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ジョーイが出演しているソープオペラ(昼メロ)「Days Of Our Lives (愛の病院日誌)」で、ジェシカ・ロックハートという役が死んで降板することになっています。
ジェシカ役は、セシリア・モンローという女優が演じていることになっていますが、それを演じるのは(ややこしいw)大女優スーザン・サランドン。今回は彼女がフレンズにゲスト出演しているわけです。
有名な女優さんなので、過去記事、ポリティカルなスーザン・サランドン フレンズ3-5その16 では、有名女優として名前を挙げられていて、ロスの「寝てもいい[(恋人から)寝るのを許されている]セレブ」リストの5人に入っていた女優さんでした。
こんな風に、有名な俳優として名前を挙げておきながら、後のエピソードで別人役で登場する、というパターンは、ブルース・ウィリスを始め、フレンズでは何度かあります。
ジェシカの脳を移植されることになっている(笑)ジョーイは、ジェシカという役柄を演じるコツを教えてもらおうとするのですが、自分が降板させられると知らなかったジェシカ役の女優セシリアに、逆に怒られてしまいます。
しばらく後、セシリアは、あなたの言っていた情報が正しかったと言って、ジョーイに話しかけています。
セシリア: (walking up) You're absolutely right. They are writing me out of the show. They don't know exactly when it's going to happen, but apparently going to be very soon and then that's it. ([歩いて近づいて来て] あなたは全く正しいわ。彼ら(脚本家たち)は私を番組から外すように脚本を書いてるの。それがいつ起こるのか正確にはわからないけど、でも、どうやらそれはすぐみたい、そして、それでおしまいよ。)
ジョーイ: I'm so sorry. Look, if it was up to me, you would never leave the show. (ほんとに残念です。あの、もし俺に一任されてたら、あなたが番組を去ることは絶対にないですよ。)
セシリア: Yeah, thanks. (えぇ、ありがと。)
ジョーイ: No, I mean it! I can't believe they would do this to you! And to your fans! I mean they're gonna be devastated! Heartbroken! They love you so much! (違います、俺は本気で言ってるんですよ! 彼らがあなたに対してこんなことするなんて信じられない! それにあなたのファンに対しても! だって、ファンは絶望しますよ! 胸が張り裂けますよ! ファンはあなたをものすごく愛してるのに!)
セシリア: Oh, you're right. Thank you! What's your name again? (あぁ、あなたは正しいわ。ありがとう! もう一度聞くけど、あなたの名前、何だったっけ?)
ジョーイ: Joey. (ジョーイ。)
セシリア: Joey, well, thank you. That is so sweet. (ジョーイ、ありがとう。今のはとっても優しかったわ。)
They are writing me out of the show. について。
they は、この番組の脚本家、つまり、writers のことですね。
直訳すると、「私(ジェシカ役のセシリア)を、番組からアウトするように書く、私を書いて番組からアウトさせる」みたいな感覚になるでしょう。
もう少し日本語っぽく言うと、「私を番組から外すような形で、脚本を書いている」みたいになるでしょうか。
脚本家も、それ(ジェシカの降板)がいつになるかははっきりとは知らないけど、どうやら very soon らしい、とも言っていますね。
That's it. はいろいろなニュアンスで使われますが、ここでは「それでおしまい、それで終わり」という感覚になります。
その話を聞いてジョーイは、I'm so sorry. と言っていますね。
彼女が降板するのはジョーイのせいではないので、別にこれは謝っているのではなく、彼女に深い同情を示しているセリフになります。
if it was up to me, you would never leave the show. は典型的な仮定法過去の文章ですね。
up to somebody は「人次第で」。
It's up to you. なら「君次第だ。あなたに判断をお任せします」という意味の決まり文句ですね。
つまりジョーイは、「もし俺にドラマの決定権が任されていたら、あなたが番組を去ることは決してないだろう」と言っているわけです。
実現不可能な仮定で、「俳優の俺にそんな権限はもちろんないけれど、もしも俺なら、あなたを降板させたりなんか絶対しないのに」と言っていることになります。
それに対してセシリアは、Thanks. と言っていますが、これは「慰めてくれてありがとね」くらいの軽いお礼ですね。
そういうニュアンスを感じたジョーイは、No, I mean it! と強い調子で言っています。
こういう場合の I mean it! は、「俺は冗談とかお世辞とかじゃなくて、本心から、本気でそう言ってるんです!」というニュアンスになります。
ジョーイは真剣に、「脚本家たちがあなたに対してこんなことをするなんて信じられない。あなたのファンに対しても、ですよ」みたいに言っています。
あなたを降板させるなんて、あなたにも、そしてあなたのファンにも失礼なことじゃないですか!みたいに力説しているわけですね。
devastated は、「打撃を受ける、打ちのめされる」。
Heartbroken は文字通り「心が壊される」なので、「心が痛む、胸が張り裂ける」みたいなこと。
ファンのみんなはあなたをとっても愛してるのに!とまで言われたセシリアは、さすがに胸を打たれたようで、さきほどのようなそっけない感じではなく、心から感謝するように心を込めてありがとう、と言っています。
What's your name again? は、最後の again がポイントですね。
このシーンより前に、「あなたの脳をもらう役を演じることになって」と話しかけた時に、ジョーイはすでに自己紹介を済ませています。
その時には、降板するという事実を知らなかったセシリアを怒らせてしまったのですが、そんなこともあったし、また元々、大女優である自分はこんな売れてない俳優の名前をいちいち覚えてられないわ、みたいな尊大な感じもある人ですから、聞いたはずのジョーイの名前をすっかり忘れていたようです。
ですが今のジョーイのセリフに打たれ、確か前に名前を聞いたはずだけど、申し訳ないけど忘れちゃったわ、という気持ちを込めて、again 「もう一度聞くけど、あなたの名前は何だっけ?」と言っているのですね。
こういう場合、What was your name again? のように、過去形で表現することも多いですね。
「前にも聞いたけど、あなたのお名前何でしたっけ?」みたいなニュアンスになるわけです。
一度聞いた名前を再度聞き直すのは、相手に対して失礼なことにはなりますが、このようにせめて again を付けておくと、「確か前にも聞いたわよね、それは覚えてるけど、度忘れしちゃって」みたいな感じで、少しは失礼さが和らぐ、という効果があるように思います。
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