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前回のシーンの続きです。
ロスとチャンドラーに対して、「俺には女性が寄ってきちゃうけど、お前たちは女性を遠ざけるよな」と失礼なことを言うジョーイ。
「僕は3回も結婚したんだぞ」と反論するロスですが、
ジョーイ: No, no, no I've seen it happen. You, you get a rapport going with a woman, but somehow you manage to kill it. What's your secret? (いやいやいや、俺は、そういうことが起こるのを見たことがあるんだ。女性と交際するような親密な関係ができるけど、どういうわけかそれをだめにしちゃうんだ。その秘訣は何?)
ロス: Look, we do not repel women, okay? That is completely untrue. (ねぇ、僕たちは女性を遠ざけたりしていないよ、いいかい? そんなのは、全く事実に反するね。)
チャンドラー: Oh, yes, we do, my man. Remember when we were back in college and we went to that spring dance and you walked right up to that girl you liked and you could not stop talking about the Irish potato famine? (あぁ、俺たちはそうしてるさ[女性を遠ざけてるさ]、友よ。あの時のこと、覚えてるか? 俺たちが大学の頃、あの春のダンスに行って、お前が好きだったあの子のところにお前はまっすぐ歩いて行って、アイルランドのじゃがいも飢饉(ききん)の話を話し続けたんだ。)
You get a rapport going with a woman, but somehow you manage to kill it. について。
rapport は「関係、調和」。フランス語起源の単語なので、発音は「ラポート」ではなく、「ラポァ」みたいな感じです。
LAAD では、
rapport [noun] [singular, uncountable] : friendly agreement and understanding between people
establish/build up/develop a rapport (with somebody)
例) He established a good rapport with his students.
つまり、「人の間の友好的な同意と理解」。例文は、「彼は自分の生徒と良い関係を築いた」。
manage to do は「どうにかして…する、何とか…する、まんまと…する、(反語的に)愚かにも…する」。
LAAD では、
manage : DO SOMETHING DIFFICULT
to succeed in doing something or dealing with a situation, especially when it is difficult
つまり、「何かをすること、またはある状況に対処することに成功する、特にそれが難しい時に」。
secret は「秘密」ですが、ここでは「秘訣、極意」という意味。
LAAD では、
secret : a particular way of achieving a good result, that is the best or only way
例) Your hair always looks so great - what's your secret (=how do you do it)?
つまり、「良い結果を達成するある方法で、それがベストで唯一な方法」。
例文は、「君の髪の毛(髪型)はいつもとっても素敵だね。秘訣は何?[どうやってるの?]」
まさに LAAD の例文の説明にあるように、What's your secret? は How do you do it? 「どうやって・どのようにして、(そんなに上手く・上手に)それをしてるの?」ということなわけですね。
ロスとチャンドラーは、せっかく女性と付き合うような良好な関係を持っても、どういうわけかそれを、どうにかしてだめにしてしまう、とジョーイは説明し、その秘訣は何?とまで尋ねています。
うまく行きかけた恋愛関係をすぐにダメにしちゃう、と言っているわけで、失礼千万な発言ですね。
somehow や manage to という言葉を使うことで、「俺みたいに、勝手に女を引き寄せちゃう男には、どうやったらそんなことができちゃうのかわからないけど」みたいなニュアンスが入るような気がします。
その「秘訣」を教えてくれ、みたいに言うのが、さらに失礼な感じを強めていますね。
repel women 「女性を遠ざける」と言われたので、それを否定するロス。
ですが、チャンドラーは、ジョーイの指摘は当たってる、みたいに、Yes, we do. 「実際に俺たちは repel women してる」と言っています。my man と呼び掛けたのは、「なぁ、同志よ」みたいな感覚でしょうか。
そして、大学時代の話を持ち出します。
春のダンスで、好きな女性に対して、the Irish potato famine 「アイルランドのじゃがいも飢饉」のことを話すのをやめなかった、つまり、つまり、ダンスの会場でそういう飢饉の話をずーっと女の子に話し続けてたじゃないか、ということです。
「ジャガイモ飢饉」については、詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ジャガイモ飢饉
ウィキペディアの冒頭の説明によると、
「19世紀のアイルランドで主要食物のジャガイモが疫病により枯死したことで起こった食糧難、およびそれによってもたらされた一連の被害を指す。」
ダンスパーティーの料理に、じゃがいもでも出てきたのでしょうか?(笑)
「ねぇ知ってる? じゃがいもと言えばさぁ…」みたいに、そういう楽しい場にそぐわない「飢饉」という悲惨な話を、科学者っぽく、原因となった疫病についての情報なども織り交ぜながら、延々語り続けていた、という感じなのでしょう。
そういう「KY」なことを、お前は昔からよくしてたよ、そうやって女性をヒカせてたじゃないか、と大学時代からの友人チャンドラーは説明しているのですね。
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