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前回の続きです。
フィービー: I think it's just you know that I haven't been with a guy in so long and how sometimes you're looking for something and you just don't even see that it's right there in front of you, sipping coffee.... Oh no. Have I said too much? Well, just something to think about. I know I will. (思うに、ただこういうことなのよ。わかるでしょ、私は長い間、男性と付き合ってないの。それで、こういうのもわかるでしょ、何かを探していて、そして、それ(探している何か)が、自分の目の前のすぐそこにあるっていうことが見えてさえいない、ってことが時々あることを。(その何かは)コーヒーをすすってて… [自分がコーヒーカップを手に持っていることに気付いて、「それって俺のこと?」と驚くチャンドラー] あぁ、だめ。私、言い過ぎちゃったわよね? そうね、考えるべきことよ。私はこれからそのことを考えるわ。)
(She makes a show of bending over to get her coat and showing off her bum. She then walks out, leaving no one to eat her cookie.)
フィービーは、コートを取るために前かがみになり、自分のお尻を見せびらかす。それから、フィービーは歩いて出て行く、誰もフィービーのクッキーを食べないようにして(?)。
このシーン最後のフィービーの長ゼリフは、「you know that 文 ... and how 文」の形になっていて、つまりは、「you know that 文 ... and you know how 文」ということ。
「私がこういう状態なのを知ってるでしょ、そしてこういうことがあるのも知ってるでしょ」のようなニュアンスだと思います。
how は、how sometimes 「どれほど時々」のように sometimes にかかっているのではなく、you know how (sometimes you're looking... and you just don't even see) のように、how 以降続く長い文章全体を、how で繋いでいる感覚でしょう。
sometimes は「時々」と訳されることが多いですが、この場合は、sometimes 以下の文章のようなことが「時々ある」と訳した方が自然な気がします。
こういう場合の how は、that とも言い換え可能ですが、you know that sometimes you're looking for something... だと、「人が何かを探していて、…することが時々ある、って”こと”をあなたは知ってるでしょ」というニュアンスになり、you know how sometimes... だと、「人が何かを探して…することがある”様子”をあなたは知ってるでしょ、”どんな風に”人が何かを探して…することがあるかを知ってるでしょ?」というニュアンスが出るように思います。
研究社 新英和中辞典では、
how=[関係詞]《口語》 …ということ
(用法)
接続詞ともいえる
I told him how I had read it in the papers. 「それを新聞で読んだのだと彼に告げた。」
(用法)
how を that の代わりに用いるのは, 特に物語風の調子でしばしば込み入った事情などを述べる場合
と出ています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
how : INTRODUCING A FACT used like "that" for referring to a particular fact, an event, or a situation
例) It's amazing how they've managed to do the work so quickly.
つまり、「事実を紹介する。ある特定の事実や出来事や状況を言及するのに、that のように使われる」。
例文は、「彼らがその仕事をそんなに早くやり遂げたことは素晴らしい。」
各辞書の説明にあるように、こういう how は、接続詞 that と同じようなニュアンスで、「…ということ」という意味になるわけですが、「こと」という「単なる事実」よりももう少し「込み入った事情、様子」を述べたい場合に、how+S+V 「どんな風にSがVしたかを、SがVした様子を」というニュアンスが感じられる how を使う、ということのようです。
フレンズ3-6その4 では、妻キャロルには親友がいなくて、自分には君たちみたいな親友がいる、という状況を説明するのに、
ロス: Yeah, y'know how I have you guys? (あぁ、ほら、僕は君たちみたいな友達を持ってるだろ?)
と言っていました。
これも、you know that I have you guys? と似たような感じですが、微妙にニュアンスは違いますよね。
how が使われているために、「僕がどんな風に君たちという親友を持っているか知ってるだろ?」となり、「こんな風にいつも一緒に時間を過ごして仲良くしている”様子”」を相手に思い起こさせる効果が生じる気がします。
最初の文では、I haven't been... のように主語が I になっていて、これはフィービーには長年彼氏がいない、という事実を述べています。
後半の how 以下では、今度は主語が you になっていますが、それは「あなた」=「フィービーが話しかけている相手のチャンドラー」を指しているのではなくて、「相手を含めた一般の人々」を表す you を使って、相手の共感を呼びつつ、自分のことを語っているのですね。
「ほら、人にはよくこういうことがあるじゃない」という表現を使って、「何かを探していて、それが目の前にあることすら見えていない・わかっていないってことが時々あるのよね」と、自分の経験を語っているわけです。
sipping coffee は、目の前のすぐそこにある something you're looking for の状態を述べています。
そういうセリフを語っている時に、フィービーのすぐ目の前にいるのはチャンドラーで、そのチャンドラーは今まさに手にカップを持っている…そのことに気付いたチャンドラーは、
「フィービーがずっと探していたのに目の前にあってずっと気付かなかったもの」=「俺(チャンドラー」??
