2011年07月08日

ベガスでは簡単に結婚できちゃう フレンズ5-24その6

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チャンドラーとモニカは、今夜ここで結婚することを決心します。
[Scene: A Little White Chapel, Chandler and Monica are entering.]
ア・リトル・ホワイト・チャペル。チャンドラーとモニカが入ってくる。
チャンドラー: Hello! One marriage, please. (ハロー! 結婚を1つ、お願い。)
モニカ: Yep, we wanna get married! (そうなの、私たち、結婚したいの!)
接客係(The Attendant): Well, there's a service in progress. Have a seat. (あのー、式が1つ進行中なんです。席にかけて(お待ち)下さい。)
チャンドラーとモニカ: All right. (了解。)
(They both sit down.)
二人とも座る。
チャンドラー: (singing) Dum! Dum-dum-dum! Dum! Dum! Dum! Dum-dum-dum! ([歌いながら] ♪ダーン! ダダダン、ダーン! ダーン! ダーン! ダダダン、ダーン♪)
モニカ: What are you doing? (何やってるの?[それは何?])
チャンドラー: Oh, that's the "Wedding March." Does, does that freak you out? (あぁ、今のは「結婚行進曲」だよ。今の曲でモニカはパニクる?)
モニカ: No, only because that's the graduation song. (いいえ(パニクらないわ)、だって、それはただ、卒業式の曲だから。)
(The real Wedding March begins playing from behind the closed doors of the chapel.)
閉じたチャペルのドアの後ろから、本物の結婚行進曲が流れ始める。
チャンドラー: Okay! (Stands up and claps his hands) This is it! We're gonna get married! (よし![立ち上がり、手を叩く] いよいよだ! 俺たちは結婚するぞ!)
モニカ: Are you sure you wanna do this? (結婚したいっていう気持ちは確かなの?)
(Suddenly the doors burst open, and ROSS AND RACHEL COME OUT ARM-IN-ARM!!!!! And Rachel's carrying a bouquet!!! THEY GOT MARRIED!!!!)
突然、ドアが勢いよくパッと開いて、ロスとレイチェルが腕を組んで出てくる!! そして、レイチェルはブーケを持っている!! 二人は結婚したのだ!!)
ロス: Well, hello, Mrs. Ross! (Throws some rice.) (あぁ、ハロー、ミセス・ロス[ロス夫人]! [ライスを投げる])
レイチェル: Well, hello, Mr. Rachel! (Throws some more rice.) (あぁ、ハロー、ミセス・レイチェル[レイチェル氏]! [さらにライスを投げる])
(They storm out into the street.)
二人は(教会の外の)道に勢いよく飛び出す。
レイチェル: Wait. (Gets her bearings) Okay. (待って。[方向を確かめて] よし。)

サイコロでハード8の目が出たため、宣言通り、今夜ここで結婚することにしたチャンドラーとモニカ。
ト書きにもあるように、A Little White Chapel というチャペルが画面に映りますが、これはラスベガスに実在する有名なチャペルです。

公式サイトはこちら。
A Little White Wedding Chapel, Las Vegas, Nevada
ウィキペディアもあります。
Wikipedia 英語版: The Little White Wedding Chapel

そのウィキペディアでは、このチャペルについて、最初にこう説明されています。
... has been the site of many "quickie" celebrity weddings. It is noted for its Drive-Thru Tunnel of Vows.
つまり、「(そのチャペルは)、多くの「急ごしらえの(急ぎの)」セレブの結婚式の場所となってきた。その「誓いのドライブスルー・トンネル」で有名である。」

その説明の横に、その「ドライブスルー・トンネル」の写真も出ています。
また、少し後の説明には、そこで結婚式を挙げた有名人として、フランク・シナトラ、ブリトニー・スピアーズ、ブルース・ウィリス&デミ・ムーアなどの名前が挙げられています。
また、テレビ番組にもよく使われる例として、「フレンズ」の名前が出ているのも、嬉しいところですね。

quickie と説明されていたように、「簡単に、すぐに結婚できちゃう」というのがこのチャペルのウリのようです。
その「すぐに」が究極の形になったのが、「ドライブスルー」なんですねぇ。
「ドライブスルーで結婚式?!」と普通は驚いてしまうところですが、このチャペル、日本のテレビ番組でも取り上げられていたことがあります。
その番組は、2010年10月31日に放映された「世界の果てまでイッテQ!」。
その時の放映内容が、以下のサイトで紹介されています。
世界の果てまでイッテQ! 放送内容 珍獣ハンターイモトワールドツアー 〜アメリカ横断ツアー〜

内容をスクロールしていくと、6番目に出てくる写真、それが今回フレンズに出てきた、「ア・リトル・ホワイト・チャペル」です。
私はこの番組を生で見ていたのですが、「あ、これって、フレンズに出てきたチャペルだ!」と気づいて、すごく嬉しかったのを覚えています。

その「イッテQ!」の説明にもあるように、「ラスベガスには結婚式場が多い」「ラスベガスのあるネバダ州は身分証明書さえあれば簡単に結婚ができ、法的にも認められる」のですね。

