2011年12月25日

クリスマスってそういうものでしょ フレンズ6-10その1

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シーズン6 第10話
The One With The Routine (夢のカウントダウン・パーティー)
原題は「ルーティーン(お決まりの演技[ダンス])の話」


Merry Christmas, you guys!
今日はクリスマスですね。
何ともタイムリーなことに、今回のエピソード、フレンズ6-10 は、クリスマスと大晦日(おおみそか)にまつわるお話になっています。


[Scene: Monica and Chandler's apartment, everyone except Ross is decorating the tree.]
モニカとチャンドラーのアパートメント。ロス以外のみんながツリーを飾り付けている。
チャンドラー: Let me ask you, why is everybody using these tiny lights nowadays? I remember when people used to use big lights. (俺に質問させて。どうして近頃はみんなこんな小さなライトを使ってるんだ? 大きなライトを使ってた頃を俺は覚えてるのに。)
レイチェル: That's a good story, Grandpa. (それって良い話ね、おじいちゃん。)
(Ross enters)
ロスが入ってくる。
ロス: Hey. (やあ。)
みんな: Hey. (はーい。)
ロス: Wow. Monica's letting other people help decorate her tree? Did someone get her drunk again, or...? (わあ。モニカが他の人に自分のツリーの飾り付けを手伝わせてるの? 誰かがまたモニカを酔わせたのかな、それとも…?)
モニカ: Having a perfectly decorated tree is not what Christmas is about. It's about being with the people that you love. (完璧に飾り付けされたツリーがあることがクリスマスじゃないでしょ。愛する人と一緒にいることがクリスマスなのよ。)
フィービー: That is nice. And we're done. Ta-da! (それって素敵ね。で、(飾り付けが)できたわよ。ジャジャーン!)
(Her side of the tree looks a complete mess)
ツリーのフィービーの側(フィービーが飾り付けた方)は、全くめちゃくちゃに見える。
チャンドラー: I dunno what it is, it just doesn't quite feel like Christmas to me. (それが何なのかよくわからないけど、ただ、俺にはクリスマスって感じがあんまりしないな。)
モニカ: Oh, here. (あぁ、じゃあこっちは。)
(She turns the tree around so that her side, which is perfectly decorated, is showing)
モニカはツリーを回転させる、すると、モニカの側、そちらは完璧に飾り付けされている、が見える。
チャンドラー: See, now it feels like Christmas. (ほらね、これでクリスマスって感じだ。)

モニカの部屋では、クリスマスツリーをみんなで飾り付けている最中。
チャンドラーがみんなに質問していますが、その内容は、「最近のツリーの電飾ライトはどうしてこんなに小さいんだ。昔はもっとでっかいライトを使ってたもんだったのに…」みたいなことですね。
それに対してレイチェルが、「素敵な話ね、おじいちゃん」みたいに言っています。

Why is everybody doing... nowadays? I remember when people used to do... 「どうして近頃はみんな…してるんだ? 人が…してたもんだった頃を俺は覚えてるぞ(昔はみんな…してたもんだったのに)」みたいな言い回しが、口を開けば「昔は、あの頃は良かった」ばかり言っているおじいさんのセリフのように聞こえたからですね。
「素敵な話ね」と一瞬賛同するかのように言っておいて、呼び掛け後に Grandpa を用いることで、「なに年寄りくさいこと言ってるのよ」みたいにからかっているということです。

部屋に入ってきたロスは、モニカ以外の人もツリーの飾り付けをしているのを見て驚いています。
ロスが言っているように、「モニカが他の人にツリーの飾り付けを手伝わせている」という事実にびっくりしているわけですね。
何もかも全部を一人で仕切るのが好きで、自分のやり方を他人に邪魔されるのを嫌うモニカだから、ツリーも自分一人で飾り付けしたいはずなのに、今年は一体どうしたんだ?みたいな気持ちですね。
誰かがモニカを酔わせて、正常な判断力を失わせたのか?みたいなことまで言っています。

兄のそういう発言に、モニカは「クリスマスとは、クリスマスの意味」について語ります。
Having a perfectly decorated tree is not what Christmas is about. の前半の部分は、「完ぺきに飾り付けされたツリーを持つこと」みたいな感じでしょうか。
そのニュアンスは、「きれいに飾られたツリーが(部屋に)あること」みたいな感じだと思います。
後半の is not what Christmas is about. というのは、ドラマや映画のセリフによく登場する、That's what this is all about. 「これはそういうことだったのね」と同じニュアンスですね。
all about は文字通り「…に関するすべて」という意味。
「ガイド」さんが様々な情報を詳しく説明してくれる All About (オールアバウト)という生活情報サイトもありますから、all about という言葉のニュアンスは何となくわかる方も多いかと思います。
過去記事、単語はわかるのに文の意味がわからない で、That's what this is all about. の文法的構造について解説していますので、そちらも併せてご覧いただけると幸いです。

今回のセリフ、Having a perfectly decorated tree is not what Christmas is about. の構造をシンプルにすると、A is not what Christmas is about. ということで、Christmas is about B. 「クリスマスは(クリスマスとは) B に関することである」という文章の B が what になって前に出た形になります。
「クリスマスとは B に関することである」の B というのは、「クリスマスとはなんぞや?」という疑問に対する答えの部分にあたります。クリスマスの本質を説明している部分と言えば良いでしょうか?
つまり、A is not what Christmas is about. は、「A はクリスマスの本質ではない、クリスマスって A みたいなことじゃない」と言っていることになります。