だと気付いて、驚いた顔をしているわけですね。
「大切な人、理想の恋人、ずっと探し続けていたその人が、ずっと傍にいたのにそのことに気付かなかった」というのは、恋愛ドラマでよく聞くセリフですが、フィービーはチャンドラーに向かってまさにそういう密かな愛の告白をした、ということになります。
チャンドラーがその意味を悟って驚いた顔をしたのを見て、「私、言い過ぎちゃったわね」とフィービーは言っています。
too much の too は「度を過ぎて」のニュアンスなので、言わなくてもいいことまで言ってしまった、そんなことまで言っちゃったら、遠回しに言ったことにならないわよね、本人に気付かれちゃうわよね、という感じになるでしょう。
フィービーには珍しい「ぶりっこ」風にそのセリフを言っているところも、わざとらしいほど思わせぶりな感じをさらに強調しています。
そこまで言った後、それ以上は過激なことは言わず、「そういうことは、これからゆっくりじっくり考えるべきことだわ、これから考えるから」みたいに言って、そのやり取りを終えます。
その後、コートを取る時に、わざとお尻をチャンドラーに向けて、自分のセクシーさをアピールするフィービー。
ネットスクリプトのト書きでは、She then walks out, leaving no one to eat her cookie. と書かれていますが、このト書きの意味がイマイチよくわかりません。
クッキーの話が出ているのは、このシーンの前、フィービーがチャンドラーにモーションをかけようとする前に、レイチェル&ジョーイに対して、
フィービー: Watch, learn, and don't eat my cookie. (見て、学んで、そして私のクッキーは食べないで。)
と言っていたことを受けてのものですが、フィービーはチャンドラーにお尻を向けた後は、そのままクッキーには目もくれず、カバンとコートを持ってセントラルパークを出て行き、レイチェルとジョーイが気まずい顔をしてソファに座っているのを見せて、そのシーンは終わります。
leaving no one to eat her cookie は、付帯情況を表す分詞構文だと思われ、そのまま訳すと、「(フィービーは)自分のクッキーを誰にも食べられない状態にしたまま(出て行った)」みたいになるでしょうか。
でも実際は、「クッキーを食べないで」と言いながら、クッキーのことを忘れた様子で出て行ってしまったので、結局、レイチェルとジョーイが食べることになりそうな気がします。
それを考えると、leaving someone to eat her cookie 「誰かに自分のクッキーを自由に・好きに食べさせる状態で(出て行く)」というト書きであれば、「食べないでと言いながら、ほったらかして帰って行った」感が出るのかなぁ、と思ったりするのですが、どうでしょう??
今回は、一人のセリフにこだわってみましたが、それは「意味はわかるかもしれないけれど、日本人の口からは出てこない感覚」の文章だなぁ、と思ったからです。
You know that+S+V と言える日本人は多いだろうけど、ちょっとニュアンスの異なる、You know how+S+V という how を使ったバージョンがとっさに口から出る日本人は少ないかも、とか、自分のことや経験を語るのに、最初は I を使って、その後は主語を you にして、「こういうこと、あるでしょ?」という共感を呼びながら話をする、というテクニックも、日本人にはとっさには出てこない発想かな、と思ったのですね。
英語を学ぶ時は、「読んで聞いて意味がわかる」のと同時に、「自分が話す時に、そういう表現がすっと自分から出てくるかどうか、自然に使えるかどうか?」という視点も大切なのかな、と思います。
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leaving no one to eat her cookie は確かに?ですが単なるタイポで無いとすると、Watch, learn, and don't eat my cookie.と言った後、チャンドラーに向かって最高のセクシー演技をして、レイチェルとジョーイの目を釘付けにして、「結果だれもクッキーを食べない(食べる間もない)状況」として、出て行った、というようなニュアンスを与えるト書きとは考えられないでしょうか?
