2011年07月22日

婚姻無効annulment フレンズ6-1その3

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シーズン5の終わりに、酔っぱらった勢いでベガスの教会で結婚式を挙げてしまったロスとレイチェル。
ベガスではお手軽に結婚できるといっても、それはやはり正式な結婚と認められるため、二人は今、夫婦の関係にあります。
弁護士を使って正式に離婚手続きをしたいと思うレイチェルですが、ロスはここで離婚すると、キャロル、エミリーとの離婚に続いて3回目の離婚となってしまうため、「バツ3の男」になってしまいます。
そこでロスは、"We don't need to get divorced, okay? We're just gonna get an annulment." と言って、離婚するのではなく、婚姻無効(annulment)の手続きをして、結婚そのものが無効であったことにすればいいと提案します。
マンハッタンに帰ってきた後、レイチェルのいるセントラルパークにロスが入ってきます。
ロス: Yeah. Yeah, actually um, I wanted to talk to you about that whole annulment thing? (やあ、やあ。実は、その、例の婚姻無効の件について、君に話したいことがあったんだよ。)
レイチェル: Uh-huh. (ええ。)
ロス: Yeah, I'm not gonna do that. (Rachel glares at him.) (そうなんだ、僕はそれを(婚姻無効手続きを)しないことにするよ。 [レイチェルはロスをにらみつける])
Commercial Break
[Scene: Central Perk, continued from earlier. Rachel starts laughing.]
セントラルパーク。前のシーンからの続き。レイチェルは笑いだす。
レイチェル: Okay! So we'll just stay married! (オッケー! それじゃあ、私たちはただ結婚した状態のままなのね!)
ロス: Yes, exactly. (そう、その通り。)
レイチェル: And I will make everyone call me Mrs. Geller. (そして、私はみんなに、ミセス・ゲラーって呼ばせるのね。)
ロス: Wow, this is so amazing. I uh, I really thought I'd have to talk you into this more. (わぁ、これってすっごく驚きだよ。僕は、ほら、君がこれを認めてくれるようにもっと説き伏せないといけないと本当に思ってたから。)
レイチェル: Okay, see now I'm scared because I don't actually think you're kidding. (あのね、今、私、怖いわ。だって、あなたが冗談を言ってるようには(実際)思えないから。)
ロス: I'm-I'm not kidding. Look, I-I, I can't have three failed marriages. I can't, okay? I-I am not gonna be that guy! (僕は、僕は冗談は言ってないよ。ほら、結婚を3度、失敗するわけにはいかないんだ。そんなことできないんだよ、だろ? 僕はそんな男になるつもりはない!)

まずは、annulment 「婚姻無効(の宣告、判決)」について。

Wikipedia 日本語版: 婚姻の無効 では、以下のようにわかりやすく説明してくれています。
婚姻の無効(こんいんのむこう、Annulment)とは結婚が無効であるということを宣言する法的手順のことである。婚姻の無効は、結婚関係が事後的な事情によって解消される離婚とは異なり、そもそも婚姻関係が成り立っていなかったことを示すものである。

婚姻無効が認められれば、結婚したという事実そのものがなくなり、結婚歴、離婚歴としても残らない、ということですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
annul [verb, tranitive often passive] :
(technical) to officially end a marriage or legal agreement so that it is considered to have never existed
annulment noun [countable, uncountable]

つまり、「(専門用語) 婚姻や法的契約を公式に終えること、それが過去に全く存在していなかったとみなされるように」。

Macmillan Dictionary では、
annul [verb, transitive] :
to state officially that something such as a marriage, an agreement, or an election has no legal authority

つまり、「婚姻や契約や選挙などに法的権限がないことを公式に宣言すること」。

つまり、婚姻だけに限らず、他の契約、合意事項にも使われる言葉で、「それが存在していなかった」「法的権限がない」ということを、officially に言う、認めるというのがその語義になるでしょう。

ロスは、I wanted to talk... と言って、その一連の annulment の件でレイチェルに話したいことがあったんだ、と切り出しています。
I'm not gonna do that. は、I'm not gonna get an annulment. ということで、「僕は、婚姻無効の宣告をもらわない、ゲットしない」というような感じになるでしょうか。
法的にこの婚姻は無効であったと宣言してもらうことをしない、婚姻無効の正式な宣言をもらおうと思ってたけど、それはしないことにした、というところです。

