2013年01月02日

私が一番したくないことは フレンズ7-8その4

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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!


レイチェルのアシスタント、タグは、少し前に彼女と別れたと言ってヘコみ中。
寂しく一人バルコニーにいるタグを、レイチェルは明るく優しく励まします。
タグへの想いを隠して、上司っぽくハグしてあげたレイチェルですが、ハグし合っている二人を見てジョーイが誤解し、"All right, he likes you back!" 「よし、タグもレイチェルを好きなんだね![二人は相思相愛なんだね!]」と言ってしまったことで、レイチェルとタグの間には妙な空気が流れてしまいます。
その場しのぎの言い訳を必死に行なうレイチェルですが、タグはそんな言い訳に納得しません。
タグ: Wait-wait a minute, that doesn't make any sense. (待って、ちょっと待ってよ。そんなの意味をなさないよ。)
レイチェル: No? (He shakes his head) All right, here's the truth um, Joey said what he said, because um, I'm attracted to you. (意味をなさない? [タグは首を振る] わかった、これが真実よ。ジョーイは確かにそう言ったのよ[ジョーイが言ったのは言葉通りの意味よ]。だって、私はあなたに惹かれてるんだもの。)
タグ: Wow. (He starts to walk towards the railing.) (わぉ。[タグは手すりに向かって歩き出す])
レイチェル: Yeah, I admit it. I have a crush on you, and uh, and, and I know that's crazy because we work together, and-and nothing could ever happen, and the last thing I want to do is-is to freak you out or make you feel uncomfortable. Which is why it would be really great if you said something right about now. (そうよ、それを認めるわ。私はあなたのことが好きで、それがクレイジーだってわかってる。だって、私たちは一緒に働いていて、何も起こることがないもの。私が一番したくないことはあなたをビビらせちゃうこと、またはあなたの気分を不愉快にすることよ。だから、もしあなたが今何かの言葉を言ってくれたらいいなと思うの。)

まずはジョーイが言った、He likes you back! について。
like someone back というのは、無理やり直訳すると、「人を好きになり返す」というような感じになるでしょうか。
この back は副詞の「返して、返報に」というニュアンスですね。
Twitter でフォロー返ししてもらった時などのお礼の言葉として、Thank you for following me back. 「フォロー返ししてくれてありがとう」というのがありますが、これも、「フォローを返す、フォローし返す」というニュアンスですよね。
ジョーイが言っているのは、「レイチェルの一方的な片思いだと思ってたけど、タグもレイチェルに対して(同じように)好きという気持ちを返してくれたんだ」ということになるでしょう。
一方通行だった like の気持ち(→)が、彼からも like の気持ちが返ってきた・戻ってきた(←)という風に、双方向性になった感覚と言えるでしょう。

レイチェルはそのジョーイの言葉が恋愛のことを言っているのではないかのように、いろいろと下手な言い訳をするのですが、怪しいと感じてしまったタグは、そんな言い訳を信じようとはしません。
make sense はフレンズによく出てきますが、「意味をなす、道理にかなう」。
ですから、タグはレイチェルがいろいろ説明しても、「そんな説明、意味をなさないよ、全然理由になってないよ」と言っているわけです。

ついにレイチェルは、真実を話すことに決めます。
here's the truth は「これが真実よ」という感覚で、今から本当のことを言うわね、という前振りのフレーズ。
Joey said what he said, because um, I'm attracted to you. について。
先に後半部分の、attract は「(人)を(魅力などで)引きつける、魅惑・魅了する」という意味。
研究社 新英和中辞典では、類語 charm との比較で以下のように説明してあります。
類語 attract は磁性のような力で相手を引きつける、charm は魔法のような力で相手をうっとりさせる

ですから、be attracted to... は「(主語)が…にひきつけられる、…の魅力にひかれる」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be attracted to somebody : to feel that you like someone and want to have a romantic or sexual relationship with them
例) She was obviously attracted to him from the start.