こんにちは。お久しぶりです。コメントありがとうございます。
日本人はどうしても、「you=あなた」だという思い込みがありますから、こういう you の感覚って不思議な感じがしますよね。sipping coffee についても、その直後、自分のカップを見て驚いた顔をしているチャンドラーが映ることも、解釈の手助けになりますよね。映像付きで学ぶことの利点だと、しみじみ思いました。
「改めて見ると」にちょっと笑ってしまったのですが(笑)、フィービーって確かに「スタイルの良い美人」ですよねぇ。普段のあの言動と、ちょっとぶっ飛んだ感じのファッションセンスとで、「一方変わった子」みたいなイメージをどうしても持ってしまうのですが、今回のように相手を誘惑している時や(笑)、きちんとドレスアップした時はさすがにキレイだなぁ、と思います。
そして、leaving no one to eat her cookie の件、ありがとうございます。koroyakunさんのコメントを読ませていただいて、私もそのような気がしてきました。
フィービーのあまりの行動に、レイチェルもジョーイも、ただただあっけにとられて、クッキーのことなどすっかり忘れてしまった状態、クッキーどころではない状況、を述べているト書きなんだろう、と。
上の記事で、no one じゃなくて、someone ならわかるかも、と私は考察してみましたが、leaving someone/them to eat her cookie という文章だと、実はちょっと無理があるかもしれません。
フィービーがクッキーに目もくれず出て行くと同時に、二人(もしくはどちらか)がクッキーをほおばっていたりすると、それでいいかもしれませんが、画面上は誰もクッキーを食べていないですからねぇ。
食べるはずの自分のクッキーを食べずに店を出て行った、と言いたいだけなら、without eating her cookie 「クッキーを食べずに(出て行った)」とか、leaving her cookie behind 「クッキーを残して(出て行った)」のような分詞構文で表現するかも…と思ったりもします。
このト書き部分、よくわからなかったので、こっそり飛ばしちゃおう(省いちゃおう)かとも思ったのですね(笑)。「自分でもよくわかりません」という説明を長々書いても、皆さんを混乱させるだけに終わってしまうかなぁ、と思ったりもして。ですが、私なりの「仮説、叩き台」を書くことで、それに対するご意見をこうしていただけると、書いた意味もありますし、そのことでまた私も考えをさらに広げることができ、とても勉強になります。
いつも深く読み込んで下さりありがとうございます。これからも頑張ります。
leaving no one to eat her cookie は 「誰にも彼女のクッキーを勝手に食べさせないで」の意味が自然だと思います。
それで気になるのが
Watch, learn, and don't eat my cookie. のせりふ
Rachさんは「見て、学んで、そして私のクッキーは食べないで。」と訳されましたが
この場面を耳で聞いている分には荒っぽい言い方ではないのですがそんな優しい意味では食いしん坊のジョーイに効き目があるとは思えないので、もっと強い意味があると思い
僕の訳では「見てて、(チャンドラーとモニカに)思い知らせてやるわ、それと私のクッキーは食べないで。」
としてみました。
男のセリフだとしたら「見てろ、思い知れ、でおれのクッキーは食べるな。」
ぐらいの意味になると思います。
少なくともtranscriptをかいた人がそう感じたということではないでしょうか。
とくにlearn はlearn a lesson the hard way に使われているlearn の意味だと思ったわけです。
フィービーのお芝居の決意表明に昔の言葉遣いが出てきたように思いました。
コメントありがとうございます。
まず、Watch, learn, and don't eat my cookie. についてですが、このセリフは、ジョーイたちに向けられた言葉なので、ジョーイたちに対して、「私がどうやってチャンドラーを落とすかを見て、学んで」(私がどんなにうまくやるか、見ていなさいよ)という意味だと私は解釈しました。watch し、learn しろ、と言っている対象はジョーイたちだと考えたわけです。
「もっと強い意味がある」というお話は、確かにそんな気がしますね。簡潔な命令口調なので、「見よ。学べ。そして私のクッキーを食べることなかれ」みたいな格言(?)っぽい訳にすると、チャンドラーを落とせると自信満々のフィービーの気持ちが出るのかも?と思ったりもします(が、今ふと思いついただけで、あまり根拠はありません)。
「クッキーは食べないで」と言われてしまったので、フィービーがクッキーのことを忘れて出て行ってしまっても、ジョーイがそれを食べるわけにはいかない、フィービー自身も食べずに、また他の人も食べられない状態にして出て行ってしまった、というのが、ト書きの leaving no one to eat her cookie なのかなぁ?と、改めて思いました。
正直、私もよくわからないので、一つの意見としてお聞きいただけると幸いです。
ご意見ありがとうございました。
and you just don't even see that 〜
私の解釈ですが、引用部の構造は、となっていると思います。それは、知っているけど見えない。という構造だと思います。
といっても、かなり深いとこまで解釈されているようので、構造の考え方が少し変わっても、全体の意味にあまり影響を与えないとおもいますが・・・
また、howですが、how+1文となると、私はhowはsometimeとセットにならざるをえないと思いました。
意味的には「sometimeの程度を知っている」くらいで、日本語では「よく」位で良いと思いました。
コメントありがとうございます。
コメントを読ませていただいてから、私も改めてそのシーンを見直してみました。上の記事は 2011年に書いたものですが、今の私の見解を以下に書かせていただきますね。
このフィービーのセリフを、もう一度聞き直してみたところ、how sometimes の前に you know という言葉が入っていることがわかりました。ですから、上のセリフは、
フィービー: I think it's just you know that I haven't been with a guy in so long and you know how sometimes you're looking for something and you just don't even see that it's right there in front of you, sipping coffee....
