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2012年03月12日

今のは本気で言ってなかったの? フレンズ6-14その5

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前回の続きです。
泣けないことを気にするチャンドラーに、モニカは「私たちに子供ができた時、子供が巣立って行った時、そんな時にたとえあなたが泣かなかったとしても、私は気にしないわ」と言います。
それを聞いて安心したらしいチャンドラー。
チャンドラー: Okay. Well, I won't uh, worry about this anymore then. (よーし、それじゃあ、俺はこの件についてはもうこれ以上悩まないことにするぞ。)
モニカ: And then, you know, if I die... from a long illness... and you're writing out my eulogy and you open a desk drawer and you find a note from me that says: "I will always be with you" and you still can't shed one tiny tear? I know you'll be crying a river inside. (そして、それから、ほら、もし私が死んだら…長い間わずらっていた病気で死んで…あなたは私への賛辞の言葉(弔辞)を書いていて、机の引き出しを開けると私からの手紙を発見するの。そこにはこう書いてあるわ。「私はずっとあなたのそばにいる」。そして、それでもあなたはわずかな一粒の涙も流すことができないのね? あなたが心の中で川のような涙を流しているってことはわかってるわ。)
チャンドラー: Aww, I love you so.... (あー、君をすごく愛してるよ…)
モニカ: What is wrong with you?! (あなた、どこかおかしいんじゃないの?)
チャンドラー: What?! (何?)
モニカ: What?! You can't shed a tear for your dead wife? Now, I left you a note from the beyond! (何、ですって? あなたは死んだ妻のために一粒の涙も流せないの? ほら、私はあの世からの手紙をあなたに残したのに!)
チャンドラー: So you didn't mean any of that? (それじゃあ、今までのはどれも、本気で言ってなかったの?)
モニカ: No, you robot! (本気じゃないわ、このロボットめ!)

「あなたが泣かなくても構わない」と言い切ったモニカの発言を聞いて、チャンドラーはやっと安心したようで、「モニカがそこまで言ってくれるなら、俺はもう安心した。今後は”泣けない俺”のことは気にしないことにするぞ」と言って、これで一件落着かと思いきや、モニカはさらに、別の例を挙げています。
こういうところが、「いかにもモニカらしい」ところで、笑ってしまいますね。
if I die と言う時に、モニカは真剣な目つきでチャンドラーを見ています、「じゃあ、これならどうかしら? あなたはこれでも泣かないって言うつもり?!」みたいな挑戦的な様子が感じられる顔つきです。
「あなたが泣かなくても、私は平気よ、だって愛してるもん」などと、しおらしいことを言っていたのは、やはりただのポーズだった、ということが、ここで観客にはわかったようですね。
「あなたはあなたのままでいいのよ、ハニー」みたいに言いながら、これでもか、これでもか、と泣ける未来図をあれこれ挙げて、「やっぱり、そういうのを想像すると泣けちゃうね」と言わそうとしているわけです。

die from a long illness は、「長い病気がもとで死ぬ」ということですから、長い闘病生活が続いた後に、看病もむなしく亡くなってしまった、という感覚。
eulogy は「賛辞」。この場合は、お葬式の弔辞のニュアンスでしょうね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
eulogy : a speech or piece of writing in which you praise someone or something very much, especially at a funeral
つまり、「誰かや何かを非常に賞賛するスピーチや文書、特に葬式での」。

和英で「弔辞」を調べると、a message of condolence, a memorial address, a funeral address などが出ていて、eulogy は載っていなかったのですが、上のロングマンの「特に葬式においての」という説明からも、「弔辞」と訳して問題ないと思います。

チャンドラーがモニカへの想い、モニカとの日々を綴っている時に、ふと引き出しを開けると、そこにはモニカからの手紙が入っている…という状況ですね。
shed は -ed で終わっているので過去形みたいに見えますが、このセリフの場合は、can't の後に続いていることからもわかるように、shed は原形で、動詞の活用は、shed - shed - shed と全部同じ形になります。
shed は「(涙・血など)を流す、こぼす」という意味で、shed tears で「涙を流す」。

I will always be with you. 「私はこれからもいつもあなたと一緒にいるわ」というメッセージが書いてあるのを見た時、still 「それでもなお」 あなたは、小さな1粒の涙さえ流さない…のね? と問いかけています。
cry a river はイメージが湧きやすいですが、「川ができるほど泣く」という感覚。
顔を見ていると、涙はこぼれてないけれど、inside つまり、あなたの心の中では、涙が川のようになってるって、私にはわかってるわ、みたいなことを言っているわけです。

そこまで「泣かせよう、泣かせよう」としているのに、まだ涙を見せず、「愛してるよ」と言おうとしたチャンドラーに、ついにモニカがブチギレて、「あなた、どっかおかしいんじゃないの?」みたいなことまで言っています。
驚いたチャンドラーに、「あなたは死んだ妻のためにも涙を流せないの?」と言って、I left you a note from the beyond! とも言っていますね。
beyond は「…を越えて、…の向こうに」という前置詞としてよく使われますが、今回は the がついているように名詞として使われています。
「向こう」という感覚からもわかるように、the beyond は「あの世、来世」ですね。

LAAD では、
beyond
the beyond : (literary) whatever comes after this life

つまり、「この世の後に来るもの」。

ちなみに、beyond と言うと、映画「トイ・ストーリー」で、バズ・ライトイヤーの決め台詞が、"To infinity and beyond!" 「無限のかなたへ!」だったのを思い出したりもします…。

死んだ妻が、あの世からあなたに手紙を残したというのに、それでもあなたは涙一つもこぼせないってわけ?みたいにモニカは怒っているのですね。
もちろん、モニカが実際に死んだわけではないので、そんなことでブチギレられているチャンドラーに同情したくなりますが(笑)、モニカはそういう状況をリアルに想像させて、それでも涙を流さないチャンドラーにいらだっているわけです。
少し前までは、「こんな時、あんな時に、あなたが泣けなくても私は全然気にしない」と言っていたのですが、ここでやっとチャンドラーは、それがモニカの本心ではないと悟ったようで(遅い!…笑)、「それじゃあ、今までの言葉はどれも、本気で言ってたんじゃなかったの?」と驚いた顔で尋ねています。
mean は「意味する」で、この場合は「本気で言っている、心からそう思って言っている」という感覚ですね。
何かを言った後に、I mean it! 「ただ、言葉だけ、口先だけでそう言ってるんじゃなくて、本気で、心底そう思って言ってるんだよ」と、自分の言ったことを強調するフレーズもよく使われますよね。

モニカの、No, は、No, I didn't mean any of that, of course! みたいな感じで、「もちろん、どれも本気で言ってなかったわよ」みたいな意味になります。
そして、チャンドラーのことを、ロボットとまで言っていますね。
前回、チャンドラーが自分のことを、「オズの魔法使」のブリキ男(Tin Man)に例えて自虐的なセリフを言った時にはチャンドラーを慰めていたモニカが、最後には「そうよ、あなたはほんとにブリキ男みたいな、心のないロボットだわ!」と捨て台詞を吐くのが、このカップルらしくて面白いなと思いました。


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posted by Rach at 16:11 | フレンズ シーズン6

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