皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
[Scene: Central Perk, Rachel is there as Ross enters with his all his hair sticking straight up.]
セントラルパーク。レイチェルがいて、そこに髪の毛が全部直立した状態でロスが入ってくる。
ロス: Whew! That was a brisk ride! (ヒュー! 今のは爽快なドライブだったよ!)
レイチェル: Take the top down, did ya? (トップを下ろしたの[ルーフを開けたの・オープンカーにしたの]?)
ロス: Only way to fly. (空を飛ぶにはこれだね。)
(Rachel laughs.)
レイチェルは笑う。
レイチェル: Come on, Ross, give me the keys! Monica does not know what she's talking about! I am an excellent driver! (ねぇ、ロス、(ポルシェの)キーをちょうだい! モニカは自分の言ってることがわかってないのよ! 私は優良ドライバーなのよ!)
ロス: You're fast and irresponsible. That adds up to a bad driver. (君は速くて無責任[場当たり的・でたらめ]だ。それって結局、悪いドライバーってことになるよ。)
レイチェル: Well, in high school, that added up to head cheerleader. (ふーん、高校では、それはチアリーダーの長(リーダー)ってことになったんだけど。)
(A woman walks by and smiles at Ross's hair.)
一人の女性が近くを通り、ロスの髪の毛を見て微笑む。
ロス: Did you see the look that girl just gave me? Huh? She must've seen me cruising in the bad boy. (あの女性が僕にしたあの表情を見たかい? 彼女は僕があのバッドボーイでクルージングしてたのを見てたに違いないよ。)
レイチェル: I think she's checking out your beehive, Ross. (あなたの蜂の巣(みたいな髪形)を見てる[観察してる]んだと思うわ、ロス。)
ロス: What?! (Checks his hair.) Give-give me a brush. (何だって? [自分の髪の毛をチェックして] ブラシ貸して。)
レイチェル: Gimme the keys! (キー貸して。)
ロス: No way! (絶対にだめだよ!)
レイチェル: Well, no brush! (じゃ、ブラシもなし!)
セントラルパークに入ってきたロスの髪の毛が全部、逆立ったようになっています。
brisk は「活発な、きびきびした、元気のよい」という意味で、「爽快な、心地よい、すがすがしい」という意味にもなります。
「さっきのは、爽快なドライブだったよ」と言うことで、ポルシェでドライブしてきたばかりだということを自慢しているわけですね。
take the top down は「トップを下ろす」みたいなことですから、ルーフを下ろしてオープンカー状態にした、ということ。
ロスの髪の毛が逆立っていることから、それがわかったようですね。
ロスは得意そうに、Only way to fly. と言い、レイチェルがそれを聞いて笑っています。
"only way to fly" で検索すると、Western Airlines のスローガン、キャッチフレーズであったことがわかりました。
検索のトップに出てきたのが、1979年のCMの動画。
Western Airlines -- The only way to fly - YouTube
その Western Airlines という航空会社については、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Western Airlines
ウィキペディアの右上の枠内に以下の情報が載っています。
Ceased operations : April 1, 1987 (merged with Delta Air Lines)
Company slogan : The Only Way to Fly
つまり、
操業停止:1987年4月1日 (デルタ航空(Delta Air Lines)に吸収合併された)
会社のスローガン: The Only Way to Fly
つまり、合併されてしまって、今は Western Airlines という航空会社は存在しない、ということです。
上のウィキペディアの Advertising には、このスローガンの説明があります。
引用させていただきますと、
Western contributed to popular culture with their 1960s advertising slogan, "It's the oooooonly way to fly!" Spoken by the Wally Bird, an animated bird hitching a ride aboard the fuselage of a Western airliner, (以下略)
つまり、「ウエスタン航空は、1960年代の宣伝スローガンでポップカルチャーに貢献した。そのスローガンは、"It's the oooooonly way to fly!"
the Wally Bird という、ウエスタン航空の旅客機の機体の上に(ヒッチハイクのように)乗せてもらっているアニメ(キャラ)の鳥、によってそのスローガンは語られた」。
CMの動画を見ていただくとわかるのですが、only が「オォォォーンリィ」みたいに伸ばすのが特徴的なセリフとなっています。
The only way to fly を直訳すると、「飛ぶのに唯一(無二)の方法」ということで、「空を飛ぶならこれだね、これしかないね」のような、快適なフライトであることを言っているセリフになるでしょう。
CMの動画の Wally Bird は、ヒッチハイクのように、飛行機の機体の上に乗っかっているわけですが、今回のロスも、オープンカー状態で、風を受けながら乗っていた、という点が似ているので、このセリフがより面白く聞こえるわけですね。
レイチェルはロスに、ポルシェのキーを貸して、と頼んでいます。
Monica does not know what she's talking about! は「モニカは自分が何を話しているかわかっていない、自分が言っている内容がわかっていない」みたいな感じ。
I know what I'm doing. 「自分がしていることはわかっている、わかってやっている」という決まり文句と同じ感覚ですね。
モニカは「レイチェルはポルシェを運転しちゃだめよ」みたいに言ってるけど、モニカは何もわかってないのよ、とレイチェルは言いたいわけです。
私は優良ドライバーよ、と主張するレイチェルに、ロスは「君は速くて、無責任だ」と言って、That adds up to a bad driver. と言います。
add up to は「合計が〜になる」ということから、「結局〜ということになる」という意味で使われます。
fast と irresponsible を足したら、最終的な答えは a bad driver になる、みたいな感覚ですね。
そう言われたレイチェルは、「高校時代は、それが、head cheerleader になった」と言っています。
動きが素早くて、場当たり的な人が、チアリーダーのヘッドになれるかどうかははなはだ疑問ですが(笑)、レイチェルに言わせると、チアリーダー時代は、そういう私の性格が重宝されてヘッドにまでなったんだけど、と言いたいようです。
そんな言い合いをしている時、そばを通った女性がロスの髪型を見て微笑んでいます。
ロスはその笑顔を好意的なものと受け止めたようで、「今の女性のあの顔・表情見た?」と言って、僕があのバッドボーイ(=ポルシェ)をクルーズしていたのを見てたに違いない、と言っています。
レイチェルが「あなたの beehive を観察してるんだと思うけど」と言うと、ロスは自分の髪型がそんなにひどく逆立っていることにようやく気づいて、「ブラシを貸してよ」と言うことになります。
beehive は「ミツバチの巣」。ミツバチが群がっている様子から「人が大勢集まって混雑している場所」という意味にもなりますし、「ハチの巣のような形状のもの」を指すこともあります。
今回は、ロスの頭が風に当たってボサボサになっているようすを、beehive と表現したわけですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
beehive :
1. a structure where bees are kept for producing honey
3. a place with many people and a lot of activity
つまり、1 は「ハチミツを作るためにミツバチがキープされている構造物」。3 は「多くの人と、多くの活動がある場所」。
日本語にも「蜂の巣を突ついたような(騒ぎ)」という表現がありますが、「蜂の巣」を、たくさんの人がそこで活動している、という例えに使うのは、日英に共通するニュアンスなんだな、と思いました。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年08月19日
この記事へのコメント
コメントを書く