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上司や同僚が自分のいないところでタバコを吸いながら、大事な仕事の件を全部決めてしまう、と怒っていたレイチェルですが、仕事の話に加わるため、ついにレイチェルもタバコを吸い始めてしまいます。
[Scene: The smoker's balcony, Rachel, Kim, and Nancy are all puffing away on their cancer sticks.]
喫煙者のバルコニー(注:私にはバルコニーではなく、屋外に見えるのですが…)。レイチェル、キム、ナンシーは全員、タバコをスパスパ吸っているところ。
キム: So we're decided. No on plaid, yes on pink. (それで、私たちの意見は決まったわね。格子縞(こうしじま)はノー(ダメ)で、ピンクがイエス(オッケー)ね。)
ナンシー: Absolutely. (全くその通りです。)
レイチェル: I'm so onboard! (She throws away her recently lit cigarette.) (私も全く賛成です! [レイチェルはさっき火をつけたばかりのタバコを捨てる])
キム: Rachel, didn't you just light that? (レイチェル、あなた、それに火をつけたばかりじゃなかった?)
レイチェル: Yeah. But y'know what? I'm just really, really trying to cut back, y'know? (Laughs) Good luck, Rach. (ええ。でも、こういうことなんです。私はただ本当に本当に(タバコを)減らしたいんですよ。[笑って] 頑張れ、レイチェル。)
ナンシー: I've actually been thinking about quitting lately. (本当のところ、私、禁煙することを最近ずっと考えてるのよ。)
キム: Oh, well, sure, every Sunday night, I tell myself I'm quitting. Every Monday morning, it's like.... (Mimics chain smoking.) (あぁ、そうね、ほんと、毎週日曜日の晩に、禁煙するわ、って自分自身に言うの。(そして)毎週月曜日の朝には、こんな感じで… [タバコを立て続けに吸う真似をする])
ナンシー: Tell me about it! (わかります!)
レイチェル: Well then let's just quit! We'll just quit! Let's all quit! (それなら、禁煙しましょうよ! 私たちは禁煙しましょう! みんなでやめましょう!)
キム: It does sound appealing. (それは確かに魅力的に聞こえるけど。)
ナンシー: Oh, I never could do it. (あぁ、私にはできそうにないわ。)
レイチェル: Oh, but you could. You can. Absolutely. We can help each other out! You know, we can get... what are those... those patches! We could be like the Patch Sisters! (あぁ、でも、あなたにもできると思う。できるわ。絶対に。私たちはお互いを助け合えるもの! ほら、私たちにはあれがあるもの、えーっと何だっけ…あのパッチが! 私たちは「パッチ・シスターズ」みたいになれるわよ。)
キム: Oh y'know, we really should quit. Okay, let's quit! (あぁ、ねぇ、私たちほんとに禁煙すべきだわ。いいわ、禁煙しましょう!)
レイチェル: Yes! Great! Give me those cigs! Come on! Give it! Give it! Out. Done. Quit. (She grabs their cigarettes and lighters and throws them in the trash.) (そうですよ! 最高! そのタバコを下さい! さあ、ちょうだい、ちょうだい。終わり。おしまい。やめ。[レイチェルは二人のタバコとライターを掴み、それをゴミ箱に捨てる]
キム: My late husband gave me that lighter. (Rachel laughs.) I'm not kidding. (私の亡き夫がそのライターをくれたの。[レイチェルは笑う] 冗談を言ってるんじゃないわ。)
レイチェル: Okay, then! (She starts rummaging through the trash to find Kim's lighter.) (わかりました、そういうことなら! [レイチェルはキムのライターを探すために、ゴミをかき回し始める])
最初のト書きで、cancer stick という言葉が出ていますが、これはタバコのことですね。
直訳すると、「癌(がん)の棒」ということですから、吸うと肺がんの恐れのあるタバコをそのように表現している俗語ですね。
英辞郎にも、研究社 新英和中辞典にも載っていましたので、よく使われる俗語のようです。
I'm so onboard! について。
過去記事、フレンズ3-16その7 に、
ジョーイ: Ross, look, I'm onboard about the total-honesty thing.
