2013年01月30日

言うと思わなかった文章 フレンズ7-10その4

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ホリデーシーズンで、サンタの衣装が借りられなかったロスは、アルマジロの着ぐるみを着ています。
そこにチャンドラーがサンタのかっこうをして現れたので、ロスの息子ベンは大喜びでチャンドラーに抱きついています。
ベン: Did you bring me any presents, Santa? (僕に何かプレゼントを持ってきてくれたの? サンタ。)
チャンドラー: You bet I did, Ben. Put her there! (He shakes Ben's hand, but the money falls out of his hands) (to Monica) Well, it would have worked this time if his hands weren't so damn small! (Realizes, that Ben is standing right there) Ho, ho, ho! (もちろん持ってきたよ、ベン。握手だ! [チャンドラーはベンに握手するが、お金が彼の手から落ちる] [モニカに] 今回はうまく行っただろうにね、もしベンの手がそんなにひどく小さくなかったならね! [ベンがそこに立っているのに気付いて] ホーホーホー!)
モニカ: Okay, Ben, why don't you come open some more presents, and Santa, the Armadillo, and I have a little talk in the kitchen? There's a sentence I never thought I'd say. (いいわ、ベン。来て、もっとプレゼントを開けたらどう? で、サンタとアルマジロと私は台所で少し話をするわよ。(こんなことを)言うなんて思ったことなかった文章だわ。)

ベンはサンタが来てくれたことが嬉しくて、「僕にプレゼント持ってきてくれた?」と言っています。
You bet! は「もちろん、そのとおりだ」という意味で使われますので、You bet I did. は「もちろん(君の言う通り)私はベンにプレゼントを持ってきたよ!」と言っていることになるでしょう。

Put her there! の部分、DVD英語字幕では、Put her there. となっていて、ネットスクリプトでは、Put it there. になっていますが、これは握手する時の決まり文句のようですね。
her, it のどちらも使われるようです。

Merriam-Webster's Learner's Dictionary : put では、
put it there or put her there :
(informal + old-fashioned) used to invite someone to shake hands with you
例) Put her there, pal!

つまり、「握手しようと誰かを誘うために使われる」。

これより前のシーンで、ミシェルズ(レストラン)で、握手のふりをしてうまくお金を相手に握らせることができなかったチャンドラーが、セントラルパークでガンターに対して、その練習をするシーンが出てきたのですが、その時のセリフも、
チャンドラー: Thank you, Gunther. Put her there.
でした。
そのシーンがあったからこそ、今ここで、同じように握手しているのが、実はお金をさりげなく渡しているのだ、とわかるわけです。

ト書きにもあるように、握手のように見せてベンにお金を渡したチャンドラーですが、そのお金はベンの手から落ちてしまいます。
その次の、it would have worked this time if his hands weren't so damn small! は仮定法。
「もしベンの手がそんなにすっごく小さくなかったら、今回はうまく行っていただろうに」というニュアンスになります。
実際のベンの手は子供なので小さいわけですが、それがもし(現実とは異なって)そんなに小さくなかったら…と実現不可能な仮定をしていることから、仮定法過去が使われているわけです。
さりげなく上手にお金を渡せたのに、子供であるベンの手が小さすぎて落ちちゃったよ、残念、みたいなことですね。
現金を渡す練習をして、今回は惜しかった、みたいに言った後、目の前でサンタを見上げているベンに気づいたチャンドラーは、また取ってつけたように「ホーホーホー」とサンタの真似をしています。

モニカはベンに、Why don't you...? 「〜したらどうですか?」を使って、「もっとプレゼントを開けたらどう?」と促しています。
ベンがプレゼントに夢中になっている間に、という感じで、今度は、サンタのかっこうのチャンドラーと、アルマジロのかっこうのロスに対して、「台所で少しトークをするわよ」みたいに呼び掛けていますね。

その後の、我に返ったようなモニカのセリフが面白いです。
There's a sentence I never thought I'd say. を直訳すると、「私が言うであろうと決して思わなかった1文がある」になるでしょうか。
その1文とは、直前の自分のセリフのことですね。
「サンタとアルマジロと私は台所でちょっと話をするわよ」みたいに言った後で、「こんなセリフを自分が口にすることになるとは夢にも思わなかったわ」と言っている感覚になります。
チャンドラーとロスを、それぞれ、サンタ、アルマジロと呼んだわけですが、言った後で改めて考えると、「サンタとアルマジロと私の3人で今から話をするわよ」という発言は何てシュールなセリフだったのかしら…と自分で気づいてしまった感じですね。


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posted by Rach at 15:16| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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