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離婚届にサインをした後、レイチェルは「実はベガスで結婚しようと言い出したのは、私の方だった」と言って反省の態度を見せます。
ロス: I gotta say... I know I divorce a lot of women. Never thought I'd be divorcing you. (僕はこう言わなきゃならないな…僕はたくさんの女性と離婚するような男だ。(でも)君と離婚することになるとは思いもしなかったよ。)
レイチェル: I know. I always thought if you and I got married, that'd be the one that stuck. And it wouldn't be a secret, and we wouldn't have our wedding dinner at Pizza Hut. (They both laugh.) (そうね。私もいつも思ってた、もし、あなたと私が結婚したら、その結婚は、確固として動かないものになるだろうって。そして、(今回のように)秘密でもなくて、ピザハットで、結婚式ディナーを食べることもなかっただろう、って。[二人とも笑う])
ロス: Did I, did I even treat? (僕は、僕は(ディナーを)おごったのかな?)
レイチェル: No, it was on the house. It was, it was a newlywed special. (いいえ、店のおごりだったわ。新婚さんスペシャルだったの。)
ロス: That may be the most depressing thing I've heard in my life. I should probably get these to my lawyer's office. (それって、僕が今までの人生で聞いた、一番、気が滅入る話かもしれないな。僕はこの書類を弁護士事務所に持って行った方がいいみたいだ[この書類を届けてくるよ]。)
レイチェル: Yeah. Hey, thanks, Ross, for taking care of all this. (ええそうね。ねぇ、ありがと、ロス、この件を全部、処理してくれて。)
ロス: Eh, no problem. (あー、問題ないよ。)
(They hug.)
二人はハグする。
レイチェル: I'm gonna need a copy of those. (その書類のコピーが必要になるわね[コピーちょうだいね]。)
ロス: Totally. (Exits.) (もちろん。[出て行く])
I gotta say は「僕は…を言わなければならない」。
これから何かを言おうとする前振りのフレーズとして、「これだけは言っておかないといけないな、(最後に)これだけは言わせてくれ」みたいな感じで、どうしても言っておきたいことを言う感じが出るでしょう。
ロスは、I know I divorce a lot of women. と言っています。
divorce は「(妻・夫と)離婚する」という他動詞で、そのため、「離婚する」という場合には、受け身の形の、get divorced を使うことになります。
そのように通常は、get divorced の形で使われることが多いわけですが、今回のロスのセリフの divorce はまさに「妻と離婚する」、つまり「人と離婚する、誰かと離婚する」という意味で使われているわけですね。
ロスはバツ2なので、a lot of と言うほどでもないですが、ちょっと大袈裟にそして自虐的に「たくさんの女性」と言ってみせているようです。
「僕はこれまでたくさんの女性と離婚してきた(たくさんの女性と、結婚しては別れてきた)」のように、自分のこれまでの人生経験を述べるのであれば、I've divorced a lot of women in my life. みたいな現在完了形になるような気がします。
ですが、ロスのセリフは、そのような経験を表す現在完了形ではなく、「現在形」になっていますね。
これまで何度も解説してきましたが、「現在形」は、習慣・習性などを表すことができます。
このセリフの場合も、ロスの習性…と言ってはヘンですが、「僕は女性と結婚しては別れる、というようなタイプの人間である、簡単に離婚してしまう」みたいな意味で言っているように思います。
I know が最初についているのも、「僕は離婚してばかりの人間だってこと、自分でもよくわかってるよ、ちゃんと自覚してるよ」という感覚でしょう。
そんな風に「離婚するタイプ」(?)の人間だってわかってるけど、そんな僕でも…という意味で、その後、Never thought I'd be divorcing you. と言っていますね。
would be divorcing you のように、進行形が使われているのは、「近い未来の予定」を表す感覚で、この後、この離婚届を提出したら、離婚することになるという近い予定を表しているように思います。
