2012年10月08日

毎年ドリーウッドに旅行する人 フレンズ7-2その4

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[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica and Chandler are returning from dinner, Rachel is already there.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカとチャンドラーは(モニカの両親が同席した)ディナーから帰ってきたところ。レイチェルはすでにそこにいる。
モニカ: I can't believe this. Do you think that your parents could help pay for it? (こんなの信じられないわ。[チャンドラーに] あなたのご両親が(結婚式の)お金の援助をしてくれそうだと思う?)
チャンドラー: I don't know. My mother spent most of her money on her fourth wedding. She's saving the rest for her divorce. And any extra cash my father has, he saves for his yearly trips to... (Pause) Dollywood. (どうかな。俺の母はほとんどの金を自分の4回目の結婚式につぎ込んだんだ。離婚のために残りを貯めているところだよ。そして、俺の父が持っているいくらかの余分なお金は、毎年の旅行のために貯めている… [間があって] ドリーウッドへの旅行のためにね。)
レイチェル: Well, what happened at dinner? (ねぇ、夕食で何があったの?)
モニカ: My parents spent the money for our wedding! (私の両親が結婚式のためのお金を使っちゃったのよ!)
フィービー: (gasps) My God! What did you order?! ([息を呑んで] なんてこと! 何を注文したの?!)
レイチェル: Wait, but there's no money? Well, this is terrible! You guys are gonna have to get married in, like, a rec center! (待って、お金がないの? あぁ、こんなのってひどい! あなたたちはこういうところで結婚しないといけないのね、ほら、レクリエーションセンターとかで。)
チャンドラー: Honey, it's gonna be okay. (ハニー、大丈夫だよ。)
モニカ: No! No it's not! It's not gonna be okay! It sucks! No swing band! No lilies! (いいえ! いいえ、大丈夫じゃないわ! 大丈夫になんかならないわ! 最低よ! スイングバンドもなし! ユリもなし!)

モニカの両親は、モニカの結婚のために貯めていたはずのモニカ結婚資金(the Monica wedding fund)を、ビーチハウスを買うのに使ってしまった、と言います。
夕食から帰ってきて、フレンズたちの前でその話をするモニカたち。

Do you think that your parents could help pay for it? を直訳すると、「あなたの両親がそれ(結婚式)の代金を払うのを手伝ってくれることができそうだとあなたは思う?」という感じ。
ニュアンスを出して日本語にすると、「あなたのご両親は、結婚式の金銭面での援助をしてくれそうかしら?」ということですね。
チャンドラーは「どうかな」と言って、自分の母と父の話をしています。
母については、「4番目の結婚式にほとんどの金を使い、離婚のために残りを貯めている」と説明しています。
フレンズ1-11 で初登場したチャンドラーのママ、ノーラ・ビングは、ベストセラー連発の恋愛小説作家で、恋愛にも奔放、という感じの女性でした。
視聴者にもそういうイメージが残っているので、「結婚を4回したが、それもまたいつ離婚するかわからない」というようなチャンドラーの説明を聞いても、「あぁ、あの人ならそうかもね」と思えるわけですね。

そのノーラとは離婚してしまっている父については、「ドリーウッドへの毎年の旅行のために金を貯めている」と言っています。
そのドリーウッドというのは、アメリカのテーマパークのようです。
詳しくは以下のウィキペディアで。
英語版Wikipedia: Dollywood
日本語版Wikipedia : ドリーウッド

日本語版ウィキペディアでは、以下のように説明されています。

ドリーウッド(Dollywood)はカントリー歌手のドリー・パートンとHerschend Family Entertainment Corporationによって運営されるテーマ・パークである。テネシー州ピジョン・フォージに位置する。3,000人の従業員を抱え、この地域で最大の雇用を有している。

所有者のドリー・パートンというのはこの方。
Wikipedia 英語版 : Dolly Parton
Wikipedia 日本語版 : ドリー・パートン

その説明によると、カントリーミュージックで有名なシンガーソングライター、女優のようですね。
あのホイットニー・ヒューストンの名曲 "I Will Always Love You" の作曲者でもあり、「カントリーミュージックの女王」(The Queen of Country Music)として知られている有名な方だそうです。
英語版ウィキペディアの下の方に載っている写真では、ジョージ・W・ブッシュ大統領夫妻やスティーブン・スピルバーグと一緒に写っている写真もありますね。

フレンズの過去のエピソードでは、チャンドラーのパパはゲイで、ラスベガスでショーをしている、ということがわかるセリフが何度か出てきました。
そういうパパのイメージが、「有名なカントリーシンガーが作ったテーマパークに行くのを毎年楽しみにしている」という話にも繋がる、ということなのでしょうね。

モニカがチャンドラーに、「あなたの両親は資金的に頼りにできる?」と尋ねているので、フィービーは「(夕食前はそんな話をしていなかったのに)一体夕食の席で何があったの?」と尋ねています。
モニカは、「私の両親が結婚式のためのお金を使った」と説明するのですが、それに対するフィービーのセリフが面白いです。
モニカのセリフに驚愕し息を呑んで、「なんてこと、一体、あなたたちは何を注文したの?」と言っているのですが、そのセリフの意味はつまり、「結婚式のお金を1回の夕食で使い切っちゃうなんて、一体、どんなメニューを注文したわけ?」ということです。
モニカが「両親が資金を使っちゃった」と言ったので、「少し前の夕食の席でそのお金を(全部)使っちゃった」とフィービーは勘違いしているわけですね。
spent は、spend 「お金を使う、浪費する」の過去形で、「使った」という過去形だけで表現されていると、過去に使ったことはわかるものの、いつ使ったかは明白ではありません。
(日本語でもそうですが)過去形の示す幅が大きいことを利用したセリフが、ここではジョークになっているわけですね。
こういうお笑いは、日本語の漫才や喜劇などでもありそうなパターンだと言えるでしょう。
order 「注文する」という言葉が聞き取れた方は、英語で聞いても大笑いできたのではないでしょうか。

レイチェルは、フィービーっぽい大ボケのセリフには構わずに(笑)、「お金がないの? それってひどい!」と言っています。
a rec center は、a recreation center 「レクリエーション・センター」のことで、地域にある公共的な(?)娯楽・休養施設みたいなイメージだろうと思います。
結婚式を挙げる場所として、モーガン・チェイス美術館を予約しているモニカたちですが、そんな高級な場所ではもう挙式できないのね、と言っているわけですね。

チャンドラーは、人を慰める時の決まり文句、"It's gonna be okay." を使って「大丈夫だよ(なんとかなるよ、心配ないよ)」みたいに言うのですが、モニカはそれを否定しています。
お金がないせいで、計画していたスイングバンドもなし、ユリ(リリー)もなしになるんだわ!と叫んでいます。
suck は俗語で、be terrible という意味。
チャンドラーの慰めの言葉に not をつけて否定した、It's not gonna be okay! は、「(このままの流れで行ったら) okay になんかならないわ、全然大丈夫なんかじゃないわ」と言っている感覚になるでしょう。


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posted by Rach at 11:38| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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