2013年10月21日

だからお祝いは登録しとかなきゃ フレンズ8-1その4

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妊娠検査薬で陽性の結果が出て以来、動揺を隠せないでいるレイチェルに、
フィービー: Calm down. Maybe you're not pregnant. (落ち着いて。多分、妊娠してないわよ。)
レイチェル: What?! (何ですって?)
フィービー: When I got pregnant with the triplets, I took that test like three times just to make sure. (私が三つ子を妊娠した時、確認するために、3回その検査をしたわ。)
モニカ: Yes! Maybe it's a false positive. Are you sure you peed on the stick right? (そうよ! 多分、偽陽性よ(間違って陽性と出たのよ)。その棒に正しくおしっこかけたのは間違いない?)
レイチェル: How many ways are there to do that? (おしっこをかけるのに、いくつの方法があるわけ?)
フィービー: I'm-I'm just saying, don't freak out until you're a hundred percent sure. (私はただこう言っておくわ、パニクらないで。100パーセント確かになるまではね。)
レイチェル: All right, I'll-I'll take it again when I get home. (そうね、もう一度検査するわ、家に帰った時に。)
モニカ: You-you gotta take it now. Come on, do it as a present to me. (今、検査しなきゃだめよ。ねぇ、私への結婚祝いとして検査して。)
レイチェル: Okay. Thank you. (わかったわ。ありがとう。)
モニカ: Okay. (ええ。)
フィービー: I'll run out and get you one. (急いで出かけて、あなたに検査薬を買ってくるわ。)
レイチェル: Oh, you guys are so great. (まぁ、二人ともありがとう。)
モニカ: Oh, wait a minute! Who's is the father?! (あ、ちょっと待って! その子の父親は誰なの?)
フィービー: Oh no, she won't tell us. (あぁ、だめよ、レイチェルは私たちに言わないの。)
モニカ: Oh, come on, it's my wedding! That can be my present. (ねぇ、お願いよ、私の結婚式なのよ! それ(父親の名前を教えること)が私へのプレゼントになるわ。)
レイチェル: Wh-Hey, I just gave you peeing on a stick. (何…ちょっと、棒におしっこをかけるのを、プレゼントとしてあげたばかりでしょ。)
フィービー: See? This is why you register. (ね? こういうことだから、プレゼントは登録しとかないといけないのよ。)

ついにモニカも、「妊娠していたのはフィービーではなくレイチェル」だと知ることになり、モニカはレイチェルに今の気分を尋ねています。
急にこんなことになってパニクっている様子のレイチェルを見て、「落ち着いて。多分あなたは妊娠してないわ」とフィービーは声をかけています。

フィービーは、自分の弟フランクの子供を産むために代理母になり、フレンズ4-12その6 では、妊娠検査薬で妊娠したかどうかを確かめるシーンもありました。
「私が三つ子を妊娠した時」というのは、その時の話ですね。
経産婦(出産経験者)という先輩として、「私が妊娠した時は、確認のために、3回くらい検査したものよ」と言っているわけです。

モニカもその話に同意して、「そうよ、多分、a false positive よ」と言っています。
文字通り、「偽りの陽性」ということで、精密検査ではない簡易キットでの検査だから、間違って陽性って出ちゃっただけよ、みたいなことですね。
その次の、Are you sure you peed on the stick right? は、短い文章ながらも、前から順番にイメージしていくと、「確かなの? あなたがその棒におしっこを正しくかけたのは?」みたいになるでしょう。
peed は、pee 「おしっこをする」の過去形で、right は「正しく、ちゃんと、うまく、完全に」のような意味の副詞。
つまり、「妊娠検査薬の棒の部分に、説明書通りにちゃんとおしっこかけた?」と尋ねていることになります。
和訳や解説文に「おしっこ」という言葉が連発していて、ちょっと恥ずかしいのですが^^ 、pee というのは幼児語のまさに「おしっこ(をする)」の感覚なので、そう訳さないとセリフのニュアンスが出ないんですよねぇ。
よくフレンズたちは、おトイレに行きたい時に、I have to pee. などと言いますが、これも、親しい友人同士だからこんな風に子供みたいに言い合っているんだ、ということです。

