
それを考えるとやはり、尊敬する恋人、というのはチャンドラーのことを言っている、と考えるのが妥当かなぁ、と。
モニカは「ずるい仕事男と一緒にいたくない」という話をしていて、その後、「尊敬する恋人と一緒にいられるはずの時間に」と付け加えることで、「今のチャンドラーは、尊敬すべき恋人じゃなくて、ずるい仕事男だ」と言っているモニカの意図に気付き、今言った、work-weasel って俺のことかよ!、今の俺は尊敬できる恋人じゃない、って言うのかよ!と気付いたために、チャンドラーは「そこまで言うか?」とモニカを改めて見た、ということかなぁ、と。

ですから、そのモニカのセリフは、「あなたがいつものあなたに戻ってくれたら、私は尊敬する恋人と一緒に時間を過ごせるのに。今のあなたは恋人として全然尊敬できない、ずるい仕事男よ」という意味が込められているのだろうと思いました。
my boyfriend, who I actually respect 「私の恋人、その人を私は本当に尊敬しているのよ」という言葉を添えていることで、相手の全てが嫌いなわけではなく、今の、a work-weasel guy であるあなたが尊敬できないのよ、と言っていることになる気がします。

細かい話ですが、when I can be hanging out のように「進行形」になっているのは、今、あなたがそういう態度を取っていなくて、いつものあなたならば、「私は尊敬する恋人と、、過ごせている(はず)」というニュアンスが入っているのかなぁ、とも思います。

(2010.12.24 追記)
チャンドラーが、do a double take した理由について、下のコメント欄でご意見をいただきました。
「チャンドラーが do a double take したのは、respect という言葉が意外だったから、予想していなかったものだったから」ということですが、私も改めて考えてみて、その通りだと思いました。

最初の部分の悪口が自分のことを言っていることは、チャンドラーは気付いていたわけですね。
それで、「また、「おべっか使い」みたいに俺のことを悪く言ってるよ…」と軽く聞き流していたら、「本当なら(あなたさえそうしてくれれば)今は恋人と時間を過ごせているはずなのに、私が本当に尊敬する恋人と」というセリフが続いたので、「モニカは今、俺のことを、”本当に尊敬する恋人”って言った?」というように、その発言に驚いた、それが、ダブルテイクの仕草だったのですね。
あまりの悪口に驚いた、とかではなく、「尊敬する」という褒め言葉、称賛の言葉に驚いたということです。
(確かに今考えると、それまでにも suck-up などさんざんチャンドラーの悪口を言ってきているので(笑)、今さら、work-weasel と言われても、それほど驚くことはないはずですから…)

チャンドラーとモニカはもう深い関係になっている恋人同士ですが、そういう人たちでも意外と面と向かって、I respect you. とは言わないもののようです。
I love you. という言葉には非常に重たい意味があって、付き合いの初期の頃にはあまり口にしないのと同じですね。
モニカが、「恋人としてのあなたを、私は本当に尊敬してるのに…」みたいな言い方をして、respect という単語を使ったことにチャンドラーは驚き、モニカが自分のことをそこまで思ってくれていることに感銘を受けた、ということだと思われます。

そのセリフの後、またジョークを言いながらダグが登場しますが、今度はチャンドラーは work laugh 「仕事向けの作り笑い・愛想笑い」をしようとはしません。
それは respect すると言ってくれた恋人モニカに対して、モニカが respect するに値する尊敬すべき素敵な恋人として振舞おうと心に決めたから、だったのですね。
それで一連の話の流れが合点がいった気がします。
(追記はここまで)


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:50| Comment(3) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさんこんにちは。

モニカの台詞、

maybe this will be it for me on the work things

の意味が分からなかったのですが、
「多分、仕事のことではもうこれっきりになる[これが最後になる]でしょうね」という意味なんですね。
慣用句か何かでしょうか?
Posted by keme at 2010年12月22日 20:29
Rachさん
I think Chandler does a double take because he is surprised to learn that Monica speaks highly of him when he is not work-Chandler. It sounds like a criticizing one when you first hear it, but at second thought, Monica RESPECT casual-Chandler which Chandler never would have expected.
Posted by Fen at 2010年12月22日 23:16
kemeさんへ
ご質問ありがとうございます。
そのセリフの解釈については、説明を省いてしまったので、今日、記事として投稿させていただきました。
THIS IS IT フレンズ5-12その6
http://blogs.dion.ne.jp/friends_english/archives/9892242.html

その記事の説明でわかりにくい部分がありましたら、またご質問下さいね。


Fenさんへ
Thank you for your wonderful comment. Now I agree with you.

What surprised Chandler was not the word "work-weasel" but the word "respect."
So he changed his attitude later in order to be her boyfriend who deserves her respect.

I fully understand what you mean. Thank you so much.
Posted by Rach at 2010年12月24日 11:45
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。