2012年08月27日

テニールがあなたを捜してた フレンズ6-25その2

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[Scene: Central Perk, Rachel is bringing Phoebe some coffee.]
セントラルパーク、レイチェルはフィービーにコーヒーを持ってきているところ。
レイチェル: Isn't it incredible?! Monica and Chandler, gettin' married. (すごくない? モニカとチャンドラーが結婚するのよ。)
フィービー: I know. They're gonna be so happy together. (そうね。二人は一緒にすごく幸せになるわ。)
レイチェル: Ohh.... I mean two best friends falling in love. How often does that happen? (あぁ…だって、2人の親友が恋に落ちるのよ。そんなこと、どれほど頻繁に起こる?)
フィービー: Not that often! (そんなに頻繁には起こらないわ。)
レイチェル: No! I'm so happy for them! (起こらないわよね! 二人のことで私はとっても嬉しいわ。)
フィービー: Me too! So happy for them. (私もよ! 二人のことでとても嬉しい。)
レイチェル: I'm so happy and not at all jealous. (私はとっても幸せで、全然ジェラシーは感じてない。)
フィービー: Oh, no! No God, definitely not jealous! (あぁ、私も感じてない! 感じてないわ、絶対にジェラシーの気持ちはない!)
(They both take a drink of coffee.)
二人はコーヒーを一口飲む。
レイチェル: I mean I'm probably 98% happy, maybe 2% jealous. And I mean what's 2%? That's nothing. (つまり、多分私は、98% 幸せで、多分 2% がジェラシーね。そして、2% って何?ってことよ。そんなの、ゼロと同じだわ。)
フィービー: Totally. I'm like 90-10. (全くね。[しばらく間があって] 私は、9割1割って感じかな。)
レイチェル: Yeah. Me too. (そうね。私も。)
(Joey enters looking like Captain Stubing from the Love Boat.)
ジョーイは「ラブ・ボート」のキャプテン・スタビングのようなかっこうで入ってくる。
ジョーイ: Hey, uh, have you guys seen Chandler? (なぁ、二人はチャンドラーを見た?)
レイチェル: (staring at him) Wh-no. But y'know who did stop in here looking for ya, Tennille. ([ジョーイを見つめて] えっと、見てないわ。でも、あなたを捜してここに立ち寄ったのが誰だかわかる? テニールよ。)

チャンドラーがモニカにプロポーズすることを知っているレイチェルとフィービーは、チャンドラーとモニカの結婚について話し合っています。(二人は、リチャードがモニカに告白し、モニカが動揺していることをまだ知りません)。

レイチェルは、two best friends falling in love. How often does that happen? と言っていますね。
親友が恋に落ちることなんて、そんなこと、どれくらい頻繁に(どれくらいの頻度で)起こるかしら?ということですね。
実際には、「どのくらいの頻度で起こることか」を純粋に尋ねる質問ではなくて、言っているレイチェルの気持ちには、「そんなこと、めったに起こらないわよねぇ?」というニュアンスがすでに入っています。
それに対して、Not that often! 「そんなに頻繁には起こらない」みたいな、中途半端な答えをしているのもフィービーらしいですね。
Never! 「絶対にそんなこと起こらない!」とは言えないので、「確かに、そんなにしょっちゅう起こるものじゃないわよね」と言うしかない、みたいな感じです。
しかし、考えてみれば、それを言い出したレイチェル自身も、親友であったロスと恋に落ちた当人なので、わりと頻繁に起こることと言えるような気もします(笑)。

レイチェルとフィービーは口々に、モニカたちに対しては、おめでとうという幸せな気持ちでいっぱいで、ジェラシーなんか感じてない、みたいに言っています。
jealous という気持ちに対しては、not at all, defenitely not と、完全否定していた二人ですが、口ではそう言いながらも、その後、黙りこくってしまって、ただコーヒーをズズーっと飲んでいる様子を見ると、それが本心ではないことは明らかです。

やっぱり、ちょっと嘘ついてるかも、みたいな感じで、レイチェルは、98% が happy、2% が jealous の気持ちだと訂正します。
2% はジェラシーの気持ちがある、と言いながらも、what's 2%? That's nothing. と言うのが面白いですね。
「2% って何? そんなの「無、ゼロ」よ」と言っている感覚で、確かに 2% くらいはそういう気持ちがあるけど、2% なんて数のうちに入らない、そんなの、ないのも同然よね、と自分で言っているわけです。

2% なんて、ゼロと同じよ、と言うレイチェルに、フィービーは、Totally. 「全くその通り」と同意しますが、その後、しばらく沈黙した後で、I’m like 90-10. 「私は、90 と 10 って感じかな」と言っています。
これは、90% happy, 10% jealous ということで、私は 2% よりもう少しジェラシーの気持ちが強くて、まぁ、9割1割って比率になるかしら、と言っていることになります。
結局、レイチェルもその発言に同意することになり、二人とも1割くらいはジェラシーの気持ちがあることをお互いに認めることになるのですね。

