2012年05月28日

ガールスカウト・クッキー フレンズ6-19その2

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ロスが自分の生徒と付き合っているので、フレンズたちは「学生ネタ」でロスをからかっています。
モニカ: Oh, I like Elizabeth. (あぁ、私、エリザベスが好きよ。)
ロス: Well, thanks. (おぉ、ありがと。)
モニカ: Yeah. In fact, I like her so much, you tell her I want my cookies early this year! Y'know, a box of Thin Mints and some Tagalongs. (そうよ。実際、私は彼女がとっても好きだわ、(だから)今年初めのクッキーが欲しい、って彼女に言っといて。ほら、シン・ミント1箱とタガロング(ズ)を何箱かね。)
ジョーイ: Hey-hey, come on, you guys, give him a break. Ross, seriously, how's it going with her? (おいおい、お前ら、いい加減にしろよ、ロスのこと勘弁してやれよ。ロス、まじな話、彼女とはどんな感じ?)
ロス: Well, actually it's been great. She's 20, so she's not looking for anything too serious, which is perfect for me right now. (そうだな、実際、(これまでのところは)最高だよ。彼女は20歳で、だから彼女はあまり深刻なものを求めてない、それって今の僕にはパーフェクトなんだ。)
モニカ: Well, that is great. And seriously, she seems very nice. (そう、それはいいわね。で、まじめな話、彼女はとってもいい人に見えるわ。)
ロス: Thanks. I know you guys like to give me a hard time and all, but it really means a lot to me that you like her. Just knowing that you guys are-- (ありがと。君たちが僕をいじめてからかったりするのが好きなのはわかってる。でも、君たちが彼女を好きでいてくれることは、僕にとってはすごく意味のあることなんだ[すごくありがたいと思ってる]。ただ君たちが…だとわかってるだけで…)
フィービー: (interrupting) Okay, I got a good one. Okay, umm, what is she, like 12? ([ロスの言葉を遮って] よし、いいのを思いついた。いい、うーんと、彼女って何、12歳?)

モニカは、ロスの妹らしく、「私はエリザベスが好きよ」と言ってフォローしています。
素直に喜ぶロスですが、その後、モニカもまた、「若い学生ネタ」でからかっていますね。
「今年初めのクッキーが欲しいって言っといて」と言いながら、Thin Mints や Tagalongs という名前を挙げています。
大文字で始まっていることからも、これがクッキーの種類の名前だということもわかりますね。

"Thin Mints" で検索すると、そういうクッキーの情報や画像がたくさんヒットします。
中でも、以下のウィキペディアが一番わかりやすいですね。
Wikipedia 英語版: Girl Scout cookie
このクッキーは「ガール・スカウト・クッキー」と呼ばれるものです。
上の英語版ウィキペディアから、参考になりそうなところを以下に引用させていただいて、訳をつけてみました。

Girl Scout cookies are cookies sold by Girl Scouts of the USA (GSUSA) as one of its major fundraisers for local Scout units.
「ガール・スカウト・クッキーは、地方のスカウト団にとって主要な資金調達の一つとして、アメリカのガールスカウトによって販売されるクッキー」。

Girls who participate can earn prizes for their efforts.
「参加する少女たちは、その(努力の)成果に対して賞(ほうび)をもらうことができる」。

こういう「小さな女の子がクッキーを売り歩く話」は、過去のフレンズのエピソードにも出てきましたよね。
フレンズ3-10その2 などで触れたように、その 3-10 のエピソードで、「ブラウンバード(Brown Bird)」というガールスカウトの女の子がクッキーを売り歩いている時、ロスはその子にケガをさせてしまいます。
宇宙が大好きなその女の子は、どうしても、売上1位の「スペースキャンプ(Space Camp)への旅行」をゲットしたい。それで動けない彼女の代わりに、ロスがクッキー売りに奔走する、というお話でした。
まさに上のウィキペディアの説明にあるように、「成果に応じて賞がある」ことがその話からもよくわかりますね。
(上でリンクした記事のコメント欄でも、Wikipedia 英語版: Girl Scout cookie のことを教えていただいています。)

そのウィキペディアには、箱やパッケージの写真、中身のクッキーの写真など、画像がたくさん表示されていますので、どういうものかイメージしやすくて助かります。
一番右上の大きな箱と小さな箱が積まれている写真では、段ボールのような大箱のうち、一番上の赤い文字のが、Tagalongs で、その下の左の緑の文字のが、ThinMints ですね。
その味が、ガール・スカウト・クッキーの中でも特にメジャーであることがよくわかります。

下にスクロールしていくと、Thin Mints のクッキーの中身の姿も載っています。
チョコレートでコーティングされているのですね。
Varieties の表の1行目に Thin Mints が、3行目に Tagalongs が載っています。
Tagalongs という名前は、LBB (Little Brownie Bakers) という会社の製品名で、ABC (ABC Bakers) という会社からは、Peanut Butter Patties という名前で売られているようです。
Thin Mints の売り上げは 25%、Tagalongs は 13% だそうです。

味(Flavor)の説明を引用させていただくと、
Thin Mints : Thin, mint-flavored chocolate wafers dipped in a chocolate coating
つまり、「チョコレート・コーティングに浸した、薄い(薄っぺらい)、ミント味のチョコレート・ウエハース」。

Tagalongs : Crispy vanilla cookies layered with peanut butter and covered with a chocolate coating
つまり、「ピーナツバターが層になって、チョコレートで覆われた、サクサクのバニラ・クッキー」。

