2014年02月06日

いい人だと思ってほしくてそう言った フレンズ8-7その1

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シーズン8 第7話
The One With the Stain (ロスは”エーゼル”?)
原題は「しみの話」


コーヒーハウスのセントラルパーク。フィービーの携帯電話にコールがあったので、フィービーが電話に出ると、
エリック: Hi, it's Eric. From the Halloween party, Ursula's fiancée. (やあ、エリックだ。ハロウィーン・パーティーの。アースラの婚約者。)
フィービー: Oh, my God, Eric, hi! Wait, how'd you get this number? (なんてこと、エリック。はーい! 待って、どうやって私の番号を知ったの[手に入れたの?])
エリック: Oh, I have a friend who's a cop and he got it for me. (あぁ、僕には警官の友達がいて、彼が僕のために手に入れてくれたんだ。)
フィービー: Wow! What an incredible violation-and wonderful surprise. (まあ! 信じられない違反行為、、そして素敵なびっくりだわ。)
エリック: Uh listen, I just-I thought you should know I broke up with Ursula. (ねぇ、聞いてよ、僕はただ、僕は思ったんだ、僕とアースラが別れたことを君は知っとくべきだろうな、って。)
フィービー: Oh, you did? (To Rachel) He did it! He did it! (まぁ、あなた、そうしたの[別れたの]? [レイチェルに] 彼、そうしたんだって! そうしたんだって!)
レイチェル: Wow! What did he do? (まぁ、彼は何をしたの?)
フィービー: Shhh! I'm talking. (シーッ! 私、今、しゃべってるとこ[電話中]。)
エリック: Anyway, I was wondering if, you were the sort of person who... eats lunch. (とにかく、どうかなって思ったんだ、君はその、ランチを食べるようなタイプの人かな、って。)
フィービー: Are you asking me out? Because it would be kinda weird since you just broke up with my sister. (あなた、私をデートに誘ってるの? だって、ちょっと変かな、って思うわ、あなたは私の姉と別れたばかりなんだから。)
エリック: Yeah uh... okay. I'm-I'm sorry. Bye. (そうだよね、あぁ、わかった。ごめんね。じゃあね。)
フィービー: No! Wait! I was just saying that so you'd think I was a good person! Fight for me! (いいえ! 待って! 私が今みたいなことを言ったのは、そうすればあなたにいい人だと思ってもらえるから。私のために戦って[頑張って]!)
エリック: Uhh, I won't take "no" for an answer. (あー、僕は「ノー」の答えは受け取らないぞ。)
フィービー: Not great, but we can work on it at lunch. Okay, I can be at your apartment in two hours. (あんまり良くない(イマイチ)だけど、それについてはランチで検討しましょ。それじゃあ、2時間後にあなたのアパートメントに行けるわ。)
エリック: Great! But wh-wh-How do you know where I live? (最高だね! でも、僕の住所を君はどうやって知るの?)
フィービー: I've got friends too. Okay, bye. (私にも友達がいるのよ。じゃあね、バーイ。)
エリック: Bye. (バーイ。)
(She hangs up.)
フィービーは電話を切る。

フィービーの携帯に、エリック(前回のエピソードにも出てきた、フィービーの双子の姉アースラの婚約者)から電話がかかってきたので、フィービーは驚いています。
how'd you get this number? は、How did you get this number? ということですね。
直訳すると、「この(私の携帯)番号を、あなたはどのようにしてゲットしたか・手に入れたか?」ということになります。
知ってるはずがないのに、どういう経緯で、どういう手段でその番号を入手したの? 番号を知ったの?と尋ねていることになりますね。

I have a friend who's a cop and he got it for me. の who は関係代名詞。
僕には、警官である・警官をやっている友達がいて、彼が僕のために、君の携帯番号を手に入れた、になります。
それはつまり、警官が職権乱用で、個人情報を手に入れた、ということなので、フィービーは「信じられない違反行為ね」と言います。
でもその後、嬉しそうに、「そして素晴らしいサプライズね」とも言っていますね。
「友人の警官が君の個人情報を手に入れた」ということに対しては、「それってちょっと問題なんじゃないの?」と言っておいて、でもそこまでして私に連絡を取ろうとしてくれたことは嬉しかった、思いがけないびっくりだった、と言ってみせたわけです。

