2011年05月20日

煮ても焼いても食えない フレンズ5-21その3

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(Rachel enters with the "cat" and the chick and the duck start to get riled up.)
レイチェルは例の「猫」(スフィンクス・キャット)と共に入ってくる。すると、ニワトリとアヒルが怒り出す。
ジョーイ: Don't worry, guys. It's not a cat. (心配するな、お前ら。猫じゃない。)
モニカ: Oh my.... Oh, good God! (まぁ、なんて…なんてこと!)
レイチェル: (she's wearing an oven mitt to protect her hand) I give up, you guys. I don't know what I'm going to do with this thing! ([レイチェルは手を守るためにオーブン用ミトンをはめている] もう降参よ、みんな。こいつをどうしたらいいかわからないの!)
ロス: Baking it didn't help, huh? (焼いても無駄だったの?[焼いても食えなかったの?])
モニカ: So, why don't you just take it back to where you got it? (それじゃあ、それを買ったところに返品してきたらどうなの?)
レイチェル: I tried! They won't take her back. (やってみたわ! 店は受け取ろうとしなかったの[受け取りを拒否したの]。)
チャンドラー: Maybe that's because she's a minion of the Antichrist. (多分それは、その猫が反キリストの[キリストの敵の]手先だからだな。)
モニカ: Rach, why won't they take it back? (レイチェル、どうして彼らは受け取ろうとしないの?)
レイチェル: Well, they said they would but they would only give me store credit. I mean, what am I going to do? Get a thousand regular cats? (そうね、店員は受け取るとは言ったんだけど、私にストア・クレジットを渡そうとするのよ。つまり、私はどうしたらいいの? 普通の猫を1,000匹もらえっての?)

レイチェルが猫を連れて入ってきたので、チャンドラーとジョーイの飼っているニワトリとアヒルが騒ぎ出します。
騒ぐ鳥たちに、「心配するな、猫じゃない」というジョーイにまた笑ってしまいますね。
フレンズ5-21その1 でも、スフィンクスのことを猫だと言うと、必ずジョーイは「猫じゃない」とツッコミを入れていましたが、ここでもまた同じセリフを、それもペットに対して(笑)言っているのが、ジョーイらしくて楽しいです。

赤い座布団の上にその猫を乗せ、引っかかれないように手にはミトンをはめた状態で入ってきたレイチェルは、「こいつをどうしたらいいかわからない」と言っています。
this thing というのは「こいつ、このもの」みたいな感じで、その言い方にもはやペットとしての愛着がなくなってしまっている感じが出ていますね。
英語では自分が可愛がっているペットのことは、人間と同じように、him/her などの人称代名詞で呼びますので、with her ではなくて、with this thing と言っている時点で、「モノ扱い」して、持て余している様子がわかるわけです。

ロスの、Baking it didn't help, huh? について。
help は他動詞では「助ける」ですが、自動詞では「助けになる、役に立つ」という意味があります。
it は the cat なので、「その猫を焼くことが助けにならなかったの?、焼いても無駄だったの?」みたいなことですね。
これは、レイチェルが座布団の上に猫を乗せ、手にはミトンをはめているので、まるで猫を料理して持ってきたみたいに見えたことから、そう言っているようです。
「こいつをどうしたらいいかわからなくて」と言ったので、「オーブンで焼いてみたけど、無駄だった、ってこと? 料理して食べることもできなかったわけだ」みたいに言って、レイチェルをからかっているのですね。

この部分、DVDの日本語訳は、「焼いても食えなかったってわけ?」となっていましたが、私もこのロスのセリフを聞いた時、その言葉が頭に浮かびました。

日本語では「煮ても焼いても食えない」という表現がありますよね。
広辞苑では
煮ても焼いても食えぬ=どうするてだてもなくもてあます。
とありますので、まさに今回の「こいつをどうしたらいいかわかんないの」とお手上げ状態になっているレイチェルに通じるものがあります。