「イッテQ!」では実際に、イモトさんがその「ドライブスルー結婚式」を再現していました。
オープンカーのリムジンに乗ってきた新郎新婦が窓口の前に車を止めると、牧師さんが窓から身を乗り出して「永遠の愛を誓いますか?」と語りかける…みたいな感じでした。
その番組では、「式の費用は今ならなんと、8,000円ポッキリ」(笑)と説明されていましたので、ほんとにお手軽なんですね。

ちょっと、このチャペルの説明が長くなってしまいましたが、そのようにベガスには結婚式場がたくさんあって、他の州に比べるとものすごく簡単に結婚できてしまう、ということが意識の中にあるために、チャンドラーも、「今度、ハード8の目が出たら、今晩ここで結婚しよう」ということを言ってしまったわけですね。
で、実際に結婚するぞ、となった時に、登場したのがこの quickie で有名な、ア・リトル・ホワイト・チャペルだった、というのも自然な流れになるわけです。

チャンドラーがチャペルに入ってきた時、"One marriage, please." のように、まるでファストフードでメニューを注文するみたいに気軽な感じで言っているのも、「お手軽で早い」のがウリのチャペルに合わせて言ってみたセリフなのでしょう。

there's a service in progress の service は「(礼拝の)式、儀式」。
memorial service なら「告別式、追悼式」ですね。
in progress は「進行中で」なので、「進行中の式が1つあります、式が1つ進行中です」ということになります。
今、別の人が挙式中なので、座って待ってて下さい、ということです。

チャンドラーは、ダーン♪と言いながら、ある曲を歌っています。
「何それ?」と聞かれたチャンドラーは、「結婚行進曲だよ。そんなのを俺が歌うと、モニカはビビっちゃうかな?」と、余裕のある発言をしていますが、モニカは No. と否定して「ううん、ビビったりしないわよ」と言った後、only because that's the graduation song と言っています。
only because は「ただ…だから、ただ…という理由で」。
ビビらないのは、結婚するのにまだ躊躇する気持ちがあるとかないとかの問題じゃなくて、あなたが今歌ったのが、結婚行進曲じゃなくて、卒業式の曲だからよ、と言っていることになります。

モニカの言う通り、チャンドラーが歌っていたのは、卒業式で使われる、エルガー作曲の「威風堂々」(Pomp and Circumstance)ですね。
この曲は、過去記事、アメリカの卒業式の曲 フレンズ3-10その32 にも出てきました。
レイチェルがウェイトレスを卒業する最後の仕事の時に、フレンズたちがこの曲をハミングしていたんでしたね。
その記事でこの曲についてもう少し詳しく説明してありますので、興味のある方は合わせてご覧下さい。

チャンドラーは自分が余裕なところを見せようと、結婚行進曲を歌ったつもりが、実はそれは卒業式の曲だった、というオチなわけです。
私も聞いた瞬間、「それは卒業式の曲やろっ!」とツッコミを入れそうになりましたので(笑)、この曲を知っている人にとっては比較的わかりやすいジョークだったと言えそうです。

チャンドラーが歌うはずだった結婚行進曲が厳か(おごそか)に流れてきて、This is it! 「いよいよだ!」と立ち上がるチャンドラー。
コミットメント恐怖症のかけらも見えないチャンドラーに、モニカは最後の確認として、Are you sure you wanna do this? と聞いています。
「あなたがこれをしたい[こんな風に結婚式を挙げたい]と思っているのは自分で確かだと思う?」みたいなことですね。
ほんとにこんな風に結婚したいと思ってるの?、大丈夫?、本気なの?という確認です。

それに対してチャンドラーが何かを答える前に、式場のドアがバーンと開いて(まさに、burst open という形容がふさわしい)、何と、ロスとレイチェルの二人が登場します。
それも腕を組んで、レイチェルはブーケまで持って!
この状況を見れば明らかに「ここで今、結婚式を挙げたばかりの二人」であることは明白ですね。
ト書きを書いた方も興奮気味に大文字で書いておられますが、まさに観客も、チャンドラー&モニカもびっくりの展開になっています。
二人はお互いを、Mrs. Ross, Mr. Rachel などとトンチンカンな名前で呼び合い、結婚式で恒例のライスシャワーをお互いにかけあっています。
そのままチャペルのドアを開けて、一瞬、我に返ったように静かになった後、二人は左右別々の方向に歩いていってしまいます。
今回のエピソードでは、ロスとレイチェルがかなりのお酒を飲んでいましたので、その酔っぱらった状態がまだ続いていることがこの行動からわかりますね。

さあ、結婚するぞ!と意気込んでいたはずのチャンドラーとモニカは、思いがけない先客に、声も出ない様子で茫然としています。
エルビス・プレスリーの、Viva Las Vegas が流れ、二人の驚いた顔を映しながら、シーズン5は終了します。
結婚しようとしていたチャンドラーとモニカはこの後どうするの?、酔っぱらった勢いで結婚してしまったらしいロスとレイチェルはどうなるの?というクリフハンガー状態で、シーズン6へと続きます。

