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フィービーが自転車に乗れないと知ったロスは、公園で自転車の練習をさせるのですが、「後ろを持っててくれると言ったのに、手を放した!」と言って、フィービーは怒って自転車に乗るのをやめてしまいます。
[Cut to Phoebe's room, Phoebe has put her helmet on one of her teddy bears and is playing around with it. Ross knocks and pokes his head in the door.]
フィービーの部屋に画面がカット。フィービーは自分のテディベアに自分の(自転車用)ヘルメットをかぶせていて、そのベアと遊んでいる。ロスは部屋をノックし、ドアから顔を突き出す。
フィービー: (seeing him) Oh, hello, liar. ([ロスを見ながら] あぁ、はーい、嘘つきさん。)
ロス: (entering) Look, I-I'm really sorry I let go of the bike. ([部屋に入りながら] ねぇ、本当にごめんよ、僕が自転車から手を放しちゃって。)
フィービー: I could've been killed, you know! (私は死んじゃってたかもしれないわ、でしょ!)
ロス: I know. I know. But, can we please try it again? Huh? I mean, you were so close, Phoebe! (そうだね、そうだね。でも、お願いだから、僕たちもう一度トライしようよ、ね? ほら、君はすっごく惜しかった(もうちょっとだった)んだよ、フィービー!)
フィービー: Well, I would love to but... the bike got stolen and the police have no suspects. (Ross just happens to have his hand on a sheet that is covering something that suspiciously looks like a bike.) (うーん、私もそうしたいけど、でも… あの自転車は盗まれて、警察は容疑者を見つけてないの。[ロスはたまたま手をあるシーツの上に置いている、それは何かを覆っていて、その何かは、自転車じゃないの?という見かけをしている])
ロス: Phoebe. (フィービー。)
フィービー: What?! (Ross rings the bell.) What the hell?! (何? [ロスは自転車のベルを鳴らす] (その音は)一体何なの?!)
ドアから顔をのぞかせたロスに、フィービーは冷たい顔で liar と挨拶をしています。
文字通り「嘘つき(さん)」ということで、「手を放さない、って約束してね」と言ったのに、手を離したロスのことを嘘つき呼ばわりしているわけですね。
ロスも、フィービーがそのことで怒っているのはわかっているので、それについてちゃんと詫びています。
let go of は「〜から手を放す」ですね。
I could've been killed を直訳すると、「私は殺されていた可能性もあった」というような感覚。
kill は日本語では「殺す」と訳されることが多いので、「殺されてたかもしれないのよ」とは物騒な言い方ですが、英語では、事故などで死亡する場合にも、kill という単語が使われます。
「殺された」と言うと、悪意のある誰かに殺された、みたいに聞こえるので、「事故で死亡した」と訳した方が良いでしょう。
初心者の私の自転車から手を放すなんて、それで死んじゃってたかもしれないのよ!とちょっと大げさに言っているわけですが、初めての自転車の怖さもわかるロスは、その発言をそのまま受け入れ、「死ぬかもしれないほど怖かったの、よくわかってるよ」という感じで、I know と言った後、can we please try it again? と言っています。
「僕たち、それにもう一度トライできるよね」ということで、もう一回やってみようよ、頑張ってみようよ、と促していることになります。
you were so close の close は「近い、惜しい」。
実際、フィービーが一瞬乗れたために、ロスが手を放したわけなので、「すっごく惜しかったんだよ」というのは事実。
ロスは「もうちょっとだったんだよ、だから頑張ろう」と励ましているわけですね。
ですが、フィービーは練習に乗り気ではない様子。
I would love to but... 「そうしたいんだけど、でも…」というのは、「したいのはやまやまだけど、ちょっとできない事情があって…」という感じのお決まりフレーズですね。
私の自転車が盗まれてしまって、警察は have no suspects だと説明しています。
suspect は動詞では「…ではないかと疑う」。名詞では「容疑者、被疑者」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
suspect [noun] : someone who is thought to be guilty of a crime
つまり、「ある犯罪を犯したと考えられている人」。
自転車が盗まれたんだけど、容疑者もまだ見つかってないの、見つかる手がかりがないのよ、ということですね。
ですが、そのシーンでは、カメラが引いていって、ロスが手を置いている白い大きな物体を映し出しています。
その形状から(笑)、明らかにそれは「自転車を隠すためにシーツをかぶせたもの」だとわかるので、ロスも絶句してしまって、「えーっと、じゃあ、僕が今、手を置いてるものは、一体何だって言うのかなぁ?」みたいな顔をしています。
自転車が盗まれちゃって、練習したくでもできないのよ、と、大嘘をつくフィービーにあきれたロスは、シーツをかぶせた上から、自転車のベルをチリンチリンと鳴らせてみせます。
それを聞いて、「一体今のは何?」みたいに大げさに驚いて見せるフィービーにも笑ってしまいますね。
ト書きで、シーツをかぶせた自転車についての説明が書かれていますが、こういう長いト書きも、前から順番にイメージしていく癖をつけることが大切ですね。
最初からイメージしていくと、「ロスはちょうどたまたま自分の手をあるシーツの上に置いている」→「そのシーツはあるものを覆っている」→「そのあるものは、疑わしい感じで自転車に見える[自転車ではないかと疑う感じの見かけになっている]」という感じになるでしょう。
このように、大きな SV を先に言っておいて、その後、手を乗せているシーツは…、シーツが覆っている何かは…とその内容を詳しく付け足す感覚が、非常に英語っぽいところだと思いますので、そういう部分も映像と組み合わせて表現を理解しておくと、自分がアウトプットする際の描写力が身に付くと思います。
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