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[Scene: A Street, Phoebe is walking down it and passes Ursula.]
ストリート。フィービーが通りを歩いていて、アースラ(フィービーの双子の姉)とすれ違う。
フィービー: Ursula! (Ursula turns, smiles, and continues walking.) Wait! Err-err, it's me! Phoebe! (アースラ! [アースラは振り返り、微笑み、そのまま歩き続ける] 待って! あー、私よ! フィービーよ!)
アースラ: Oh, I thought there was a mirror there. Okay, bye-bye. (Starts to walk again.) (あぁ、そこに鏡があるのかと思った。オッケー、バイバイ。[再び歩き出す])
フィービー: Wait a second! So, what's new with you? (ちょっと待って! で、何か新しいニュースは?)
アースラ: Umm, nothing. I mean, I'm getting married next week. (あぁ、何もないわ。って言うか、来週結婚するけど。)
フィービー: What?! (何ですって?)
アースラ: Yeah! Yeah, it's gonna be a small ceremony. Just family. (Phoebe looks at her.) His. (そうよ! そうなの、小さな式になるわ。家族だけの。[フィービーはアースラを見る] 彼の家族よ。)
フィービー: Huh. Okay. Well, I'm really happy for you. (Starts to walk away.) (そう。わかった。あなたのこと本当に嬉しく思うわ。[歩き去ろうとする])
アースラ: Wait! If umm, if you want to come, I guess that'd be okay. (待って! もし、もしあなたが(式に)来たいなら、オッケーだと思うわ。)
フィービー: Really? (ほんとに?)
アースラ: Sure! Why not? You could be my sister for the day. (もちろん! だめなわけないわ。あなたは、”その日”私の妹になれるわよ。)
フィービー: Yeah. Okay. Umm, y'know, my friends are having a Halloween party tonight at my old apartment so, you could come. Maybe I could meet the guy you're marrying. (そうね。いいわ。ねぇ、私の友達が私の古いアパートメントでハロウィーン・パーティーを開くのよ。だから、あなたも来れるわ。多分、あなたが結婚する男性と会えるわよね。)
アースラ: Huh. Well, I'm supposed to be working at the restaurant tonight. I'm supposed to be working right now, so who cares! (うーん。私、今夜はレストランで働くことになってるのよね。今も働いてることになってるんだけど、だから、構わないわ!)
フィービー: By the way, it's a costume party. (ところで、コスチュームを着るパーティーだから。)
アースラ: Oh! Okay, so that's why you're.... (Motions to what she's wearing.) (ああ! わかった。だからあなたは… [フィービーが着ている服を示す動きをする])
フィービー: (looks down) No. But thanks. (Walks away.) ([下(の自分の服装)を見て] 違うわ。でもありがと。[歩き去る])
通りを歩いていたフィービーは、自分の双子の姉アースラとすれ違います。
アースラもフィービーに気付いて振り返ったのに、そのまま挨拶もせずに去って行こうとするので、フィービーは「私よ。フィービーよ!」と呼び止めます。
「あら、そこに鏡があるのかと思ったわ。じゃあね」と言って、またすたすた歩いて行こうとするアースラ、その相変わらずの悪女ぶりが面白いですね。
一卵性双生児なのですが、二人は仲が悪く、というか、アースラの性格が非常に悪く(笑)、二人のやりとりはいつもどこかズレていて、トンチンカンなのですが、今回もその「ズレ具合」を英語で楽しんでいただけると嬉しいなと思います。
双子と言っても普段は恐ろしく疎遠な二人。
仲が悪いことは自覚しつつも、久しぶりに会った姉と会話したいと思ったフィービーは、What's new with you? と尋ねています。
直訳すると、「あなたにとって、何が新しい?」みたいなことですから、「(最近)何かあった? 新しいこと[変わったこと]はあった?」と、相手の近況を尋ねる表現になります。
「何か近況ニュースはあるかしら?」みたいに聞かれたアースラは、nothing 「何もない」と言った後、I mean 「それはつまり、って言うか」のように言い足す形で、I'm getting married next week. と言っています。
フィービーは驚いて、What?! と叫んでいますが、それは「別に大したニュースはないわよ。っていうか、nothing とは言っても、結婚することにはなってるんだけどね」みたいにアースラが言ったからですね。
普通、I mean というのは、直前に言った自分の発言が相手にわかりにくかったかもと思って情報を付け足したり、違う言葉で言い換えたりする時に使うフレーズです。
直前に間違ったことを言った場合に「訂正」するニュアンスもありますが、このアースラの言い方を聞いていると、ついうっかり nothing と言ってしまったから慌てて訂正した、というより、あなたに話すほどの大したニュースじゃないんだけど、私は結婚することにはなってるわ、みたいに情報を「補足」した感じがするわけです。
「何か、ニュースある?」と聞かれて、「うん、私、結婚するの!」「うわ〜、それはビッグニュースね、おめでとう!」となるのが普通ですが、いったん、「ニュースは何もない」と言っておいてからの「結婚する予定よ」という発言は、普通の人の文脈ではありません(笑)。
