2013年02月27日

私を起こすとアルマゲドンが起こる フレンズ7-12その3

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[Scene: Monica and Chandler's bedroom, Monica is sleeping and Chandler's sitting in bed, wide awake.]
モニカとチャンドラーの寝室。モニカは眠っていて、チャンドラーはベッドに座っている、すっかり目が覚めた状態で。
チャンドラー: (whispering) Monica! ([ささやきながら] モニカ!)
モニカ: She's sleeping. (彼女は眠ってるわ。)
チャンドラー: I know, just a quick-quick question, quick question. Which one was Deep Impact and which one was Armageddon? (わかってる、ちょっと、簡単な質問なんだ、簡単な質問。どっちがディープ・インパクトで、どっちがアルマゲドンだったっけ?)
モニカ: Deep Impact was the one with Robert Duvall. Armageddon is what's going to happen to you if you wake me up. (ディープ・インパクトはロバート・デュバルが出てるやつで、アルマゲドンはあなたに起こることになるわ、もしあなたが私を起こしたらね。)

チャンドラーとモニカが一緒に寝ているのですが、チャンドラーだけがすっかり目が覚めてしまっている様子。
チャンドラーは、隣で眠っているモニカに、ささやき声で呼び掛けています。
それに対してモニカは、She's sleeping. と言っていますね。
本当なら、I'm sleeping. 「私は眠ってるわ」になるのでしょうが、それだと「眠ってるのに、どうして答えてるんだよ」となってしまうので、わざと「彼女は」という She を使って、「モニカはただいま睡眠中よ」みたいに、まるで他人が答えるかのように答えてみせた、ということになります。
質問に答えるくらいですから、十分起きているわけですが(笑)、眠っているところを邪魔されたくないので、そう言っているわけですね。

チャンドラーは、「君が睡眠中なのはわかってるけど、簡単な質問があるんだよ」と言って、Which one was A and which one was B? 「どっちが A で、どっちが B だったっけ?」という質問をしています。
で、具体的には何を尋ねているかというと、「どっちがディープ・インパクトで、どっちがアルマゲドンだったか?」
どちらも、彗星または隕石が地球に衝突する…という映画でしたね。
つい先日、ロシアのチェリャビンスク州への隕石落下のニュースがあったばかりですが、その映像を見て、この2つの映画を思い出した方も多かったのではないでしょうか?
また、ここでチャンドラーがこの2つの映画の名前を出したのは、少し前に屋上で彗星を見ていたことからの連想なのでしょうね。

その2つの映画についての情報は、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ディープ・インパクト (映画)
Wikipedia 日本語版: アルマゲドン (映画)

上のディープ・インパクトのウィキペディアの説明に以下の記述があります。
二ヶ月後に公開された『アルマゲドン』も先行した本作に類似しており、地球に隕石あるいは彗星が衝突するという設定も同様である。

また、アルマゲドンのウィキペディアの説明にも以下のような記述があります。
設定の似た映画『ディープ・インパクト』が、2カ月前に全米公開されている。この2作品の設定・物語の一致は、アメリカの映画作りのシステムに原因がある。

内容が似ていることは有名な話ですから、そういう「よく似た(紛らわしい)映画」の2つを引き合いに出して、「一体どっちがどっちだったけなぁ〜?」と、くだらない質問(笑)をモニカにぶつけていることになるでしょう。
実際、その答えがどうしても今知りたいんだぁ〜!ということでもなく、眠れないので、ジョークっぽい質問をモニカに出してみた、というところでしょうね。

ちなみに私は、アルマゲドンは映画館で見て、ディープ・インパクトはテレビ放映されていたのを少しだけ見ました。
ディープ・インパクトをテレビでちらっと見た時に、「あー、こっちの方が私好みっぽかったなー、こっちを映画館で見とけば良かった…」と思った記憶があるのですが、その後、DVDで見ようと思いつつ結局まだ見ておらず…ここで出てきたのを機会にまた見てみようと思っています。

眠たいのに、くだらん質問をされたモニカですが、一応、ちゃんと答えを言っていますね。
Deep Impact was the one with Robert Duvall. は「ディープ・インパクトは、ロバート・デュバルが出てるやつ」みたいな感覚。
The One With... というパターンは、フレンズのエピソードの英語タイトルによくあるパターンですね。

次にアルマゲドンについても説明していますが、それもその前と同じように、Deep Impact was the one with Bruce Willis 「ブルース・ウィリスが出てるやつ」と言っても良さそうなものでしたが、このアルマゲドンに関する説明が、ここではオチになっています。
モニカの説明は、Armageddon is what's going to happen to you if you wake me up.
つまり、「アルマゲドンは、あなたに起こるであろうこと、もしあなたが私を起こせば」ということになります。
「アルマゲドン」という言葉は日本語でもすっかりメジャーになってしまいましたが、「最終戦争」などと訳されることが多いでしょうか。

研究社 新英和中辞典では、
Armageddon 【名】〔聖〕 ハルマゲドン 《世界の終末における善と悪との決戦場》

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
Armageddon : [noun] [singular, uncountable] a terrible battle that will destroy the world
つまり、「世界を破壊するような恐ろしい戦い」。

この言葉は、英和辞典の日本語訳のように「ハルマゲドン」と表記されることも多いですね。
Wikipedia 日本語版: ハルマゲドン

私が初めて「ハルマゲドン」という言葉を聞いたのは、上のウィキペディアにも記載がありますが、1983年公開の映画「幻魔大戦」のキャッチコピー「ハルマゲドン接近」でした^^
当時中2の私は、「クラッシャージョウ」と「宇宙戦艦ヤマト 完結編」は見に行きましたが、「幻魔大戦」は見ておりません。なんかおどろおどろしい雰囲気が漂ってて怖かったから…(笑)。

ハルマゲドン(アルマゲドン)で脱線しすぎましたが、モニカはその言葉の本来の意味「最終戦争」を使って、「今、あなたが私を起こしたら、世界の終末の最終戦争が起きて、世界が滅亡するわよ」みたいに脅しているわけですね。
アルマゲドン、っていうのは、今、あなたが私を起こせば起こる、終末の最終戦争のことよ、みたいに言って、私を起こして怒らせたらどんな恐ろしいことが起こるかわからないからね、世界が破壊(destroy the world)されちゃうんだからね、みたいに言ってみせたわけです。
眠いとこを起こしたら、私ブチ切れるわよ、と言いたいわけですが、それを、彗星→ディープ・インパクトとアルマゲドン→最終戦争で地球が滅亡、みたいなオチにうまく持って行っているところが、フレンズの脚本の面白さだなぁ、と思いました。


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posted by Rach at 14:56| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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