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レイチェルの妹ジルは勘当されたにもかからわず、パパが支払うことになるカードで買い物をしました。
怒った姉のレイチェルは、買った品物を没収するのですが、ロスがこっそり1つの紙袋をレイチェルから隠しておいたのをきっかけに、ロスとジルは仲良くなってしまいます。
その様子を見ていたフィービーは、レイチェルにそれを話し、レイチェルは真相を確かめるため、ジルに「ロスと付き合うの?」と尋ねます。
ジル: Me go out with Ross? No! God, no! What would make you think that? (私がロスと付き合う[デートする]? いいえ! とんでもない! どうしてそんなこと考えたりするの?)
レイチェル: I just, Phoebe said y'know thought she saw something between you guys. (私はただ…フィービーが言ったの、あなたたち2人の間に何か(があるの)を見た気がするって。)
ジル: No! I mean, he's nice. (いいえ! まぁ、彼はいい人だけど。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
ジル: He's the kind of guy you're friends with, y'know? But he's not the kind of guy you date. I mean, he's the kind of guy you'd date because you did. But me? Not so much. (彼は友達になるってタイプの人だわ、でしょ? でも、彼はデートするタイプの人じゃないの。彼はあなた(レイチェル)がデートするタイプの人ではあるけれど。だってあなたは(実際に)デートしたんだから。でも、私? それほどでもない。)
レイチェル: Oh, not-not so much. Umm, what-what do you, what do you mean? Is there something wrong with Ross? (まぁ、それほどでもないのね。んー、それってどういう意味? ロスには何か悪いところでもあるの?)
ジル: Oh no-no-no-no. He's just, I don't know. You know, he's just a little bookish. (ああ、違う違う違う違う。彼はただ、よくわからないわ。ほら、彼はただ、ちょっぴり堅苦しいのよ。)
レイチェル: Are-are you saying he's a geek? (あなたは、彼がオタクだって言ってるの?)
ジル: You think so too? (あなたもそう思う?)
レイチェル: No! No I, no Ross is not a geek! (いいえ! いいえ、ロスはオタクじゃないわ!)
ジル: Fine. Then let's just say he's not my type. (いいわ。それじゃあ、彼はタイプじゃない、ってことにしときましょ。)
go out with... は、これまでのフレンズで何度も出てきているように、「人と付き合う、交際する、デートする」。
「ロスとデートする気?」みたいに問われたジルは、「どうしてそんな風に思ったりするの?」と問い返しています。
フィービーが、something between you guys 「あなたたち二人の間に何か」があるのを見た、と言ったことを説明すると、ジルは「そんなことない!」と否定する感じで、まずは No! と言い、その後、I mean, he's nice. と言っています。
「二人の間には、何かあるんじゃない?」と言われたことに対してははっきり否定したわけですが、だからってロスが嫌いとか、ひどい人だとか思ってるわけじゃなくて、彼はいい人よ、と付け足したニュアンスです。
No! だけで言葉をやめてしまうと、ロスが大嫌いと言っていると取られかねないので、I mean 「つまり、私が言いたいことはこういうことよ」と言葉を繋いで、誤解のないように言い直す、言葉を付け足しているわけですね。
その後、ジルが、He's (not) the kind of guy you... というパターンの文を3つ続けて言っています。
3つの文章を、前から順番に見ていくと、最初の文、He's the kind of guy you're friends with. は、「ロスは、人が友達になるようなタイプの人である」と言っていることになります。
ここでの you は、目の前にいる「あなた」、つまり、レイチェルを指しているのではなく、「一般の人」を指すニュアンス。
「一般の人」を指しつつ、それは自分自身をも含まれる、という感覚で、ここはあえて you という主語を訳さない方が、「自分自身を含む一般の人」のニュアンスが出る気がします。
2つめの文、But he's not the kind of guy you date. は、逆接の but で繋がっていることからもわかるように、前の文を受けて、「彼は…ってタイプの人であって、〜ってタイプの人じゃない」と対比の形で言っていることになります。
この文は、「(人が、もちろん私も含めて)デートするようなタイプの人じゃない」ということになります。
その後、さきほども「言葉が足りないせいで誤解を招きそうな場合に付け足す」ニュアンスだと説明した、I mean で文を続けて、he's the kind of guy you'd date because you did. と言います。