エリックは、「僕がアースラと別れたことを君が知っておくべきだろうと思った(それで電話したんだ)」と言っています。
それに対するフィービーの、Oh, you did? は、Oh, you broke up with Ursula? 「まぁ、あなた、アースラと別れたの?」ということですね。
相手の言った言葉を繰り返しているので、broke という動詞の代わりに、did を使っていることになります。
エリックに惹かれているフィービーは、邪悪な姉と別れてくれた!と大喜びで、隣にいるレイチェルに、He did it! He did it! 「エリックはアースラと別れたの! 別れたの」と言っているのですが、電話の会話のフィービーの部分だけを聞いているレイチェルは、He did it! の did it が何を指すかがわかりません。
「彼が何かをした!ってフィービーが喜んでるのはわかるけど、その did it ってなんのこと?」みたいに、レイチェルは、What did he do? 「did it って、彼は何をしたの?」と聞き返すのですが、フィービーは、自分から話を振っておいたくせに、「シーッ! 私は今、話しているところ(電話中)なのよ」みたいに言うのも面白いですね。
「彼がそうしてくれたの!」と喜ぶから、「へぇ、彼は何をしてくれたの?」と話に乗ってあげたのに、「電話中なんだから静かにして!」と言われたレイチェルの立場って、、という面白さですね。

アースラと別れたことを告げた後、エリックは、I was wondering if you... 「君は…かな、って僕は思ってたんだけど」のような遠回しな言い方をしています。
どうかな、と思っていた内容は、「君はランチを食べるようなタイプの人かどうか」だと言っていますね。
フィービーが自分に好意を持ってくれているのを知っていて、アースラとは別れたんだ、とわざわざ電話してきたエリックですから、このセリフで、エリックがフィービーをランチに誘おうとしていることがわかりますね。
ただ、ダイレクトに「お昼でも一緒にどう?」と軽く言えないので、「君ってほら、ランチとか食べたりするよね、お昼は食べるタイプの人だよね」みたいな言い方をしたわけですね。
たいていの人は、お昼は食べるでしょうから、遠慮がちに遠回しに言ってみたにしても、あまりにも遠回し過ぎる表現ということになるでしょう。

「君ってランチ食べたりするよね?」という言い方で、ランチに誘っているのがわかったフィービーは、「あなた、(今)私をデートに誘ってるの?」とダイレクトに問い返しています。
「あなたは私の姉と別れたばっかりなんだから、そんな風にデートに誘うのって、ちょっと変かなって思うけど」のようにフィービーが言うと、エリックは、「あぁ、そうだね。ごめん。バイバイ」みたいにすぐに電話を切ろうとします。

フィービーはそれを慌てて制して、I was just saying that so you'd think I was a good person! と言っていますね。
直訳すると、「私はただそう言っただけよ、そうすればあなたが私を良い人(善人)だと思うだろうから」みたいになるでしょうか。
エリックが誘ってくれるのをすぐにオーケーしてしまうと、姉と別れることを待ち望んでいたように思われるかも、姉と別れた直後の男性とすぐにデートするなんてひどい女だと思われるかも、、というような意識が働いて、「姉と別れたばかりなのに、私をデートに誘うとかって、それってちょっとよくないことなんじゃないかしら」と言ってみた、ということですね。
「あなたに、いい人だと思ってもらいたくてそう言っただけで、それは本心じゃないのよ」と言っていることになります。

Fight for me! を直訳すると、「私のために戦って!」ですね。
その直訳でも何となくニュアンスはわかりますが、つまりは、「そんなに簡単に引き下がらないで。簡単にあきらめないでもう少し頑張って」みたいに言っていることになるでしょう。
「私とデートしたいと思ってるなら、もっと頑張ってくれなくちゃ!」みたいなゲキですね。
このようなニュアンスは、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) の以下の語義が近いように思います。
fight : TRY TO DO SOMETHING
to try hard to get, change, or prevent something

