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ロスに預けたと思っていた使い捨てカメラがないと知って、あちこち探し回っているチャンドラー。
[Scene: The Banquet Room, Chandler is under one of the tables as Ross enters.]
宴会場。チャンドラーはあるテーブルの下にいて、そこにロスが入ってくる。
ロス: Chandler? (チャンドラー?)
チャンドラー: Hey! Did you find the cameras? (やあ! 例のカメラを見つけたか?)
ロス: No. Did you? (いいや。お前は?)
チャンドラー: Yes! That's why I'm under the table. Celebrating. (ああ(見つけたよ)! だから俺はテーブルの下にいるんだ。(見つかったのを)祝ってるとこ。)
ロス: Well, I checked in the uh, lost and found, I talked to the manager. No one's turned them in. (僕は遺失物取扱所も見て、マネージャーとも話したんだ。誰もカメラを届けてないって。)
チャンドラー: Well, this is great. Y'know, those cameras were the only thing that was gonna cheer Monica up today. She's really depressed. (ほう、こりゃ最高だよ。ほら、あのカメラは今日のモニカを元気づける唯一のものだったんだ。彼女はほんとに落ち込んでるんだよ。)
ロス: Now you guys just got married. Why is she so depressed? (今、お前ら二人は結婚したところだろ。どうしてモニカがそんなに落ち込んでるんだよ?)
チャンドラー: All my energy is going into not asking that question. I can't believe I screwed this up! (俺の全てのエネルギーは、その質問をしないことに注がれてるんだ。俺がこれをだめにしちゃったなんて信じられないよ!)
ロス: I'm sorry, man. (Formally dressed people start to enter.) Here's a thought. This is the same ballroom. There's a band. There's gonna be plenty of dressed-up people. (残念だな。[正装した人々が部屋に入り始める] ちょっと考えがある。ここは同じ宴会場だ。バンドもいる。(もうじき)ドレスアップしたたくさんの人々がここにいることになる。)
チャンドラー: Are you suggesting we dance our troubles away? (俺たちのトラブルをダンスで忘れよう、とか言おうとしてる?)
ロス: No-no-no, I'm saying we-we buy more of these at the gift shop, throw our tuxes back on and take a few pictures. All we have to do is make sure not to get anybody else's faces. (違う違う違う。僕が言ってるのは、使い捨てカメラをギフトショップでもっと買って、僕らはタキシードをまたさっと着込んで、2、3枚(少し)写真を撮るんだよ。僕たちがしないといけないのは、他の誰かの顔を撮影しないように気を付けることだけだよ。)
宴会場のテーブルの下にいるチャンドラーは、ロスに「例のカメラ見つけた?」と尋ねています。
「いいや、見つかってない。お前はどう?」と問い返すロスに、チャンドラーは、Yes! That's why... という文章を言っていますね。
Yes! というのは、Yes, I did. つまり、Yes, I found the cameras. という意味を指します。
That's why... は「そんなわけで…だ、それが…の理由だ」という頻出フレーズ、celebrating は、celebrate しているところ、という感覚で、「祝ってるところ、祝杯を挙げているところ」のようなイメージ。
ですから、チャンドラーはテーブルの下で、「うん、カメラは無事見つけたよ。だからこうして今テーブルの下にいて、見つかったのを祝ってるところなんだ」と言っていることになります。
言葉の意味としては確かにそう言っているのですが、テーブルの下にいる、という姿は明らかに「なくしたカメラを探している人」の姿そのものですよね。
テーブルの下でゴソゴソしてるんだから、まだカメラを探しているのは誰が見ても明らかなのに、そして、チャンドラーがロスに「カメラ見つかった?」と尋ねているわけですから、チャンドラーも当然まだ見つけていないこともわかるのに、ロスが反射的に「お前の方はどう?」みたいに尋ねたのを皮肉って、「うん、見つけたから、テーブルの下でめでたいな、って祝ってるとこ」などと言ってみせたわけですね。
あまりにも当たり前のことを反射的に尋ねてきた相手に対して、ありえないことをしれっとした顔で言うのが、アメリカンジョークっぽいところだと思います。
