ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。


レイチェルの誕生日のサプライズ・パーティーを、モニカとフィービーが企画することになったものの、またいつもの調子でモニカが何もかも決めてしまい、怒るフィービー。
そこで、モニカは、「フィービーには、アイスとカップを担当してもらうわ」と言います。
[Scene: Monica and Rachel's, Rachel's surprise party. The apartment is festooned with cups. There are cups everywhere! Cup centerpiece, cup garland, etc., etc]
モニカとレイチェルの部屋。レイチェルの(誕生日の)サプライズ・パーティー。そのアパートメントの部屋は、カップが花綱(はなづな)状に飾られている。あらゆる場所にカップがある! カップのセンターピース、カップの花輪、などなど。
フィービー: (To Chandler) Hey, check it out! Cup hat! (Points to her hat.) Cup banner! Cup chandelier! And the thing that started it all. The cup! (Holds up one.) ([チャンドラーに] ねぇ、見て! カップの帽子よ! [自分の帽子を指差す] カップの垂れ幕! カップのシャンデリア! そして、その全ての始まりとなっているものは、カップよ! [カップを掲げる])
チャンドラー: Great job with the cups, Pheebs! (カップでいい仕事したね、フィービー!)
モニカ: (overhearing that) Why don't you just go out with her? ([それを立ち聞きして] フィービーと付き合ったらどう?)
(Chandler starts to follow her into the kitchen.)
チャンドラーはモニカの後をついて、キッチンに行こうとする。
フィービー: (following him) And did you notice the ice? (Gestures to 3 huge buckets of ice on the table.) Look! We have it all! We have crushed, cubed and dry! Watch! (Pours some water onto the dry ice, causing it to evaporate/smoke.) Ahhh! Mystical! ([チャンドラーを追いかけてきて] それに、アイスにも気づいてくれた? [テーブルの巨大な3つの氷のバケツを示すしぐさをする] 見て! 全部あるのよ! 砕いた氷! 角氷! それにドライアイス! 見て! [ドライアイスに水をかけて、気化させ煙を出す] あー! 神秘的ね!)
チャンドラー: Awesome! (すごいね!)
モニカ: Chandler! No one's eating my Tuscan finger food 'cause they're all filling up on Phoebe's snow cones! (チャンドラー! 誰も私のトスカナ風おつまみを食べないの、みんな、フィービーのかき氷でお腹がいっぱいなんだもん。)
チャンドラー: There are snow cones? (Monica glares at him.) Snow cones! Yuck! (かき氷があるの? [モニカはチャンドラーをにらみつける] かき氷! うへっ!)
モニカ: Y'know... go! Go! Right there! (Points) (ねぇ…行って! 行って! あっちよ! [(かき氷のある方向を)指さす])
チャンドラー: Thank you! Thank you! (Runs to the snow cone machine.) (ありがとう! ありがとう! [かき氷器に走っていく])
パーティーの段取りを何もかも決めてしまったことを責められたモニカは、苦し紛れに、「フィービーにもやってもらうことはあるわよ。フィービーはアイスとカップを担当して」と言うのですが、フィービーはそれを最大限に利用して、パーティーの飾り付けを全てカップで作っています。
それを嬉しそうにチャンドラーにも説明していますね。
ト書きの、festoon は「花綱(はなづな)で飾る」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
festoon [verb] [transitive usually passive] : to cover something with flowers, long pieces of material etc., especially as a decoration
be festooned with something
例) The steps of the courthouse were festooned with banners and flags.
つまり、「(他動詞。たいていは受動態で) 何かを花や長い素材などで覆うこと、特に、装飾(デコレーション)として」。
be festooned with something の形で使われて、
例文は、「裁判所の階段は垂れ幕や旗で(花綱状に)飾られていた。」
And the thing that started it all. The cup! を直訳すると、「(カップの旗やら、カップのシャンデリアやら)、そういうもの全部の始まりとなっているもの。(それが)カップよ!」みたいな感じになるでしょうか
パーティーのあらゆる飾り付け、その全ての始まりは、このカップなのよ! この1つのカップが、こんな素晴らしい飾り付けに生まれ変わったのよ、みたいなことですね。
そうやって誇らしげに自慢するフィービーに、「いい仕事したね」と褒めるチャンドラー。
そんな会話をしている二人の後ろにそっと近づいてきたモニカは、チャンドラーに、Why don't you just go out with her? と言っています。
go out with は恋愛の頻出表現で、「デートする、付き合う、交際する」ですね。
今回のパーティーは、モニカとフィービーが担当で、恋人モニカの仕事よりも、フィービーの仕事ぶりを褒めたので、「そんなにフィービーのしたことが素晴らしいと思うんなら、私じゃなくて、フィービーと付き合えばいいんじゃないの?」と言っているわけですね。
その後、フィービーは、もう一つの担当の氷(アイス)のことも説明しています。
We have it all! は、「氷の全種類を揃えてるの」みたいな感覚でしょうか。
crushed, cubed and dry は、crushed ice, cubed ice, dry ice を指しています。
crush は「砕く」ですから、crushed ice は、「砕かれた氷」、つまり「砕いた氷」のこと。
cubed ice は、ice cube のことで、冷蔵庫の製氷機で作るような角型の氷、dry ice は日本語にもなっているドライアイスです。
フィービーは、ドライアイスに水をかけ、気化させることでスモークを出して、神秘的〜!と言っていますね。
これはもっぱら、そういう雰囲気作りのために用意した、ということでしょう。
カップに次いで、氷まで褒めるチャンドラーに、モニカは愚痴を言っています。
finger food は「指でつまんで食べられる食べ物」で、おつまみ状のものですね。
fill up は、他動詞だと「いっぱいに満たす」、自動詞だと「いっぱいになる」。
今回は on の後に食べ物がきていますので、fill up on は「(食べ物)で満腹になる」というニュアンスになります。
LAAD では、
fill yourself up : to eat so much food that you cannot eat any more
on
例) Toddlers may fill up on juice, and not eat a balanced diet.