この後、君と離婚することになる、そんなことをこれまで思ってもみなかったよ、ということですね。
このセリフ、何だか泣けてしまいます。
離婚魔(?)みたいな僕だけど、そんな僕でも、まさか君と離婚することになろうとは思いもしなかった、ということなのですが、それはつまり、君と結婚することになったら、絶対に離婚するはずはないと思っていた、ということの裏返しですね。
それに対するレイチェルの答えも、ロスと同じような気持ちを語っています。
私もいつも思ってた(I always thought)と言いながら、if you and I got married, that'd be the one that stuck. と続けていますね。
直訳すると、「もし私とあなたが結婚したら、それは(その結婚は)、stuck (状態)である結婚となっただろう」という感じ。
stuck は、stick の過去分詞形で、stuck の形で「動かない、動きが取れない」という意味で使われます。
一度結婚したら最後、動くことがない、揺るぐことがない、というイメージでしょう。
離婚することなどなく、一生、結婚生活を共に過ごすことになると思っていた、という感じですね。
二人にはいろんな過去やわだかまりがあったけど、結婚を決め、実際に結婚までたどり着いたとしたら、そこから先はその結婚を脅かすようなものは現れないだろう、一生夫婦のままでいただろう、ということでしょう。
その後も、wouldn't を使って、「…ではないだろう、…ではなかっただろう」と、実際にベガス以降に二人の間に起こってしまったようなことが起こるなんて、過去には想像もしていなかった、自分の想像と全く違った結果になってしまったことを語っています。
it wouldn't be a secret 「秘密ではなかっただろう」というのは、今回、ずっとロスと結婚した状態であったことが、レイチェルには秘密にされていたことを言っています。
結婚したとしたら、(当然、当人の自分も含め)、大勢の人に知ってもらう結婚になっていたはず…なのに、今回はこんな風に、「妻の私」にまで秘密であった結婚だった、という、ちょっとした皮肉でしょう。
we wouldn't have our wedding dinner at Pizza Hut は、「ピザハットで、ウェディング・ディナーを食べることはなかっただろう」ということで、実際には、二人はベガスで挙式した後、近くのピザハットでディナーを二人で食べたということが、このセリフからわかるわけですね。
treat は「おごる、ごちそうする」。
ロスはピザハットで夕食を食べた時の記憶が鮮明ではなかったのでしょう、その時の夕食代は僕が払ったのかな? もしかして、君に払わせたりしちゃったのかな?という質問ですね。
on the house は「店のおごりで、無料で」。
newlywed は、newly-wed ということで、「新婚の人、新婚夫婦」。
a newlywed special のように、冠詞の a がついているので、special は「特別料理、特別メニュー」を指すでしょう。
お手軽な結婚ができることで有名なラスベガスでは、ピザハットのようなお店にも、「新婚さんスペシャル」というメニューが存在する、ということのようですね。
depressing は、「気の滅入る(ような)、元気を失わせる(ような)、憂鬱な」。
I've heard in my life と言っていますので、自分の経験うんぬんではなくて、人から聞いた話も含めて、今の話は僕の人生で聞いた話の中で、一番気が滅入るような話だね、と言っていることになります。
「これが、今まで聞いた一番気が滅入る話」というのもまた大袈裟な表現ですが、「結婚式のディナーをピザハットで食べた。それも、新婚さんスペシャルという無料のメニューを注文し、それを食べた…だなんて、「人生の晴れの日」の夕食にしては、あまりにもみじめなんじゃないか」とロスは言いたかったようです。
take care of は「引き受ける、処理する」。
誰かに何かを命令された場合に、「私が処理します、私がその件を片づけます」というニュアンスで、I'll take care of it. のように、take care of という言葉はよく使われます。
いろいろやってくれてありがとう、と感謝をし、自分からハグをするレイチェル。
ハグし終わった後のセリフの、「その書類(離婚届)のコピーが必要になるわね」というのは、そのコピーを私にもちょうだいね、ということ。
また、あなたの好きなように処理されたらたまらないから、私もちゃんと証拠として持っておきたいの、みたいなことでしょう。
ロスの方も、Totally. 「もちろん」とあっさり出て行くのも面白いです。
複雑な思いのロスとレイチェルのハグに、見ているこちらもしんみりしてしまいますが、そのまま、しんみり終わってくれないのもまた「フレンズ」らしいところだと言えそうですね。
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