lost and found は「遺失物取扱所」。lost 「失われた、なくした、行方不明になった」、found 「発見された、見つけられた、見つかった」ということですから、「なくしたものが見つかった」という意味でそういう名前になっているのですね。
No one's turned them in. の turn in は「届ける、届け出る」という意味。
書類・宿題・レポートなどを「提出する」という意味でもよく使われます。
チャンドラーは遺失物係にもカメラはなかった、と聞いて、this is great. と言っていますが、言葉ではグレイト(最高だ)と言っていても、気持ちとしては正反対ですよね。
その表情と言い方で、本心から great だと思っているわけではないこともわかりますし、日本語でも吐き捨てるように「これって最高だぜ」みたいに言うと、同じようなニュアンスになるでしょう。
気持ちとしては「もう最悪だわ」みたいにそう言ったチャンドラーは、「それらの使い捨てカメラは、今日のモニカを元気づけることになる唯一の物だった」と言っています。
ロスは、「結婚したばかりなのに、どうしてモニカは落ち込んでるんだよ」と言うのですが、それに対するチャンドラーの返事が、何とも自虐的で面白いですね。
All my energy is going into not asking that question. を直訳すると、「俺のエネルギーのすべては、その質問・疑問を尋ねないことに向かってる、注がれてる」になるでしょうか。
that question とはその前にロスが言った、「結婚したばかりなのにどうしてモニカは落ち込んでいるのか?」という疑問。
それは新郎のチャンドラーにとっては、今一番聞きたくない(笑)疑問・質問なので、「どうして俺の新妻のモニカが、結婚したばっかりだというのにそんなに落ち込んでいるのか?」ってことを、俺は自問しないように全力を注いでるとこなんだよ、その疑問に向き合うことがないように全エネルギーを注入中だ、みたいに言ったことになります。
「新郎の俺にそんなこと聞くなよ」という気持ちのチャンドラーは、「今の俺は、その疑問が頭に浮かばないように必死に抵抗してるんだ」と言ってみせたわけですね。
カメラをなくしたせいで、モニカを元気づけるチャンスすら失ってしまった、と落ち込むチャンドラーですが、ロスは正装した人がこの部屋に次々と入ってくるのを見て、「ちょっと考えがある」と言います。
「(チャンドラーが披露宴をしたのと)同じ部屋で、バンドもいて、ドレスアップした人たちがこれからどんどん入ってくるぞ」みたいに言うロスに、チャンドラーは、「それって、〜って提案しようとしてる? 〜することを示唆しようとしてる?」みたいに言っていますね。
dance our troubles away というのは、ダンスをすることで、俺達のトラブル・困難を away させる、つまり、離れたところに追いやる、どこかに去ってなくなる、消え去るようにする、という感覚になるでしょう。
ダンスをすることで困難を紛らす、困難を忘れる、みたいなことですね。
正装した人が大勢来たぞ、っていうのは、みんなと踊ってトラブルなんか忘れちゃえよ、とか言いたいわけ?と言ったことになります。
ロスは「僕が言ってるのは」と言って、続けて自分のプランを説明しています。
それは、ギフトショップで使い捨てカメラをもっと買って、タキシードを着て、写真を数枚撮るんだ、という提案。
throw our tuxes on の throw は、基本的な意味は「投げる」ですが、ここでは「急いで着る」というニュアンスになります。
「投げる」ような素早い動きでタキシードを羽織る(はおる)みたいな感覚ですね。
「タキシードをパッと羽織って、パッと着込んで」みたいなことでしょう。
All we have to do is make sure not to... は、「僕らがしなければならないことの全ては、決して…しないようにすること」。
「決して…しないようにだけ気を付ければいいんだよ」と言っていることになります。
誰か他の人の顔を get しないようにする、の get は漠然とした動詞ですが、ここでは写真の話をしているので、写真の中にその顔を取り込まない、というニュアンス、つまり、写真の中にその顔を入れないように、他人の顔が写らないように気を付ければいい、と言っているわけですね。
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Ross: No-no-no, I’m saying we-we buy more of this (disposable cameras) at the gift shop,
ここで、ロスがテーブルから拾い上げた使い捨てカメラはどういう位置づけでしょう?
こんにちは。コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。
ロスはその会場のテーブルに置いてある使い捨てカメラを見て、その計画を思いついたようで、それを手に取り、自分の考えた計画を説明していますね。
別の人の披露宴会場で、次々に人が入ってきている状態の時なので、その時点でカメラがテーブルに置いてあるのも何だか変な気がするのですが、ロスが手に取ったのはその披露宴の出席者の持ち物だったということでしょうか?
使い捨てカメラの計画を語るのに、手にカメラを持っていた方が話しやすい(わかりやすい)というのはあるのですが、その後、ギフトショップにカメラを買いに行く時、ロスはそのカメラを手に持ったまま会場を後にしています。
つまり、テーブルの上に置いてあったカメラを勝手に奪った形になっているように思えるので、それは置いて行くべきだったんじゃないかと思ったり。
確かにこのカメラの位置づけはよくわからないですね。