2011年02月16日

これ以上左は残っていない フレンズ5-16その2

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家具専門店で大きなソファを買ったロス。家まで3ブロックの距離しかないのに、配送料がソファの金額と同じぐらい高いと知って、自分で運ぶ、と言います。
店に一緒に来ていたレイチェルにも手伝ってもらって、自分のアパートメントの1階までやってきました。
[Scene: Ross's building's lobby, he and Rachel are about to attempt to take the couch upstairs.]
ロスの(アパートの)ビルのロビー。ロスとレイチェルはそのカウチを階上に運ぼうとしているところ。
ロス: Okay. (Throws off the last cushion.) (よし。[(ソファに乗っていた)最後のクッションをさっと取り外す])
レイチェル: Ross, didn't you say that there was an elevator in here? (ロス、ここにはエレベーターがあるって言わなかった?)
ロス: Uhh, yes, I did, but there isn't. Okay, here we go. (あー、うん、言ったよ。でも、(実際には)エレベーターはないね。よし、行くぞ。)
(They start the attempt. Ross is going backwards and reaches the first landing. This staircase has three steps then a landing, makes a 90-degree turn, and has more steps before another landing and another 90-degree turn.)
二人は(ソファを上に運ぶという)試みを始める。ロスは後ろ向きに進み、最初の踊り場に到達する。この階段は3段あって踊り場があり、90度に曲がっている、そして次の踊り場の前にさらに段があり、もう一つ、90度の曲がり角がある。
ロス: Okay, go left. Left! Left! (The bottom of the couch is hitting the railing.) (よし、左に行って。左! 左だ! [カウチの下が手すりに当たっている])
レイチェル: Okay, y'know what? There is no more left left! (いいわ、ねえ? もうこれ以上左は残ってないわ!)
ロス: Oh okay. Lift it straight up over your head! Straight up over your head! You can do it! You can do it! (She gets it lifted up and they make the first turn.) Okay. You got it? (あぁ、わかった。ソファを頭の上にまっすぐに持ち上げろ! 頭の上にまっすぐに! 君ならできる! できるよ! [レイチェルはソファを持ち上げ、二人は最初の角を曲がる] よし。いける?)

Didn't you say that there was an elevator in here? は「ここ(このビルの中)にはエレベーターがある、ってあなたは言わなかった?」という意味ですね。
didn't という過去形に合わせて、there is の is が時制の一致のため、過去形の was になっている形です。
ですから、引用符を付けて表現すると、
Didn't you say, "There is an elevator in here/in my building" ? になるでしょう。
つまり、ロスは「このビル(僕の住んでるアパート)にはエレベーターがある」って言ったのに、実際にここに来てみたらエレベーターはないわよ。あなたは、確かに「ある」って言ったわよね、あるって言わなかったっけ? と否定疑問文の形で尋ねているわけです。

それに対して、ロスはあっさりと、Yes, I did, but there isn't. と答えています。
省略されている部分をくどいくらいに補うと、
Yes, I said that there was an elevator in here, but (actually) there isn't an elevator in here. のようになるでしょうか。
「言わなかった?」という質問に対しては、「確かに言ったよ」と言った事実を認めたわけですが、その言った言葉に反して、実際にはここにはエレベーターは存在しないんだよね、と付け加えているのですね。

自分のアパートにエレベーターがあるかどうかを知らないわけはないですから、ロスはないと知っていて、レイチェルに嘘を言ったようです。
エレベーターはなくて、階段を上らないといけないと知ったら、レイチェルが手伝ってくれないと思ったのでしょう。

ト書きにあるように、この階段はまっすぐに伸びているものではなくて、直角に曲がっている部分が2箇所もあります。
実際の映像と照らし合わせてみると、こういう状況はこういう英語(のト書き)で表現するのかぁ、と勉強になりますね。
今回取り上げたシーンのト書きには、階段がらみの単語がいくつか登場しています。
landing は「踊り場」、staircase は「階段」、step は「(階段の)段、段差」、そして、railing は「手すり」になります。
TOEIC のリスニングの Part 1 で、時々見かける単語かもしれません。
特に railing は、実際の試験や問題集で何度か出てきた気がします。

「左だ、左!」と叫ぶロスに対して、レイチェルは、There is no more left left! と言っています。
このセリフ、最後に left が2回重なっていますが、興奮して「左」という意味の left を2回繰り返しているのではなく、それぞれ意味が異なります。
no more left left の最初の left は「左」、後の left は leave 「…を残す」の過去分詞形の「残される、残されている」という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
leave : REMAIN
be left : if an amount or number of something is left, that amount or number remains after everything else has been taken away or used
例) Is there any coffee left?
By 5 o'clock there was hardly anyone left in the office.

