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[Scene: A restaurant, Chandler, Monica, Phoebe, and Gary are on a double date. Chandler is yawning.]
レストランで、チャンドラー、モニカと、フィービー、ギャリーがダブルデート中。チャンドラーはあくびをしている。
フィービー: You tired, Chandler? (疲れてるのね、チャンドラー。)
モニカ: You better believe he's tired after the day we had! If you know what I mean. You know what I mean? (私たちが過ごした一日のせいで疲れてるって思えばいいわよ! もし私の言いたいことがわかればだけど。私の言いたいことわかるわよね?)
チャンドラー: Honey? The tortilla chips know what you mean. (ハニー? そのトルティーヤチップスも君の言いたいことはわかるよ。)
ギャリー: So uh Chandler, do you like that badge I got you? (それで、あの、チャンドラー、君にあげたそのバッジ、気に入った?)
チャンドラー: Oh yeah, it's so cool. (He opens his coat and has it pinned to the lining.) Now, I gotta go. Officer Bing's got a 10-100. (Pause, softly) That's pee-pee. (Heads for the bathroom.) (あぁ、そうだね、とってもクールだよ。[チャンドラーはコートを広げる。バッジを裏地につけている] さぁ、行かなくちゃ。警官ビングは、コード10-100 だ。[間があって、ソフトに] それって、おしっこのことね。[トイレに向かう])
モニカ: Phoebe, you have a, a twig in your hair. (フィービー、髪の毛に小枝がついてるわよ。)
フィービー: Ohh, (laughs) umm, we kinda took a little detour on our way over here. (あぁ。[笑って] あー、私たち、ここに来る途中でちょっと回り道をしたのよね。)
ギャリー: Yeah, we were taking a little stroll through the park and no one was around, so.... (ああ、公園を通ってちょっと散歩してたら、周りに誰もいなくて、それで…)
モニカ: You didn't! ((まさか)あなたたち、(そんなこと)してないわよね!)
フィービー: We did! We violated section 12, paragraph 7 of the criminal code! (したのよ! 私たちは刑法第12条第7項に違反したの。)
モニカ: The park, huh? Public place. (公園で? 公共の場所で。)
ギャリー: Uh-huh. (まあね。)
モニカ: I hear ya. Can you excuse me for just a second? (Gets up and heads for the bathroom as that annoying Gotta-win-at-all-costs-super-competitive thing kicks in again.) (わかったわ。ちょっとだけ失礼してもいい? [立ち上がり、トイレに向かう、その時、例のうっとうしい「何としても勝たなければならない超負けず嫌い」ってやつが、再び始まる])
ダブルデート中、チャンドラーは眠そうにあくびをしています。
疲れてるの?と尋ねるフィービーに、直訳すると、「私たちが持った・過ごした一日の後で疲れてる、って思ってくれたらいいわ」みたいなことを言っていますね。
つまり、ものすごく疲れる一日だったの、と言いたいわけで、何でそんなに疲れたのか、という具体的な内容は言わずに、If you know what I mean 「もし、私の言いたいことがわかれば、の話だけど」のように意味ありげなセリフを付け加えています。
if you know what I mean は、フレンズ3-23その3 にも出てきました。
そこでも説明しましたが、自分が遠回しに、またはダイレクトな言い方を避けた表現で言ったことを、相手が理解したかどうか確認したい時に使うフレーズになります。
今回の場合も、「私たち、ものすごーく疲れる一日を過ごしちゃったの。何してて疲れちゃったかは、だいたい見当がつくでしょ?」と言ってみせることで、体力を消耗するほど、ずっとエッチしてたもんだから…みたいなことを相手に気づいてもらおうとしている感覚です。
「私の言いたいことわかるかなぁ?わかるわよね」としつこく念押しするモニカにチャンドラーはあきれて、「このカゴに入っているトルティーヤチップス(という無生物)でも、君の言わんとしていることはわかるよ」みたいに言っているのも面白いです。
それで遠回しに言ってるつもりかもしれないけど、対抗心丸出しで自慢してるのはミエミエだよ、というところですね。
ギャリーはチャンドラーに警官バッジのレプリカ(?)のようなものをあげたようで、チャンドラーは嬉しそうにコートの裏につけたバッジを見せています。
その後、警官になったつもりで、10-100 (発音は、ten, one-hundred )というコード番号を言っています。
過去記事、10-4は警察無線コード フレンズ5-16その4 では、「了解」の意味の、警察無線のコード 10-4 (ten four) が登場していましたね。
今回の 10-100 は、その後、チャンドラーが、pee-pee 「おしっこ(幼児語)」と言っていることから、「トイレに行く」という意味で使っていることがわかりますが、実際、10-100 というコードはその意味で使われているようです。
オンラインスラング辞典の Urban Dictionary: 10-100 には以下のように説明されていました。
10-100: A radio code, used by truckers and civil servants to denote a 5 minute break, usually to go to the bathroom.