つまり、「人が誰かを好きになり、その人とロマンティックな、または性的な関係を持ちたいと感じること」。
例文は、「彼女は明らかに最初から彼にひかれていた」。

研究社 新英和中辞典の説明にあるように「磁性のような力で相手を引きつける」わけですから、「引かれる」という漢字が適切なのかもしれませんが、恋愛がらみの表現であることを出そうとすると、同じ「ひかれる」と読む漢字でも、「惹かれる」や「魅かれる」などを使った方が、雰囲気が出るかもしれません。

つまり、Joey said what he said, because... の文は、「ジョーイはジョーイが言ったことを言った、なぜなら私はあなたに惹かれてるから」ということになりますね。
「ジョーイが言ったことを言った」というのは当たり前の話ですが、恐らくこれは、ジョーイの he likes you back! を無理やり別の意味の言葉であるかのように思わせようとしたことについて、「ジョーイはあなたが聞いた通りの言葉を言ったのよ、彼は確かに、he likes you back と言ったのよ」と、ジョーイの発言をレイチェルが認めた言葉になるのだろうと思います。
その部分を入れて訳すと、「ジョーイは確かに he likes you back と言ったわ。なぜ彼がそう言ったかというと、私があなた(タグ)に惹かれてるからよ」となるでしょう。
「タグ likes レイチェル back」のような言葉を使ったということは、それが成立するためには、そもそも「レイチェル likes タグ」ということが前提となるわけですが、「実際、私(レイチェル)はタグに惹かれてるから、ジョーイはそんなことを言ったのよ」と正直に話していることになるわけですね。

「あなたに惹かれてる」と告白されたタグは、Wow. と言って次の言葉が出ないでいます。
告白してしまったレイチェルは、もう自分の気持ちを隠そうとはせず、正直なところを述べています。
have a crush on は「〜に惚れている、首ったけである」。
レイチェルは上司らしく、「確かに私はあなたを好きだって認めるわ。でもそんなのクレイジーだってわかってるの。私たちは一緒に働いているんだし、何も起こりっこないんだし」と言います。
続けて、and the last thing I want to do is to do... という構文を使っていますね。
この構文を直訳すると、「私がしたい最後のことは…することである」になります。
「したい最後のこと」というのは、「一番・最もしたくないこと」ということで、そうすることだけは絶対に避けたい、と言っているニュアンスになります。
何を避けたいと言っているかと言うと、あなたをパニクらせる(freak out)こと、あなたを uncomfortable (不愉快な、居心地悪く)にすること、ですね。

Which is why は、That's why 「それが…の理由である、そんなわけで…だ、だから…だ」の that を、which にして、前の文章を受けた形。
「あなたをパニクらせたり、居心地悪くさせたくない、だから、あなたが今すぐ何か言ってくれたらすごくありがたいんだけど」と言っているわけです。

思いがけず告白してしまって、タグが困っているのがよくわかる、私だって上司と部下なんだからこんなこと不適切だってわかってる、何より避けたいのは、あなたを困らせることだから、あなたが返答に困って絶句しているのを見ているのがつらい。お願いだから何か喋ってくれると嬉しいんだけど…という気持ちですね。


(ちょっとだけ紅白がらみの話)
年末の記事で、紅白の話などをいくつか書いたので、そのフォロー的なことをちょこっとだけ書かせて下さい(…といいつつ、ちょこっとじゃ済まなかった、ってのが私っぽくて泣ける)。
別にこれから毎回こういう脱線話がある、というわけではないのでご安心を。

ももクロの怪盗少女、「6人バージョン」で嬉しかったなぁ。私がいつも台所で聞いてるのも、娘(小3)がカーステ(iPod を繋げてます)で選ぶのも、あかりんが入っている6人バージョンの方なんですよねぇ。カーステではいつも娘と一緒に歌って、♪狙った獲物は 逃がさない♪ とか ♪狙い撃ち☆♪とか真似してます。
気合入りまくりのステージで、いつも通り「全力」で歌い踊っている5人を見て、これくらいの娘がいてもおかしくないアラフォー(→私だ)も頑張ろう!と思いました。