ちなみに、上で紹介した Wikipedia 日本語版: 婚姻の無効 の、「ニューヨーク州における婚姻の無効」という項目に、以下の記述があります。

2004年にブリトニー・スピアーズが申請、2005年にはレニー・ゼルウィガーも申請したといわれる。

Wikipedia 日本語版: ブリトニー・スピアーズ の「私生活」という項目には、その婚姻無効の件が以下のようにより詳しく書かれています。

2004年1月、Hollywood News Wireによると1月4日にネバダ州ラスベガスで幼なじみのジェーソン・アレキサンダーと酔った勢いで結婚するも、すぐに思い直して55時間後には婚姻無効を申請し(以下略)

過去記事、ベガスでは簡単に結婚できちゃう フレンズ5-24その6 でも説明しましたが、ブリトニー・スピアーズは、ロスとレイチェルが結婚したのと同じ、A Little White Chapel で結婚式を挙げた有名人の一人でした。
結局、ロスはここで「婚姻無効申請はしないことにする」と言っているわけですが、結婚したチャペルが同じだけではなく、「酔った勢いで結婚するも…婚姻無効を申請し」という部分にも接点があるところが何だか興味深いです。
このフレンズ6-1 の放映は 1999年なので、ブリトニーの婚姻無効よりも、フレンズの婚姻無効うんぬん話の方が時期的には早かったことになります。
「酔った勢いで結婚するも、すぐに婚姻無効申請をした」というブリトニーのニュースを後からフレンズがエピソードに取り込んだわけではない、ということですね。
かと言って、フレンズのエピソードでやっていたのと似たようなことを、ブリトニーが参考にして真似た、ということでもないのでしょう。
経歴に離婚歴を残さないための手段として広く認識されている方法ということなんだろうと思います。

思いがけないことを言うロスをレイチェルがにらんで、コマーシャルブレイクになるのですが、その後、レイチェルは、ニヤニヤして笑い出します。
stay married は、married の状態で stay するわけですから、「結婚している状態が継続する、結婚したままでいる」ということ。
離婚もしないで、婚姻無効の手続きも取らないってことは、私たちはこのまま結婚した状態が続くのね、ということです。

I will make everyone call me Mrs. Geller. のように、使役動詞として make が使われていますが、これは「強制的に(人に)…させる」というニュアンスが感じられますね。
法的には二人は結婚していることになっているけれど、実際に同居して夫婦生活を送っているわけではなく、普段の生活は、前のレイチェル・グリーンのまま。
それなのに、誰かに名前を呼んでもらう場合は、私、実はミセス・ゲラーなんですよ、と説明して、「ゲラー夫人」って呼んでもらわないといけないのね、みたいな感じのことでしょう。
以前と変わらぬレイチェルに対しては、今まで通りのレイチェル・グリーンとみんなが呼ぶところを、あえて無理やり、ミセス・ゲラーと(半ば強制的に)呼ばせないといけないのね、みたいな感覚だと思います。

レイチェルのその話を聞いて、ロスは驚いたように、I really thought I'd have to talk you into this more. と言っています。
talk someone into... は、「人を説得して・説き伏せて…させる、人に…する気にさせる」。
talk someone out of... なら、「人を説得して・説き伏せて…をやめさせる、思いとどまらせる」という逆の意味になります。
into という「何かに入り込む」感じと、out of という「何かから抜け出る」感じから、そういうニュアンスが出るわけですね。

ロスのセリフは、「レイチェルがこうしてくれるようにもっと説得しないといけないだろうと本当に思ってたのに」みたいな感じになります。
こうしてくれること、とは、「婚姻無効申請をやめて、このまま夫婦でいることを受け入れること」を指すでしょう。
stay married ということをレイチェルに納得してもらうようにいろいろと説き伏せないといけないと思って覚悟していたのに、「じゃあ、私たちは stay married で、みんなに「ミセス・ゲラー」って呼ばせるのね」とあっさりそれを認めるような発言をレイチェルがしたので、説き伏せる必要がなかったなんてびっくりだよ、と驚いているわけです。

