2013年08月07日

今のままがいい フレンズ7-21その5


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追記:セミナー満席となりました
2013年10月13日(日)、神戸・住吉で開催予定の初セミナーは、
おかげさまで、8月11日(日) 午前0時過ぎに満席となりました。
これ以降はキャンセル待ちのみの受付とさせていただきます。
たくさんのお申し込み、ありがとうございました!
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[Scene: Central Perk, Phoebe, Rachel, Joey and Ross are talking.]
セントラルパーク。フィービー、レイチェル、ジョーイ、ロスが話しているところ。
フィービー: Y'know, your friends getting married, it's gotta change things. (ねぇ、友達が結婚すると、状況が変わるわよね。)
レイチェル: You really think it would be that different? (そんなに違うことになるってほんとに思う?)
フィービー: How could it not be? I mean pretty soon they're gonna be having kids, and then they're just gonna be hanging out with other couples who have kids. And then maybe they're gonna have to leave the city to be near a Volvo dealership. (違わないってことがどうしてありうるの? だって、近いうちに、二人に子供ができる。それから、子供のいる他の夫婦と一緒に時間を過ごすようになるわ。それから多分、ボルボの販売特約店の近くに住むために、NY を離れなきゃいけなくなるわ。)
レイチェル: Well, things change. (うーん、変わるわね。)
ジョーイ: I don't want them to move to a Volvo dealership! (二人がボルボの店の近くに引っ越して欲しくないよ。)
ロス: It'll be okay, Joe. (大丈夫だよ、ジョーイ。)
ジョーイ: I'm sorry, I just-- I like things the way they are. (ごめん、俺はただ… 今のままの状況がいいんだ。)

フレンズ4人が、チャンドラーとモニカが結婚したらどうなるか、について話しています。
change things は文字通り、「物事を変える」ということですね。
そう言ったフィービーに対して、「(状況が)そんなに違うことになるって、ほんとに思う?」とレイチェルは尋ねています。
that different の that は「そんなにも違う」という感覚で、フィービーが言うほど、そんなにいろいろ変わるのかなぁ?とレイチェル自身が思っていることがわかりますね。

How could it not be? は、How could it not be that different? ということで、「そんなに違わない、ってことがどうしてあり得るの?」という感覚になるでしょう。
英辞郎には、
How could that be?=どうしてそんなことがあり得るの?
というものが載っていますが、それの否定バージョンのようなものですね。

レイチェルは、「ほんとにそんなに違っちゃうのかしら?」と懐疑的だけれども、逆に「そんなに変わるわけない、とかって本気で思ってるの? 違う・変わるに決まってるじゃない、違わないわけがないじゃない」というのが、How could it not be? のニュアンスになるでしょう。
I mean 「つまり」と言って、フィービーは、pretty soon 「近い将来、近いうちに」 こんな風になる、というのを、they're gonna be というフレーズを何度も使って説明しています。
このままの流れで行けば自然とそうなる、という感覚が、be gonna = be going to ですね。

そのうち、二人には子供ができて、子供がいる他のカップルと一緒の時間を過ごすようになる、とフィービーは言います。
hang out with はフレンズ頻出フレーズで、「〜と一緒に時間を過ごす」。大人が友達と遊ぶ、という感覚になります。
つまり、フィービーは、彼らに子供ができたら、独身の私たちと遊ぶよりも、他の子持ち夫婦と遊ぶことが増えるわ、と言っているわけですね。

have to leave the city to be near a Volvo dealership は、Volvo dealership の近くにいる[住む]ために、the city 、つまり、今住んでいるNY市のような都市を離れなければいけない、ということ。

dealership は「販売権」、そして「販売代理店、販売特約店」という意味があり、今回のセリフの dealership は後者の「販売特約店」という「店」を指します。
日本語で、「自動車ディーラー」などと言いますが、そのディーラーが、この dealership なのですね。
なんとなく、日本語で「車のディーラー店」とか「ディーラーのお店」みたいな言い方をすることもあるので、dealershop (店=shop)と間違えそうですが、dealership でそういうお店を指すのがポイントだと言えるでしょうか。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
dealership [noun] [countable] : a business that sells a particular company's product, especially cars
例) Ford dealerships

つまり、「ある企業の商品を売る仕事、特に車」。

つまりフィービーは、子持ち夫婦になったら、ボルボの代理店があるような郊外に引っ越す、みたいなことを言っているわけですが、、、
いろんな車のメーカーがある中で、ここで「ボルボ」を出してきたのには、何らかのイメージがあるのでしょうねぇ??
私がボルボと聞いて思いつくのは、「スウェーデン車」であることと、「お医者さんがよく乗っている車」ということでしょうか。(「ボルボ 医者」でネット検索してみたのですが、「お医者さん=ボルボ」のイメージは結構メジャーなものらしいw)
私にとっては、「事故に強い安全な高級車」というイメージしか浮かばず、小さな子供がいる若夫婦が乗るような連想は働かないのですが、アメリカでは、「ファミリーカー」のイメージを持つようなボルボのCMでもやってるのかしら??と思ったりしました。(安全だから小さな子供を乗せても安心、みたいな?)
あるいは、「都会ではなく、郊外にしか特約店がない」というので有名、とか??

