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ロスに何とか婚姻無効申請を出させたいレイチェルは、「結婚したままの状態でいることはできないの」と言って、ロスを説得しようとするのですが、
ロス: Oh, okay. Y'know what this is? This is a difference of opinion. And when that happens in a marriage-- (あぁ、わかった。これって何だかわかる? これは意見の相違だよ。そして、結婚において、それが起こる時には…)
レイチェル: Oh Ross, come on! This is not, this is not a marriage! This is the world's worst hangover! Ross, listen, if you do not get this annulment, I will! (あぁ、ロス、よして! これは、こんなのは結婚じゃないわ! これは世界一最悪の二日酔いよ! ロス、聞いて、もしあなたがこの婚姻無効を申請しないなら、私がするわ!)
ロス: All right. All right, I'll do it. (わかった、わかった。僕がするよ。)
レイチェル: Thank you. (He goes to leave.) Hey, hey, umm, uh, is there, is there any such thing as an annulment shower? (ありがとう。[ロスは去ろうとする] ねぇ、ねぇ、あのー、婚姻無効シャワーみたいなものって、あるかしら?)
(Ross turns and leaves.)
ロスは背を向けて去る。
レイチェルが「結婚したままでいるなんてムリよ」と力説しても、ロスはまだあきらめていません。
レイチェルが自分とは異なる意見を持っていることを、「これは意見の相違だ、相違にすぎない」みたいに表現しています。
夫と妻の意見が異なることは、結婚生活ではよくあることだろ…と、また「二人はすでに夫婦である」ことを持ち出そうとするロスですが、レイチェルは、「いくら法律上は夫婦でも、こんなのは結婚でもなんでもない、これは世界最悪の hangover だ」と叫んでいます。
hangover は「二日酔い」、または「残存物、遺物、なごり、後遺症」。
LAAD では、
hangover :
1. the feeling of sickness you get the day after you have drunk too much alcohol
例) I have a really bad hangover.
2. a hangover from something
an action, feeling, or idea that has continued from the past into the present time:
例) The institution is a hangover from the Cold War era.
つまり、1. は、「あまりに多くのアルコールを飲んだ次の日に感じる気分の悪さ」。
例文は、「本当にひどい二日酔いだ」。
2. は、「過去から現在に続いている、行動、感情、考え」。
例文は、「その制度は冷戦時代から続いているものだ[冷戦時代の遺物だ]」。
今回の場合は、ベガスで二人がベロンベロンに酔っぱらって結婚してしまったことを指していますから、「最悪の二日酔い」という訳がふさわしいでしょう。
文脈によっては、例えば上の「冷戦時代」のような文章であれば、「冷戦時代の二日酔いだ」では文章の格が下がってしまう気がするので(笑)、文脈に合わせて、適切な言葉を選びたいところです。
「あなたが申請しないなら、私がするわ」とまで言われたので、ロスはついにレイチェルを説得するのをあきらめます。
立ち去ろうとするロスにレイチェルは、Is there any such thing as an annulment shower? と尋ねていますね。
「婚姻無効シャワーのような、そういうものって何かあるかしら?」みたいな意味になります。
この shower というのは、お祝いごとのある女性に贈り物をするパーティーのことですね。
bridal shower なら「花嫁になる人へ贈り物をするパーティー」のことですし、baby shower なら「出産前の母親にベビー用品を贈るパーティー」になります。
ブログでは解説を飛ばしてしまいましたが、フレンズ4-22 では、出産間近のフィービーのために開いた baby shower のシーンもありました。
LAAD では、
bridal shower also shower : a party for a woman who is going to be married, given by her friends and family
つまり、「結婚する予定の女性に対して、友達や家族によって催されるパーティー」。
annulment は「婚姻無効」という結婚にまつわる出来事なので、bridal shower みたいに、annulment shower っていうのがあったりしないのかしら?とレイチェルは言っているわけですね。
このシーンの初めの部分、つまり、フレンズ6-1その5 で取り上げた部分で、「結婚ギフト登録制度」を使って、レイチェルがお祝いの品を全部とってもいいよ、と言われた時、レイチェルの心が一瞬動いたシーンがありましたね。
そういうレイチェルのことですから、婚姻無効の時にも、そういうシャワーのようなパーティーってないものかしらねぇ?と言って、あわよくばプレゼントをもらおうと画策している、という面白さです。
プレゼントや贈り物が大好きなレイチェルらしいセリフですし、このシーンの最初に、gift registry system の話が出ていたのともうまく繋がる楽しいオチだなと思います。
今は日本でも、「結婚指輪をハンマーを使って二人で叩き割る」のを「二人の”最後の”共同作業にする」とかいう「離婚式」(!)…も行われることがあるそうですし、こういう「婚姻無効」という手段がメジャーになってくると、annulment shower ってのが登場してもおかしくない時代になったりする…のかなぁ…とか。でも、これから別れようとする人に、何をプレゼントしたらいいのか、わからない気もしますが(笑)。
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ジョイがドアを壊すところですが、
DVDでは「Watch out」なのがスクリプトでは「Look out」になっています。
いろいろ理由を想像して楽しめばよいのでしょうが、多少気になっています。
経緯がわかればお願いします。
Joey: I can fix it. Hold on. (He goes and gets a screwdriver from
his apartment) Look out. Look out. (Pries at the door a little bit.)
コメントありがとうございます。
Watch out./Look out. はどちらも「気をつけろ」という意味なので、ネットスクリプトをディクテされる方が「言葉の意味、イメージ」で、実際の発音とは違う似た意味の言葉を書いた、ということではないかと思います。
日本語を聞きながら書き起こす場合でも、こまめに停止せずに、ある程度の長さを聞いてまとめて書こうとすると、表現があやふやになったり、似た単語に置き換えてしまったりすることがありますから、それと同じようなことだろうと思います。