つまり、「食べ過ぎてそれ以上食べられないこと」。
例文は、「幼児はジュースでお腹がいっぱいになり、バランスのとれた食事を食べない可能性がある。」
他動詞として使う Fill her up. だと、「(自動車のガソリンを)満タンにしてくれ」という意味になります。
ちなみに、自動車を指す時は、このように her という女性名詞を使うことが多いですね。船も女性名詞で表されます。
snow cone は「(紙コップに入れた)かき氷」。
お祭りの屋台などで売っているような、コップ入りのかき氷で、後にそれを食べているシーンも出てきます。
かき氷と聞いて、「え? かき氷があるの?」と嬉しそうな声を上げるチャンドラーですが、モニカに睨まれて、「俺、ちっとも喜んでなんかいないよ。あんなの、全然おいしくない!」みたいに、ウヘ、ウエ、と言いながら舌を出して、そんなまずそうなもの…みたいな顔をして見せています。
モニカを怒らせないようにそう言っただけだとわかっているモニカは、「食べたきゃ、食べてきたら? あっちにあるわよ」と場所を教えていますが、喜んで素直に飛んでいくチャンドラーも楽しいですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。


ちょっとタイミングを外したかもしれませんが直近で hat が出てきた記事にコメントします。
勉強で習った全周つば付きのハットと野球帽のキャップの形が頭に染み付いてしまっているのでチャンドラーの帽子をいたずらっ子にとられたエピソードの時(2-21-4)からRachさん同様あれは絶対にcapの間違いだネイティブだってときには間違いもするのだからと今日の今日まで思い続けていました。
今日たまたまインターネットのTOEIC listening test教材のP1をやっていたらヘルメットを被った人の問題が出てきて
http://www.english-test.net/toeic/listening/working_on_the_bridge_structure.html
ヘルメットのことをhatとするのが正答になっていたのです。
それでWIKIPEDIAの英語版でhatを検索してみるとHat stylesの項目に顔を隠さないヘルメットはhard hatとしてまたcapもhatに含まれるということが分かり長い間の謎が解けました。
つまり頭全体を覆う被り物すべての総称が hat なのです。
これは語学の辞書に載っていないことなので改めて百科事典の方が役に立つことがあることが分かりました。
コメントありがとうございます。
「ヘルメットは hat」というお話で、私もあることを思い出しました。
「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」(Star Wars Episode VI: Return of the Jedi)で、レイア姫がおびえるイウォーク族の一人に自分のヘルメットを脱いでみせて、"Look. It's a hat." 「見て。帽子よ」と言うセリフがありました。私もその時、「ヘルメットは、hat なわけね」と妙に感心した記憶があります。
その時はただ、そうかぁ…と思っただけで、それ以上深く調べてみなかったのですが、今回コメントをいただけたことで、私も調べてみました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、以下のように出ています。
hat : a piece of clothing that you wear on you head
つまり、「頭の上につける[着用する]装身具の一つ」。
私が PC にインストールしている LAAD の hat の項目には Picture があって、カラフルな帽子たちの写真が8種類載っています。hat と聞いて想像する、sun hat 「日よけ(麦わら)帽子」、cowboy hat 「カウボーイハット」、top hat 「シルクハット」以外にも、hard hat 「安全帽、安全ヘルメット」や、baseball cap 「野球帽」も載っていました。つまり、安全ヘルメットも、野球帽みたいな cap も、hat の範疇に入る、ということで、まさにその写真の一覧を見れば一目瞭然でした。(物を説明する場合は、写真、絵、図があるとわかりやすい、というものの典型だと思いました。)
それまでは何となく漠然としたイメージしか持っていなかったのですが、今回いただいたコメントでそれをしっかり確認することができて良かったです。
参考になるご意見、ありがとうございました。