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[Scene: Rachel's new job, she's in her new boss's office (Kim's) and with the other assistant (Nancy). Together they're deciding what clothes to buy or something, who knows, let's all watch/read to find out.]
レイチェルの新しい仕事。レイチェルは新しい上司(ボス)のオフィス(キムのオフィス)にいる、別のアシスタント、ナンシーと共に。みんなで一緒にどの服を仕入れるべきかなどを決めているところ…ってそんなの(今は)誰にもわからないよ。観て・読んだらわかるよ[わかるから観てみよう]。
キム(レイチェルの上司): So it's down to these two. Nancy, I know you like this one and I think I agree. Rachel, what do you think? (それでこの2つに絞られたわね。ナンシー、あなたはこっちが好きでしょ、で、私もそれに賛成よ。レイチェル、あなたはどう思う?)
レイチェル: Well umm, that one is pretty but uh, I just, I just love this fabric (On the other one.) Sorry. (えーっと、あのー、そっちはかわいいですが、あの、私はただこの布地が大好きなんです。[もう1つの方を触る] ごめんなさい。)
キム: Oh, don't be sorry. That's part of your job here to give your opinions. And then I take credit for them. I'm kidding! (まぁ、謝らないで。そんな風にあなたの意見を言うのが、ここでのあなたの仕事の一部よ。そして、私はそれを自分の手柄にするの。冗談よ!)
ナンシー: She is kidding. But don't ever disagree with her again. Okay, now I'm kidding! (ボスはからかってるのよ。でも、二度と彼女に異議を唱えちゃだめよ。いいわ、今のは私の冗談よ!)
レイチェル: (laughing nervously) Oh, what a fun office. ([神経質に笑って] あぁ、何て楽しい職場。)
キム: I don't know which one. But I do know I need a cigarette. So what do you say we take a break, we go outside, and we'll figure this thing out when we come back? (どちらか[どちらにすべきか]私にはわからないわ。でも、私にはタバコが必要だってことはよくわかる。だから、休憩して、外に出て、戻ってきてからこの件を解決するっていうのはどうかしら?)
(They all get up to leave.)
全員が部屋を出るために立ち上がる。
キム: (at the door) Rachel? You smoke? ([ドアのところで] レイチェル? あなたはタバコを吸う?)
レイチェル: Oh no. My dad's a doctor and he would always tell me just horror stories... (stops and tries to change directions).... about ghosts and goblins who totally supported the princess's right to smoke. (いいえ。私の父は医者で、父はいつも私に話してきかせたものでした、恐ろしい話を… [話をやめ、話の方向を変えようとする] ゴースト(幽霊・亡霊)やゴブリン(子鬼)についての話です。そのゴーストやゴブリンは、お姫様の喫煙権[喫煙する権利]を全面的に支持していました。)
まず最初のト書きですが、who knows 以下は、状況を説明しているというよりは、ト書きを書いた人のメッセージみたいになっていますね。
通常、シーンの最初のト書きは、場所の説明があって、そこで誰が何をしているかが書かれているわけですが、シーンの最初の段階では、何やら仕事の打ち合わせ中なのはわかるけど、実際に何を決めようとしているかは今の段階ではよくわからない、ま、そのまま見てたら(もしくはこのスクリプトを読んでたら)わかるから、とりあえず見てみようよ、みたいな感じの let's all watch/read... なわけですね。
It's down to these two. の be down to は、be narrowed down to と同じようなニュアンスでしょう。
narrow down は「(範囲を)狭める、絞る、絞り込む」。
down は「量が少なくなるまで」という感覚ですね。
2つ残った候補を見比べながら、どちらにしようか議論中の3人。
レイチェルは意見を聞かれて、「二人がいいと思っている方はかわいいですけど、私はこっちの布・布地が大好きで…」と言った後、それが上司の意見に反対することになると気づき、「すみません、反論するようなこと言ってしまって…」のように、Sorry. を付け加えています。
Don't be sorry. は、「謝らないで。申し訳ないと思わないで」。
意見を言うのがここでのあなたの仕事なんだから、と言った後、キムは、And then I take credit for them. と言っていますね。
take credit for は、「…のことで称賛される、…を自分の手柄とする」。
ここでの credit は「功績、称賛」(praise)の意味ですね。
for 以下に、自分以外の人がなしとげた事柄が来る場合は、「本来はなしとげた人が得るべき称賛を、別人である主語が取る」というようなニュアンスになるため、「自分の手柄とする」という日本語になるのでしょう。
