2013年05月13日

どうして怒らないでいられる? フレンズ7-16その6

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チャンドラーとモニカがロンドンで結ばれた夜に、モニカが最初探していたのはジョーイの方だったと知って、大ショックのチャンドラー。
あの時、ジョーイがいたら、今ごろジョーイと婚約してるってことじゃないか、みたいに言って、チャンドラーは部屋を出て行ってしまいます。
その後、ジョーイはチャンドラーと話をしようと、コーヒーハウスにやってくるのですが…。
[Scene: Central Perk, Chandler is sulking on the couch as Joey enters to talk with him.]
セントラルパーク。チャンドラーはカウチで不機嫌である。そこに、チャンドラーと話すため、ジョーイが入ってくる。
ジョーイ: Hey. (やあ。)
チャンドラー: Hey. You want this scone? (Holds up his plate) It came for me but it would probably rather sleep with you! (やあ。このスコーン、欲しい? [皿を掲げて] 俺に来たものだけど、多分、このスコーンはお前の方と寝たがってるだろうよ!)
ジョーイ: Chandler, come on, nothing even happened! I just... I don't want you to be upset. (チャンドラー、なぁ、何も起こらなかったんだぞ。俺はただ、お前を怒らせたくないんだ。)
チャンドラー: How can I not be upset? Okay? I finally fall in love with this fantastic woman and it turns out that she wanted you first! (俺がどうして怒らないでいられるんだ? いいか? 俺はついに素晴らしい女性と恋に落ちたのに、その彼女は最初はお前を求めてたってことがわかったんだぞ。)
ジョーイ: Yeah, for like a half an hour one night! Chandler, she wants you for the rest of her life! We look at you and-and we see you together, and it just... it-it fits. Y'know? And you just know it's gonna last forever. (ああ、一晩の30分くらいの間はな! チャンドラー、彼女は、残りの人生ずっと、お前を求めてるんだ! 俺たちはお前たちを見てて、で、お前らが一緒にいるのを見て、そして、ただほら、ぴったりなんだよ。だろ? でお前もわかってるだろ、それが永遠に続くってことを。)
チャンドラー: That's what you should say. (今のを言うべきだよ。)
ジョーイ: What? (何だって?)
チャンドラー: When you're marrying us, that's what you should say. (お前が俺たちを(牧師として)結婚させる時に、今のをお前は言うべきだよ。)
ジョーイ: Really? I can do it? (ほんとに? 俺が(牧師として)結婚式を執り行えるの?)
チャンドラー: I'd love it if you would do it. (お前がそうしてくれたら、俺は嬉しいよ。)
ジョーイ: Hey! (They hug.) (ああ! [二人はハグする])
チャンドラー: But those are the words! Those exact words! (でもさっきのがその言葉だぞ! 今の全く同じ言葉だぞ!)
ジョーイ: Well, I don't remember exactly but, it's-it's pretty much about having and giving and sharing and receiving. (うーん、正確には覚えてないけど、でも、だいたい、所有すること、与えること、分け合うこと、受け取ること、だよな。)

ジョーイの顔を見たチャンドラーは、スコーンを示しながら、イヤミを言っています。
「このスコーン欲しい? このスコーンは(俺が注文して)俺のところに運ばれて来たものだけど、お前と寝たがってるみたいだよ」みたいなことですね。
「俺のところに来たけど、お前の方と寝たがってる」と表現することで、あのロンドンの夜、「モニカは俺の部屋に来たけど、本当はジョーイと寝たがってた」ことをまたここでブリ返そうとしているわけです。