そのロスの発言を聞いてレイチェルは、see now I'm scared と言っています。
「今、怖い、怖いと思ってる」ということですが、その理由として、「あなたが冗談を言っているとは思えないから」と言っています。
つまり、それまで、「じゃあ、結婚したままで、私はミセス・ゲラーって呼ばれるんだー」と笑いながら言っていたのは、ロスの話をキツい冗談だと思っていたからだということになります。
「今は怖い、あなたが冗談と言っているとは思えないから」→「それまで平気で笑ってたのは、それが冗談だと思ってたから」ということです。
「君を説き伏せないといけないと思ってたのにびっくりだよ」「じゃあそれは冗談じゃなくて本気なわけ、私、今、すごく怖いんだけど」みたいなやり取りなのですね。

ロスは、僕は冗談を言ってるんじゃない、と言います。
I can't have three failed marriages. を直訳すると、「僕は3回の失敗した結婚を持つことはできない」ということで、つまりは、「結婚に3回も失敗するわけにはいかない、もう2回失敗してるんで、3回目の失敗を受け入れることはできない」というようなニュアンスですね。


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posted by Rach at 16:10| Comment(13) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさんお久しぶりです。最近遅れがちになってしまっていますが何とか追い付いてきました。前回のyouですが、generic you という言い方は初めて知りましたが、なるほどという言葉ですね。私も人への説明の時、youに慣れるのに時間がかかりましたが、慣れてしまうとgeneric youは便利ですね。最初はwe やpeople, theyを総動員して、場合によってはJapaneseやたしか違和感を感じながらoneなんかも使ったような記憶がありましたが、youを使うようになって、大げさですが世界が開けた感じがしました。

ところで今回出ているannulmentは法律用語みたいで、初めてお目にかかりましたが、このシーンの前に、ベガスのテーブルで、ロスがannulmentがあると言ったら、ジョーイが"Ross, I dont think surgery is the answer here."とコメントするシーンがありましたが、このジョーイのセリフの意味がとれないのですが、解釈をお聞かせいただけませんでしょうか?
突然ですみません。
Posted by koroyakun at 2011年07月23日 21:48
koroyakunさんへ
お久しぶりです。コメントありがとうございます。

「(generic) you を使うようになって、大げさですが世界が開けた感じがしました」というお話は、実際に英語を使ってお仕事をされた経験のある方ならではのご感想だと思いました。日本人同士が英語学習の一環としてカタコトでやり取りしている間は、そういう you を使うチャンスもないし、相手の日本人にもピンとこないものですが、実際にネイティブとのやり取りの中では、しょっちゅう耳にしますし、自分が使ってもしっくりくるようになる…そういうものだと思います。

ところで、ご質問の、「annulment に対するジョーイの surgery 発言」について。
ロス: ...we don't need to get divorced, okay? We're just gonna get an annulment. (僕たち(僕とレイチェル)は離婚する必要はないんだよ、いいかい? 僕らはただ婚姻無効申請をすればいいんだ)
と言ったことに対する返事が、
ジョーイ: An annulment? Ross! I don't think surgery's the answer here. (アナルメントだって? ロス! ここでは外科手術が答えになるとは思えないね。)
でしたね。
このジョーイの発言を考えると、 ジョーイはこの法律用語である annulment という言葉を知らなくて、外科手術関係の言葉だと思ったことが想像されます。
get an annulment を何かしらの外科手術を受けるものと考えたようですが、その連想はどこから来たのかというと、おそらく、anal という単語から来たものだろうと思います。

anal は「肛門の」という単語で、日本語でもエッチ系の意味で、そのカタカナ表記が使われることもありますね。
フレンズ1-16その3
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470108.html
では、
ダグラス: The Annual Net Usage Statistics are in. (年間の純益統計が出たんだ。)
We haven't seen an ANUS this bad since the '70s. (こんなにひどいANUSは70年代以来見たことがないよ。)
というセリフが出てきましたが、その「情報処理の専門用語」として使われている略称 ANUS は、anus が「肛門」という意味であるために、「そんな略称つけるなよ!」という面白さがあるわけですね。
名詞が anus で、形容詞が anal ということになります。
ただ、実際の英語の発音はそれぞれ、「エイナス」「エイヌル(エイノー)」のように「ア」ではなく「エイ」という発音になります。

