2012年07月18日

何か意味があるように取らないで フレンズ6-22その5

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チャンドラーは、モーガン・チェイス美術館からかかってきた電話で、モニカがその美術館で結婚式の予約をしたことを知ります。
モニカが家に帰ると、チャンドラーはパニクった様子で、そのまま家を飛び出してしまいます。
留守電を再生したモニカは、美術館からの電話にチャンドラーが出たことを知り、チャンドラーの動揺の原因を悟るのですが、その後もチャンドラーの行方がわからず困惑しています。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica is pacing, waiting for Chandler to return. Chandler enters.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカは、チャンドラーが帰ってくるのを待って、歩き回っている。チャンドラーが入ってくる。
モニカ: (going over to him) I'm so sorry. Please stop freaking out. ([チャンドラーに駆け寄りながら] 本当にごめんなさい。どうかパニクるのはやめて。)
チャンドラー: I'm not freaking out. Why would I be freaking out? A woman named Hildy called and said we were getting married. But that happens every day. (Does one of those Chandler noises.) (俺はパニクってなんかいないよ。どうして俺がパニクるわけ? ヒルディって名前の女性が電話してきて、俺たちは結婚する予定だ、って言ってた。でもそんなこと、毎日起こることだしね。[チャンドラーが(パニクった時に)よくやる例の音を出す])
モニカ: Honey, we were at this beautiful place. And I-I-I just put our names down for fun! I mean, what's the harm in that? (ハニー、私たち(女性陣)は、きれいな場所にいたのよ[私たちがいたのは、きれいなところだったのよ]。それで、ただ、おふざけで、名前を書いただけよ! つまり、そのことで何の害があるっていうの、ってね。)
チャンドラー: Right here! (Clucks like a chicken for some reason.) (まさにここに(害があるんだよ)! [どういうわけか、ニワトリのようなクワッという鳴き声を出す])
モニカ: Chandler, please don't think I was trying to pressure you. Phoebe and Rachel just thought-- (チャンドラー、どうか私があなたにプレッシャーを与えようとしてると思わないで。フィービーとレイチェルがただこう思っただけなの…)
チャンドラー: Phoebe and Rachel! So the people that knew about our wedding before me were you, Phoebe and Rachel, Hildy, and apparently some band called, Star Light Magic Seven, who are available, by the way! (フィービーとレイチェル! それじゃあ、俺より前に、俺たちの結婚式のことを知っていた人は、君とフィービーとレイチェルとヒルディと、それから、どうやら「スター・ライト・マジック・セブン」っていう名前のバンドも(それを知ってた)みたいだね。ちなみに、そのバンドは当日空いてるってさ!)
モニカ: It was a mistake. Please don't take this to mean anything, because it doesn't. (間違いだったのよ。どうかこのことを何か意味があると取らないで。だって何の意味もないんだもの。)
チャンドラー: Okay. (わかった。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: Yes. If it really doesn't mean anything, because you know that I'm just not ready.... (ああ。もしそれがほんとに何の意味もないのならね。だって君は知ってるだろ、ただ俺はまだ心の準備ができてないって…)
モニカ: I know. I know. (わかってるわ。わかってる。)
チャンドラー: Okay. (They hug.) (オッケー。[二人はハグする])

freak out は「パニックになる、パニくる」という感じ。
結婚式の予約リストの話を聞いたチャンドラーがどれほどパニクっているか、モニカはよーくわかっている、それで帰ってくるなり、「お願いだから、パニクらないで!」と言っているのですね。
そう言われたチャンドラーは、言葉では「俺はパニクってなんかいない、どうして俺がパニクるんだよ?」と返します。
電話の女性が、俺たち二人は結婚する予定だ、って言ってたけど、そんなの毎日起こることだし、みたいにも言っています。
知らない女性がいきなり電話をかけてきて、「あなたは結婚する予定になっています」って教えてくれたりすること、よくあるじゃん、という皮肉ですね。
彼の本当の気持ちとしては、「当人が知らない間に式場の予約をされて、しかも知らない女性がそれを電話で知らせてきた」なんて、そんなの絶対おかしいだろ!?という感じでしょう。
その後、チャンドラーがパニクった時によく出す「ワワワワ」みたいな叫び声もあげています。
「パニクってない」どころか、超パニックであることは誰の目にも明らかです。

for fun は「楽しみのために」ということですから、「面白半分に、おふざけで」というニュアンス。
きれいなところだったから、ちょっとふざけてリストに名前を書いただけよ、ということですね。
What's the harm in that? を直訳すると、「その中で、何が害なの?」というところ。
そういうことをしたことで、そこに何か害となるものがある?別に害なんか何もないでしょ、誰も困らないでしょ、みたいなことですね。
「何も harm なんかないはず」みたいに言われたので、チャンドラーは、両手の指で自分の頭を指差しながら、Right here! 「まさにここに害があるんだ!」みたいに言っています。
「害がない、だなんてとんでもない。そのせいで、俺の頭は今、混乱して爆発寸前なんだよ!」ということですね。
モニカは、Don't think... 「…だと思わないで」を使って、「私があなたにプレッシャーを与えようとしてるとは思わないで」と言っています。
リストに名前を書いちゃえば、結婚をいやでも考えないといけなくなるから…みたいに、あなたを追い込もうとしているわけじゃないの、ということですね。

