2011年11月16日

赤ちゃん写真家アン・ゲデス フレンズ6-8その1

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シーズン6 第8話
The One With Ross' Teeth (キスの相手はラルフ・ローレン!?)
原題は「ロスの歯の話」


ジャニーンと同居するようになって、部屋がどんどん女の子っぽくなってる!とチャンドラーに指摘されたジョーイは、ジャニーンに注意しようと決心しますが…。
[Scene: Joey and Janine's apartment, Joey stares at a picture of a bay on the wall. Janine comes out of her room.]
ジョーイとジャニーンのアパートメント。ジョーイは壁の仕切り部分の写真を見つめている。ジャニーンが自分の部屋から出てくる。
ジャニーン: Hey, Joey. (はーい、ジョーイ。)
ジョーイ: Hey. Uh, can I talk to you for a second? There's a kid in this picture. Do you, uh, know this kid? Is that like a relative or something? (やあ。あの、ちょっと話せるかな? この写真には子供がいるよね。君はこの子供を知ってるの? 親戚か何か?)
ジャニーン: No. I just thought it was cute. (いいえ。私はただ、かわいいって思っただけよ。)
ジョーイ: Yeah, that's what I was afraid of. Okay, uhh... Look, Janine, I really want you to feel at home here, but some of this new stuff, it's too girlie. (あぁ、それが俺が恐れてたことなんだよ。よし、あー、ねぇ、ジャニーン。俺は本当に君にはここでくつろいだ気持ちになって欲しいと思ってる。でも、この新しいもののいくつかは、女の子っぽ過ぎるんだよ。)
ジャニーン: Ohh. Like what? (まぁ。例えばどんな?)
ジョーイ: Like this. (pointing to the picture) Pictures of cute babies we don't know. We... we can't have that. (こういうのだよ。[その写真を指差す] 俺たちの知らないかわいい赤ちゃんの写真だ。俺たちはそういうのは持てないよ[飾るわけにはいかないよ]。)
ジャニーン: Joey, it's Anne Geddes. She's a famous artist. (ジョーイ、それはアン・ゲデスよ。彼女は有名なアーティストなの。)
ジョーイ: Look, I don't know this baby. I don't know if she's a famous artist or not. You know, and I don't want to be a jerk, but you're changing too much around here. (なぁ、俺はこの赤ちゃんを知らないし、彼女(その赤ちゃん)が有名なアーティストかどうかも知らない。俺はいやなヤツにはなりたくないけど、君はこの辺をあまりにも変えすぎてるんだよ。)

壁には、花の中に小さな子供がいる写真が掛けてあります。
その絵を見ながら、ジョーイはジャニーンに、「この子供は親戚か何か?」と尋ねます。
I just thought it was cute. 「ただ可愛いと思った(から飾ってるだけよ)」みたいに答えたジャニーンに、ジョーイは、That's what I was afraid of. と言っていますね。
直訳通りの「それが俺が恐れていたことだ」ということで、親戚でもない知らない子供の写真をただ「可愛いと思った」という理由で飾っている、そのことがものすごく girlie 「女の子っぽい、少女趣味っぽい」と感じたわけでしょう。
理由を聞かれた時に、「だって可愛いんだもん」ですべてを片づけてしまいそうなところに「女の子っぽさ」を感じてしまうわけでしょうね。

feel at home を直訳すると、「家にいるように感じる」ですから、feel at home は「くつろいだ気分・気持ちになる、くつろぐ」という意味になります。
Look, Janine, I really want you to feel at home here, but... 「ねぇ(いいかい)、ジャニーン、俺はほんとに君に、この家でくつろいで欲しいと思ってるんだけど、でも…」という前振りがつくことで、その後、ジャニーンにとっては少々窮屈に思われるかもしれないような同居人としてのジョーイの希望が述べられるであろうことが想像できますね。
君には快適な気持ちで過ごして欲しいと、俺は本当に思ってるけど、でも俺の意見も聞いて欲しいんだ、みたいなことで、こういう「前振り」をつけることが、相手の気持ちを思いやりながら話す「会話」というものだと思います。
言いにくいことを言う時にはどうするか、相手を傷つけないように自分の言いたいことを切り出す時にはどう言うか?を学ぶことが、「英会話を学ぶ」ということだろうと。

そうやって、「これからちょっと君の気を悪くするようなことを言っちゃうことになるけど…」という雰囲気を匂わせておいてから、君が部屋に持ち込んだもののいくつかは、too girlie 「女の子っぽ過ぎる、少女趣味過ぎる」と言っています。

その例として、ジョーイは、さっき話題にした「知らない赤ちゃんの写真」を挙げます。
その後、ジャニーンは、その写真の説明として、It's Anne Geddes. だと言っています。