というセリフが出てきたことがありました。
その時に私は、「ロス、いいか。完全に正直であること、については、全く賛成だよ。」と訳したのですが、今回のレイチェルのセリフもそれと同じ「賛成である」というニュアンスだと思います。
手持ちの辞書を(英英を含めて)見てみても、be onboard に「賛成である、同意する」というような意味は載っていないのですが、be on board だと「台の上にいる・乗っている、船上にいる」というような意味があるので、そのニュアンスで、「同じ場所に乗っている」→「同調する、同意見である」という意味だと考えたのですね。前後の文脈を考えても、それがしっくりくると思えましたし。
今回、改めてネットで検索してみたところ、Dictionary.com というサイトにそれらしい意味が載っていました。
On-board : Define On-board at Dictionary.com
Main Entry: on-board 2
Part of Speech: adj
Definition: ready and willing to participate; also written onboard
つまり、「参加する(加わる)準備がある、つもりがある」という意味ですね。
日本語の「(その話に)乗ります」という言葉には、participate の意味も、on board の意味も感じられるので、まさに、be onboard は「(話に)乗る」というニュアンスである気がしました。
レイチェルが火をつけたばかりのタバコを捨てたので、キムはそれを指摘しています。
cut back は「…を減らす、削減する、減少させる」なので、この場合は、タバコの本数を減らすことを言っているようです。
Good luck, Rach. は、自分自身に向かって、「幸運を。頑張れ」と言っている感覚。
レイチェルは他の二人に合わせていやいや吸っているだけですが、それをさも頑張って禁煙しようとしているように見せるため、「上手く減らせるといいわね、レイチェル」と自分自身に言ってみせているわけです。
次のナンシーのセリフの actually は、「本数を減らそうとしている」というレイチェルの話を聞いて、「実は、ほんとのところ、実際」自分もそれを考えてるの、と言う感覚ですね。
キムもその話に同意して、毎週日曜日の晩、つまり、出勤する前の晩には、禁煙しようと自分に言うけれど、出勤した月曜日の朝にはいつもこうなっちゃうのよね、と言いながら、両手のタバコを休みなしにスパスパ吸う真似をしています。
chain smoking はそのように「休みなしにひっきりなしにタバコを吸うこと」で、チェーン・スモーカーは日本語になっていますよね。
Tell me about it. は、相手の発言に納得して「わかります」というニュアンスで使われたり、また「言われなくてもわかっている」という意味で使われることもあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tell me about it : used to say that you already know how bad something is, especially because you have experienced it yourself.
例) "I'm totally sick of my boss." "Yeah, tell me about it."
つまり、「何かがどれほど悪いかをすでに知っている、特にそれを自分自身で経験したから知っていると言うために使われる」。
例文は、「全く俺の上司にはうんざりだよ」「そうだね、よくわかるよ」
Macmillan Dictonary では、
tell me about it : used for saying that you already know about something unpleasant that someone has just described because you have experienced it yourself
つまり、「誰かがたった今述べた不愉快なことについて、自分でそれを経験したことがあるのですでにそれを知っている、と言うために使われる」。
それぞれの語義に how bad something is, something unpleasant とあるように、何かネガティブな話に対して「知ってる、わかる」と言いたい場合に使われるようですね。
今回の場合も、「日曜日の晩にやめようと決心しても、月曜日には吸いまくってる」という「どうしてもやめられない」感覚がナンシーにもよくわかるので、「そうなんですよねぇ〜、よーくわかります」と同意しているニュアンスになっています。
二人が本当は禁煙したがっていると知って、レイチェルは「それなら禁煙しましょう!」と提案します。