検査結果が正しく出なかったのは、やり方に不備があったんじゃない?みたいにモニカは言いたいわけですが、「正しくおしっこかけた?」と言われたレイチェルは、「正しくも何も、棒におしっこをかける方法に、何種類ものやり方ってあるわけ?」みたいに問い返しているのも面白いです。

フィービーは、「とにかく、100%確実になるまでは、パニクらないで」と言っています。
「絶対にそれで間違いないと確信できるまで」ということですが、until you're a hundred percent sure. はまさに直訳の通りの「あなたが、100パーセント、sure になるまで」という意味でわかりやすいですね。このまま覚えてしまって、是非使っていただきたいフレーズです。

レイチェルのセリフの、take it は、take the (pregnancy) test のことですね。
それまでのセリフでも、took that test のように動詞は take が使われていましたので、take it でわかるわけです。
その後のモニカのセリフでも、you gotta take it now のように、take it で表現されていますし、この話の流れで take it と言えばすべて、take the test のニュアンスで理解される、ということですね。

「家に帰ったら検査するわ」というレイチェルに、モニカは、「今、検査しなきゃだめよ。ねぇ、私への結婚祝いとして、お願いだから、今そうして・検査して(do it)」と言っています。
そこまで言われたレイチェルは、それを承諾し、フィービーは、「私が今から走って外出して、one つまり、a pregnancy test (kit) を get してくる、のように言います。

さきほどは take it が「検査を受ける」ことを意味することを説明しましたが、この take と同様に、英会話で頻出の get についてもここで見ておきましょう。
get you one は、「その(目的の)ものをあなたに手に入れてあげる」というニュアンスで、「あなたにそれをゲットしてきてあげる」みたいに表現するとわかりやすいかもしれません。
この場合は、近くの薬局などで妊娠検査薬を買ってきてあげる、と言っていることになりますが、「お金を出して買う」ことをことさら強調する必要がない場合は、 get you something、つまり、get+人+物、の形で「人に物をゲットしてあげる、持ってきてあげる」と表現することが多いですね。
また、これより少し前のセリフで、when I get home 「私が家に帰った時に」というフレーズでも、基本動詞 get が登場していましたが、この get は「到達する、達する、着く」という意味になります。
get や take などの基本動詞の使い方をセリフから自然に学ぶことができる好例と言えそうですね。

「私へのお祝いとして今すぐ検査しなきゃだめよ」「じゃあこれから検査薬を買ってくるわね」と、妊娠した自分への気遣いを見せてくれる友人たちに、レイチェルは「あなたたちって素敵ね、ありがとう」のようにお礼を言っています。

次にモニカが「the father (つまり、お腹の赤ちゃんの父親)は誰?」と尋ねるのですが、フィービーが「レイチェルはそれを言うつもりはないのよ」と言います。
「私の結婚式なんだから教えてよ。それが結婚祝いにもなるんだし」みたいに頑張るのですが、レイチェルは、「私は結婚祝いとして、「棒におしっこをかけること」をあげたばかりよ」みたいに返事するのが面白いですね。
「妊娠したかどうかを教えてあげる」と表現するならまだ美しいのですが、それを「棒におしっこをかける」みたいな身も蓋もない表現で言うところが楽しいわけです。
「モニカの希望は、”棒におしっこかけろ”だったじゃん」みたいな言い方をしている面白さですね。
レイチェルにそう言い返されてしまったモニカを見て、フィービーは、See? This is why you register. と言っています。
This is why SV は、This is the reason why SV ということで、「これ・このことが、SがVする理由である」。
つまり、「こういうことがあるから、SはVするのよ」というような意味になり、フレンズ頻出の That's why SV. 「そういうわけで、SはVする。SがVする理由はそれである」の that が this になったパターンとなります。

you register の you は、あなた(レイチェル)を指すと考えることもできますが、ここはより大きな範囲で、一般の人を指す感覚で捉えた方がわかりやすいように思います。
「これが、人が register する理由である。こういうことがあるから人は register するのである」というようなことで、register というのは、これまでのフレンズに何度も登場した「ギフト登録制度」のことですね。

