2012年06月13日

前言撤回、今のはナシ! フレンズ6-20その3

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テレビドラマ「マック&チーズ」(Mac and C.H.E.E.S.E.)のマック役をどうしてもゲットしたいと力説するジョーイ。
ジョーイ: It's just, I want this part so much! Y'know? If I don't get this part, I'm never gonna eat macaroni and cheese again! No, I didn't say that! That doesn't count. (ただ、この役をものすごく欲しいんだよ[やりたいんだよ]! わかるだろ? もしこの役をゲットできないなら、俺はもう二度とマカロニ&チーズは食べないぞ! いや、今の発言を俺は言ってない[俺はそんなこと言ってない]。今のは、なしね[カウントしないぞ]。)

part は「役」ですね。俳優であるジョーイのセリフによく登場する単語です。
ジョーイは、この役(マック役)をものすごく欲しい、ものすごくやりたいと言っています。
If I don't get this part, I'm never gonna eat... は、「現実とは反対の仮定」を表す仮定法ではなくて、通常の if 節の文ですね。仮定法過去ではないので、don't のように現在形が使われています。
「もし、この役をゲットしないなら、俺は(これから)…を決して食べることはない」みたいな意味になります。
macaroni and cheese は、フレンズ6-20その1 でも説明しましたが、アメリカのお手軽料理の代表選手。
ドラマのタイトルが「マック&チーズ」なので、もしマック役をゲットできなかったら、俺はもう一生、「マック&チーズ」を食べないぞ!と誓っているのですね。
それくらいの意気込みで、この役ゲットに賭けてるんだ!と言いたいわけでしょう。
ですが、「一生食べないぞ!」宣言をした直後に、No, I didn't say that! と言っています。
直訳すると、「いや、俺はそれを言ってない!」ということで、that は直前の発言を指しますね。
自分の発言を、直後に「そんなこと俺は言ってないぞ」と前言撤回するニュアンスになります。

That doesn't count. の count について。
自動詞の count は、「重要である、無視できない、有効である」というような意味で使われますが、「(〜の中の数として)数えられる、含められる」という意味もありますね。
まさに日本語の「カウントする」という感覚です。

Macmillan Dictonary では、
count : to include something or someone in a calculation, or to be included in a calculation
例) Points scored after the bell do not count.


つまり、「何かや誰かを計算・勘定に含めること、または計算・勘定に含められること」。
例文は、「ベルの後に得点されたポイントは、勘定に含まない[カウントしない]」。

上のジョーイのセリフも、マクミランの例文の「ベルの後に得点されたポイント」みたいなもので(笑)、勘定に含まない、カウントしない、と自分で宣言している感覚になるでしょう。
日本語でも、うっかりはずみで不用意な発言をしてしまった後、慌てて「今の発言はなしね、俺、そんなこと言ってないからね」と、「言っていないことにする」ことがありますよね。
そんな風に「言ってないことにする」場合のフレーズが、No, I didn't say that! That doesn't count. になるということです。
「今の発言は忘れて」というニュアンスで、Never mind. を使うこともありますが、その場合は、自分が何か言おうとしたけど、やっぱりそのことは気にしないで、気にしてくれなくてもいいからね、のように、「相手に、気にするな、忘れて、と言っている感覚」になります。
今回の That doesn't count. は、自分の発言を、自分から「なし、にする、なかったことにする」という積極的な否定ですね。
今の発言を、1個の意味ある発言と取らないで、カウントしないで、のように、発言そのものの存在を完全否定する感覚になるでしょう。


[Scene: Joey and Rachel's apartment, Joey and Chandler are playing foosball and Joey scores a goal.]
ジョーイとレイチェルの部屋。ジョーイとチャンドラーはフーズボールをしていて、ジョーイがゴールを決める。
ジョーイ: Yes!! Ha-ha!! All right! Hey! How cool would it be if you could watch like a real life-size version of this? Huh? I mean, how crazy would that be? (よし! ハハー! やったぞ、おい! もしこれ[このフーズボール]の、本物の、等身大バージョンを見られるとしたら、それってどんなにクール(イケてる)かなぁ? な? つまり、それってどんなにクレイジー(すごい)だろうな?)
チャンドラー: As crazy as soccer? (サッカーと同じくらい、すごい、ってことか?)

ジョーイとチャンドラーは、フーズボールをしていて、ジョーイはゴールを決めて喜んでいます。
How cool would it be if you could watch... は、could という過去形が使われている「仮定法過去」ですね。
「(現実には無理だけど)もし…を見られるとしたら、それはどんなに cool だろうな?」と言っている感覚になります。
could という過去形の仮定法過去を使うことで、「現実とは反対の仮定」を表しているわけですね。

a real life-size version of this の this は、今やっているフーズボールのことで、まさに直訳通りの、「このフーズボールの、リアルな、ライフサイズ・バージョン」という意味。
フーズボールテーブルの人形が、本物の人間の実物大サイズになったのを見たら、クールだろうな、と言っているわけです。

crazy は「クレイジー」で、「正気でない」という意味ですが、be crazy about で「〜に熱狂して、夢中になって、大好きで」という意味としても使いますね。
今回のセリフは、How crazy would that be? で、that は「フーズボールが等身大になったもの」を指しますので、「その等身大フーズボールがあったとしたら、どんなに crazy だろうな?」と言っていることになります。
これは、その前の cool と同じ「すごい」というニュアンスのようですね。

The Free Dictionary : crazy には、
4. (Slang) very good or excellent
という意味も載っています。

「このフーズボールが等身大になったら、すっげーかっこいいと思わない?」みたいにジョーイは言っているのですが、チャンドラーは As crazy as... soccer? みたいに、サッカーの前に少し「ため」の時間を取って、そのセリフを言っています。
「そのクレイジーさ、すごさ、って、これと同じくらいかなぁ…サッカー、とか?」みたいなニュアンスになるでしょう。

フーズボールというゲームは、元々、サッカーをテーブルゲームにしたもの、ですよね?
フレンズのネットスクリプトではもっぱら、foosball と書いてありますが、table football という呼び名もあるくらいです。
フレンズ2-16その19 でも、「フーズボール、テーブルサッカーゲーム」のことについて触れています。
そんな風に、フーズボールそのものがサッカーを元にしているのに、「これが等身大になったら面白いだろうなぁ」と言っているジョーイのおとぼけ具合に笑ってしまうわけですね。
等身大のフーズボールは、サッカーとしてすでにこの世に存在してるじゃないか!、というか、元々、サッカーの方が先じゃないか! とチャンドラーは言いたいわけです。
ジョーイが「現実とは反対の仮定」を表す仮定法過去まで使って、「もし等身大のフーズボールがあったなら…」とか言っているのが、余計に面白いですね。

このジョーイの発言は、ボードゲームの野球盤を見て、「これの等身大バージョンがあったら面白いのに」とか言っている感覚と同じです。
そう言えば…よくお正月の特番で、とんねるずの石橋さんチームと松坂選手チームとが、「リアル野球盤」対決をしたりもしていますが…これがほんとの、a real life-size version of a baseball board game と言えるかもしれません(笑)。


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posted by Rach at 16:51| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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