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新婚旅行の帰りの飛行機でグレッグ&ジェニーという素敵な夫婦と知り合った、と喜ぶチャンドラーとモニカ。教えてもらった電話番号に電話するのですが、何度かけても間違い電話だと言われてしまいます。
[Scene: Monica and Chandler's, Monica, Chandler, Joey, and Phoebe are now sitting in the living room.]
モニカとチャンドラーの家。モニカ、チャンドラー、ジョーイ、フィービーは今、リビングに座っているところ。
モニカ: I still don't get why Greg and Jenny would give us a fake number. (グレッグとジェニーがどうして私たちに偽の(電話)番号を教えたのか、未だに理解できないわ。)
ジョーイ: Y'know, if they knew what they were doing, they probably didn't give you real names either. (もし彼らがわかってやっているのなら、彼らは多分、お前らに本当の名前も教えなかっただろうね。)
モニカ: Okay, maybe people give out fake numbers, but they don't give out fake names. (ねぇ、偽の番号を渡す人は多分いるだろうけど、でも偽の名前を名乗る人はいないわ。)
ジョーイ: Oh, yeah? (To Phoebe) Hi. Ken Adams. Nice to meet you. (あぁ、そうかい? [フィービーに] はーい、ケン・アダムズだ。こんにちわ。)
フィービー: Regina Philange. (Ken and Regina shake hands.) (レジーナ・フィランジーよ。[ケンとレジーナは握手する])
I still don't get why 人 would... は「(人)がどうしてそんなことをしたりしたのか、いまだにわからない、理解できない」というニュアンス。
fake は日本語「フェイク」の通り、「偽(にせ)の、でたらめの」ですね。
if they knew what they were doing の they know what they are doing は直訳すると「彼らは自分たちがしていることを知っている・わかっている」ということですから、「わかってやっているのなら、意図的にそうしているのなら」と言っていることになります。
本当に何か勘違いして、間違った番号を教えてしまったのではなくて、「間違っているのを承知の上でその番号を自分たちの番号だとして教えたのなら」、彼らは多分、本当の名前も君らには教えてないだろうな、とジョーイは言います。
次のモニカのセリフ、Okay, maybe people give out fake numbers... について。
give out は、「配る、配布する、支給する」、または「名乗る、公表する」のようなニュアンスもあります。
このやりとりの最初の会話では、give us a fake number のように、give は一語で使われていましたが、それと比較すると、基本的には「与える」という意味で変わりないですが、give out と out が加わることで、「相手に、外に」みたいなニュアンスが出るのだろうと思います。
「give して相手の方に差し出す」イメージだと「配布する」になるし、「give して表に出す」みたいなイメージだと「公表する」という感覚になるのでしょう。
今回は自分の電話番号や名前の話なので「公表する、名乗る」でも良いでしょうし、相手にその情報を渡す、という意味で「配る」のニュアンスに近いと考えることも可能かと思います。
give out がそういうニュアンスであると理解した上で、モニカのセリフを直訳すると、「多分、人は偽の番号を渡すだろう、でも偽の名前は渡さない」みたいになるでしょうか。
後半の they は、前半の people を言い換えたもので、「人(というの)は、偽の電話番号を言うことはあっても、嘘の名前を言ったりはしない」という「人間の一般的な習性」」を語っている「現在形」だと理解したらよいでしょう。
初めて会った相手を警戒して、偽の電話番号を言うことはあっても、さすがに名前くらいは本名を名乗ってるはずよ、名前まで偽名なんてありえない、とモニカは思っていることになります。
Oh, yeah? のように語尾を上げる感じで言うと、まさに「ああ、そうかい?」みたいな感じですね。
「へぇ、モニカはそう思うのか?」みたいなことです。
そう言ったジョーイは、隣に座っているフィービーに向かって、「はーい、(俺は)ケン・アダムズだ」と名乗って挨拶しています。
それに対してフィービーは、「(私は)レジーナ・フィランジーよ」と言って、二人は握手していますね。
「人は簡単に偽名なんか使わない」というモニカに、「ほら、俺たちは普通にさらっと偽名で挨拶できちゃうんだよ」ということを示してみせたことになります。
ジョーイのこの偽名は、今回のエピソードが初登場ですが、フィービーのこの偽名は前にも出てきたことがありますよね。
その偽名の初登場は、フレンズ5-1その1 で、フィービーがロンドンに電話をかけた時のセリフに出てきました。
フィービー: (On the phone, in New York) Uh, hello, this is Ross Geller's personal physician, Dr. Philange. ([NYにいて、電話で] あぁ、こんにちは。こちらはロス・ゲラーの主治医のドクター・フィランジーです。)
その過去記事にも書いたのですが、私が調べたところ、この偽名が登場するのは、5-1, 5-24, 7-20, 8-4, 8-21, 10-13, 10-18 の回。
フレンズ5-24 と、フレンズ7-20 では、その偽名のセリフを解説で取り上げなかったので、ここでまとめてご紹介します。
まずは、フレンズ5-24。フィービーがベガスのカジノで、出張中のビジネスウーマンのふりをしている時のセリフ。
フィービー: Hello. My name is Regina Falangie. I'm a businesswoman in town on business. Would you like to see my card? (こんにちは。私の名前はレジーナ・フィランジー[ファランジー]よ。私は出張中のビジネスウーマンなの。私の名刺をご覧になる?)
名前の発音は「レジーナ・ファランジー」という感じで、ネットスクリプトの綴りは、Regina Phalange、DVD英語字幕は、Regina Falangie となっていました。
他のエピソードと少し綴りは違いますが、同じ偽名であることは間違いないですね。
次に、フレンズ7-20。レイチェルの大学の友人メリッサ(演じるはウィノナ・ライダー)と、ソロリティー(sorority: 大学の女子学生社交クラブ)の話をしているセリフ。
自分もそういうソロリティーに入ってた、と嘘をついたフィービーは、
フィービー: Yeah! Y'know, we were really huge too. But then they had to shut us down when Regina Philange died of alcohol poisoning. (ええ! ほら、私たち(のソロリティー)もすっごく大きかったのよ。でも、解散しないといけなくなったの、レジーナ・フィランジーが(急性)アルコール中毒で死んでしまった時にね。)
このエピソードでも、ネットスクリプトは、Regina Philange、DVD英語字幕は、Regina Phalangie のように綴りが異なっていました。(名前だし、さらには偽名だし、ということで、シリーズを通じて統一が取れていない、というところでしょう)
またこのセリフでは、「フィービーの偽名」としてではなく、「知り合いの女子学生」の名前として挙げているわけですが、とにかくフィービーが「偽の人物の名前」を使う時は必ずこの「レジーナ・フィランジー」を出してくる、ということになります。
ジョーイが何のためらいもなく、瞬時に Ken Adams と名乗ったのがまず面白いのですが、その後、フィービーも何の違和感もなく、偽名を使った、それも、フレンズファンにはおなじみの「いつも使うあの偽名」なのが「お約束どおり」という感じで、シリーズものならではの面白さだと思いました。
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2013年12月18日
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