となります。
上の記事で、and how は、and you know how だと説明しましたが、セリフの音声そのものに you know は最初から入っていたことになるわけですね。
まずはそのように、「セリフの本来の形はこうであった」と訂正した上で、it's just you know that... の構造を考えてみたいと思います。
I think it's just.. というのは、上の記事で「思うに、ただこういうことなのよ」と訳した通り、「ただ…だということだと私は思う」ということなので、その部分は省略し、you know that I haven't been... 以下の構造を考えてみます。
that 節の多い文章なので、構造をわかりやすくするために、2つの that 節と、how 以下の内容を、A, B, C とした上で日本語に置き換えてみると、
you know that (A) 私(フィービー)は長い間、男性と付き合っていない and you know how (B) 時々、人(というもの)は何かを探している and you just don't see that (C) それが自分の目の前のすぐそこにある、(探しているそれは)コーヒーをすすってて
のようになるでしょうか。
(how sometimes の部分は、この部分がまた問題のポイントとなっているので、とりあえず、私の最初の解釈通り、how = that とさせていただきました。how sometimes については、後ほど私の見解を述べさせていただきます)
この文章を「知っているけど見えない」という構造だと考えると、
「(A) 私(フィービー)が長い間、男性と付き合っていない、そして (B) 人は何かを時々探している」
ということを知っているけど、
「(C) それが自分の目の前のすぐそこにある」
と見えない
ということになりますが、(A) と (B) の主語が I(フィービー)と you (一般の人々を表す you)になっていることを考えると、それを「A と B を知っているけど」とまとめることは難しいような気が私にはしました。
(A) だけが、「私(フィービー)が長い間、男性と付き合っていない」という個人的な事実を述べているので、とりあえずそこで文章は切れているように私は思うわけですね。
「ほら、私、長い間、男性と付き合ってないでしょ」ということをまずは言っておいて、その後で、一般の人々を表す you を使って、「こういうことってあるわよね」という一般論を述べる形になっているのだと私は考えました。
(A) が別物であるとして、では、「(B) を知っているけど (C) は見えない」という意味だと考えると、
「時々、人は何かを探していると知っているけれど、探しているものがすぐ目の前にあると見えないだけ」
になりますが、この部分も、私の解釈では、「人は何かを探しているけれど、探しているそれがすぐ目の前にあるってことが見えてさえいない」ということが「時々ある」ってことを「知ってるでしょ」→「そういうこと、時々あるでしょ」という意味で言っているように感じます。
知っている、というのは、「何かを探していると知っている」→「自分が何かを探していることを自覚している」というような意味ではなくて、「探し物が実はすぐ目の前にあることに気づいてない、ということが時々ある」ということを知ってるわよね? という意味になると私は思うわけです。
次に、you know how sometimes+文、の構造について。
例えば、You know how much I love you. 「私がどれほどあなたを愛してるかを知ってるでしょ」という文だと、「どれほど much か知ってるでしょ」→「すごく(愛してる)」という流れになるわけですが、それと同様に「どれくらいの頻度で(文)であるかを知っている」のような「頻度の程度」を言いたいのであれば、you know how often+文、のように、sometimes ではなくて、often を使うように私は思いました。
例えば、フレンズ6-25 に、"How often does that happen?" 「そんなこと、どれほど頻繁に起こる? どんな頻度で起こる?」というセリフがありますが、それは「どれほど頻繁に起こるっていうの? いいえ、めったに起こらないわ」という反語的疑問文でした。
それと同様に、「どれくらいの頻度で(文)であるかを知っている」→「(文)はよく起こる」と言いたい場合も、sometimes ではなくて、often を使うように思うということです。
フレンズの他のエピソードで、you know how sometimes+文、となっているものを調べてみたところ、フレンズ2-24その8
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470677.html
に以下のセリフがありました。
チャンドラー: I like this girl, okay. I seriously like this girl. You know how sometimes I tend to get a little defended and quippy? (俺はこの子が好きなんだよ、いいだろ。俺は本気でこの子が好きなんだ。ほら、俺ってちょっと守りに入ってて皮肉を言ったりする傾向があるだろ?)