つまり、「何かのある量やある数が be left であるということは、他のもの全てが持っていかれてしまった、または使われてしまった後に、その量や数が残っているということ」。
例文は、「コーヒーがいくらか残っていますか?」「5時までには、そのオフィスにはほとんど誰も残っていない状態になった」

LAAD の例文と同じように、こういう left は、There is something left. の形で使われることが多いです。
レイチェルのセリフも、There is no more something left. の形なので、そういうよく使われる形の一種なのですが、その「残っているもの」が left なので、left left になってしまう、という、ダジャレのような面白さがあるわけですね。
「残っている」を「レフトしている」みたいに無理やりな日本語にすると、「もうレフトがレフトしていない」みたいなセリフになる、ということです。

lift up は「持ち上げる」なので、lift it straight up over your head は、「頭の上にまっすぐに持ち上げる」になります。
こういう動作の伴った表現は、やはり、実際の動作の映像を合わせて見ることで、ニュアンスがより良く理解できる気がしますよね。


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posted by Rach at 11:33| Comment(4) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさん、こんにちわ。
またお願いします。このところハイペースで進んでいるせいか、質問回数も多くなって申し訳ありません・・・
このシーンのちょっと前の家具屋での会話で、ロスが
A loser you did it with 298 times.
の文ですが構造がいまいち判りません。
A loser and you のandが省略されている?と考えてみたのですが それってありでしょうか? カンマもないし、同格の訳でもないし、この文の構造について教えて頂けますか?
Posted by やっちん at 2014年10月02日 16:11
やっちんさんへ
コメントありがとうございます。

まず、ハイペースで進まれているとのこと、何よりです。楽しく続けられているという証拠だと思いますので、質問もどんどんなさって下さいね(^^)

さて、ご質問のセリフについて。
確かにこの文章は構造が特殊ですね。以下で、セリフの流れを見ながら説明してみますね。

店員にロスとレイチェルでは釣り合いが取れない、みたいなことを言われた後、
レイチェル: (To Ross) Fine! (To the salesman) We went out. ([ロスに] いいわ! [セールスマンに] 私たち、付き合っていたの。)
ロス: Not only did we go out, we did it 298 times! (ただ付き合ってただけじゃない、僕らは 298回もヤッたんだ!)
レイチェル: Ross!! Oh my--ugh!! You kept count? You are such a loser! (ロス! なんてこと! あなた、回数を数えてたの? あなたって、なんて負け犬なの!)
ロス: A loser you did it with (To the salesman) 298 times! (訳は省略)

ロスのセリフの文頭の A loser は、その直前のレイチェルのセリフ such a loser の a loser を受けたものですね。つまりレイチェルは、「付き合っていた彼女とのエッチの回数を数えてたなんて、なんてみじめったらしい負け犬なのかしら!」みたいなことを言いたいわけで、a loser = Ross ということになりますね。

ですから、A loser you did it with 298 times! の A loser と you は同格などの同じものを指すのではなくて、実はこれは、
You did it with a loser 298 times. の a loser が強調のために前に出た、いわば「倒置のような」文章になります。

ロスのセリフ、we did it 298 times! と比較してみるとわかるのですが、A loser you did it with 298 times! という文章の with は、with 298 times のように 298 times とセットになっているわけではありません。298回と言いたい場合は、we did it 298 times! のように、前置詞なしの 298 times で良いので、ではこの with は何?ということになると、それは、with a loser の a loser を前に出した名残りなわけです。

ロスは、「あなたって、なんて負け犬なの!」と言われたことを受けて、「君が言う、その”負け犬”と、君はエッチしたんだよね、、298回も!」と言ったのが、ロスのセリフのニュアンスになります。
倒置のニュアンスを出して日本語化すると、「負け犬、君はそいつとエッチした、、298回も!」になるわけですね。

「負け犬」という言葉を利用して言い返した感じを出そうとすると、日本語なら、「君はその負け犬とエッチしたんだろ、298回も!」となるわけですが、英語の場合はそのキーワードを文頭に持ってくることで、そういう強調する感覚を出しているということですね(^^)
Posted by Rach at 2014年10月03日 17:48
Rachさん、いつもありがとうございます。倒置だったんですか!説明読んでやっとスッキリしました。倒置っていろいろなパターンがあってそれと気づくのって結構難しいと思っていましたが、
確かに会話で多く使われていますよね。
(チャロでもたくさん見ました)
こういうのに慣れるのにはやっぱりもっともっと英文見なくちゃならないんでしょうね。Rachさんのお蔭で判らないところが判らないままにならないことはとっても有り難いです!フレンズ、ホント楽しいです。少しスピードアップ出来ているのもRachさんのお蔭でたくさん教えて頂いているから!
これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
それと、さすがフレンズファン、しゅぺさんが貼り付けて下さっていたんですね。良かった、良かった♪
Posted by やっちん at 2014年10月03日 19:39
やっちんさんへ
こちらこそ、ご丁寧なお返事いつもありがとうございます。

おっしゃるように倒置といってもいろいろなパターンがありますよね。今回のような倒置は、セリフで時折見かけるパターンで、やはりこういうものに慣れるには「生きた英語」にたくさん触れていくのが一番でしょうね。

「フレンズ、ホント楽しい」と言っていただけると、こういうブログを書いている人間としては、「ホント嬉しい」です(^^)
いろいろとご質問いただけることで、私が飛ばしてしまっていたところを振り返ることができ、それが私にとっても非常に良い勉強になっています。
こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^)

それから、「セントラルパークが期間限定でオープン」というフレンズ関連のニュースを、しゅぺさんとやっちんさんがそれぞれ教えて下さったことが、とても嬉しかったです。フレンズファンの皆様とこうして情報をシェアできることも、「ホント楽しい」ことですよね♪
Posted by Rach at 2014年10月05日 09:47
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