2013年05月22日

デート代の上限を設定しよう フレンズ7-17その4

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ロスとジョーイは向かいに引っ越してきたばかりのホットな女性とお近づきになり、それぞれがデートの約束を取り付けます。
同じ女性とデートすることを知った二人は、どっちが身を引くかで議論した後、
ロス: No, Joey! Look, why don't, why don't we just let her decide, okay? Hey-hey, we'll each go out with her one more time. And-and we'll see who she likes best. (違うよ、ジョーイ! ねぇ、ただ彼女に決めさせたらどうかな? ほら、僕たちそれぞれが彼女とあと1回デートして、そして彼女がどっちを好きか確かめるんだ。)
ジョーイ: (smiling) That sounds fair. ([微笑んで] それってフェアに思えるね。)
ロス: Maybe I'll take her to that new French restaurant down the street... (多分、僕は、通りを下ったところにある、あの新しいフランス料理店に彼女を連れて行くね。)
ジョーイ: Ah yeah, wait a second now! Look, we're gonna have to set a spending limit on the date. I don't have the money to take her to a fancy place like that. (ちょっと待ってよ! 俺たちはデートで使う金の上限を決めとかないといけないぞ。俺にはそんな高級なところに彼女を連れて行く金がないんだ。)
ロス: Well, sorry. That's what I do on dates. (そりゃ、残念だね。そういうことを僕はいつもデートでするんでね。)
ジョーイ: All right, well, I guess I'll just have to do what I do on dates. (わかったよ。じゃあ、俺がいつもデートですることを、俺もしないといけないな。)
ロス: So let's decide on the spending limit. (それじゃあ、使う金の上限を決めよう。)
ジョーイ: Yeah. Uh, (thinks)... a slice... (Thinks)... six dollars? (そうだな。うーんと [考える] 1枚の… [考える] …6ドル?)
ロス: I was thinking more like a hundred. (僕はもっと上、100ドルくらいを考えてたんだけど。)
ジョーイ: Okay. Can I borrow 94 dollars? (わかった。94ドル借りていい?)

男性二人が話していても埒が明かないと気づいて、ロスは「彼女に決めさせようよ」と言っています。
もう一度、彼女とデートして、彼女が一番好きなのは誰かを見てみることに、確かめてみることにしようよ、という提案ですね。
その話はフェアに聞こえるね、つまり、フェアに思えるね、と言って、ジョーイもその案に賛成します。

ロスが新しいフレンチレストランに彼女を連れて行くつもりだと言うと、ジョーイは慌てて、デートの a spending limit をセットしなくちゃいけないぞ、と言っています。
spending limit は文字通り、「支出するリミット」ということで、デートにどこまでお金をかけていいかの制限を決めとこう、と言っていることになります。
その理由として、ジョーイは、(ロスが言っているような)そんなファンシーな場所に彼女を連れて行くような金は俺にはないんだ、と説明しています。
fancy は、日本語のファンシーだと「ファンシーショップ」みたいな、可愛らしいイメージが何となく浮かんでしまいますが、このセリフでの fancy の意味は、「上等の、高級な」という意味。
その他にも、fancy の意味には「装飾的、意匠を凝らした」というものがありますが、どちらかと言うとそれが、日本語のファンシーのニュアンスに近いでしょう。
ロスとジョーイの話の流れからもわかる通り、そこに連れて行ったらお金がかかるかどうか、の話をしているので、やはりここは「高級な店」という意味で使っているのは明らかです。

「デートに金額の上限を設定しようよ」というジョーイに、ロスは意地悪な感じで、That's what I do on dates. と言っています。
直訳すると、「それ(高級なレストランに連れて行くこと)が、僕はデートでする[行なう]ことである」ということになるでしょう。
I do のように現在形が使われていることから、「普段から僕はデートではそういう風にするんだ、そういう習慣なんだ」のように、習慣・習性を表していると言えるでしょう。
dates のように複数形になっていることも、「毎回デートの時はそうするんだ」という感じが出ていますね。
「これが僕のフツーのデートのやり方なんでね」みたいに言われたジョーイは、「ロスがそう言うんなら俺だって」とばかりに、「じゃあ、俺も俺がいつものデートですることをしないといけないな。ロスがそうするなら、俺もそうせざるを得ないな」みたいな言い方で返しています。
それを聞いたロスは、眉をしかめていますが、「そんな風にされると、僕が不利になるかも」みたいな顔ですね。
ジョーイははっきりとは言っていませんが、プレイボーイのジョーイが女性の気を引くためにすること、と言えば、プレイボーイのテクニックを使って、女性を喜ばせるような行為をする、みたいなことになるでしょう。
まぁ、「そっちが金を使うなら、俺は体を使わせてもらおっかな」みたいに言った感じで、それでロスは焦って、「じゃあやっぱり、支出金額の上限を決めようか」と折れたわけですね。

そう言われたジョーイは、上を向きながら出費の金額をイメージしているようですが、その考え中のセリフの中で、a slice... と言っています。
これは、a slice of... のように「〜が1枚」と思い浮かべているわけですが、ジョーイがピザ好きなのはフレンズのお約束なので、この a slice... という言葉だけで、ジョーイが「デートでピザを1枚(たった1枚だけ?!)食べようとしている」ことが、観客にも連想されるわけです。
まぁ、a slice of で形容されるものは他にもあると言えばありますが、ピザにはうるさいジョーイのことですから、やはりピザだと考えるのが自然で妥当でしょう。
スライス、、と言った後、案の定というか、ジョーイの出した値段は「6ドル」。
6ドルという金額を聞いて、ロスはあきれた様子で、「僕はもっと上の金額、例えば 100ドルくらいを考えてたんだけど」と言っています。
ジョーイもその意見を受けて、Okay. と納得した様子ですが、その後、「94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、何となく想定された返しでありながらも、やはり笑ってしまうところですね。
「6ドル」と言ったのは、ピザの値段だけのことではなく、元々、それくらいしか手元に自由になるお金がなかった、ということです。
100ドルにするなら、それでいいよ、みたいにいったんは Okay. と言っておいて、「あ、でも、良かったら、94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、「どんだけ金欠やねん」的な、ジョーイらしいオチになっている、ということですね。

これとよく似たパターンが、フレンズ2-5 にもありました。
モニカが店をクビになってしまい、落ち込んでいる時に、ウェイトレスが、モニカの注文の品と請求書を運んできます。
ウエイトレス: Here's your check. That'll be $4.12. (これが請求書です。4ドル12セントになります。)
ジョーイ: Let me get that. You got 5 bucks? (俺に払わせて。[請求書を見て驚き、チャンドラーに]5ドル持ってる?)

落ち込んでるモニカを助けようと、男らしく払ってあげようとしたジョーイですが、自分がその金額を持ってないことに気付き、チャンドラーに頼むところが、何となく今回のやりとりを彷彿とさせますね。
請求書が4ドル12セントで、5ドル貸してと言っていることから、いったんは払うと言ったジョーイが、実はほとんど一文無し状態であることもわかるわけです。
「売れない俳優」であるジョーイの金欠ネタもまた、フレンズのお約束ですから、こういうセリフも、キャラ立ちしたシリーズ物ならではの楽しさと言えるでしょうね。


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posted by Rach at 18:02| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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