ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。


レイチェルの妹ジルが、フレンズたちの部屋を訪れます。
"Daddy cut me off." 「パパに勘当された」というジルの話を聞いていたレイチェルですが、パパがレイチェルのことを「(立派に独り立ちしている)自慢の娘」だと言っていたと聞いて、大喜び。
妹の悩みの相談中であることをモニカに指摘された後、
レイチェル: Oh, yeah, sorry. Wait, honey, so what did you do that made dad cut you off? (ああ、そうね。ごめんなさい。待って、ハニー。それであなたは、パパに勘当されるようなどんなことをしたの?)
ジル: Okay, I bought a boat. (いいわ、私はボートを買ったの。)
モニカ: You bought a boat? (ボートを買った、ですって?)
ジル: Yeah, but it wasn't for me, it was for a friend. (ええ、でも、自分のためじゃなかったの、友達のためだったのよ。)
チャンドラー: Boy, did we make friends with the wrong sister. (Rachel glares at him.) (なんてこった、俺たちは、姉妹のうち間違った方と友達になっちまったよ。 [レイチェルはチャンドラーをにらむ])
妹ジルを演じているのは、リース・ウィザースプーン。大物ゲストの登場ですね。
「キューティ・ブロンド」(原題:Legally Blonde)で一躍有名になり、2005年公開の「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」(原題:Walk the Line)では、アカデミー賞主演女優賞を受賞しています。
まずは、cut off について。
「カット・オフ」というカタカナからでも何となくイメージが湧きますが、基本的は意味は、「切る」+「分離する」で、「切り落とす、切り離す」という感覚ですね。
今回の場合は、日本語で言うと「勘当する」が近い感じだと思いますが、親子の縁を切る、というよりも、金銭的な援助をやめる、ということになるでしょうね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cut off [phrasal verb] :
STOP THE SUPPLY
to stop the supply of something such as electricity, gas, water, money etc.
つまり、「電気、ガス、水、金銭などのようなものの供給を止めること」。
ということで、今回の話では、to stop the supply of money ということになるでしょう。
What did you do that made dad cut you off? の that 以下は、what にかかっています。
直訳すると、「パパにあなたを勘当させるようにした」ような「何」をあなたはしたの? というところでしょう。
「あなたは何をしたの?」とまずは言っておいて、その「何」をさらに詳しく説明するために、that 以下を付け加えている感覚です。
「何」と聞いてるのは、パパがあなたを勘当したことの原因となったのは何か?ってことなのよ、みたいな補足ですね。
ジルは「ボートを買った」とあっさり言っています。
モニカは驚いて聞き返していますが、ジルはさらに、「私のためじゃなくて、友達のために買った」と付け加えます。
一般人の感覚だと、「ボートみたいな高価なものを、それも友達に買ってやっただと?!」と、あまりの贅沢な金銭感覚にあきれるばかり…というところですが、どうもジルの言い方を聞いていると、「自分のために買ったんじゃなくて、お友達のために買ってあげたんだから、私は良いことをしたのにどうして怒られるの?」とでも言いたげな様子です。
そのジルの発言の後のチャンドラーのセリフが彼らしくて面白いですね。
make friends with は「(人)と友達になる」。
wrong は「間違った」。
I think you have the wrong number. 「電話番号が間違っていますよ」の wrong と同じです。
the wrong sister は、「間違った sister 」、つまり、姉妹2人いるうちの、間違った方、みたいな感じになるでしょう。
チャンドラーはレイチェルと友達なわけですが、ジルの話を聞いて、「レイチェルじゃなくて、姉妹のもう一人の方(ジル)と友達になっときゃ良かった。間違ったほうと友達になっちゃった」と言っていることになります。
ジルと友達だったならボートを買ってもらえてたのに…という感じですね。
Boy, did we make friends with the wrong sister. は、did we という、一見、疑問文のような語順になっていますが、これは、フレンズ2-14その21 でも引用させていただいた、大西泰斗先生の ハートで感じる英文法 (会話編) の「倒置の呼吸」で語られている「感情を乗せる倒置」のニュアンスのようですね。
We made friends with the wrong sister. のように普通の語順で言うと、「俺たちは、姉妹のうち間違った方と友達になった」と言っていることになりますが、それを倒置にして、さらには文頭に、Boy 「いやはや、全く」という間投詞もつけることで、「いやぁ、全く、俺たちは間違った方と友達になっちまったよ!」というような「感情を乗せたセリフ」になった、ということでしょう。
ちなみに、「フレンズ」では、こういう「感情を乗せる倒置」の登場頻度はあまり高くない気がするのですが、他の作品をいろいろ見るようになってから、結構、目にすることが増えました。
特に、頻度が高いなと感じたのが、シットコムの「フルハウス」。
「フルハウス」シーズン1だけでも、以下に挙げるセリフで倒置が使われています。
1-2 Boy, are you strict.