ですから、英語の発音から考えると、「アナルメント」という言葉から、「エイヌル」という発音の anal という単語を想像した、というのは少々飛躍はある気がするのですが、ジョーイが知っている単語では、それが一番近かった(笑)ということのようですね。
逆に、日本語風にローマ字読みをした方が、言葉が似ているというのも、何だか面白い気がします。
ですから、恐らくジョーイは、get an annulment という言葉を、anal 周辺の手術を受ける、みたいな意味に捉え、「そういう手術を受けることが、この場合の解決策になるとは思えないけど」と言っているということになると思います。
Posted by Rach at 2011年07月26日 15:56
Rachさん、annulmentのご回答ありがとうございます。
今更ながらですが、実は私もパッと、anal関連かなーとか思ったんですが、さすがに自分でこうでしょうか?と切り出すのが気が引けて、Rachさんのご見解をお聞きした次第です。失礼致しました。ネットで他の関連性も見ようとしたのですがあまりそれらしいものは無いので、やっぱりそういうことなんでしょうね。
ありがとうございました。
Posted by koroyakun at 2011年07月27日 10:30
koroyakunさんへ
お返事ありがとうございます。
koroyakunさんも、一瞬パッとそれ関連かなと思われたとのこと…やはりそういうことなんだろうと思います。上にも書いたように厳密に言うと、ちょっと発音も違うし、絶対にこれ!と言い切れない気はするのですが、プレイボーイのジョーイの連想で、手術、つまり身体関係の話となると、やっぱりそれしかないかな、というような。

「やっぱりそういうことなんでしょうね」以上のことが言えないのが少々歯がゆくはありますが、それもまた、ドラマの楽しみ方の一つなのでしょうね。
Posted by Rach at 2011年07月30日 08:33
rachさんこんにちは!
またまた質問なのですが…

このエピソードで、モニカとチャンドラーが二人でカジノのフロアを歩き回りながら、どうにかして結婚を阻止しようとしているシーンがありますよね。

そこでチャンドラーが、
「So where are we on the whole going back to the place where they have all the marriages thing?」
と言うセリフがあるのですが、何を言っているのかがさっぱりわかりません。
よくわからなかったのは、具体的には

1、「where are we」とは物理的な、場所的なものなのか、二人の関係性ということなのか

2、「going back to the place」とは、何か「going back」な出来事があったっけ…

3、「they」とは誰、何のことなのか

がわかりません。これについてどうお考えになるかご意見を伺いたいです!
Posted by すしのこ at 2020年06月14日 17:43
すしのこさんへ
こんにちは。ご質問ありがとうございます。

このチャンドラーのセリフは、漠然とした単語が多いので、イメージを掴むのが難しいですよね。私も「これだ!」というほどの確信はないのですが、私が考えたセリフの意味を以下に書かせていただきます。

このセリフは、DVDでは以下のように表示されていました。
So where are we on the whole "going back to the place where they have all the marriages" thing?
Netflix では、
So where are we on the whole going-back-to-the-place-where-they-have-all-the-marriages thing?
となっていて、going から marriages までを、DVDでは引用符でくくり、Netflix ではハイフンで繋げる形になっています。
この引用符やハイフンは、その部分がまとまって「形容詞」のような役割を果たしています。

その形容詞の部分が長いのでいったん省略すると、「それで、俺たちは一連の〜ってやつのどこにいるのかな?」になるでしょうか。物理的な場所ではなく、自分たちの今の状況が「〜ってやつ」のどのあたりにいるのか、という感覚だろうと思います。

going back to the place where they have all the marriages の they は一般的な人々を表しているのだと思いますが、they have all the marriages のニュアンスが難しいです。「人々全員が結婚する」という意味ならば、they all have the marriages と表現するかと思うので、これを直訳するとすれば「人々が結婚のすべてを持つ」、それはつまり「結婚のすべてが揃う」ということかな、と(思うのですが、あまり自信はありません、、、)。

行く先々で結婚しろという啓示のような出来事に遭遇することを、「結婚のすべてが揃う場所に戻る」と表現しているような気がしました。
何回もそんな風に「結婚の条件が揃う場所に戻る」ってことがあったけど、今は俺たち、それのどのあたりにいるのかな? というところでしょう。
そのあたりを踏まえて訳すと、チャンドラーのセリフ、
So where are we on the whole "going back to the place where they have all the marriages" thing?
は、
「それで「(人が)結婚のすべてが揃う場所に戻る」っていう一連のことのどのあたりに俺たちはいるのかな?」になるでしょうか。