「サラバ〜怪盗少女」のメドレーだったので、年末の記事、フレンズ7-8その3 で私が希望したような、マーティさん、水木さん、立木さんの出演はなかったのですが、
「Z伝説」のナレーション風に、立木文彦さん(碇ゲンドウ)に曲紹介して欲しいのになぁ。
と私が書いた、まさにその12月30日の夜に放送された「イッテQ! 生放送4時間SP」に、「イッテQ! のナレーター」として、立木さんがテレビ出演されてたのを見てびっくり! イッテQ! に限らず、バラエティ番組のナレーションで立木さんの声をよく聞きます。頑張ってね、碇司令! サービスサービスぅ♪

びっくりなシンクロと言えば、12月21日の記事、ベッド&ブレクファスト フレンズ7-7その6 で、
B & B と言うと、「もみじまんじゅう〜!」の島田洋七・洋八さんの漫才コンビを思い出すのは私だけ…ではないと思いますが(笑)
とか書いたのですが、4日後の12月25日に放送された「ものまねグランプリ!」で、中川家が決勝で B & B のものまねをして、「もみじ饅頭〜!」って言ってるのを見て、ひっくり返ってしまいました。何てタイムリーな記事だったんだと(笑)。

年末に車を運転中、息子(中1)のリクエストにお応えして、金爆(ゴールデンボンバー)の「女々しくて」を聴いていたのですが、急に雨が激しくなってきて、ワイパーの速度を3番目くらいの目盛に合わせたら、ワイパーがちょうどあの手振り運動(?)みたいにリズムがばっちり合ってしまって、そのあまりのハマり具合に、後ろに乗っていた子供たちがオオウケ。おかげさまで楽しい年末でございました。

プリプリについては、もうドンピシャ世代なので、再結成はすごく嬉しかったですね。入社1年目に大阪城ホールのコンサートに同期の女の子と行きましたし、入社2、3年目の人事部の忘年会ではお立ち台みたいな高い舞台に立って「Diamonds」を歌いましたし(あ、カラオケではもっぱら「19 GROWING UP」を歌っておりましたが…笑)。
平均年齢47歳、とのこと。私も数年後、あんなパワフルな47歳になれるように頑張るぞっ!

そしてですねぇ、年末の紅白では、審査員に菅野よう子さんが来られていたのに感動! 「菅野よう子さん、キター!!」と大騒ぎしておりました。
もう、大大大好きなんですよね、菅野よう子さんの曲。「菅野さんに曲作っていただいてCD出せたら次の日死んでもいい」くらい好き(意味不明なたとえ…っていうか、夢にしても贅沢すぎるだろ、っていう)。
2009年11月26日投稿の過去記事、フレンズ4-12その5 で、セリフに Space cowboy という言葉が出てきたので、
余談ですが、私はスペースカウボーイと言うと、私の大好きなアニメ「カウボーイビバップ」(菅野よう子さんの音楽が超かっこいい!)の各エピソードの終わりに、See you Space Cowboy... というテロップがよく出ていたので、そっちを思い出してしまうのですが…。
という感じで、菅野さんのお名前を出させていただいています。
私は毎年紅白ネタを書いてるわけじゃなく、たまたま今回だけそれについて書いたそのタイミングで、菅野さんが審査員だった!というのが、何かすごく嬉しくてですね、で、正月早々こんなことを書いているわけです。
もう、「マクロスプラス」の時から好きなんですよぉ〜。「カウボーイビバップ」「ブレンパワード」「∀ガンダム」「創聖のアクエリオン」「マクロスF」「アクエリオンEVOL」、、、と好きな音楽、好きな曲がいっぱいあるんですが、「菅野さんの曲でマイブームの曲」というのが常に存在します。「もうこれが史上最高に好きだぁ〜、もうこれ以上好きな曲はいくら何でも出ないでしょ!」とか思っても、次から次へと「一番好きな曲」が塗り替えられちゃうんですよねぇ〜。「After, in the dark」「Tank!」「愛の輪郭」「限りなき旅路」「創聖のアクエリオン」(♪一万年と二千年前から愛してる♪)「ライオン」「ユニバーサル・バニー」…と来て(もちろん他にもいっぱいありますが割愛)、今は「アクエリオンEVOL」の「君の神話〜アクエリオン第二章」が一番好きです。♪全力で未完成 君のとなりで♪ もう、iPod がすり減るほど(?)聞きましたよ。