1-2 Boy, are you gonna get it.
1-5 Oh, boy, am I a happy camper.
1-7 Champ, I'm sorry. Oh, boy, am I sorry.
1-11 Boy, am I in trouble, Joey?
1-14 Boy, does he work fast.
1-21 Really? Boy, did she rip off Madonna.
他にも、「スター・ウォーズ」(Star Wars IV A NEW HOPE) でも、
Boy, am I gonna get it.
Boy, am I glad to see you.
というセリフが出てきます。
ちなみに、2つ目のセリフは、探していたベン・ケノービ(オビ=ワン・ケノービ)にやっと会えた時にルークが言っていたセリフ。
倒置にすることで、「やっと会えた!」感が出ているわけですね。
今回のチャンドラーのセリフ、Boy, did we make friends with the wrong sister. も並べて一覧してみると、この倒置の形では、どれも文頭に Boy (または Oh, boy)がついていることに気づきますね。
今回はたまたま、すべてに Boy がついていた、ということでしょうから、Boy が必須条件ということでもないでしょうが、そういう「感情を乗せる」倒置は、間投詞の Boy との組み合わせの相性が良い、ということは言えると思います。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。


レイチェルの妹 逮捕されましたね!
ご無沙汰しております。
本当ですね、リース・ウィザースプーン、逮捕されてしまったんですね。
日本語版ウィキペディアにも、
2013年4月19日に夫であるジム・トスが飲酒運転により逮捕されると、彼女も警官の命令に従わなかったとして逮捕されてしまった。
としっかり載っていました。
コメントいただくまで、そのニュース知らなかったのですが、私もきっとそのニュースを知ったらいの一番に、「あ、レイチェルの妹ジルだ」と思ったはずです^^
レイチェルの妹だったら、あんな感じなんだろうな、と思わせる味のあるキャラクターでしたね。
先ほどAppleTVの発表があったみたいですが、リース・ウィザースプーン、ジェニファー・アニストンが並んで登壇したようですね。何かドラマでもやるようです。フレンズで兄弟だった二人ですが、元気にやっているんでしょうかね。このページの終わりほうに出てきます。
https://www.gizmodo.jp/2019/03/apple-special-event-2019.html
コメントありがとうございます。
動画サブスクの「AppleTV+」、話題になっていますよね。
教えていただいた GIZMODO の記事、Apple のイベントの様子が非常にわかりやすくまとめられていて、とても面白いです♪
ずっとスクロールして見ていたら、雑誌 Rolling Stone の表紙がゲーム・オブ・スローンズのサンサとアリアのスターク姉妹(ソフィー・ターナーとメイジー・ウィリアムズ)だったので、ほほぅと見とれてしまいました(^^)
リース・ウィザースプーンとジェニファー・アニストンは『The Morning Show』という番組をするようですね。サービスの目玉というべき番組に二人が一緒に登場するのは「フレンズ」ファンとしても本当に嬉しいことだと思います。
昨日(3月27日)日経新聞朝刊の記事にも「この日はスピルバーグ監督に加え、俳優のジェニファー・アニストン氏や人気司会者のオプラ・ウィンフリー氏など約10人の有名人が登壇した。」と書かれていました。ジェンの名前が載ってて嬉しいなぁ(^^)
ディズニーも Apple も参入して、2019年は動画配信サービスの競争がますます激しくなりそうです。動画が便利に手軽に見られる良い時代になったものだな、と思います。
興味深い情報ありがとうございました!