シーズン5の終わりですっかり結婚する気になったのに、ロスとレイチェルに先を越されたため、チャンドラーとモニカは冷静になり、やはり結婚するのは早すぎる、とお互いが思い始めました。でもシンプルに「結婚は早いと思う」と言ってしまったら、まるで愛が冷めたように聞こえるので、二人とも何か言うたびに、I love you. 「(いろいろ言っても)愛してるけどね」のように付け加えています。

「結婚」の話題を持ち出しにくい状況になってしまい、でもそれをなかったことにもできないため、「結婚するしないの話だけど、今、俺たちどのあたり?」とダイレクトに尋ねることもできません。それで、自分たちに結婚の意志があるかないかという話は避け、「結婚の条件が揃う場所に戻ってしまうこと」のように不可抗力っぽく表現したのかな、と思いました。
Posted by Rach at 2020年06月15日 21:59
詳しい回答ありがとうございます!rachさんの回答をもとに考えてみました。

rachさんのおっしゃっていた「行く先々で結婚しろという啓示のような出来事に遭遇する」、というのは、このセリフの後に出てくる出来事(当たりにくいサイコロの8に結婚をかけたら本当に8がでちゃった、エレベーターが開いたら神父がでてくるとか...etc)であって、このシーンでチャンドラーが話している時点では結婚のお告げ的なものが出たのは一回、サイコロで結婚の賭けが当たった(しかもサイコロの目が微妙ラインだったので当たったということにした)だけなのでその解釈は違うかなと思います。

昨晩はモニカとチャンドラーは本気で結婚するつもりだったのが、レイチェルとロスの件でうやむやに撤退するような形になってしまって、今もういっかい仕切り直して結婚する(二人とも本心はしようとは思ってませんが)ということがgoing backの意味ではないでしょうか。

また、they have all the marriages について、「結婚のすべてがそろう」というよりは、all the mariages に深い意味はなくてただthey have marriages をちょっと強調した言い方をしているだけだととらえると

where are we on the whole going back to the place where they have all the marriages thing? =(レイチェル&ロスに邪魔されるまえにする予定だった)結婚するっていう場所(ゴール的な)に戻るっていう道のりの今どこらへんにいる?
ということか、と思っています。

Netflixの字幕では「結婚までどのくらい進んでる?」と言っていて、元のセリフが複雑だから適当にニュアンスだけとって簡略化したのかなと当初は思ってましたが、言ってることはその通りみたいだな、とわかりました...。


ブログ15周年おめでとうございます!
私は新参者ですがこれからきっとお世話になります...!
Posted by すしのこ at 2020年06月17日 18:28
こんにちは

チャンドラーとモニカは一度は a Little White Chapel を訪れ、受付で申込みまでしています。チャペルの看板には Joan Collins と Michael Jordan の名前が見えます。the place where they have all the marriages を「有名人がこぞって結婚する場所」すなわち a Little White Chapel と考えてみてはいかがでしょうか。
Posted by mq at 2020年06月18日 03:27
すしのこさん、mqさん
まとめレスになってしまい申し訳ありません。セリフの解釈についてご意見いただき誠にありがとうございます。

まず、「このシーンでチャンドラーが話している時点では結婚のお告げ的なものが出たのは一回だけなので」というご指摘、確かにその通りですね。

そして「〜という場所に戻る」の「場所」については、mqさんがおっしゃる a Little White Chapel であるような気が私にもしてきました。
they have all the marriages の they と all の解釈がいまいちピンとこなかったのですが、the place がチャペルを指していると考えると、大勢の有名人が何人も結婚している場所ということになりますね。

そう考えると、they have all the marriages は「(チャペル側、ホテル側の人間が)そのすべての結婚を持つ場所」→「看板に名前が出ているような結婚すべてを執り行う場所」のようなニュアンスなのかなと思いました。
仮に「人がみな、結婚式を挙げるような場所」のように they が結婚する本人たちを指しているとすると、
they all have their marriages
または
all of them have their marriages
のように所有格がつくような気がするのです。
all the marriages は all those marriages (listed on the board) 「看板にリストとして載っている、それらの結婚の全て」のようなニュアンスで、they は結婚式を執り行う人間を漠然と指し、「そのような結婚全てが行われる場所」ということかなぁ、と。

