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シーズン7 第13話
The One Where Rosita Dies (愛されてるのはどっち?)
原題は「ロジータが死ぬ話」
ジョーイが家に帰ってくると、同居人であるレイチェルが、ジョーイの大きなリクライニングチェアを動かそうとしています。
自分が良い席を確保したいレイチェルは、ジョーイの椅子が邪魔でどけようとしているのですが、ジョーイは椅子を動かすことに反対し、椅子の移動の手伝いも拒否します。
ジョーイ: No. Rosita does not move. (だめだ。ロジータは動かない。)
レイチェル: I'm sorry, Rosita? As in--? (何ですって、ロジータ? 何の(ロジータ)?…)
ジョーイ: As in "Rosita does not move." (「ロジータは動かない」のロジータだよ。)
レイチェル: Joey, it's just a chair! What's the big deal? (ジョーイ、それはただの椅子よ! 何がそんなにおおごとなの[そんなおおげさな]。)
ジョーイ: The big deal is that it is the exact equal distance from the bathroom to the kitchen and it's at the perfect angle so you don't get any glare coming of off Stevie. (大事なことは、バスルームから台所まで、全く等しい距離だってことだ。そして、スティービーからの光の反射が全くない、完全な角度なんだよ。)
レイチェル: Stevie the TV? (テレビのスティービー?)
ジョーイ: (glaring at her) Is there a problem? ([レイチェルをにらみつけながら] 何か問題でもある?)
椅子を動かすことに反対のジョーイが Rosita does not move. と言うので、レイチェルは、Rosita って?みたいに聞き返しています。
As in--? と尋ねたレイチェルに、ジョーイは、As in "Rosita does not move." と答えますが、この as in は、「(例えば)〜にあるような、〜に見られるような」というニュアンス。
このような、as in は、これまでのフレンズにもたくさん出てきており、過去記事 …にあるような as in フレンズ6-3その2 で、過去の例をいくつか挙げています。
電話などで文字を伝える時に、"A as in apple." 「アップルの A」みたいに言うのは、as in の使用例の典型ですね。
ジョーイが唐突に言った、Rosita という言葉、もしくは名前に対して、「いきなり、ロジータって言われても、何のことかよくわからないんだけど、一体、何のロジータなの」と言う意味で、レイチェルは as in を使ったわけです。
それに対するジョーイの返答が、ジョーイらしくトボケたものになっています。
ジョーイが、その椅子のことをロジータと呼んでいるのは明白なのですが、その椅子の名前がロジータって言うんだよ、という説明ではなく、トンチンカンなことを言っているのがジョーイらしいわけですね。
「何のロジータかって聞かれても、”ロジータは動かない”のロジータだよ」と説明しているわけですが、それじゃ、全然説明になってへんやろっ!的な返事が、ジョーイらしくて笑ってしまうわけです。
椅子を動かすのを手伝おうともせず、ロジータは動かないんだ、と言い張るジョーイに、レイチェルは、What's the big deal? 「何がそんなにおおごとなの?」と言っています。
たかが椅子を動かすくらい、どってことないじゃん、どけたいんだから素直に手伝ってよ、という気持ちですね。
The big deal is that... というのは、「大事なことは that 以下である」という感覚。
おおげさだって言うけど、これは大事なことなんだぞ、と、何がそんなに重要かを that 以下で説明しているわけですね。
that 以下の文章は長いですが、シンプルに言うと、it is the exact equal distance 「正確に等しい距離である」ことと、it's at the perfect angle 「完璧な角度にある」ことが大事、と言っていることになります。
それぞれ、距離と角度に関して、文章で詳しく説明しているわけですが、まず最初の距離の方は、バスルームからキッチンまで正確に等しい距離だと言っています。
次の角度(アングル)の方は、you don't get any glare coming of off Stevie であるような完璧な角度、だと説明しています。
glare は「にらむ」という動詞でよく使われ、実際、上のシーンの最後のト書きにも、glaring at her 「レイチェルをにらみつけながら」として使われていますね。
ですが、ジョーイのセリフでは、「にらみ」という意味ではなく、「ぎらぎらする光、まぶしい光」という意味で使われています。
come of off は「離れる、取れる」という分離のニュアンスで、ぎらぎらする光が、スティービーから(出て)離れる、のような感覚になるでしょうか。
you don't... の文は、スティービーから come of off しているどんな glare もゲットしない、みたいなことで、つまりは、スティービーから出るまぶしいギラギラした光を見ることがない、ということになるでしょう。
スティービーは、その後のレイチェルのセリフからわかるように、テレビの名前ですね。
ジョーイは、この角度に椅子を置くと、テレビを見た時に、テレビに光が反射しないからまぶしくなくて済む、のように、ライトの映り込みなどがない角度であることを完璧だと言っていることになります。
椅子には Rosita(ロジータ)、テレビには Stevie(スティービー)という名前をつけていることがここでわかったわけですが、椅子は座る(sit)ものだから、sit が入った名前になっていて、TV [ti:vi:] (ティービー)だから、スティービーという名前をつけた…という、そのベタな感じ(笑)は、日本人にも理解しやすい笑いだな、と感じました。
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ここの話しのフィービーが言っている、トーナーとはなんですか?
いつも見てます! とのこと、ありがとうございます。
今回のエピソードで何度も出てくる「トーナー」という単語については、まさにフィービー自身が、"What is toner?" と尋ねるセリフも出てきますね。
ちょうどその辺りのやりとりを、この記事の次の記事に当たる、以下の記事で説明しています。
試しにやってみましょうか? フレンズ7-13その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388472047.html
その記事では英英辞典の語義なども引用していますが、「プリンタやコピー機のインク」のことで、日本語ではもっぱら「トナー」と呼ばれているものですね。
英語では「トナー」ではなく、「トウナー」のような二重母音になるため、日本人にはわかりにくい部分かもしれないなぁ、と思います。