フィービーとレイチェルの名前も出そうとしたところ、そのことでまた、チャンドラーの怒りが増幅します。
新郎に当たる、この俺が知らないのに、新婦の友人の二人はすでに知ってたんだよな、ということですね。
So the people that knew about our wedding before me were... は、長いですが、were の手前の me までが主語になっています。
シンプルにすると、the people were you, Phoebe... 「人々は、君とフィービーと…」ということですが、「どんな人々」のことを言っているかを、その後に修飾語句を続けて、詳しく説明しているのですね。
どんな人々かと言うと、「俺たちの結婚式について知っていた(人)、俺の前に」ということになります。
友達の2人、電話をかけてきた美術館のヒルディも知ってた、と言った後、apparently some band called... 「どうやら、…って名前のバンドも(俺より前に結婚式のことを知っていたみたいだ)」と言っています。
available は「利用できる、利用可能な」ということですから、結婚式当日はそのバンドの予定が空いているので演奏してもらえる、ということになります。
予定が空いているとわかる、ということはつまり、その日にビング・ゲラー両家の結婚式があると聞いているわけですから、そのバンドも俺より先に、この結婚式のことを知っていたことになるよね、という皮肉ですね。
それを、「他にも、スター…って名前のバンドも知ってたみたいだ、ちなみにそのバンドは当日、空いてるってさ!」みたいに、最後に by the way を付けて、情報を付け足しているのが、いかにも会話っぽいセリフですね。
「俺の知らない間に、バンドまで決まっちゃってるみたいだね! 君の希望したバンドが空いてて良かったね!」みたいな感じです。

チャンドラーの怒りが収まる様子がないので、モニカは必死に弁解しています。
Please don't take this to mean anything. は「どうか、これが何か意味があると取らないで」。
because it doesn't. は、it doesn't mean anything ということで、「だって、(実際に)何の意味もないから」ということになります。
一人で勝手に、意味ありげなことだといろいろ勘ぐらないで、ただのお遊びで、ただの間違いで、深い意味なんて何もないのよ、ということです。

「何の意味もない」ことを強調するモニカに、チャンドラーもようやく折れたようで、Okay. と言っていますね。
「ほんとにそれ(結婚式リストに名前を書いたこと)が何の意味もないなら、それでいいよ」ということです。
because you know that I'm just not ready.... は、「だって、君は俺が not ready だと言うことを知ってるから…」という感じ。
not ready 、つまり、何に対して準備できていないかと言うと、「結婚」という人生の重大事に向き合う心の準備がまだできていない、というニュアンスですね。
何の意味もない、ただのおふざけの間違いだと君が言うんなら、それでいい。君は俺がまだ結婚に対して準備できていないのを知ってるはずだから…ということです。
俺がそういう気持ちだと知っていながら、何かプレッシャーを与えようとしてそういうことをしたのなら許せないけど、君が俺の気持ちを理解していて、そのおふざけには何の意味もないと言うなら、それはもう水に流すよ、という感覚でしょう。

you know... という言葉を使ったチャンドラーに対して、モニカは、I know. I know. と言っています。
I know! 「アイ・ノウ!」 (知ってる! そうでしょ!)と叫ぶと、いつもの勝気で負けず嫌いのモニカの口癖になりますが、今回の I know. はそれとはかなり雰囲気が違いますね。
母親が子供をなだめる時のような、すごく優しい I know. 「わかってるわ」です。
結婚式リストに名前を書いたなんて知れたら、チャンドラーがパニックになるってわかってたはずなのに、ごめんなさい…みたいな気持ちがよく出ている気がします。


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posted by Rach at 16:51| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、sendoです。
この場面の少し前のシーンなんですが、ポールの母親の家でロス達とレイチェル達がはち合わせてしまうシーンで、レイチェルがポールに氷をお願いした後のロスのセリフで
"You and your ice"で笑いが起きてるんですが、全くなんでかわかりません!
iceに何か特別な意味があるんでしょうか?
Posted by sendo at 2013年09月20日 12:32
sendoさんへ
コメントありがとうございます。

"You and your ice." ですが、このセリフの ice は、何かの暗喩とかメタファーとかではなく、やはり「氷」の意味しかないような気がします。

ポールとレイチェルだけいるはずが、ロスも同じ家にいるので、レイチェルが必死にロスがいるのを隠そうとしているシーンですよね。最初、Diet Coke を頼んでポールをそこから遠ざけ、その間にロスを逃がそうとするも、すぐにポールが戻ってきたので、「それから、氷も!」みたいに追加でお願いした後のセリフが、ロスの "You and your ice." なんですよね。

DVDの日本語訳では、
(日本語字幕) 何が氷だ
(日本語音声) 氷が欲しいわ、だって
みたいに訳されていましたが、直訳すると、「君と、その氷ねぇ、、」みたいになるでしょうか。
コークを持ってきてくれた彼氏に、「あとそれから、氷もちょうだい」と頼んで、再度、台所に行かせた、ポールも可愛い君のためなら、みたいな感じで文句も言わず取りに行った様子を見て、「君と、君が頼んだその氷」、相変わらず男に甘えるのが上手いねぇ、みたいなニュアンスの元カレとしての発言が、"You and your ice." なのかな、と私は思いました。(が、あまり自信はありません^^ )
Posted by Rach at 2013年09月20日 14:18
あーなるほど。
ロスは元恋人としてそういったレイチェルの感じがわかるからこその発言なんですね!
ありがとうございます!
Posted by sendo at 2013年09月22日 13:26
sendoさんへ
ご丁寧なお礼のお返事ありがとうございます。
今回のセリフに関しては、「私はこんな感じのことかなぁ、と思う」程度で、ほんとに自信がないのですが、、、^^
同意していただけて嬉しいです。ありがとうございました。
Posted by Rach at 2013年09月24日 16:26
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