ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。


魅力的な女性ジャニーン(エル・マクファーソン)が新しいルームメイトとなり大喜びのジョーイですが、ルームメイトと恋愛関係になったら、関係が悪化した時に大変なことになる、とフレンズたちに言われ、困っています。
ジョーイ: (entering) Look, what am I gonna do? I'm not flirting, but still, I'm drawing her to me like, like a moth to a flame! (Tries to put his feet on the coffee table...they won't reach and looks around.) What the hell's going on over here? (Points to Chandler) Monica's gonna kill you! Look I need your help. I have to do something to, to repel this woman! Wait a minute, wait a minute. You guys repel women all the time! ([入ってきて] なぁ、俺はどうすればいい? 俺は誘ったりしたりしてないけど、俺が彼女を引きつけちゃうんだよ、蛾が炎に寄ってくるみたいに! [自分の足をコーヒーテーブルに乗せようとするが届かないので、周りを見回す] ここでは何が起こってるんだ? [チャンドラーを指差して] モニカに殺されるぞ! なぁ、お前らの助けが必要なんだ。俺はこの女を遠ざけるために何かしなくちゃいけないんだ! ちょっと、ちょっと待てよ。お前らは女性たちをいつも遠ざけてるよな!)
ロス: Hey, I've been married 3 times. (おい、僕はこれまで3回結婚したんだぞ。)
(Chandler gives him a round of mock applause.)
チャンドラーはロスに、にせの[見せかけの]拍手をする。
flirt は「(異性と)ふざける、もてあそぶ、いちゃつく、面白半分に口説く、ナンパする」というような意味。
過去記事、フレンズ5-19その3 でも解説しています。
I'm not flirting. は俺の方からナンパしたり誘ったりしてない、みたいな意味ですね。
draw は「…を引く」「…を引きつける、引き寄せる」なので、I'm drawing her to me. は、俺からモーションかけたりはしてないけど、俺が彼女を俺の方に引き寄せちゃうんだ、ということ。
その様子を、like a moth to a flame 「炎に引き寄せられる蛾」に例えているのも面白いですね。
俺にはそういうつもりはなくても、あっちが勝手に寄ってきちゃうんだよ、みたいな、モテモテ男的発言になります。
ここまでのシーンを見ていると、ジャニーンの態度は淡々としていて、ジョーイの言っている様子とはだいぶ異なるのですが、ジョーイとしてはそう思っている、ということです。
そんなことを言いながら、いつものようにジョーイは、足をコーヒーテーブルに乗せようとしますが、距離が遠すぎて足が届きません。
家具の位置が変わってしまったことはジョーイにすらわかってしまう、ということです。
「勝手に家具の位置を変えたりして、お前はモニカに殺されるぞ」と脅しながらも、ジョーイは自分の抱えている問題について、ロスとチャンドラーに相談します。
彼女の方から自然に寄ってきてしまうから、近づけないようにするために何かしなくちゃ、と言った後、何かに気づいたように、「そうだ、お前たちはいつも女性を遠ざけてるよな」みたいな、大変失礼なことを言っていますね。
repel は「…を追い払う、寄せつけない」。
フレンズ2-14その9 では、ジョーイがチャンドラーに趣味の悪い金ピカのブレスレットをプレゼントし、チャンドラーはそれを、the "woman repeller" 「女よけ」と呼んでいました。
こんなの身に付けてたら、女性が寄ってこない、みたいな意味ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
repel
1. [transitive] if something repels you, it is so unpleasant that you do not want to be near it, or it makes you feel sick (SYN: repulse, OPP: attract)
3. [transitive] to keep something or someone away from you
つまり、1. は、「何かが人を repel するというのは、それが非常に不愉快で、その近くにいたくない、または人の気分を悪くする、ということ」。
3. は、「人から、何かまたは誰かを遠ざけること」。
辞書の語義にあるように、repel の対義語は attract 「…を引きつける」で、ジョーイが使った draw も同じような意味ですね。
自分のことは、「蛾が炎に引き寄せられるように、女を引き寄せちゃう」と言っておいて、友人たちに対しては、まるで「虫よけ」(repellent)のように、「お前たちは女を寄せつけない、女が離れていく」とひどいことを言っているわけです。
あまりにもひどい侮辱的発言に、ロスは経験を表す現在完了形を使って、「僕はこれまで(の人生で)3回結婚したんだぞ」と言っています。
ジョーイはプレイボーイながらも、結婚歴はないので、「僕は3人の女性と結婚した、それでも僕が女性にモテないって言うのか?」みたいなことですね。
それを横で聞いていたチャンドラーが、掃除用の黄色いゴム手袋をはめたまま、ゆっくりと手を叩き始めるのが面白いです。
「いやぁ、3回も結婚したなんて、それはすごいわ。まさにおみごと」みたいな「皮肉」っぽい拍手で、確かに3回結婚したけど、最終的には全部破たんして今は独身なんだから、それがモテモテであることの証明になるかなぁ、とチャンドラーは言いたい感じですね。
言葉でツッコミを入れずに、無言でゆっくりと大袈裟に手を叩く方が皮肉っぽい感じがより出るように思います。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。