ジェラシーなんて、全然そんな気持なんかない!と言いながら、だんだんと本音が出て行くさまを、彼女たちの英語のセリフから感じ取れれば「いい感じ」だと思います。

そんな風に二人が話しているところに、ジョーイが「船長」のようなかっこうをして入ってきます。
これは、前回のエピソードで船を買うことになったジョーイが、すっかり船長気取りで、船長のコスプレみたいなものをしているのですね。
(前回のエピソード解説では、チャンドラー&モニカのなりゆきにポイントを置いたため、その部分は割愛してしまったので、以下に簡単に、経緯を説明させていただきます。)
レイチェルの上司が主催するパーティーの入札制オークションで、「船の値段を当てる」ゲームだと勘違いしたジョーイが、船に一番高値を付けてしまい、彼が買い取ることになってしまいます。
2位の人に譲って差額を払う、という案もあったのですが、レイチェルが2位の人を説得するのを聞いているうちに、ジョーイは手離すのが惜しくなり(笑)、万年金欠状態にもかかわらず、船を購入することを決めたのでした。

ト書きには、Captain Stubing from the Love Boat のようなかっこう・様子で入ってくる、とありますね。
「人名 from 大文字で始まるタイトル」なので、ドラマか映画にそういう人物がいるだろうことは容易に想像できますが、参考までに紹介しておきます。

Wikipedia 英語版: The Love Boat

1977年から1986年にかけてアメリカで放映されていた、クルーズ・シップを舞台にしたシットコムのようです。
Cast に、
Gavin MacLeod as Captain Merrill Stubing, "Your Captain"
とあるように、The Love Boat の主役のキャプテンが、Captain Stubing なのですね。

日本でも「ラブ・ボート」というタイトルで放映されていたようですが、残念ながら私は全く知りません。
この後も、ト書きで何度も、Captain Stubing from the Love Boat というフレーズが登場しますので、ネットスクリプトのト書きを書いた方(ドラマをディクテーションした方)にとっては、「船長と言えば、これを思い出さずにはいられない」というほどの有名なドラマだった、ということでしょうね。

ジョーイは「チャンドラーを見た?」と尋ねるのですが、そのジョーイの姿をじーっと見つめていたレイチェルは、「チャンドラーは見なかったけど、あなたを捜してここに立ち寄った人がいるわ。それは誰だかわかる?」みたいに逆に質問しています。
You know who did..., Tennille. の形で、「…した人は誰だか知ってる? テニールよ」ということになります。

ここで、テニールという固有名詞が出てきたので、これまた、フレンズによくあるサブカルネタだということがわかりますが、このネタは以前にも使われたことがあるので、記憶にある方もおられるかもしれませんね。

フレンズたちがタッチフットボールをするエピソード、キャプテンと言えば… フレンズ3-9その7 で、
ジョーイ: All right, we have to pick captains. (よし、キャプテンを選ばないとな。)
チャンドラー: And then "Tennilles." (そして、それから、テニールもね。)
というセリフがあったのですが、その時にセリフに出て来たテニールが、今回と同じテニールだということです。

Wikipedia 日本語版: キャプテン&テニール
Wikipedia 英語版: Captain & Tennille

70年代後半から80年代前半にかけてヒットしたアメリカのデュオで、”キャプテン”・ダリル・ドラゴンと、トニー・テニールのコンビ。二人は夫婦でもあります。
日本語版ウィキペディアの説明にあるように、
ドラゴンが「キャプテン」のニックネームになったのは、彼がいつも船長のような帽子をかぶっていた事に由来する。
とのこと。
英語版の写真でも、確かに、キャプテン帽をかぶっていますね。

レイチェルは、「テニールがあなたを捜していた」と言うことで、ジョーイの姿が、テニールの相方(かつ夫)である、”キャプテン” ダリル・ドラゴンみたいだ、と言って、キャプテン姿のジョーイをからかっているわけです。

フレンズで二度もネタに使われたところを見ると、それだけアメリカ人にとっては、誰でも知ってる有名人、ということになるでしょう。
日本人英語学習者としては、特に必要ない知識(笑)かもしれませんが、「あえて、キャプテンという単語を出さずに、キャプテンという言葉を連想させるジョーク」なのが面白いなと思いますし、そういう「ちょっとひねったジョーク」の仕組みに慣れておくことは、英語学習にとっても有用なことだと思います。


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posted by Rach at 15:25| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Hi!How have you been??
I've stayed in Canada almost for 4 months.
I feel that time goes so faster than I thought. I've been supposed to improve my English more...(−−〆)

Last month, I asked my parents to send FRIENDS DVDs to me and I got them. So I started to read this blog again!

I have a couple of Canadian friends now and sometimes hang out with them .It's difficult to understand what they say once but I'm having fun.

Anyway, this blog is awesome! I'm looking forward to your reply. テニールまた出てきましたね笑
Posted by ヤックル at 2012年08月29日 15:42
ヤックルさんへ
Hi! Thank you for coming here again & leaving a wonderful & heart-warming comment. :-)
Wow, it's been 4 months since you arrived in Canada already.

So, you finally got 'Friends' DVDs! So happy to hear that. I hope you enjoy them to the fullest. I'd be happy if my blog could be of any help to you. ;-)

I can imagine you really enjoying your life in Canada. You hang out with your friends in Canada, one of English-speaking countries.... It's just like 'Friends,' isn't it? I wish I could join you guys. ;-)

Thank you for your compliment about my blog. Your great words encourage me greatly. And Tenille again.... So funny, right? I guess understanding this kind of joke is essential for enjoying sitcoms.

I hope you take care of yourself and enjoy your life in Canada more & more. ;-)
Posted by Rach at 2012年08月29日 18:14
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