キムの It does sound appealing. について。
appeal は日本語で「人にアピールする」みたいな形で使われることもありますが、「…が人の心に訴える、魅力がある、興味をそそる」のような意味。
それに -ing がついた形容詞の appealing は「人の心を引き付けるような、魅力的な」という意味になります。
sound appealing は、そのレイチェルの提案が「魅力的に聞こえる」ということですね。
sound という動詞を does で強調していますが、これは、sound 「…のように聞こえる」ということを強調しているように感じました。
つまり、「確かに魅力的には”聞こえる”けど、それを実行に移すのは難しい」という気持ちが込められているような気がした、ということなのですが…。
この時点ではまだ、キムはレイチェルの提案に全面的に賛成しているわけではなく、どちらかと言うとまだ否定的な立場であることを述べたセリフかなと思います。
ニュアンス的には、It does sound appealing, but.... と言いたい感じかな、と思ったのですが、実際には but はありませんので、正直、確信はありません。
ナンシーも「自分にはできそうにない」と否定する中、レイチェルは、お互い助け合えるわ、と言って、we can get... 「私たちは…を手に入れることができるもの、私たちには…があるもの」と言います。
その後、what are those とも言っていますが、これは、get の目的語に当たる言葉がパッと思いつかなくて、「えーっと、あれは何だっけ…?」のように一瞬考えた際に出た言葉だと思われます。
英辞郎に、
what-is-it=【代名】その何とかいうもの、あれ◆名前を思い出せない[出したくない]ものの代用語として使われる。
という言葉が載っていますが、今回の場合はそれを複数形にしたものとも考えられます。
その場合だと、厳密に言うと、what-are-those という「代名詞」として使われていることになるでしょうか。
そのような「代名詞」と捉えるか、"What are those?" と自問する文が挿入されたニュアンスだと捉えるかのどちらかになると思いますが、いずれにしても、その後の (those) patches 「(禁煙)パッチ」という言葉が一瞬出てこなかったための時間稼ぎのような挿入語であることは間違いないですね。
みんなでパッチをつけて、「パッチ・シスターズ、パッチ姉妹」になれるわ!と言うレイチェルに、キムもとうとう、禁煙を頑張ろうと決心します。
嬉しくなったレイチェルは、二人のタバコとライターを集め、目の前のゴミ箱に捨ててしまいます。
手を叩いて大喜びの表情のレイチェルですが、上司のキムは、「今、あなたが捨てたライターは、my late husband がくれたものよ」と言っていますね。
late は「亡くなった、今は亡き、故〜」という意味なので、「亡くなった、私の夫がくれたもの」と言っていることになります。
my ex-husband だと、「別れた、離婚した元夫(もと・おっと)」ですが、キムの場合は離婚ではなく死別であったことがわかりますね。
つまりは「死んだ夫がくれた形見の大事なライターなの」と言っているわけです。
レイチェルは、「またまたぁ〜、ボスったら冗談を言って私をからかってぇ〜」みたいな顔をしていますが、キムは真顔で、「私は冗談を言ってるんじゃないわ」と言います。
そこで、それが本当の話だとわかったレイチェルは、自分が捨てたライターを慌てて探し始めることになります。
今回のエピソードの フレンズ5-18その2 で、何かびっくり発言をするたびに、I'm kidding. 「冗談よ」と否定する会話が交わされていましたので、また同じパターンだと思ったら、今回だけはマジだった、ということです。
そういう話の流れが伏線となっているわけですね。
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すでにご存知かもしれませんが、
GyaOでフレンズのファイナルシーズンを4/14まで全話無料で配信してますね。
http://gyao.yahoo.co.jp/player/00597/v09985/v0991500000000542432/?auto=0
太っ腹!
英語音声日本語字幕のみですが、気軽に観れるのがいいですね。
コメントありがとうございます。
GyaO でフレンズを配信しているのですね。それは知りませんでした。情報ありがとうございます。
「英語音声日本語字幕」というのもいいですね。通常のテレビ放送ではもっぱら吹替になってしまいがちですが、映画の字幕版のような形で見るきっかけがあれば、そこから英語のセリフに興味を持つ、という可能性も広がる気がします。
そうやって気軽に観て、フレンズのファンの方が増えてくれると嬉しいなと思います。情報ありがとうございました!