「あなたが言ったことを自分の意見として提出して、私が手柄を横取りするから、どんな意見でもじゃんじゃん出して」みたいなことを言ったので、その後、「今のは冗談よ、本気じゃないわ」と言っているわけです。
その後、アシスタントのナンシーも、上司の調子に合わせてちょっと悪ノリしていますね。
「ボスはあなたをからかっただけだけど、でももう二度とボスに反論しちゃだめよ」と言うことで、ボスはあんな風に冗談だと言って笑ってるけど、内心すっごく怒ってるのよ、さっきみたいな意見は二度と言わないように注意してね、と釘を刺しているようなセリフになります。
「やっぱり、自分の意見を主張しちゃいけなかったの?」と焦るレイチェルに、「これも冗談よ」とからかうナンシー。
ビクっとするようなことを言っては「ほんの冗談よ〜」と否定する、何を信じていいかわからないそういう会話の連続に、「楽しい職場だわ」と言いながら、レイチェルの顔は引きつっています。
キムは、I don't know... But I do know... という、対比の形の文を言っています。
「どっちに決めたらいいかはわからない、でも、これだけははっきりわかるわ、私には今、タバコが必要だってこと」みたいな意味ですね。
決められなくてイライラするから、タバコを吸って一服したいわ、という気持ちのようです。
休憩して、外に出て、戻ってから決めましょ、とキムが言うので、みんなは部屋を出ようとします。
You smoke? は、Do you smoke? のニュアンスで、「あなたはタバコを吸う?」
現在形なのは「習慣」を表していて、「タバコを吸う、喫煙する習慣があるか?」を尋ねる感覚になります。
レイチェルは「いいえ」とすぐに否定して、私の父は医者で、いつも恐ろしい話を聞かされていましたから…みたいに言っています。
would always は「いつも…したものだった」という感覚でしょう。
「タバコは吸いません。だって、医者の父がいつも怖い話を…」の流れから、タバコを吸うと医学的にどういう問題・弊害があるかを医者の父が語ってきかせたものだった…という話になるのが想像できますね。
上司のキムが「何ですって?」みたいな顔をしたので、レイチェルはこれから言おうとしたタバコの健康被害の話が、キムにとっては嬉しくない話だということに気づいたようです。
これからタバコを吸いに行こうとする人、つまり、タバコが好きでヘビースモーカーだと思われる人に、タバコの害の話なんかしちゃだめだ、と思ったレイチェルは、horror stories を別の方面の話にすり変えます。
ホラー話、というのは、ゴーストやゴブリンが出てくる話のことで…と、お化けの話に話題を変えたのですね。
goblin は「小鬼」のこと。
日本語ではゴーストほどなじみがない気がしますが、他の作品でゴブリンという単語を見かけたことがあります。
まず、映画「E.T.」(原題:E.T: The Extra-Terrestrial)では、物置で何かを見た!と騒ぐエリオットに、家族や友達は、それはコヨーテ(coyote)かゴブリン(goblin)だろうとからかっていました。
その後、それが宇宙から来た生物だとわかった後、学校で以下のようなやり取りもありました。
エリオット: Yeah, he came back, but he's not a goblin. He's a spaceman. (あぁ、彼は帰ってきたよ、でも彼はゴブリンじゃないんだ。彼は宇宙人なんだよ。)
スティーブ: As in extra-terrestrial. ((宇宙人って) E.T. (地球外生命体)みたいな?)
小鬼のような伝説上の生物かと思ってたら、宇宙人だったんだ!というセリフですね。
また、映画「ハリー・ポッターと賢者の石」(原題: Harry Potter and the Philosopher's Stone)で、ハリーとハグリッドが Gringotts, the wizard bank 「グリンゴッツ魔法銀行」にやって来た時、そこで働いている人たちを見て、
ハリー: Hagrid, what exactly are these things? (ハグリッド、これら[この人たち]は一体何?)
ハグリッド: They're goblins. (そいつらはゴブリンだ。)
というセリフもありました。
そのシーンに登場していた、グリンゴッツ銀行で働いている小柄な人(というか、正確には鬼)たちが、ゴブリンだということです。
体に悪い、という怖い話を、幽霊や鬼の出てくるようなおとぎ話に変えたレイチェルは、そこに出てきたゴーストたちは、姫の喫煙権を支持していました、と言っています。
support someone's right to do は、「人が…する権利を支持する、サポートする」。
ゴーストとタバコの話を強引に結びつけるために、「私は吸いませんけど、誰にでもタバコを吸う権利はありますもの、喫煙権を支持していたゴーストやゴブリンの話を、今、思い出しました」と言って、話をごまかしているのですね。
レイチェルは何とかごまかしたつもりでしょうが、お化けの出てくるようなファンタジーと、姫の喫煙権を支持する、という何だか現代的な言い回しとのギャップが、このレイチェルのセリフをより面白くしているな、と思いました。
ちなみに、「医者の父からタバコについての怖い話を聞かされて…」のような話を言いかけていますが、レイチェルのパパのドクター・グリーンは、実はヘビースモーカーなんですよね。
フレンズ2-22 では、隣の部屋に置いてあるドクターのタバコをロスが取ってくる、というシーンもありました。
これはいわゆる「シリーズものにありがちな設定の不一致」というものですが、今回のレイチェルのセリフを聞いて、「レイチェルのパパって、タバコ吸うよなぁ?」などと盛り上がったりするのも、ファンの楽しみ方の一つかな、とも思います。
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本日、初めてブログを拝見しとても感激しました!
私は英語を独学で勉強していますが、このような痒いところに手が届くような説明をマサニ求めており、ワクワクした気分で学ばせて頂きました。
内容から一朝一夕で出来るものではないと察しており、しかも無料で提供されてることに頭の下がる思いです。 ありがとうございます。
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