チャンドラーとモニカが結婚を決意するという話もびっくりでしたが、ロスとレイチェルがそれより先に式を挙げてしまっていたのも、「簡単に結婚できる」ベガスならではのお話ですね。
ア・リトル・ホワイト・チャペルが象徴する、そういうベガスのイメージが、シーズン5のラストにうまく結びつき、次のシーズンへと続く盛り上がりを生んでいる…。シーズン終わりの舞台をベガスに設定したことで出来た、効果的な演出だと思いました。


今日でシーズン5は終わりです。
来週からは、シーズン6に突入します。
1つのシーズンが終了し、次のシーズンに突入できる時、いつもとても幸せな気持ちになれます。
読んで下さる読者の皆様がおられるからこそ、こうして続けていくことができます。
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posted by Rach at 17:18| Comment(4) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさん

シーズン5、終わりました〜
フレンズも折り返しです。Rachさんにいっぱい助けていただきながらここまで来れたんだぁとなんか1人でジーンと来てます。肝心の英語はどこまで進歩しているのかは自分では判らないけれど、でも文法も楽しく学べているし、その5の解説で書かれていた be propped up againstもなかなか覚えられないフレーズだったけれどばっちり入りました!あれもこれも皆Rachさんのお蔭です!ありがとうございました。明日からシーズン6、また新たな気持ちで取り組みます。また判らないことたくさん質問させてくださいね。
Posted by やっちん at 2014年10月25日 20:12
やっちんさんへ
コメントありがとうございます。

シーズン5が終わりました、とのこと、良かったですね! 「1人でジーンと来てます」とお聞きし、私もジーンとしております。自分が調べてわかったことなどをこうしてブログでシェアできて、それを参考に英語を学んで下さっている方がいる、というのは、本当に幸せなことだと思っています。

毎回のように言うことですが^^ 例えばこの記事は2011年7月に書いたもので、3年以上も前の記事が誰かのお役に立てているというのが、本当に嬉しいし、「頑張って書いた甲斐があったなぁ、、」と思える瞬間なのです。そしてそのことが「今日の記事もまた、何年後かに読んで下さるかもしれないから、全力投球で頑張ろう!」と思うことに繋がるわけですね。

「フレンズ」を教材にして私一人が学んでいたとすると、ここまでくどくどと(笑)、調べたことを書き残すこともなかっただろうと思います。人様に読んでいただくことを想定して書いているからこそ、後から自分が見返した時に、「その時、自分はどういう風に考え、このような解釈に辿り着いたか」というのがわかって、自分にとっても非常に勉強になるのですね。

「文法も楽しく学べる」「覚えられないフレーズがばっちり入る」と言っていただけたことで、これから、もっともっと楽しくわかりやすい記事を書きたい!という力が湧いてきます。こちらこそ、一つ一つ私の記事を読みながら、ここまで到達して下さったことを心から感謝いたします。ありがとうございました。

新しいシーズンに入る時は、何だか気持ちもリフレッシュされますよね。またわからないことなどございましたら、じゃんじゃんご質問下さいませ。
これからもどうかよろしくお願いします!(^^)
Posted by Rach at 2014年10月27日 14:44
私もついにシーズン5、昨日観終えました!!感激。
第1話が理解できず頓挫し…見続けたら絶対面白くなるから!というDVDを貸してくれている友達の後押しと、Rachさんブログのおかげです♡誰も好きになれそうにない…って思ってた、フレンズ、達(笑)今は彼らの個性を愛してます。ロスの今回のいたずらは度が過ぎてるやろ!と思いましたけど。。日本語の題名からベガスプロポーズがあるんだろうなぁ、って思ったら、まさかの展開…シーズン6も楽しみます☆
追伸、お写真可愛いです♪
Posted by k at 2016年05月23日 14:26
kさんへ
コメントありがとうございます。そしてシーズン5終了、おめでとうございます。
私のブログがそのようにお役に立てているとわかり、私も感激! です(^^)

「見続けたら絶対面白くなるから!」と強く勧めて下さったそのご友人にも、感謝の言葉をお伝えしたいです。6人は本当に個性豊かなので、どんどんキャラ立ちしてくるにつれ、「うん、こういう人だもんね」と納得できてしまえるんですよね。全員が愛すべきキャラだなぁ、と思えます。

とうとう結婚か?! と思ったら、まさかの先客がいた、、というのは、最初見た時、本当にびっくりして大笑いしてしまいました。こちらの予想を超えてくる展開、、さすがは人気ドラマですよね〜。
次が気になってしょうがないと思いますので(笑)、どうか引き続き、次のシーズンも楽しんで下さい。このブログがお役に立てると嬉しいです☆

それから、写真の件、そのように言っていただけて、とっても嬉しいです♪(≧∇≦)
そのお言葉でやる気がみなぎってまいりました。これからもブログを頑張ります!
温かいコメント、ありがとうございました(^^)
Posted by Rach at 2016年05月23日 18:55
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