「何もない、って超アリじゃん!」と言いたくなるようなその発言が、アースラっぽいわけですね。
双子の妹にすらその話を知らせていなかった、さらにはそれを大したニュースでもないようにおまけのように言ってみたところに、「アースラのフィービーに対する無関心さ」が出ているわけです。
驚いたフィービーに、「小さな式になる予定よ。ただ家族だけの」と答えるアースラですが、血を分けた肉親であるフィービーを前にしてのその発言に、フィービーは、「家族だけ、、って、私は結婚のことすら知らされていないんだけど」という気持ちを込めて、アースラの方を見ます。
それでアースラは、「家族と言っても、彼の家族よ」という意味で、His. と付け加えたわけですね。
この his はもちろん、his family ということで、文法的に言うと、his は「彼の」という所有格ではなく、「彼のもの」という「所有代名詞」になります。
ですから、ここで「私の家族よ」と言いたい場合には、my ではなく、mine という「所有代名詞」(私のもの、私の家族)という単語を使うことになる、ということです。
学校英語で習った、my と mine の関係は、mine がよく出てくる単語なので覚えている方も多いでしょうが、「彼の」という所有格も、「彼のもの」という所有代名詞も、どちらも his だということを忘れている方も多いかもしれない、、と思ったので、ここで改めて説明させていただきました(^^)
言葉だけ聞いていると、「家族だけの小さな式にする予定、、(だから、あなたには知らせてなかった)」という感じに聞こえるわけですが、フィービーが「実の双子の妹」というまさにその「家族」なのに、その彼女を目の前にしてそれを言うか?!みたいな面白さなわけですね。
「家族だけ、って彼の家族なんだけど」と言われても、「彼の家族は呼ぶのに、私には一言の知らせもないの?」と怒りたくなることに変わりはありません。
相変わらずの邪悪な姉さんだわ、みたいにフィービーも思ったのでしょう、I'm really happy for you というお祝いの言葉を残して、そのまま歩き去ろうとします。
I'm (realy) happy for you. というのは、「私はあなたに対して、幸せで嬉しい気持ちでいます」という感覚でしょうね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも、
be/feel happy for somebody
例) Congratulations, I'm really happy for you.
のような例文が出ているように、相手におめでたいことがあった場合に、「おめでとう。良かったね(私も嬉しいわ)」というニュアンスで使われることになります。
今度はアースラがフィービーを呼び止めて、「もし式に来たいのなら、それってオッケーだと思うわ」みたいなことを言っています。
来たいなら来ても構わないわよ、みたいなことですね。
やはり、結婚式に来てもいいと言われたのは嬉しいようで、フィービーは「ほんとに?」と喜んでいる様子。
Sure! も Why not? も、どちらも「もちろん(いいわ)!」というニュアンスですね。
Why not? の場合は、「どうしていけないの?」→「もちろんいいに決まってる」という反語表現になります。
You could be my sister for the day. の could は「あなたがその気なら、なろうと思えばなれる」みたいな感覚でしょうが、for the day も何も、日々毎日間違いなく、フィービーはアースラの妹なわけで、それをまるで「じゃあ、その日だけ、私の妹ってことにしとくわね」みたいに言ってみせた、アースラっぽいセリフなわけですね。
その後、フィービーは、自分の友達が今夜ハロウィーン・パーティーをするから来ない?と言っています。
at my old apartment 「私の古いアパートメント」と言っていますが、これは後のシーンで、今の「チャンドラーとモニカの家」であることがわかります。
レイチェルがモニカの家に住むまでは、モニカが一人で住んでいた部屋ですが、その前は、この部屋に、モニカとフィービーが住んでいた時期があるのです。
それでフィービーはその部屋を「私の昔のアパートメント」と表現しているわけですね。
ハロウィーン・パーティーに来てくれたら、あなたが結婚する人(婚約者)にも会えるし、とフィービーは言います。
アースラは、うーん、、という感じで、「私は今夜、レストランで働くことになってるのよね」と言っています。
さらに、「今も働いていることになっているのよね」と言って、who cares? と言いながら、「どうでもいいわ」みたい感じで手を軽く万歳しています。
be supposed to はフレンズ頻出表現で、「〜することになっている」。
今夜は仕事することになっているから行けない、、と言おうとしたものの、実は今も仕事中でほんとは働いてないといけないんだった、、それもサボってるわけだから、「誰が気にするっての?」→「誰も気にしないわ。ま、いっか」みたいに、行くことを承諾したわけですね。
そのパーティーは、コスチュームを着ないといけないパーティーよ、とフィービーが説明すると、アースラは、so that's why you're... 「だからあなたは…」みたいに言って、フィービーの服に視線をやっています。
つまりアースラは、「今夜、衣装を着ないといけないパーティーがあるから、だからあなたは今、そんな恰好をしているのね」と言っていることになりますね。
フィービーは普通の服を着ていただけなのに、「そっか、だから今、あなたは衣装を着てるんだ」と、まるでその服が「変わった服、奇妙な服」みたいに言われたとわかり、「違うわ」と強く否定しながらも、とりあえず「ありがとう」と言って、二人は別れることになるわけです。
フィービーとアースラのやりとり、というのは、いつもこんな風ですが(笑)、アースラの邪悪ぶりと、それに翻弄されるフィービーのセリフが、英語で面白いと感じられるようになると、いい感じ^^ ですね。
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2014年01月24日
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