この3文目の you は、「一般の人を表す you」ではなく、ジルが話している相手の「あなた」=レイチェル、になります。
「デートするようなタイプの男性じゃない」って言っちゃったけど、でも、「あなた(レイチェル)なら、デートするようなタイプの男性ね、だって実際にレイチェルはロスと(過去に)デートしてたんだしね」と、前の発言を少し訂正しているような形になります。
「友達にはなれるけど、デートの相手として見ることはできない」タイプだ、と言ってしまったので、それでは元カノのレイチェルに悪いと思ったのでしょう、「もちろん、レイチェルの場合は、デート対象になるけどね、過去にデートしたことが実際あったわけだから」と言ったわけです。
そんな風に、「まぁ、レイチェルにとってはデートするタイプの人だったんでしょうけど」と言って、「でも、(妹の)私はどうかって? そんなにタイプじゃないわね」と、姉と自分の好みが違うことを告げます。
Not so much. 「それほどでもない」と言われたことにカチンと来たらしいレイチェルは、「それってどういう意味よ? ロスに何が悪いところでもあるの?」とジルにつっかかります。
それに対してジルは、He's just a little bookish. と言います。
bookish は「読書の、書物の」という形容詞で、「本好きの」「堅苦しい」などの意味があります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bookish [adjective] :
1. someone who is bookish is more interested in reading and studying than in sports or other activities
2. seeming to come from books rather than from real experience
例) bookish language
つまり、1. は、「bookish な人とは、スポーツや他の活動よりも、読書や勉強に興味がある(人のこと)」。2. は、「実体験よりもむしろ本から来たと思われる」、例は、「堅苦しい言語」。
ジルは、ロスのことを、「学問のことばかり話したがる、学者っぽくて堅苦しい人」みたいなニュアンスで、bookish と表現したのでしょう。
それを聞いたレイチェルは、「ジルは、ロスが a geek だと言ってるの?」と聞き返します。
geek は、フレンズ1-1 にも出てきた単語なので、フレンズファンにはおなじみですが、「おたく」「がり勉」みたいなニュアンスですね。
LAAD では、
geek [noun] : (slang) someone who is not popular, wears unfashinable clothes, behaves awkwardly in social situations, and is interested in things that most people think are strange
つまり、「(スラング) 人気がなく、ダサい服を着て、人との付き合いの場でぎこちなくふるまい、多くの人が奇妙だと思うことに興味を持っている」。
Macmillan Dictionary では、
geek [noun] : (informal) someone who is boring, especially because they seem to be interested only in computers
つまり、「(インフォーマル) 退屈な人、特にコンピューターにだけ興味があるように見えるために(退屈な人)」。
マクミランの語義にあるように、元々は、「パソコンおたく」みたいな人を指したようですが、今は他のジャンルにも使います。
上の英英辞典の語義からは、「何か一つのことにオタク的なこだわりを持っていて、他の興味ないことには全く注意を払わない、頓着(とんちゃく)しない(=無頓着である)」というようなニュアンスが感じられる気がします。
「あなた、(私の元カレ)ロスのことを、a geek だと言ってるの?」というセリフは、元カノとして怒っているセリフなのは誰の目にも明らかだと思うのに、「あなたもそう思う?」と聞き返すジルに笑ってしまいます。
「一応、私的には言葉を選んで、bookish と表現してみたけれど、ロスって geek よね、レイチェルもやっぱりそう思うでしょ?」みたいな、何とも失礼な返しと言えるでしょう。
「ロスが a geek ですって?!」と抗議したつもりなのに、「あら、レイチェルもやっぱりそう思ってる?」と返されたので、レイチェルはむきになって「ロスは a geek じゃない!」と反論します。
Then let's just say he's not my type. を直訳すると、「それじゃあ、”ロスは私のタイプじゃない”って、ただ言いましょう」という感じ。
「ロスが a geek じゃない、って言うんなら、それで結構よ。ただ、ロスは私のタイプじゃない、って言っときましょ、そういうことにして、この話は終わりにしときましょ」というニュアンス。
ジルは正直、ロスが a geek であろうがなかろうがどうでもいい、もうそんなことで問答したくない、という気持ちなのでしょう、そういうセリフで、この話題を切り上げようとしている感じがよく出ていますね。
(「フレンズ」関係の嬉しいニュース!)
「フレンズ」のレイチェル役のジェニファー・アニストンが、「ハリウッド殿堂入り」を果たしたそうです。
シネマトゥデイ:ジェニファー・アニストン、ハリウッドの星を獲得
ジェニファー・ファン、フレンズ・ファンには、嬉しいニュースですよね。
ジェン、おめでとうっ!! :-):-):-)
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