ということで、私にとっては、2012年を締めくくる思い出深い紅白となりました。
「君の神話」の歌詞にもあり、ももクロのイメージとも重なる「全力」という言葉を胸に、2013年もブログを頑張って行こうと思います。

ブログを続けて7年半、ファイナルも見えないこともない、という気分の中、「大いなるマンネリ」がウリ(笑)のこのブログを「なんとなく惰性」で続けてしまっているのではないか、と自省することが時にあります。
そういう部分を打破するためにはどうすればいいか? その答えが「全力」なのかな、と思うのですね。
まずは毎回の投稿記事に全力投球する、いただいたコメントへのお返事を全力で書く、というような。
今回のこの記事で、投稿件数 1812件目となるわけですが、全力で書いた記事の積み重ねでないと、その数字すら意味がなくなるのだろうと。
全力で頑張る、それでもまだまだ未完成…読んで下さる皆様の存在があって初めて完成するブログです。
読んで下さる方がいないと、この量を書けませんでしたし、ここまで続けられませんでした。
皆様、本当にありがとうございました。

今年も全力で頑張ります。
これからもどうかよろしくお願いいたします!


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posted by Rach at 13:50| Comment(4) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あけましておめでとうございます。
今年も頑張ってポッチリ道を究めます。

紅白といえば、今も頭の中で
「女々しくて、つらいよ〜」と「父ちゃんのためなら エンヤコラ」
がリフレインしております。「全力」っていいですね。
Rachさんもめげそうになると、
「読者のためなら〜 エンヤコラ」と唄いながら投稿する姿が浮かびそうです。
すいません、女々しくて。これからもよろしくお願いします。
Posted by チャン虎ー at 2013年01月02日 17:29
Rachさん

本当に素晴らしいブログだと思います。僕は読み始めて4年くらいだと思いますが、そもそも語学関連のブログだと商用のものを除いて、これだけ継続されていることはすごいと思います。
アルクさんのHPでも、英語を除くコンテンツ(中国語と韓国語だったかと)は12月25日を以って全コンテンツ削除になりました。これでRachさんの英語もなくなったら、さすがにショックなので、ぜひこれからの投稿も楽しみにしております。
Posted by yuskay at 2013年01月03日 00:36
あけましておめでとうございます。昨年から英語でフレンズを見始めましたが、Rachさんのこのブログに大いに助けられました。現在シーズン5の途中まで来ましたが、このブログがなかったらトリビアを知らないと笑えない部分や英文の構造の難しい部分は半分も理解できなかっただろうと思います。質問にも丁寧な答えをいただきありがとうございます。今年もRachさんのご活躍をお祈りしております。
Posted by 神田 at 2013年01月03日 19:17
チャン虎ーさんへ
あけましておめでとうございます。
いつも、ポッチリしていただき、ありがとうございます。そのように応援していただけていることがいつもとても励みになっています。

「女々しくて」も「エンヤコラ」も、頭の中でリフレインしてしまうタイプの曲ですよね^^
上の記事にも書きましたが、やはり、「読んで下さる方がいるからこそ、ここまで続けて来られた」のは間違いないです。チャン虎ーさんのように、ブログ1年目から読んで下さっている方がいて下さることは、本当にありがたく嬉しいです。
これからも「エンヤコラ」の精神で、頑張って行きたいと思いますので、こちらこそ、これからもどうかよろしくお願いします!


yuskayさんへ
あけましておめでとうございます。
拙ブログへのお褒めのお言葉ありがとうございます。「なくなったらショック」と言っていただけて大変光栄です。
自分としては、わざわざ読みに来ていただく限りは、何か一つでも役立つ英語の話を聞いて帰っていただこう!という気持ちで書いております。これからも、読んでいただくに値する記事が書けるように頑張ります。今後とも、どうかよろしくお願いします!


神田さんへ
あけましておめでとうございます。
拙ブログへの温かいお言葉、ありがとうございます。また、こちらこそ、昔の記事(+やたら長いコメントw)をしっかり読んでいただいた上で、丁寧なコメントをいただけていること、心より感謝しております。
これからもブログ更新頑張ります。また、いただいたコメントに対しても、全力でお返事させていただくつもりです。今後とも、どうかよろしくお願いします!
Posted by Rach at 2013年01月04日 15:31
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