2013年10月04日

大きな視点で考えて フレンズ7-24その4

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結婚式直前に逃げ出したチャンドラーを捜していたロスとフィービーは、廊下でチャンドラーを発見。ロスはチャンドラーを逃がすまいと彼にタックルし、取り押さえます。
モニカを捨てるなんて兄の僕が許さない!と怒るロスに、「そんなことはしない。俺はフィービーとレイチェルの会話を聞いたんだよ」と言います。
ロスはその「会話」が何のことかわからず聞き返すと、、
チャンドラー: Monica's pregnant. (モニカは妊娠してる。)
ロス: Oh, my God. Oh my God! And you're-you're... you're not freaking out? (なんてことだ。なんてことだ! それでチャンドラーは…チャンドラーはパニクってないのか?)
チャンドラー: Well I was! Then I went down to the gift shop because I was out of cigarettes... (ああ、俺はパニクってたよ! それで下のギフトショップに行ったんだ、タバコを切らしてたから…)
フィービーとロス: Cigarettes?!! (タバコ?!)
チャンドラー: Big picture, please! So I was in the gift shop, and that's when I uh, saw this. (He holds up a little, tiny baby jumper that reads I (heart) New York.) Yeah, y'know what? I thought anything that can fit into this, can't be scary. (全体を見てくれよ![大きな視点で考えてくれよ!] それで俺はギフトショップにいて、その時に俺はこれを見たんだよ。[チャンドラーは小さな小さな「I ♡ NEW YORK」と書いてあるベビージャンパーを掲げる] ねぇ、俺は思ったんだ。これにぴったり入るものは、どんなものでも怖いはずない、って。)
フィービー: Well you obviously didn't see Chuckie III. (明らかにあなたは、チャッキー3(チャイルド・プレイ3)を観てないわね。)
チャンドラー: But come on, look at how cute and small this is! So I got it to give Monica, so she'd know I was okay. (でも、ほら、これがどんなにキュートで小さいか見てくれよ! だから俺はモニカにあげるためにこれを買ったんだ。それでモニカは俺が大丈夫だってわかってくれるだろう。)
ロス: Dude. (Hugs him.) (こいつぅ。[チャンドラーをハグする])
(Mr. Geller turns the corner.)
ゲラー氏(ロスのパパ)が角を曲がってくる。
ゲラーパパ: Way to go, son! I knew you'd find him! (やったな、息子! お前なら彼を見つけるだろうと私にはわかってたよ!)

チャンドラーの口から、「モニカは妊娠してるんだ」と聞いて、その話を知らなかったロスは驚いています。
freak out は「パニックに陥る、パニクる」という感じですね。
モニカが妊娠してる、という話を冷静に話しているチャンドラーを見て、「普通なら、チャンドラーは大パニックになってるところだろうに、そうは見えない。お前、パニクってないのか?」と尋ねている感覚になるでしょう。
you're not で「今、お前はパニクってないのか?」と尋ねられたチャンドラーは、I was と答えます。
was と過去形を使うことで、I was freaking out! 「実際、俺は、少し前までパニクってたよ」と、過去にはそうであった事実を過去進行形で述べていることになります。
モニカ妊娠の話を聞いてパニクっていた時の話の続きをするチャンドラー。
went down to the gift shop の down は、ギフトショップが今いるこの階よりも下にある、ということを示します。
be out of... は「…がなくなって、…を切らしていて」という感覚。
「下にあるギフトショップに行ったんだ、なぜならタバコを切らしてたから…」と言ったチャンドラーの言葉を遮る(さえぎる)ように、フィービーとロスの二人が声を揃えて、Cigarettes?!! と叫びます。

それに対するチャンドラーの、Big picture, please! について。
big picture とは「全体像、大局」のような意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
picture : the situation in a place, an organization, a group etc.
例1) The picture is the same wherever you go in Africa.
例2) It's important not to lose sight of the big picture (= the situation as a whole, not just a small part of it).

つまり、「ある場所、組織、グループの状況」。例文1 は、「アフリカのどこに行っても、状況は同じだ」。例文2 は、「big picture (その小さな一部ではなく、全体としての状況)の視点を失わないことが重要だ」。

まさに LAAD の説明にあるように、「小さな一部ではなく、全体としての状況」が big picture で、チャンドラーが言う Big picture, please! というのも、「小さなことにいちいち反応しないで、大きな状況で物を見てよ」みたいに言いたいわけですね。
この場合は、「パニクった俺はギフトショップに行ったんだよ、タバコを切らしてたから…」と言った矢先に、「タバコですって? あなた、禁煙したはずなのに、またタバコを吸い始めたの?」のように「タバコ」という言葉にビビッドに反応したので、「モニカが妊娠したと聞いて俺がパニクって、それで…」という話をしている時に、君らが反応するのはそこか? 今の状況で、タバコは重要なポイントじゃないだろ、そんなところで話の腰を折ってる場合じゃないだろ、そんなささいなことでいちいち話を止めないで、もっと大きな視点でものを見てくれよ、という気持ちが、Big picture, please! なわけですね。
DVDの日本語訳は、
(字幕)細かいツッコミはあと/(音声)細かいツッコミは後回し!
になっていましたが、まさにそういうことで、そんなことにツッコミ入れてる場合か?というところです。