このセリフも、「俺が守りに入って皮肉を言う傾向が、どれほど”時々”あるかを知ってるだろ」というよりも、「俺が守りに入って皮肉を言う傾向が時々ある、ということを知ってるだろ」というニュアンスに感じるわけですね。
このセリフは、DVD英語字幕では、
You know how I tend to get a little defended and quippy?
と表記されていました。
how sometimes がセットになって意味をなすのであれば、sometimes は省略できないと思うのですが、上のように英語字幕では sometimes が省略されていることを考えると、「〜する傾向が(時々)ある」という意味の sometimes であると言える気がするわけですね。この You know how+文、は、まさに、You know that+文、のニュアンスであると思います。
再び、今回のセリフに戻ってみると、今回のセリフのDVD英語字幕は、以下のようになっていました。
I just haven't been with a guy in so long...
...and sometimes you're looking for something...
...and it's right there in front of you, sipping coffee...
この英語字幕では、you know 系の言葉は全てカットされていますね。
英語字幕は「実際のセリフよりもはしょられているけれども、内容はほぼ同じ意味を表している」ことを意識しつつ、DVD英語字幕を和訳してみると、
私は長い間、男性と付き合っていない
そして、時々、人は何かを探して
そして、探しているそれは、その人の前のすぐそこにある、コーヒーをすすりながら
になるでしょうか。
「ほら、こういうことあるでしょ」と相手にそれをイメージさせる you know のニュアンスを全部取っ払って、ダイレクトにフィービーの言いたい内容だけが文字化されている感じですが、この場合でもまずは、「私(フィービー)は長い間男性と付き合っていない」と言っておいてから、「人は何かを探していて、探しているものはすぐ目の前にある」という一般論を述べている流れになると思うわけです。「目の前にあるのに、それがわからない」という you just don’t even see の部分までが省略されてしまっているのは、ちょっと省略しすぎな気もするのですが、「目の前にあるのに気づいていない、見ていないだけ」のポイントは、「探し物が(実は)目の前にある」の部分にあるので、文字化するには長すぎるセリフを、そのポイント部分だけ字幕化した、ということなんだろうと思います。
そして、このDVD英語字幕も、and you know how sometimes というセリフが、and sometimes になっているので、ここも、how + sometimes がセットになるのであれば、字幕で how だけが省略されてしまうことはないように思います。You know how much I love you. が、字幕で省略されて much I love you になることはないだろう、というのと同じ原理ですね。
長くなってしまいましたが、改めて今の私がこのセリフの構造を分析するとこうなると思う、という見解を書かせていただきました。あくまで「私はこう思う」ということなので、参考までにお聞きいただけると幸いです。
今回は「DVD英語字幕」ではどう表現されているか、というアプローチで考えてみたのが、上の2011年の記事と大きく異なるところとなっています。新たな見解をいただけたことで、私ももう一度、このセリフの構造をじっくり考え直す貴重な機会をいただけました。ありがとうございました。
まず正しい文法ではなく(というのは違う?)話し言葉でニュアンス色が強いということに確信持てたことで理解しやすくなりましたし、解説を見てフィービーの言いたいことが日本語字幕より伝わってきた気がします。
ありがとうございます。
コメントありがとうございます。お返事大変遅くなり申し訳ありません。
文法書に説明されていることは大きな基本として存在するとして、日常会話での話し言葉においては柔軟に応用されることもある、というのを、実際のドラマのセリフを観察することで私も感じられてきた気がしています。
言いたいことが伝わってきたと感じていただけて良かったです。
コメントありがとうございました。