皮肉っぽくいつまでもその話を持ち出すチャンドラーにジョーイは、「何も起こってさえいないのに!」みたいに怒っています。
「実際に寝たわけでもなく、最初寝たいと思ってやってきた、ってだけなのに、そんなに俺に怒らないでくれよ、俺はお前を怒らせたくはないんだよ」とジョーイは言います。
「怒らないで欲しい」と言われたチャンドラーは、How can I not be upset? と言っています。
直訳すると、「どのようにして俺は怒らないでいられることができる?」みたいなことですね。
これが怒らずにはいられようか、怒るに決まってるだろ、みたいなニュアンスです。
「とうとう、ついに、素晴らしい女性と恋に落ちたっていうのに、蓋を開けてみたら、その女性は最初は(俺じゃなくて)お前の方を求めてた、お前と寝たいと思ってたことがわかったんだぞ」みたいな怒りですね。

「最初はお前を求めてた」という発言を否定することなく、yeah 「そうだよな」と肯定したジョーイですが、その後、for like a half an hour one night と期間を述べています。
モニカが俺を求めた、って言っても、それはある一晩の、それも30分くらいの間の話だろ、という感覚ですね。
落ち込んで酔っ払ってたあの瞬間だけ、俺と寝たがってたかもしれないけど、モニカはお前を for the rest of her life 「彼女の残りの人生全部、一生」求めてるんだよ、お前と一緒にいたいと思ってるんだよ、と言っているわけです。

俺たちはお前ら二人を見て、一緒にいるのを見て、it fits. と言っています。
fit は文字通り「フィットする」ということで、「合う、似合う、ぴったりである」という感覚ですね。

「お前ら二人を見てると、ほんとにぴったり合っててお似合いで、それが永遠に続くってことをお前もわかってるだろ」とジョーイは言います。
「なかなかいいこと言うじゃん、ジョーイ」と言いたくなるような素敵なセリフですね。

その言葉を感動した様子で聞いていたチャンドラーは、That's what you should say. と言います。
直訳すると、「それ(今お前が言ったこと)は、お前が言うべきことだ」になるでしょう。
つまり、「今の言葉をお前は言うべきだ」ということですね。
その後、チャンドラーはもう少し具体的に説明しています。
「お前が俺たちを結婚させる時」、つまり、「お前が牧師として俺たちの結婚式を執り行う時に」、お前は今のその言葉を言うべきだ、と言っているわけです。
牧師として何を話したらいいかわからない、とジョーイは悩んでいて、「俺たちをよく知ってる友達として思うまま話せばいい」とチャンドラーはアドバイスしていたのですが、今、ジョーイが俺に言ってくれたこと、まさにそれが友達としての素敵な言葉じゃないか、どうかそれを結婚式で話してくれよ、と言っていることになります。

モニカが最初はジョーイと寝たいと思っていた、という話を聞いて、「お前が牧師として結婚式を挙げるって話はナシだ」と言っていたチャンドラーですが、この言葉でジョーイを牧師として認めたことがわかりますね。
ジョーイも「俺はそれをできるの? 俺が牧師をやってもいいの?」みたいに尋ねています。
「お前が牧師をやってくれたら、俺は嬉しい」と言って、二人は仲直りすることになります。
そう言いながらもチャンドラーは、「今言った、その通りの言葉だぞ。正確にその言葉だぞ」みたいに念押しをしていますね。
一字一句違えずに、今の言葉そのまんまを言うんだぞ、と釘を刺しているわけですが、ジョーイは「うーん、俺は(今言ったこと)正確には覚えてないんだけど」と言いながら、it's pretty much about -ing.. 「だいたい、…することについてだよな」みたいに言っていますね。
自分で言ったこと、はっきり覚えてないけど、having, giving, sharing, receiving の話だったよな、と言っていることになります。
この have, give, share, receive という単語は、与える受け取る所有する分け合う フレンズ7-16その3 でさんざん使われた言葉でしたね。
牧師さんっぽく抽象的な言葉で愛というものを語ろうとして、何を言ってるかわけわかんないスピーチになってしまった原因となった動詞たちでした。
せっかく、感動的なことを言ったのに、「俺、何言ったっけ?」と今言ったばかりのことをすっかり忘れ、「まぁ、あれだ、have, give, share, receive みたいな話だったよね」みたいなオチがついてしまうのが、フレンズっぽくて楽しいですね。


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posted by Rach at 18:38| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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