そうやって、not の否定文を使った後、It's about... 「クリスマスっていうのは、…に関することである」とその本質を説明するセリフが続いています。
自分が愛する人々と一緒にいること、それがクリスマスの本質でしょ? クリスマスの意味、意義でしょ?みたいな感覚ですね。
物質的に満たされることじゃなくて、精神的に満たされることがクリスマスの本質なのよ、というようなセリフになります。

飾り付けを手伝っていたフィービーは、できた! 完成!と言って、Ta-da! (発音は、タ・ダー!)と言っていますね。
日本語で言う「ジャジャーン!」のニュアンスで、何かを自慢げに誇らしげに人に披露する時の擬音語です。
そうやって、Ta-da! と見せたツリーですが、フィービーが飾り付けした方は、何だか雑然としており、あまり美しいとは言えません。
チャンドラーのセリフ、I dunno what it is, it just doesn't quite feel like... は、「何が原因でそう感じるのかわからないけど、とにかくただ…って感じがあんまりしないんだ」みたいなニュアンスでしょう。
それを聞いたモニカは、「じゃあ、これはどうかしら?」というように、自分の飾り付けた側が見えるようにツリーを回転させます。
さすがはモニカ、そちら側はきれいにデコレートしてあるので、それを見たチャンドラーは、「今これでクリスマスって感じがするな」と言っていますね。
「きれいなツリーを置くことがクリスマスなんじゃなくて、愛する人といることがクリスマスなのよ」と美しいことを言いながら、フィービーたちに飾り付けを手伝わせていたわけですが、結果がこうなることを見越して、わざと飾り付けの担当エリアを厳密に分けていたのでは?と思わせる、モニカの予想通りの結果となったわけですね。

ちなみに、今回のエピソードのもう少し後の記事での説明に使うつもりにしている「クリスマスにまつわるある作品」をDVDで見ました。
その作品中のセリフが上で説明したセリフとよく似ていたので、先に少しここで紹介しておきます(今日はクリスマス、ということでタイムリーでもありますし)。

その作品とは、「スヌーピーのメリークリスマス」(原題:A Charlie Brown Christmas)。
1965年の作品です。
Wikipedia 英語版: A Charlie Brown Christmas

Amazon ではこちら(↓)
スヌーピーのメリークリスマス 特別版 [DVD]
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この作品は、アマゾンの「商品の説明、内容紹介」にあるように、
それでもチャーリー・ブラウンは、仲間たちの力を借りて、クリスマスの本当の意味を見つけ出していくのでした。
というお話。
そういう「クリスマスの本当の意味」というセリフが何度も作品中に登場するのですが、そのセリフは以下のような感じになっていました。

チャーリー・ブラウン: I guess I really don't know what Christmas is all about. Isn't there anyone who knows what Christmas is all about? (クリスマスって何なのか、本当にわからなくなったよ。クリスマスって何なのか(どういうことなのか)知ってる人は誰かいる?)
ライナス: Sure, Charlie Brown. I can tell you what Christmas is all about. (もちろんさ、チャーリー・ブラウン。クリスマスが何なのかを僕が君に教えてあげられるよ。)
ライナスがひとしきり、あることを語った後で、
ライナス: That's what Christmas is all about, Charlie Brown. (今のがクリスマスが何かってことなんだよ(クリスマスの意味なんだよ)、チャーリー・ブラウン。)

作品説明にあるように、「クリスマスの本当の意味」がこの作品のテーマなわけですが、その英語表現は、上のセリフで繰り返し使われている、what Christmas is all about なのですね。
もちろん、「クリスマスの本当の意味」を、文字通り、The True Meaning of Christmas と表現することは可能ですし、実際、同じDVDに収録されている「スヌーピーとチャーリー・ブラウンのクリスマス・ストーリー」(原題:It's Christmastime Again, Charlie Brown)(1992年)では、まさにその The True Meaning of Christmas というフレーズも登場するのですが、上のセリフのように、all about を使っても同じような意味を表現できるということです。

今回のフレンズのセリフでも、モニカが、"... is not what Christmas is about." と言っていましたし、また終わり近くのシーンでも、別の人が、"This is not what Christmas is about." というセリフを言います。
all のありなしは多少違いますが、どちらも、what Christmas is (all) about という言い回しが繰り返し使われているのが興味深いなと思います。
「それがクリスマスだ、クリスマスの意味だ、クリスマスってそういうものだ」というニュアンスで、what Christmas is (all) about というフレーズを自然に使えるようになると、what something is all about というバリエーションでさまざまなことが表現できるようにもなると思います。
難しい単語を覚えることよりもむしろ、こういう what something is all about みたいな言い回しを自然に使えることの方が、言葉は豊かになる気がしますね。
いかつい言葉でガチガチの言葉を組み上げるのではなく、優しい単語を紡いで、滑(なめ)らかで柔(やわ)らかな表現を生み出すことの方が、気持ちを伝える言葉としては美しく、素敵だなと思えます。

...So, now you know what Christmas is all about, you guys?
Yes, like Monica says above, being with the people that you love, that's what Christmas is all about.
And I guess it's also about feeling the bonding, I mean '絆', especially this year.
I hope you deepen the bonds with the people you love at Christmas. ;-)


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posted by Rach at 06:41| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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