つまり、「何かを得る、変える、防ぐために、一生懸命努力する・頑張る」。
今回のセリフは、to try hard to get が近いですね。

そう言われたエリックは、もう少し強気で強引な感じの発言をと思ったのでしょう、I won't take "no" for an answer. と言っています。
これもまた直訳すると、「僕は、答えとして”ノー”は受け取らないよ」みたいになるでしょう。
僕の誘い、僕の言うことに対して、ノーと拒絶しようとしても、僕はそれを受け入れないぞ、ということで、もう少し日本語でありがちなセリフっぽく言うと、「いやだとは言わせない」みたいな感じの、相手に有無を言わせない強気な男のセリフになるでしょう。

エリック的には男らしく決めたつもりだったのでしょうが、フィービーに、Not great. 「(あんまり)良くない」と一蹴(笑)されてしまい、その後、but we can work on it at lunch. とフィービーは言っていますね。
work on は「〜に取り組む、励む、従事する」という感覚で、この場合は、「エリックが今言った誘いの言葉がイマイチだった件(笑)について、ランチの時に二人で検討することができるわ」というところ。
「そのセリフ、もひとつだけど、それについてはランチの時に話しましょうよ」と言ってみせることで、さらっと自然に「一緒にランチを食べる」話に持ち込んだ、、、という点で、フィービーの方がデート巧者であることがわかるやりとりだと思います。

ランチの話をさらっと出して、さらに、「2時間後にあなたのアパートメントに行けるわ」みたいにも言っています。
会えるとわかって嬉しいエリックは Great! と喜んでいますが、その後、How do you know where I live? と尋ねていますね。
直訳すると、「でも、僕が住んでいる場所(つまりは住所)をどのようにして君は知るの?」ということで、「君には僕の住所を伝えてないのに、どうやって住所がわかるの?」と尋ねていることになります。
この How do you know の形は、今回のやりとりの最初に出てきた、how'd you get this number? の How did you get...? の形によく似ていますね。
How did you の場合は、実際にエリックが電話をかけてきた後なので、エリックがフィービーの携帯電話の番号を知っているということがわかっている、だから、「あなたがかけてきたこの番号を、あなたはどのようにして”知った”の?」と「過去形」で問う形になります。
一方、最後の How do you know の方は「現在形」ですね。
これは、フィービーが「2時間後にエリックの家に行くわね」と言ったけれど、住所がどこであるかをフィービーが既に知っているとは思えないし、今の話では既に知っているかどうかもわからない、だから、「どうやって知ったの?」という過去形を使うことにはならず、「僕の住所がわかるみたいに言うけど、どうやってそれを知るわけ?」のような現在形を使ったということになるでしょう。

日本語の「どうしてそれを知ってるの?」という問いは、相手が「すでにそのことを知っている」ことを確認した後、つまり、「相手が知った後」に使われる言葉です。
ですから英語では、How did you know...? のように「過去形」が使われるわけですね。
でもそれはあくまで「相手が既にそれを知っている」ことが確認できる場合に使われるのであって、今回のエリックのように、フィービーが既に自分の住所を知っているかどうかわからない場合には、How did you... という過去形は使われないのだ、ということを、改めてここで確認できたように思います。

I've got friends too. の have got は、have 「持っている」の意味。
私にも友達がいるのよ、ということで、この言葉そのものは漠然とした言い方ですが、それは今回のやりとりの最初にエリックが言っていた、I have a friend who's a cop and he got it for me. を踏まえてのシンプルな表現だと言えるでしょう。
「友達に警官がいて、そいつが君の情報をゲットしてくれたんだ」と言ったエリックと同じように、「私にも(頼めば情報を教えてくれるような)友達がいるのよ」と言ってみせたわけですね。

エリックからその話を聞いた時には、「職権乱用の違反行為ね」みたいに言っていたのに、自分も同じことをするつもりだということですね。
その時に言った、What an incredible violation という言葉も、「あなたにいい人だと、常識のある人だと思って欲しかった」プランの一環だった、というところでしょう。
この一連のシーンでは、何かにつけて、エリックの上手(うわて)を行くような形でリードしているフィービーを、セリフから感じ取ってもらえたらいい感じ♪かなと思います。


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posted by Rach at 14:33| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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