そう言えば、「フレンズ」のエピソードに出てくる車は、結構、高級車が多いですよね。
モニカのパパはポルシェで(それをモニカにあげた)、モニカの元カレである眼科医のリチャードはジャガーに乗っていましたし。
チャンドラーもああ見えて(笑)(設定上は)大企業のビジネスマンだったりしますし、貯金も結構あるようなので、「子供が生まれたら、きっと、安全性の高い高級車を買うに決まってる」みたいなフィービーの決めつけも、実はあまり外れていない、ということなのかもしれません。
「アメリカでのボルボのイメージ」というものは、アメリカ在住の方に聞いた方が早そうなので^^ ご存じの方がおられたらお教え下さいませ。

ジョーイも、「二人がボルボの店の近くに引っ越すなんてやだ」みたいなことを言っています。
フィービーが少し例えに出しただけなのに、今すぐでも引っ越すみたいに思って駄々をこねている様子に、ジョーイの子供っぽさが出ていますね。

なだめるロスにジョーイは、I like things the way they are. と言っています。
直訳すると、(ちょっと回りくどい表現になりますが)「物事が、”今それらがそうである”ようであることを好む」みたいになるでしょうか。
the way they are は「今、それらがそうであるように」という感覚ですね。
つまり、「物事が、今ある状態であってくれることを願う」、いろんな物事・状況が変わらずに、今のままでいてほしい、と言っていることになります。
こういうフレーズを聞くと、私が必ず思い出すのが、ビリー・ジョエルの名曲 Just the Way You Are (邦題:素顔のままで) です。
歌詞の中に、just the way you are というのが以下のような形で何度も出てきます。

I'll take you just the way you are
I want you just the way you are
I love you just the way you are

just the way you are は邦題の「素顔のままで」のイメージ通り、「ただ今の君のまま、ありのままの君、そのままの君」というニュアンス。
「素顔のままで」の歌詞と、今回のセリフとを並べてみれば一目瞭然ですが、
I love you just the way you are
I like things the way they are
は、構造が全く同じです。
love/like、you/things が違っているだけで、「目的語が今の状態であることを好む」と言っているのは同じですね。
歌の歌詞はメロディーに乗せて覚えられるので、記憶に残りやすいですよね。
こんな風に、セリフで良く似たフレーズが出てきた時は、有名な曲の歌詞とリンクさせて覚えてしまうのも楽しいなと思います。


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posted by Rach at 12:49| Comment(5) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわレイチさん、いつもお世話になってます!
半年前くらいからフレンズを見出して今シーズン7の21まで来ました。
今はオーストラリアにワーホリで来てるんですが暇な時はいつもフレンズを見ています。
このブログのおかげでフレンズでの勉強がより効果的になるのでとても感謝しています。
早く続きが読めることを楽しみにしています(^o^)
Posted by ひろ at 2013年08月07日 17:51
ひろさんへ
温かいコメントありがとうございます!

今、オーストラリアにいらっしゃるのですね。そのように海外で暮らしておられる方に読んでいただけていること、大変光栄で嬉しいです。ありがとうございます。

このブログでの解説は、だいたい2週間で1エピソード、という非常に遅いペースになってしまっているのですが、これからもお読みいただけると嬉しいです。フレンズ学習のお供になるような、楽しい記事になるように頑張ります!
これからもよろしくお願いします(^o^)
Posted by Rach at 2013年08月08日 09:20
Rachさんこんにちは。
このボルボの件、それほど確信はないのですが、90年代にアメリカにいた時、ヨーロッパ車に乗る人、乗りたがる人は結構いて、やはり高級感があるというステータスなのだと思います。

ちなみにアメ車は高級車はほとんどないので。当然ですがまずはドイツのメルセデス。少し年配好み。そしてBMW。これはスポーティなタイプも多く走りを求める行動派好み。日本のレクサスも頑張ってましたが。
さて、ボルボはおっしゃる通り堅実で頑強でデザインも硬いが安全なイメージ。子供を乗せて4人くらいで走るにはぴったり。特に寒い地方はそんな感じだと思いました。もちろん車種により数万ドル以上しますが、ドイツ車よりお得感もあったと思います。子供、郊外、安全、安心、というイメージからボルボが出てきたのかと思います。

ちなみに最初フィービーのVOLVO dealershipがボーボーと聞こえ、何かのスラングか連想かと思ったのですが、Volvoだと分かり、結構まともな会話をしてたんだな、と思いました。でも結構笑いが入ってましたよね。
Posted by koroyakun at 2013年08月09日 14:09
はじめまして、ペリカンと申します。

人気ブログランキングの検索から参りました。
ブログを拝見しまいて、
海外経験もなく、英検1級、TOEIC満点(990点)
とは、素晴らしいです。
勉強のし方を参考にさせてください。

また、遊びにきます。
Posted by ペリカン at 2013年08月12日 08:35
koroyakunさんへ
コメントありがとうございます。
90年代アメリカでのヨーロッパ車のイメージについての情報、とても参考になります。ポルシェやジャガーもそうですが、「アメ車」ではない車の名前を使うことで、「アメリカ人の憧れの車」感を出しているのでしょうね。

私はあまり車は詳しくないのですが、スポーツカータイプだと two seater で、ファミリーというよりはカップルのイメージですよね。ボルボは4人乗りの安定したイメージが私にもあって、北欧の車だから雪にも強いのかな、とか思ったりもします。高いものはとことん高い(笑)ですが、チャンドラーくらいのカップルにも手が出そうな価格帯のものもありそうです。

別のところで「ボルボディーラーは郊外の子育て地区にある、というイメージがありそう」というお話も書いて下さいましたが、安全プラス、その「郊外」のイメージが今回のセリフではポイントなのだろうな、と私も今は思います。
「NYではない郊外に引っ越してしまう」ことにジョーイが強く反応しているので、郊外のイメージを想起させるのに、「ボルボディーラー」という言葉が使われた、ということなのでしょうね。
貴重なご意見ありがとうございました!


ペリカンさんへ
はじめまして、ご訪問&コメントありがとうございます。
またお褒めのお言葉もありがとうございます。光栄で嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2013年08月12日 14:39
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