日本語の「煮ても焼いても食えない」の場合は慣用句で、「煮ても焼いても食えないやつ」のように人間に対して使う言葉です。
英語においては、そういう慣用表現があるわけではないでしょうが、今回たまたま、手にミトンをしたレイチェルが猫を座布団の上に乗せて持ってきた姿が、オーブンから取り出したばかりの料理を持ってきた姿に重なるので、Baking it didn't help, huh? というセリフが非常にハマって聞こえた、ということだと思います。
日本語はたまたまそれが慣用句になっているために、すんなり理解できてしまう感じですね。

猫にお手上げだというレイチェルに、返品してきたらいいのにと言うモニカ。
I tried! の後に特に but はありませんが、「返品しようとしてみたけど(だめだったの)。店が受け取ろうとしないのよ」というニュアンスであることは理解できますよね。
I tried 「やってみた」と言う場合はたいてい、I tried, but.... 「やってみたのよ、でもだめだった」と続くことが予想されますが、今回もそのパターンだということです。

a minion of the Antichrist について。

研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
antichrist 【名】
T 【C】 キリストの敵、キリスト反対者
U [(the) A〜] 反キリスト 《キリスト再臨前にこの世に悪を満たすとされるキリストの敵》


LAAD では、
antichrist : [noun]
the Antichrist also the antichrist the great enemy of Jesus Christ who represents the power of evil and is expected to appear just before the end of the world

つまり、「イエス・キリストの大きな敵で、悪の力を象徴するもの。この世の終わりの直前に現れると言われているもの」。

minion は「手先」なので、a minion of the Antichrist は「キリストの敵の手先」という意味になります。
非常に珍しいルックスをしているので、悪の使い、悪の使者、悪の手先みたいに見えると言いたいようです。
元々、その店で購入したので、受け取り拒否の理由が、「悪の手先みたいに見えるから」であるはずはないのですが、「店もその姿に恐れをなしたんだね」みたいに言ってみせているのですね。

チャンドラーのジョークにも構わず(笑)、モニカは本当の理由を知ろうとします。
レイチェルは、「店には引き取る意志はあったけれど、相手はストア・クレジットを渡すつもりだった、ストア・クレジットで返金するつもりだった」と説明しています。

英辞郎では、
store credit=返品した品物と同金額分の買い物
と出ています。
買った金額と同額を返金してくれるのではなくて、同額のものと交換いたしますよ、みたいなことですね。

フレンズ4-8その6 でも、ロスがあげたネックレスをレイチェルがストア・クレジットに交換していた、という話がありましたが、プレゼント交換の機会が多いアメリカでは、プレゼントをもらった後、店に同額の商品と交換しに行く、ということもよくあるようです。(特に、レイチェルはよくそれをやっている…笑)

このスフィンクス・キャットを1,000ドルで購入したレイチェルは、店で1,000ドルのものと交換できる権利をもらってもどうしろって言うの?みたいに言いたいようです。
a thousand regular cats を文字通り訳すと、「1,000匹の普通の猫、普通の猫1,000匹」というところでしょう。
猫1匹の相場がいくらぐらいかよく知らないのですが、まさか、1匹1ドル、ということもないと思います。
これは多分、レイチェルの誇張表現で、1,000匹とは言わないまでも、高級な猫を返品して、代わりに安い普通の猫を何十匹ももらっても、こっちは困っちゃうわよ、と言いたいのですね。


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posted by Rach at 12:10| Comment(2) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして、花千代です。

英語にも「煮ても焼いても食えない」
というフレーズがあるんですね。
英語で書いてもそのままですし・・・

おもしろいですね。


ぽちっと応援
Posted by 花千代 at 2011年05月20日 21:04
花千代さんへ
初めまして。コメントありがとうございます。

今回取り上げた、Baking it didn't help. は日常的に使われるフレーズではないと思うのですが、今回はたまたま手にミトンをしていたことからそういうジョークが成り立ち、「さらに、たまたま」日本語に同じようなニュアンスの慣用句が存在していた、という面白さですね。言葉は違っても、感覚として通じる部分は多いのかなと思うと嬉しくなります。

また、「ぽちっと応援」もありがとうございます。とても励みになります。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2011年05月21日 06:59
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