自分たちが結婚するかどうかという話なのに、それを「みんなの結婚式を執り行う場所に戻る、って件で言うと、俺たち今、どのあたりかな?」のように、遠回しに言った面白さということになるのでしょうか。

最後になりましたが、すしのこさん、お祝いコメントありがとうございます。
今回、すしのこさんが一緒に解釈を考えてくださったように、これまでも読者の皆様から貴重なご意見を頂戴することで、このブログも成長させていただきました。
こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2020年06月18日 19:50
こんにちは

they have all the marriages の they と all の解釈が難しいというのは、私も同感です。先に投稿した「有名人がこぞって結婚する」という解釈には少し無理があるので、修正案を考えてみました。

チャンドラーは、結婚する気満々でモニカと a Little White Chapel へ行ったとき、あたかも結婚が気軽に買える商品であるかのように "One marriage, please." と言っています。これは、ラスベガスで結婚が簡単にできることを暗示するギャグになっています。

where they have all the ...という言い回しは「あらゆる...が揃っている」の意味で商店のような場所について定型的に使われることが多いように思います。where they have all the marriages は常識的には奇妙に聞こえますが、前シーズンの "One marriage, please." に続けて結婚を一般的な商品と見なすギャグと考えると納得できます。

going back to the place は、やはり a Little White Chapel へ戻ることを指していると考えてよいと思います。ちなみに a Little White Chapel は Caesar's Palace Hotel からは離れた場所にあり、ホテルが経営している施設ではないようです。
Posted by mq at 2020年06月20日 11:34
mqさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
they と all についての mqさんの解釈、まさにその通りだと思いました。

チャンドラー: Hello! One marriage, please. (ハロー! 結婚を1つ、お願い。)
というセリフは私も、
ベガスでは簡単に結婚できちゃう フレンズ5-24その6
https://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471798.html
で「まるでファストフードでメニューを注文するみたいに気軽な感じで言っている」と解説していました。
今回の they have all the marriages が、「結婚を1つ」という前に言ったセリフを受けていると考えると、確かにしっくりきますよね。

内容としては「リトル・ホワイト・チャペルに戻る、っていう一連の件について、俺たちはどのあたりにいるのかなぁ?」ということで、「あらゆる結婚が揃っている場所」と「店」のように表現することで、ラスベガスではお手軽に結婚できることを「結婚を1つ、お願い」に続き、今回もジョークっぽく表現している。
また、ダイレクトにチャペルという言葉を言ってしまうと、「結婚という儀式を行うチャペル」という厳かな場所のイメージがどうしても浮かんでしまうので、「結婚を売っている・置いてある店」のように表現することで、「結婚」という本来の言葉の意味の重さを回避した感じもあるのかなとも思います。

また、「リトル・ホワイト・チャペルはホテルが経営している施設ではないよう」とのお話もその通りですね。日本のホテルに結婚式用のチャペルがあるイメージが浮かんでしまい、they をホテル側の人間も含むように書いてしまいました。they はチャペル側の人間を指しているということですよね。

その英文単体ではピンとこないセリフがある場合、少し前のセリフを受けての表現だったということはよくありますよね。コメディだと余計に「少し前のネタを忘れた頃に持ち出す」というのが一つのパターンでもあります。
今回はシーズンまたぎでセリフが2エピソードに渡っているという難しさがありましたが、気づいていただけて感謝です!
貴重なご意見、誠にありがとうございました<(_ _)>
Posted by Rach at 2020年06月20日 17:37
こんにちは

ロスの台詞は「婚姻無効(annulment)は離婚 (divorce) ではない」という事実が基礎になっています。残念ながら、Wikipedia 日本語版は「離婚」という語の使い方が不正確です。

> ...離婚した芸能人や有名人が...「婚姻の無効」を申請する...
> ...婚姻無効を申請し、離婚する...

Wikipedia 日本語版からの二番目と三番目の引用をカットすると、わかりやすい記事になると思います。
Posted by mq at 2020年06月30日 14:14
mqさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。

おっしゃるように「婚姻無効」は「結婚した」という事実を消すためのものですから、離婚して婚姻無効、またはその逆は、論理的におかしなものになってしまいますね。

そのあたりの整合性の取れない記述を記事から削除することで対応させていただきました。

貴重なご指摘ありがとうございました。
Posted by Rach at 2020年07月01日 18:33
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