つまり、「無線コードで、5分の休憩を示すために、たいていはトイレに行くために、トラック運転手や公務員によって使われる」。
チャンドラーがでまかせで適当なそれらしいコードを言ったのではなく、実際にトイレ休憩の意味で使われているコードを使ったのが興味深いなと思いました。
ちなみに、上で紹介した過去記事(フレンズ5-16その4)で、「了解」という意味の 10-4 (Ten-four) というコードについて説明しましたが、実はそのコード、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART 2」のセリフに登場していました。
無線で使われるコード、ということで、「そういえば、バック・トゥ・ザ・フューチャー PART 2 で、マーティとドクが、無線機で交信しているシーンがあったなぁ」と思い出し、チェックしてみたところ、やはり予想通り、そういうコードが使われていたのですね。
それぞれ離れた場所でこなすべき任務があったので、ドクがマーティに、walkie-talkie (無線機、トランシーバー)を渡すのですが、映画の時間にして、1時間23分から1時間35分過ぎくらいの間に、3回も Ten-four. が出てきていました。
それだけ、無線用語としてネイティブにはなじみのある表現だ、ということですね。
チャンドラーがトイレに向かった後、モニカはフィービーの髪の毛に小枝がついているのに気づきます。
detour は「遠回り、回り道、迂回路」。
take a detour で「回り道で行く、回り道をする、迂回する」という意味になります。
take a stroll は「散歩する」。
stroller には「乳母車、ベビーカー」という意味もありますね。
ここに来る途中、回り道をして公園を散歩してたら、人気(ひとけ)がなかったんで…と言うのを聞いて、モニカは、You didn't! と叫んでいます。
これは、省略されている部分を補うと、You didn't do it! 「公園でエッチしてないわよね!」のようなニュアンスでしょう。
so.... の後、はっきりどうしたかを言わないギャリーですが、人気のない公園で、フィービーの髪の毛に小枝がついていた、となると、公園に寝転んで…ということは容易に想像されますよね。
モニカの方も、その想像された行為の内容をはっきり言うことなく、「まさかそんなことしてないわよね、そんなことしたはずないわ!」のように、その行為が行われたことが信じられない、というように叫んでいるわけです。
その後のフィービーの We did! も、「あなたは信じられないでしょうけど、実際に私たちはあなたが考えているそのことをしたのよ」というところですね。
criminal code は「刑法」、section が「条」で、paragraph が「項」になります。
「刑法第何条第何項に違反した」と警察関係者っぽく言ってみせているわけですね。
警官という立場なのに法を犯しちゃった、と言うことで、それだけ二人はラブラブで、情熱を抑えることができなかったの、みたいに言っていることになります。
モニカはただ、「公園で? そんな公共の場所で?」としか言えません。
その後、「ちょっと失礼するわ」と言って、席を立つモニカ。
そういうフィービーたちの発言がまたモニカの競争心に火をつけてしまったようです。
ト書きの at all costs は「どんなに費用をかけても、何としても、ぜひとも」。
モニカの競争心が激しい様子を、「何としても、ぜひとも、勝たなければならない」と表現しているのは、なるほどなぁ、という感じですね。
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