Anne Geddes でグーグル検索してみると、画像検索結果の中に、今回の写真と同じような「赤ちゃんを使ったファンシーな写真」の数々を見ることができます。
こういう感じの写真を撮る人なんだな、ということが一目瞭然ですね。

彼女の公式サイトはこちら。
Desinger baby clothes and baby pictures by Anne Geddes

ウィキペディアはこちら。
Wikipedia 英語版: Anne Geddes

ウィキペディアの説明にあるように、オーストラリア生まれの写真家です。
ジャニーンはオーストラリア出身という設定(ジャニーンを演じるスーパーモデル、エル・マクファーソン本人もオーストラリア出身)なので、自国の有名な写真家の写真を飾っているという自然な流れなわけですね。
ジャニーンの発音では、「アン・ゲディー(ス)」みたいな感じに聞こえますが、日本語ではもっぱら「アン・ゲデス」と表記されているようです。

ウィキペディアの説明に、以下の記述があります。
Typical images show babies or young children dressed as fairies and fairytale creatures, flowers, or small animals.
つまり、「(彼女の写真の)典型的なイメージは、妖精、おとぎ話の生き物、花、または小さな動物のような服を着ている、赤ちゃん、または小さな子供を表している。」
今回は、a baby dressed as a flower という感じで、アンの写真の典型的なパターンであるということです。
ですから、アン・ゲデスという写真家を前から知っている人なら、ジャニーンが説明する前に、すでにこれはアンの写真であると気付いた人もいるだろうということでしょう。

アン・ゲデスがジャケット写真を撮影した、セリーヌ・ディオンのCDもあるようです。

Sony Music Online Japan : セリーヌ・ディオン : ミラクル

上のソニーのサイトでは、「人気女性フォトグラファー、アン・ゲデスとの奇跡のコラボレーション!」という説明もあります。

Amazon.co.jp: ミラクル (セリーヌ・ディオン)
ミラクル

上のアマゾンの「商品の説明」にも、「幼児の写真を撮り続ける写真家、アン・ゲデスのフォト・カヴァーにも注目!」という記述がありますね。

アン・ゲデスの写真をいくつか見た後なら、このセリーヌ・ディオンのジャケットを見れば、「いかにもアン・ゲデスらしい」写真であることがわかる気がします。
セリーヌ・ディオンのジャケット写真に使われるくらい有名な写真家だということで、セリーヌ・ディオンが出産し、母となった後の作品で、母性の世界観を表現するのに、アンの赤ちゃんをモチーフにした写真はうってつけだった、ということですね。

写真の説明を受けたジョーイは、Look, I don't know this baby. I don't know if she's a famous artist or not. と言っていますね。
君がこの写真についてどういう説明をしようが、とにかく俺はこの赤ちゃんを知らないし、彼女が有名な写真家かどうかも知らない、と言っています。
このセリフの she ですが、これはどうやら、「その写真の赤ちゃん」を指しているようです。
ジョーイは、「こんな赤ちゃん知らないし、その赤ちゃん(である彼女)が有名な写真家かどうかも知らない」と言っている、だから、観客もそのセリフの後、さらに笑っている、ということのようですね。

ジャニーンは、「こんな風に赤ちゃんをモチーフにした写真は、アン・ゲデスの写真で、アンは有名なアーティストなのよ」と説明したわけですが、ジョーイは、その写真に写っている赤ちゃんの名前がアン・ゲデスで、その赤ちゃんが有名なアーティストだと勘違いした、というオチですね。
上で紹介した、アン・ゲデスのウィキペディアの Popular culture には、今回のフレンズのエピソードで、アンの写真が出てきたことが書いてあります。
その説明にも、
After being told that Anne Geddes is a famous artist, he assumes that the baby is Anne Geddes.
つまり、「アン・ゲデスが有名なアーティストであると言われた後、ジョーイは、その(写真の)赤ちゃんがアン・ゲデスだと思い込む」。

「それは、アン・ゲデスよ」と言われても、「アン・ゲデスという有名な写真家の作品」という意味だとは思わず、写真の赤ちゃん本人の名前がアンだと思い込んでしまった、ということで、そんな風に誤解してしまうところに、そういうアートに疎い(うとい)であろうジョーイらしさが出ている、という面白さでしょう。

その後も、また、and I don't want to be a jerk, but... 「ヤなヤツにはなりたくないけど、でも…」という前振りのセリフをつけた上で、「部屋の中、この辺を、君は変え過ぎてる」と言っています。
ごちゃごちゃ言って、いやなヤツだと思われるかもしれないけど、そう思われるのは承知の上で言うけど、changing too much 「あまりにも変え過ぎちゃってるんだよ、君は」と、急激な変化に対して、苦言を呈しているわけですね。


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posted by Rach at 15:22| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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