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ラルフ・ローレンが誰かとキスしていちゃついていた、という話を上司のキムにしてしまったレイチェル。
フィービーがラルフ・ローレンだと思い込んでいたのは、コピー室のケニーだとわかって、何とかその間違いを伝えようとします。
[Scene: Elevator at the Ralph Lauren offices, Kim's waiting for it. The door opens and Rachel is inside.]
ラルフ・ローレンのオフィスのエレベーター、キムがエレベーターを待っている。ドアが開き、レイチェルが中にいる。
レイチェル: Ohh, hi, Kim. (あぁ、はーい、キム。)
キム: Hi, Rachel. (はーい、レイチェル。)
レイチェル: Yeah. Remember that thing I told you that happened yesterday? Well, it didn't happen. (はーい。昨日起こったって言ったこと、覚えてます? えーと、それは(実際には)起こらなかったんです。)
キム: You didn't cancel the fabric order from Taiwan? (台湾からの布地(生地)の注文をあなたはキャンセルしなかったってこと?)
レイチェル: Okay, two things didn't happen. Remember I told you that someone made out with Ralph Lauren in the copy room? Well, it turns out that's not true. (えっと、2つのことが起こらなかったんです。誰かがコピー室でラルフ・ローレンといちゃついてたって、私が言ったのを覚えてます? うーんと、それは本当のことじゃない、ってわかったんです。)
キム: That's not true? (それは本当じゃないの?)
レイチェル: No. (ええ、本当じゃないんです。)
キム: Oh, that's interesting. Because I checked. And only one keycard was used to access the copy machine yesterday during lunch, and that keycard belonged to you, Rachel. (まぁ、それは興味深いわね。だって、私はチェックしたから。そして、昨日の昼食の時間にコピー機にアクセスするために使われたキーカードはたった1枚だけだったの。そのカードはあなたのものだったのよ、レイチェル。)
レイチェル: Oh, no, no, no. Oh, God, you think I made out with him? (あー、違います、違います。なんてこと、あなたは私が彼といちゃついたと思ってるんですか?)
エレベーターで上司のキムに会って、レイチェルは昨日自分が言ったことを訂正しようとしています。
Remember that thing I told you that happened yesterday? Well, it didn't happen. は、「昨日起こったと、私があなたに言った、あのことを覚えていますか? えーっと、そのことは(実際には)起こらなかったんです」というような意味。
私は「そういうことがあった」と報告したけれど、それは間違いだったんです、と伝えたいわけですね。
そう言われたキムは、「じゃあ、あなたは台湾からの布地のオーダーをキャンセルしなかったの?」と返しています。
報告どおりに業務を行わなかったってこと?みたいな質問ですね。
それを聞いたレイチェルは、「2つのことが起こらなかった」と答えます。
1つは元々レイチェルが言いたかった「コピー室でラルフ・ローレンが誰かとキスしたこと」で、もう1つは今キムが指摘した「台湾からの布地の注文のキャンセル」ということになり、つまりはレイチェルは、上司キムに命じられた仕事をし忘れたことを、今のキムの発言で思い出したということです。
「キャンセルするの忘れちゃってました。すみません」とか謝るのではなく、「そうすると、昨日起きたと報告した事柄の中で実際には起きなかったことが2つになっちゃいますね」と答えているのが面白いわけですね。
レイチェルは、自分が言おうとしていたのは、コピー室でのラルフのキスの件だと説明します。
私はあなたにそう言ったけど、それは真実ではないとわかった、とも言っています。
レイチェルは、「その話は嘘、ただのデマだったんですよ」と軽く流そうとしたのですが、キムは新たな事実を掴んでいました(笑)。
そういう噂話を聞いて、誰がその時間帯にコピー室を使っていたのかを調べたことが、キムのセリフからわかります。
And only one keycard was used to access the copy machine yesterday during lunch, and that keycard belonged to you, Rachel. について。
長い文章なので、こういう場合は、前から、かたまりごとに、順番に意味を取っていきましょう。
まず前半の文章は、「たった1つのキーカードが使われた」「コピー機にアクセスするために」「昨日の昼食の間」という流れですね。
ラルフがキスしたというその昨日の昼食の時間帯に、コピー機にアクセスするために使われたキーカードはたった1枚だけだった、と使われたキーカードが1枚に絞られていることが最初の文でわかります。
そして後半は、「そのキーカードはあなたのものだったのよ、レイチェル」ということですね。
「その時間帯に使われたカードはたった1枚だけ、そして、そのカードは、レイチェル、あなたのものだったのよ」のように、推理小説で刑事や探偵が犯人を追いつめる時のセリフのように、言ってみせているわけですね。
belong to... は「(主語が)(所有物として)…に属する、…のものである」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
belong to somebody/something : to be the property of someone or of an organization
つまり、「誰か、または団体の所有物であること」。
belongings は名詞で「所有物、所持品」という意味の単語ですよね。
ちなみにその意味では、常に複数形で使われることにも注意しましょう。
LAAD では、
belongings [noun] [plural] : the things that you own, especially those that you can carry with you.
つまり、「人が所持しているもの、特に持ち運べる[携行できる]もの」。
今回のセリフでは、(コピー機を使うための)キーカードはレイチェルのものである、というニュアンスで belong to が使われていますが、同様に「パスワード」や「キーコード」の場合も、belong to が使われます。
ジャック・バウアーが活躍する「24」では、そのようなパスやコードの話がよく登場しますが、例えば、
2-10 では、
There's a four-digit subcode that only belongs to him. (彼だけが持っている4桁のサブコード(副暗証番号)が存在する。)
2-22 では、
Your key codes belong to ... now. It's protocol. (あなたのキーコードは今は…(人物名)のものです。規則です。)(※ネタバレ禁止のため、人名は伏せました…笑)
ような形で、belong to が使われています。
それと、全くの余談ですが、「24」は CTU (テロ対策ユニット)での捜査でコンピューターが多用されますね。
そのため、コンピューターの操作に関するフレーズも頻出なので、PC関係の業務を英語でこなす必要のある方は「24」のセリフが結構参考になるのでは?と思ったりもします。
また、恋愛関係のフレーズでの使われ方としては、アリー my Love (Ally McBeal)の挿入歌として使われていた、You Belong To Me という歌もありますね。
最後のサビの部分の歌詞が、
Just remember, darling all the while
You belong to me
「覚えていて、ダーリン、その間ずっと、あなたは私のもの」
となっていて、とてもロマンティックな一節になっています。
「私のもの」「誰々のもの」と言いたい場合に、日本人だとまず「所有代名詞」(mine など)が頭に浮かびそうですが、You are mine. のような意味で、You belong to me. という言い回しもあることを学ぶことが、豊かな表現力をつけるための第一歩となる気がします。
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