ギフトショップに行って、俺はこれを見たんだ、と言ってチャンドラーが掲げたのは、I ♡ NEWYORK と書かれた、小さなジャンパー。
それを嬉しそうに見せながら、「これにフィットするものはどんなものでも、怖いはずがないと思った」と言っています。
モニカとの間に赤ちゃんができると聞いて一時はパニクってしまったけれど、落ち着いて考えてみたら、こんな可愛い服にすっぽり収まっちゃうようなちっちゃくて可愛いものだ、ってことに気づいたんだ、みたいなことです。
あんなに結婚に怯えていたチャンドラーが、生まれてくる赤ちゃんの可愛さに気づいた、という瞬間だったわけですね。
そんな微笑ましいことを言った後で、フィービーがフレンズっぽいジョークを言っているのも楽しいです。

Chuckie III とは、1991年の映画「チャイルド・プレイ3」のことのようですね。
英語の原題は、Child's Play 3 のようですが、
Wikipedia 英語版: Child's Play (film series) に、
Child's Play (also known as Chucky) is a horror film franchise created by...
という記述があるように、Child's Play というタイトルは別名 Chucky とも呼ばれているようなので、Chucky III は、Child's Play 3 の別名、ということになるはずです。
(ちなみに、フレンズの英語字幕では、Chucky ではなく、Chuckie と表記されていましたが、発音は同じなので、表記はいろいろあるんだろう、、ということで)

チャッキーというのは、人形になった殺人鬼の名前のようですね。
私はとにかくこの手の映画が苦手なので^^ 映画は見ていないのですが、あのこわーい顔の人形の姿は知っています。
チャンドラーが「こんなに小さいサイズのものに、怖いものなんてあるわけないよ」と言ったので、「チャイルド・プレイに出てきたチャッキー人形も小さいサイズだけどものすごく怖かったわよ。あなた、さてはあの映画、見てないわね?」と言ったことになります。

なぜ、わざわざ、Chucky III のように「パート3」の名前を出しているのか?について私なりに考えてみたのですが、、、。
このフレンズのエピソードの放映日は、2001年5月17日で、その時点で、「チャイルド・プレイ3」(1991年公開)が、チャイルド・プレイ・シリーズの最新作だったからかな??、、、と思ったら、4作目の「チャイルド・プレイ / チャッキーの花嫁」(Bride of Chucky)の方が、1998年公開で、時期的には近いんですよねぇ。なんでだろう?
多分、Bride of Chucky だと長すぎる、Chucky だけだとただの人の名前みたいにも聞こえる、そこで、Chucky III にしたら、「ロッキー3」みたいに、映画の名前だとピンと分かる、、みたいなことで、Chucky III を選んだのかな、というのが私の推測なのですが、いかがでしょう??

結婚に怯えていたのが嘘のように、「これがどんなにキュートで小っちゃいか見てみろよ」と嬉しそうに話すチャンドラー。
あんまり可愛いからそれを買って、そしたら、モニカが俺は大丈夫だ、つまり、結婚に対する恐怖、子供を持つことに対する恐怖はもうないことをわかってくれるだろう、と言っています。

そうしてロスとチャンドラーはハグして仲直りするのですが、そこにロスのパパが通りかかって言う一言が面白いですね。
Way to go! は「よくやった、でかしたぞ」という褒め言葉。
I knew you'd find him! は、I knew you would find him! ということで、「私はお前(ロス)が彼(チャンドラー)を見つけるだろうと知っていた、わかっていた」。
これは、少し前の記事、人に尋ねたらズルになる フレンズ7-24その2 で、ロスがパパに、「チャンドラーを見かけなかった? 僕、今、チャンドラーとかくれんぼしててさ」と言い、パパが「私たちに尋ねちゃいけないな。それだとズルになる」と返事したことがあっての、続きのセリフです。
「人に尋ねるなよ。かくれんぼは自分で捜さなきゃ」とアドバイスしたパパは、今、ロスとチャンドラーが一緒にいるのを見て、「ロスはチャンドラーを見つけたんだな。だから私は言ったろ、人に聞くな、って。お前なら人の助けを借りずに一人でチャンドラーを見つけられるだろうと思ってたさ」と言ったわけです。
パパはまだ、かくれんぼの話を信じてるの?みたいなトンチンカンさ、忘れた頃にさっきの「かくれんぼ」ネタを出してくる、というそのタイミングが、いかにもフレンズっぽくて楽しいですね。


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posted by Rach at 15:20| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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