クッキーのフレイバーのイメージが湧いたところで、セリフを見てみます。
a box of Thin Mints and some Tagalongs という表現にちょっと引っかかったのですが…。
私はこれを、a box of Thin Mints and some boxes of Tagalongs という意味に解釈しました。
一瞬、a box of (Thin Mints and Tagalongs) で、「シン・ミントとタガロングズが入った箱を1箱」かも?とも思ったのですが、1つの箱に違うフレイバーが混ざって(詰め合わせのように)入っているということはなさそうですし、Tagalongs だけに some がついている理由も説明できない気がします。
何度も box という単語を言うのを省略して、a と some で、1箱と数箱(何箱か)と言ったのかなぁ、と。
シン・ミントが1箱で、タガロングは数箱、というのもバランス悪い気もしますが(笑)、「とりあえず、シン・ミントを1箱と、後はタガロングを何箱かね」のように、自分の好きな方を多めに頼むつもりみたいなことを言いたいのかなと私は思いました。

クッキーの説明が長くなりましたが、「エリザベスが大好きだから、彼女からクッキーを買ってあげるわ」と言うことで、彼女がガール・スカウトに所属するような「小さな女の子」のように言って、からかっているのですね。

Give him a break. は「勘弁してやれよ」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
give somebody a break : (spoken) said when you want someone to stop annoying, criticizing, or being mean to you or someone else
つまり、「(口語) ある人が、自分もしくは別の人を困らせたり、批判したり、意地悪をしたりするのを止めたいと思う時に言われる」。

今回はフレンズたちが口々に、「学生ネタ」でからかっているので、「ロスにいやなことやいじわるみたいなことをするのをやめてくれ、やめてやってくれ」という気持ちから、この言葉を言っているわけです。
It's been great. という現在完了形は、「(これまでのところはずっと)順調」という感覚なのでしょうね。
she's not looking for anything too serious を直訳すると、「真剣すぎることを何も求めていない」ということになるでしょう。
20歳でまだ若いから、結婚とかを具体的に考えているわけではない、ということですね。
which is perfect の which は、前の文全体を受けて、「エリザベスが真剣なことを求めていないってこと」は僕にとってパーフェクトなんだ、と言っていることになります。

give someone a hard time は「人につらい時間を与える」ということからもわかるように、「人につらい・嫌な思いをさせる、悩ませる、いじめる」という意味になります。

LAAD では、以下の3つの意味が載っていました。
give someone a hard time (informal)
a) to deliverately make someone feel uncomfortable or embarrassed, especially by joking
b) to treat someone badly or cause problems for them
c) to criticize someone a lot

つまり、a. は、「わざと・故意に誰かを不愉快に、または、恥ずかしい気持ちにさせること、特にジョークを言うことで」、b. は、「誰かをひどく扱うこと、またはその人に対して問題を起こすこと」、c. は、「人を大いに批判すること」。

「人に a hard time を与える」ということから、「人にいやな思いをさせる」ことは容易に想像できますが、いろいろなレベルで使えることが上の語義からわかりますね。
今回の場合は、a. の「ジョークで、わざと相手をいやな気持ちにさせる」が近いでしょう。
本気でいじめているのではなく、ジョークでからかっているというレベルですね。

It really means a lot to me that you like her. の it は、that you like her の仮主語。
ですから、「君たちが彼女を好きでいる」ということが、僕には本当に大いに意味があることなんだ、ということですね。
「大いに意味がある」という means a lot to me は、相手がしてくれたこと、言ってくれたことが嬉しかった場合などに、お礼のフレーズで使われることが多いですね。

Just knowing that you guys are-- 「君たちが…でいてくれるってことを知るだけで…」みたいに言いかけた時、それまで黙っていたフィービーが、やっと口を開きます。
Okay, I got a good one. は、「よし、私、いいのを[いいやつを]思いついた」という感覚。
ずっと黙っていた後にこう言っていることからも、チャンドラー、レイチェル、モニカたちが口々にロスの彼女が若すぎることをからかっていたことに自分も乗っかろうとしているのがわかります。
「みんな、いろいろ言ってからかってたけど、私の考えたやつも聞いて!」みたいな気持ちですね。
で、そんな風に、もったいつけて言った内容はというと… What is she, like 12? だったので、ロスもみんなもあきれた顔をしています。

What is she, like 12? は文字通り、「彼女は何? 12歳?」という感覚。
彼女の年齢を問うなら、How old is she? になりますが、この場合は、「彼女って何者? 12歳の子供?」みたいに言っているニュアンスになるでしょう。

過去記事、やっぱり8歳だった フレンズ5-9その7 でご紹介した、「お前は8歳か?」みたいなニュアンスのセリフも、"What are you, (like,) eight?" の形になっていました。
「(誰それ)は、○歳の子供かっ!?」と言いたい時の定番フレーズだということですね。

エリザベスは実際には20歳ですが、それをもっとお子チャマだと言うために、「何、あの子、12歳の女の子?」とフィービーは言ってみせたわけでしょう。
ですが、そういう「子供かっ!?」の決まり文句だとしても、みんなが口々にいろんなネタでからかった後に満を持して出した言葉としては、あまりにもパンチ不足、というか、ひねりがなさすぎの「そのまんま」のセリフですよね。
嬉しそうに「聞いて聞いて」と発表したセリフがそれだったので、みんなも唖然とした顔をしている、ということです。
テレビのバラエティー番組で、話を振られたタレントさんの発言がスベってしまう感じと似ています。
フィービー一人が喜んでいるところが、逆に「イタい」感じを強調してしまっていますね。


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posted by Rach at 16:51| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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