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新婚旅行の帰りの飛行機で仲良くなった夫婦に、偽の電話番号を教えられていたと知って、ショックを受けているチャンドラーとモニカ。
チャンドラー: I still don't get it, we didn't do anything wrong. (まだわからないよ、俺たち何も悪いことしなかったのに。)
モニカ: I know! Although you did tell an awful lot of jokes. (そうよ! あなたはやたらとジョークを言ってたけどね。)
チャンドラー: I thought you said those jokes were funny. Joke! Joke! Joke! Joke! (君はそのジョークが面白いって言ってたと思ったけど。ジョーク! ジョーク! ジョーク! ジョーク!って)
モニカ: (rolling her head from side to side) Joke. Joke. Blah! Blah! (Joey and Phoebe laugh.) ([頭をぐるぐるさせながら] ジョーク。ジョーク。なんたらかんたら! [ジョーイとフィービーは笑う])
チャンドラー: Well, maybe it was all of your questions. (多分、君の質問だったんだよ[君の質問が問題だったんだよ]。)
モニカ: What about my questions? (私の質問がどうしたっていうの?)
チャンドラー: The sheer volume. It was like flying with the Riddler! (莫大な量の(質問)。まるでリドラーと一緒に飛行機に乗ってるようだったよ!)
モニカ: Oh, I'm sorry. Was that another joke? (あら、ごめんなさい。今のは別のジョークだったのかしら?)
チャンドラー: (angrily) Was that another question? ([怒ったように] 今のは別の質問だったのかな?)
チャンドラーは、「それでもまだ俺にはわからないよ、俺たち何も悪いことしなかったのに」と言っています。
I know! 「そうよね!」といういつもの口癖で同意したモニカでしたが、その後、「あなたはたくさんのジョークを言ったけどね」みたいにネガティブな感じで言葉を付け加えています。
an awful lot of は「実に・非常にたくさんの」。a lot of をさらに awful で強調したフレーズです。
モニカの言い方だと、やたらとたくさんジョークを言ったことが悪いかのように聞こえるので、チャンドラーは「あれ、(俺が言った)そのジョークが面白いって君が言ったと思ってたのに。ジョークに次ぐジョーク!みたいに喜んでたじゃないか」みたいに返します。
その言葉に対してモニカは、「ジョーク、ジョーク、あーあ」みたいに、首をぐるぐる回しながら、うんざりした顔をしています。
さっきはあなたのジョーク面白いって言ったけど、実際にはうんざりだったのよね、とここで本音を言ったことになりますね。
自分のジョークが原因だ、みたいに言われたチャンドラーは、「(問題は)俺のジョークじゃなくて、君の質問だよ」と返します。
「私の質問って何、何のこと?」とモニカが問うた後のチャンドラーのセリフについて。
まず、The sheer volume. は「莫大な量」という意味。
sheer は「全くの、本当の」という形容詞で、volume は日本語でも「この料理のボリュームはすごい」などと言うように「量、容量、かさ」のことですね。
それが音の話になると「音量」になるわけで、Turn down the volume. 「音量を下げて」みたいに使うことになります。
つまり「莫大な量」というのは、さっき自分のジョークを an awful lot of jokes と言われたのに対して、「君の質問も、莫大な量だったよ」と言っていることになります。
It was like flying with the Riddler! のリドラーは大文字で書いていることからもわかるように固有名詞です。
ここで先にネタばらしをしておくと、これは「バットマン」に出てくるキャラクターのリドラーのこと。
「(まるで)リドラーと一緒に飛んでいるようだった」というのは、飛行機に乗っていた時の話をしているので、モニカの隣にいると、リドラーと一緒に飛行機に乗っているようだった、と表現していることになります。
この話の流れで言うと、リドラーという人物がどんな人か知らなくても、「莫大な量の質問をする人」であろうことが想像できますね。
また、riddle という単語は名詞で「なぞなぞ」、動詞で「謎かけをする、謎を出す」という意味であることからも、「謎かけをする人」→「なぞなぞを出すのが好きな人」であることも連想できると思います。
私は今回のセリフで「リドラー」と聞いて、ああ、あの人か!とすぐに思い浮かんだのですが、それは、フレンズ7-20 でバットマンネタがたくさん出てきた時にヴァル・キルマー主演の映画「バットマン・フォーエバー」をDVDレンタルして観たことがあったから!です。
過去記事では、007とバットマンどっちがクール? フレンズ7-20その5、バットマンのロビンの口癖 フレンズ7-20その6 で、バットマンネタについて触れています。
映画「バットマン・フォーエバー」では、ジム・キャリーがリドラーを演じていました。
リドラーというキャラクターについて、ウィキペディアには以下の記述があります。
Wikipedia 日本語版: リドラー
人物 原作コミック
謎に対して変質的なまでに執着し、それを解くことに執念を燃やす。注目願望の持ち主で、自ら犯罪を行う際その手がかりを凝ったなぞなぞなどの形で残して、自分を追う者との知恵比べを楽しむ。(中略)
実写TVシリーズが日本で吹きかえられた際はナゾラーと呼ばれた。英語圏以外の各国でも、似たような「謎」に引っ掛けた単語で呼称されている。
「ナゾラー」というネーミングにちょっと笑ってしまったのですが、オリジナルの英語の名前も「特徴そのまんまの名前」(まさに「ナゾラー」みたいな名前)であることがわかるとまた面白いですよね。
ジム・キャリー演じるリドラーも、映画の中でなぞなぞをたくさん出していました。
例えば、
If you look at the numbers on my face... you won't find 13 anyplace. (私の顔の数字を見たら、13が見当たらない(それは何だ?)。)
みたいな感じで、これの答えは時計(a clock)。
また、「緑の服の怪人が宝石店からダイヤを盗んだ」というニュースでは、
This new criminal's pattern of marking his crimes with puzzles has Gothamites calling him The Riddler. (なぞなぞで犯罪に跡を残す[犯行現場になぞなぞを残す]この新しい犯罪パターンのために、(ゴッサム・シティの)市民は彼をリドラーと呼んでいる。)
という説明もありました。
チャンドラーは、そういう「いつもなぞなぞを出す怪人」であるリドラーの名前を使って、「モニカはあのカップルを質問攻めにして、おまえはリドラーかっ!?って感じだったよ」と文句を言っていることになります。
それを聞いたモニカは、「あら、それって、また別の(新たな)ジョーク?」と聞き返しています。
「あなたのジョーク攻撃にはもううんざりなのに、また別のジョークなのぉ?」みたいな皮肉ですね。
それに対してチャンドラーが負けじと、同じような構文を使って、「今のはまた別の(新たな)質問かなぁ?」と返すのも面白いですね。
相手の「ジョークがくどい」「質問がしつこい」みたいに批判していた二人が、「またそれを言うつもり?」と非難し合っているわけで、オウム返しのような同じ言い回しで返しているのが面白さのポイントだということですね。
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