ここでも簡単に説明しておくと、「ギフト登録制度」(gift registry system)とは、registry や、bridal resistry などとも呼ばれるもので、「結婚や出産などのお祝いをもらう立場にいる人が、あらかじめ大型店舗に自分の欲しい商品を登録しておいて、贈り物を贈る側の人が、そのリストの中から商品を選んでプレゼントする」というシステム。
「フレンズ」のプレゼントにまつわる話では、ジョークがらみでよく登場する言葉で、過去のエピソードではこれまで3回も登場しています。
フレンズ1-19その1
お祝いギフトを登録する フレンズ6-1その5
フレンズ7-3その2
その中で、フレンズ7-3 のセリフは以下のようなものでした。
プレゼントとして、嬉しくないものをもらった時のやりとりで、
モニカ: (To Chandler) This is what happens when you don't register for gifts! ([チャンドラーに] ギフト登録しないと、こういうことが起こるのよ!)

今回のセリフは、このフレンズ7-3 のセリフに非常によく似ています。
「ギフト登録しないと、こんなことになる」というのは、「こういうことがあるから、ギフト登録しておくのよ」というのと、意味としては同じですよね。
全く同じセリフというのも芸がないからでしょうか(笑)、ちょっとバリエーションは違いますが、どちらも「希望の祝いがもらえなかった時にオチとして言うセリフ」ということで、併せて覚えておけると楽しいなと思いました。


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posted by Rach at 17:10| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさんこんにちは。いつもお世話になります。Rchelが妊娠ですか?Rachelファンの私としては何となくほろ苦いような甘酸っぱいようなシーンです。ここの最後に出てくるbridal registryのシステムで思い出しました。昔アメリカにいた時に結婚式に呼ばれたのですが、デパートでこれをやっているとのことで出かけてはみたものの、もうかなり買われてしまっていてビデオ機やマイクロウェーブとか大物しか残ってなくて焦りました。その場では買えなくて、次の日同僚に日本式にお金を渡すのはどうなの?と聞いたら彼曰く「Money? Japanese are so practical.」と言われました。アメリカのほうがmoney capitalism なのにな、と思ったのですが。たぶんCashとかCheckでお祝いの気持ちをあらわすのはtoo candidなのでしょうね。
関係ない話ですみません。
Posted by koroyakun at 2013年10月25日 07:04
koroyakunさんへ
こちらこそいつもコメントありがとうございます。

Rachel ファンだと、妊娠と聞いて複雑な気持ちになりますよねぇ^^ 私もフレンズをずっと見てきて、それぞれのキャラに思い入れがありますから、結婚、妊娠などのビッグイベントがあると、何とも言えない気持ちになります。

また、実際にアメリカにおられた時の bridal registry のシステムについてのお話、ありがとうございます。私は実際に経験したことがないので、いつもとても参考になります(^^)

日本人から見ると、アメリカ人の方がよほど practical だと思うので、そんな風に言われると驚いてしまいますね。practical と言えば、アメリカでは、もらったプレゼントに入っているレシート(gift receipt)を持って行けば、お店で交換してもらえるというシステムもありますよね。いかにもアメリカチックな合理主義だと思うのですが、そんなめんどくさいことをするくらいなら、最初からお金でいいじゃん、という日本人の考えもシンプルでいいですよね。
Posted by Rach at 2013年10月25日 15:00
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